クラスタ化されたOracle ASM環境でパッチを適用して、Oracle ASMクラスタまたはストレージにOracle ASMを使用するデータベース・クラスタの全体的な可用性に影響することなく、ノードを一度に1つずつ最新のパッチ・レベルに更新できます。
ALTER
SYSTEM
ROLLING
PATCH
SQL文によって、ローリング・パッチを起動および停止できます。次に例を示します。
SQL> ALTER SYSTEM START ROLLING PATCH; SQL> ALTER SYSTEM STOP ROLLING PATCH;
クラスタの状態についてSYS_CONTEXT
SQL問合せを実行して、クラスタがローリング・パッチ・モードであるかどうかを特定できます。クラスタがローリング・パッチ・モードのユーザーへの報告に、(ローリング・パッチでの)新しい状態が追加されます。
例3-2での問合せは、ローリング・パッチに関する情報を表示します。これらの問合せを実行するには、GridホームでOracle ASMインスタンスに接続し、Oracle RAC環境用のOracle Clusterwareオプションを指定してGrid Infrastructureホームを構成する必要があります。
V$PATCHES
ビューを問い合せることによって、ノードおよびクラスタ上に適用されたすべてのパッチIDを表示できます。
ローリング・パッチ用のASMCMDコマンドは、次のとおりです。
showclusterstate
showpatches
showversion
Oracle ASMインスタンスでアップグレード操作を監視するためのASMCMDコマンドの詳細は、「ASMCMDインスタンス管理コマンド」を参照してください。
関連項目:
ALTER
SYSTEM
コマンドのローリング・パッチ句の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。
Oracle ASMおよびOracle Grid Infrastructureホームのローリング・アップグレードの実行および制限の詳細は、『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイド』を参照してください。
例3-2 ローリング・パッチ・モードおよびパッチ・レベルの確認
SELECT SYS_CONTEXT('SYS_CLUSTER_PROPERTIES', 'CLUSTER_STATE') FROM DUAL; SELECT SYS_CONTEXT('SYS_CLUSTER_PROPERTIES', 'CURRENT_PATCHLVL') FROM DUAL;