Oracle ASMには、一部のOracle ASMディスクがマウント時にディスク・グループで使用できない場合でも、標準冗長性モードまたは高冗長性モードでOracle ASMディスク・グループをマウントできるMOUNT
FORCE
オプションが、ALTER
DISKGROUP
にあります。FORCE
オプションを使用しない場合、破損または欠落しているディスクが含まれるディスク・グループのマウントはデフォルトで失敗します。
MOUNT
FORCE
オプションは、ディスクが一時的に使用できず、機能停止の原因となった状況の修正中に、冗長性を低下させてディスク・グループをマウントする場合に役立ちます。
MOUNT
FORCE
オプションを使用して正常にマウントするには、Oracle ASMがディスク・グループの全ファイルのエクステントのコピーを1つ以上検出できる必要があります。この場合、Oracle ASMによりディスク・グループのマウントは成功しますが、冗長性が損われる可能性があります。
Oracle ASMがアクセスできないディスクは、オフライン・モードになります。Oracle ASMは、次にこれらのディスクがオフライン・モードになる時間の計測を開始します。ディスクのオフラインの期間が、DISK_REPAIR_TIME
ディスク・グループ属性で設定したタイマーのしきい値を超えると、これらのディスクはディスク・グループから完全に削除されます。ディスクがオフライン状態になった後にオフラインのタイマーを変更するには、ALTER
DISKGROUP
OFFLINE
文を使用します。DISK_REPAIR_TIME
ディスク・グループ属性の設定の詳細は、「Oracle ASMの高速ミラー再同期」を参照してください。
注意:
Oracle ASMインスタンスは、指定の互換性に応じて異なる方法で不完全なディスク・グループをマウントします。「ディスク・グループの互換性属性設定により使用可能になる機能」を参照してください。
Oracle ASMクラスタ環境では、Oracle ASMインスタンスがディスク・グループをマウントする最初のインスタンスでない場合、MOUNT
FORCE
文の使用は失敗します。これは、ディスクが別のインスタンスからアクセスされたとしても、ローカルではアクセスできないためです。
すべてのディスクを使用できる場合、FORCE
オプションを使用するとMOUNT
コマンドは失敗します。このため、この機能は不必要かつ不適切に使用しないようにします。
次の例では、FORCE
オプションを使用してdata1
ディスク・グループのマウントを強制する方法を示します。
SQL> ALTER DISKGROUP data1 MOUNT FORCE;
関連項目:
ALTER
DISKGROUP
文およびFORCE
オプションの詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。