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Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
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ディスク・グループの互換性の概要

ディスク・グループの互換性設定を拡張すると、上位のリリースで使用可能なOracle ASMの新機能を使用できます。たとえば、ディスク・グループ互換性属性が12.1に設定されたディスク・グループは、Oracle ASM 12cリリース1 (12.1)の機能を利用できます。互換性属性設定の組合せに対して使用可能な機能については、表4-3を参照してください。

また、ディスク・グループの互換性機能により、Oracle Database 10gインスタンスおよびOracle Database 11gインスタンスの両方のディスク・グループを使用する場合、環境の相互運用が可能になります。たとえば、Oracle Database 10gリリース2 (10.2)に設定されたディスク・グループの互換性設定により、Oracle Database 10gリリース2 (10.2)クライアントは、Oracle ASM 12cリリース1 (12.1)で作成されたディスク・グループにアクセスできます。

互換性を決定するディスク・グループ属性は、COMPATIBLE.ASMCOMPATIBLE.RDBMSおよびCOMPATIBLE.ADVMです。COMPATIBLE.ASM属性設定はOracle ASMインスタンス・タイプについて、COMPATIBLE.RDBMS属性設定はデータベース・インスタンス・タイプについて、システムで使用可能なOracle Databaseの最小ソフトウェア・バージョン番号を決定します。たとえば、Oracle ASMの互換性設定が12.1で、RDBMSの互換性が11.2に設定されている場合、Oracle ASMソフトウェア・バージョンは12.1以上、Oracle Databaseクライアント・ソフトウェア・バージョンは11.2以上である必要があります。COMPATIBLE.ADVM属性は、Oracle ASM動的ボリューム・マネージャ機能がボリュームをディスク・グループに作成できるかどうかを決定します。

ディスク・グループを作成する際に、CREATE DISKGROUP SQL文でディスク・グループの互換性属性設定を指定できます。ALTER DISKGROUP SQL文は、既存のディスク・グループのcompatible属性設定を更新できます。compatible属性設定の有効な組合せの例は、表4-2を参照してください。

互換性属性は、ゼロ・リリース(11.012.0、最初のドットに続いてすべてゼロが含まれている値など)に設定されていません。

ディスク・グループ属性をASMCMD setattrコマンドで設定および更新できます。ASMCMD setattrコマンドの詳細は、setattrを参照してください。

注意:

  • ディスク・グループの互換性設定により、使用する環境でOracle ASMの最新機能を使用できるかどうかが決まります。

  • ディスク・グループの互換性設定は、拡張のみ可能です。下位の互換性設定に戻すことはできません。ディスク・グループの互換性を戻す方法を参照してください。

  • COMPATIBLE.ASM属性は、他のディスク・グループの互換性属性を拡張する前に拡張する必要があります。また、その値は他のディスク・グループの互換性属性の値以上である必要があります。