プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Automatic Storage Management管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71290-10
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
次

acfsutil tag set

目的

Oracle ACFSファイルシステムの指定したファイルまたはディレクトリに特定のタグを追加します。

構文および説明

acfsutil tag set -h
acfsutil tag set [-v] [-r] tagname path [path ...]

acfsutil tag set -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

表16-27に、acfsutil tag setコマンドで使用可能なオプションを示します。

表16-27 acfsutil tag setコマンドのオプション

オプション 説明

tagname

タグ名の文字列を指定します。文字列に空白文字が含まれる場合は引用符で囲みます。

タグ文字列は、a-b、A-Z、0-9、空白文字、ハイフンおよびアンダースコアを含むASCII文字で構成されます。タグ名の長さは最大32文字です。

allは予約タグ名で、ファイルまたはディレクトリでは設定できません。

path

1つまたは複数のファイルまたはディレクトリへのパス文字列を指定します。

-r

指定したパスでの再帰的アクションを指定します。

-v

操作の進行状況を表示します。

このコマンドは、指定したディレクトリ・パス名のすべての子ファイルおよびサブディレクトリに再帰的に操作を適用できます。

ファイルまたはディレクトリにタグ名を追加する場合、そのファイルまたはディレクトリの既存のタグは変更されません。ディレクトリにタグが割り当てられた後で作成された新しいファイルは、親ディレクトリからタグを暗黙的に継承します。ディレクトリ内の既存のファイルは新しいタグを継承しません。これらのファイルには明示的にタグを割り当てる必要があります。ファイルの名前変更または同じファイルシステム内でのファイルのサブディレクトリへの移動を行うと、そのファイルでは新しい親ディレクトリからタグ名が継承されません。ファイルシステム間のファイルの移動でコピー操作を使用して、新しく作成されたファイルは親ディレクトリのタグ名を継承しません。

Oracle ACFSファイルシステムまたは各ファイルおよびディレクトリのタグ名の固定した最大数はありません。ただし、タグ名の数は、各ファイルおよびディレクトリの64KBまでの特別なメタデータ・ストレージに格納できるタグ名に制限されます。このメタデータには、拡張属性を管理するための情報も含まれています。タグ名を長くすると、ファイルまたはディレクトリで設定できるタグ名の合計が減少します。たとえば、すべてのタグ名が4バイトの長さである場合、拡張属性の情報が他に存在しないと想定すると、約1730のタグ名を保持できます。

ターゲット・ファイルまたはディレクトリを変更する権限のあるユーザーはこのコマンドを実行できます。

ユーザーがセキュリティ・レルムで保護されたディレクトリでacfsutil tag set-rオプションとともに実行し、そのディレクトリの参照権限がない場合、タグは適用されません。この問題を解決するには、ユーザーをセキュリティ・レルムに追加し、ユーザーにREADDIR権限を付与する必要があります。Oracle ACFSセキュリティ・レルムへのオブジェクトの追加の詳細は、acfsutil sec realm addを参照してください。

次に、acfsutil tag setコマンドの使用例を示します。

例16-22 acfsutil tag setコマンドの使用方法

$ /sbin/acfsutil tag set repl_grp1 -r /acfsmounts/acfs1/myrepfiles/*.dat