次の基準を使用して、作成するディスク・グループ数を確認します。
指定したディスク・グループ内のディスクは、サイズおよびパフォーマンス特性が類似している必要があります。サイズやパフォーマンスにおいて異なるタイプのディスクが複数ある場合は、類似する特性を含む複数のディスク・グループを作成してください。
データベース・ファイル用とバックアップ・ファイルの高速リカバリ領域用に個別のディスク・グループを作成します。この構成により、ディスク・グループの障害が発生した場合に高速リカバリが可能になります。
新規インストール用のディスク・グループの作成の詳細は、「新規Oracleインストール用のディスク・グループの作成」を参照してください。
Oracle ASMでは、ディスク・グループ内のすべてのディスクに対して、ファイル・エクステントを均一に分散することによって、ファイル・アクティビティのロード・バランシングを行います。この技術を有効にするには、1つのディスク・グループ内のディスクのパフォーマンス特性が類似している必要があります。たとえば、データベース作業領域用として予約されたディスク・グループ内には最新かつ最速のディスクを置き、高速リカバリ領域用として予約されたディスク・グループ内にはこれより遅いドライブを置きます。
状況によっては、サイズおよびパフォーマンス特性が異なるディスクが同じディスク・グループ内で一時的に共存しても問題ありません。これには、古いディスク・セットから新しいディスク・セットに移行する場合などがあります。この場合、新しいディスクが追加され、古いディスクが削除されます。古いディスクが削除されるときに、ディスク・グループのオンライン中にそのストレージが新しいディスクに移行されます。
Oracle ASMでは、今後の増加に対応するほぼ無制限の容量が提供されますが、いくつかのストレージの制限があります。Oracle ASMにはディスク・グループ、ディスクおよびファイルの数について、次のような制限があります。
Oracle Database 12cリリース1以降のストレージ・システムに511のディスク・グループ
1つのストレージ・システムに10,000のOracle ASMディスク
ディスク・グループごとに100万のファイル
Oracle Exadataストレージがない場合、COMPATIBLE.ASM
またはCOMPATIBLE.RDBMS
ディスク・グループ属性が12.1
未満に設定されているとき、Oracle ASMには次のようなストレージの制限があります。
Oracle ASMディスクごとに最大2TBのストレージ
ストレージ・システムに対して最大20PB
Oracle Exadataストレージがない場合、COMPATIBLE.ASM
およびCOMPATIBLE.RDBMS
ディスク・グループ属性が12.1
以上に設定されているとき、Oracle ASMには次のようなストレージの制限があります。
割当て単位(AU)サイズが1MBのOracle ASMディスクごとに最大4PBのストレージ
AUサイズが2MBのOracle ASMディスクごとに最大8PBのストレージ
AUサイズが4MBのOracle ASMディスクごとに最大16PBのストレージ
AUサイズが8MBのOracle ASMディスクごとに最大32PBのストレージ
ストレージ・システムに対して最大320EB
すべてのOracle Exadataストレージがある場合、Oracle ASMには次のようなストレージの制限があります。
AUサイズが1MBのOracle ASMディスクごとに最大4PBのストレージ
AUサイズが2MBのOracle ASMディスクごとに最大8PBのストレージ
AUサイズが4MBのOracle ASMディスクごとに最大16PBのストレージ
AUサイズが8MBのOracle ASMディスクごとに最大32PBのストレージ
ストレージ・システムに対して最大320EB
ディスク・グループの最大サイズの制限は、最大ディスク・サイズにディスク・グループ内の最大ディスク数(10,000)を乗じた値です。
すべてのディスク・グループ全体での最大ディスク数は10,000です。10,000のディスクは、1つのディスク・グループに含めることも、最大で511のディスク・グループに分散することもできます。これは必ずしもスピンドル数ではなくOracle ASMディスク数の制限です。ストレージ・アレイは、複数のスピンドルを単一のLUNにグループ化し、単一のOracle ASMディスクとして使用できます。
ファイル・サイズの制限は、ディスク・グループの互換性属性の値によって異なります。Oracle ASMでは、COMPATIBLE.RDBMS
ディスク・グループ属性が10.1
より大きい値に設定されている場合、どの冗長性モードでも128TBを超えるファイル・サイズをサポートします。
COMPATIBLE.RDBMS
が10.1
に設定されている場合、ファイル・サイズの制限はより小さくなります。たとえば、COMPATIBLE.RDBMS
が10.1
で、AUサイズが1MBの場合、Oracle ASMファイル・サイズの制限は次のとおりです。
外部冗長性: 16TB
標準冗長性: 5.8TB
高冗長性: 3.9TB
注意:
Oracle Databaseでは、ファイルシステムに応じて最大128TBのデータファイル・サイズをサポートします。また、DB_BLOCK_SIZE
初期化パラメータによって異なるファイル・サイズの制限があります。
Oracle ASMディスク・グループの互換性属性の詳細は、「ディスク・グループの互換性」を参照してください。Oracle ASMファイル・サイズの制限の詳細は、表4-5を参照してください。