ディスク・グループの互換性属性は、Oracle ASMインスタンスおよびデータベース・インスタンスのディスク・グループの互換性設定を指定します。ここでは、これらの属性について説明します。内容は次のとおりです。
COMPATIBLE.ASMディスク・グループ属性の値により、ディスク・グループを使用できるOracle ASMインスタンスの最小ソフトウェア・バージョンが決まります。この設定は、ディスク上のOracle ASMメタデータのデータ構造の形式にも影響します。他のファイル内容の形式は、Oracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)およびデータベース・インスタンスによって決まります。
Oracle ASM 12cでは、12.1がASMCA使用時のCOMPATIBLE.ASM属性のデフォルト設定です。SQL CREATE DISKGROUP文とASMCMD mkdgコマンドを使用する場合のデフォルト設定は10.1です。
COMPATIBLE.RDBMSディスク・グループ属性の値により、ディスク・グループを使用できるデータベース・インスタンスのCOMPATIBLEデータベース初期化パラメータの最小設定が決まります。COMPATIBLE.RDBMS属性を拡張する前に、ディスク・グループにアクセスするすべてのデータベースのCOMPATIBLE初期化パラメータの値がCOMPATIBLE.RDBMSの新しい設定値以上に設定されていることを確認してください。
たとえば、データベースのCOMPATIBLE初期化パラメータが11.2または12.1に設定されている場合、COMPATIBLE.RDBMSは10.1から11.2の任意の値に設定できます。
Oracle ASM 12cでは、SQLのCREATE DISKGROUP文、ASMCMDのmkdgコマンドおよびASMCAを使用する場合、10.1がCOMPATIBLE.RDBMS属性のデフォルト設定になります。
注意:
データベース初期化パラメータCOMPATIBLEを使用すると、新しいリリースのOracle Databaseを使用できる一方で、以前のリリースの下位互換性も同時に保証されます。COMPATIBLE初期化パラメータの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。
COMPATIBLE.ADVMディスク・グループ属性の値により、ディスク・グループにOracle ADVMボリュームを含めることができるかどうかが決まります。この値は11.2以上に設定する必要があります。この属性を設定する前に、COMPATIBLE.ASM値が11.2以上である必要があります。また、サポートする環境にOracle ADVMボリューム・ドライバをロードしておく必要があります。
デフォルトでは、COMPATIBLE.ADVM属性の値は設定しないかぎり空です。
Oracle ADVMの詳細は、「Oracle ASM動的ボリューム・マネージャの概要」を参照してください。