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Oracle® Databaseバックアップおよびリカバリ・リファレンス
12cリリース1 (12.1)
B71298-08
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connectStringSpec

用途

connectStringSpec副次句を使用すると、ユーザー名、パスワードおよびネット・サービス名を指定してターゲット・データベース、リカバリ・カタログ・データベースまたは補助データベースに接続できます。この接続は、ユーザーの認証とデータベースの識別のために必要です。

前提条件

ターゲット・データベースおよび補助データベースに対してCONNECTを実行するには、SYSBACKUP権限またはSYSDBA権限が必要です。

リカバリ・カタログ・データベースには、SYSユーザー、SYSDBA権限またはSYSBACKUP権限を持つユーザーとして接続しないでください。

使用上の注意

データベースへのSQL*Plus接続と同様に、データベースへのRMAN接続が指定され、認証されます。唯一異なるのは、ターゲット・データベースまたは補助データベースへのRMAN接続では、SYSBACKUP権限またはSYSDBA権限が必要なことです。

SYSBACKUPによって、バックアップおよびリカバリに必要な最小限の権限が付与されます。データベース・カタログ・ビューと動的パフォーマンス・ビューでのSELECT権限は付与されますが、SELECT ANY TABLEのような、ユーザー表およびビューでの権限は付与されません。特権ユーザー(SYSBACKUP権限を持つOEなど)としてRMANに接続しても、そのセッションのユーザー名はSYSBACKUPです。つまり、OEまたは他のユーザーが所有する表およびビューでの権限はありません。

接続文字列にAS SYSBACKUPを指定して接続する場合、使用されるデフォルト・モードはSYSBACKUP、セッション・ユーザー名はSYSBACKUP、デフォルト・スキーマはSYSです。それ以外のすべての場合、デフォルト・モードはSYSDBA、セッション・ユーザー名はSYS、デフォルト・スキーマはSYSです。

関連項目:

  • SQL*Plusを使用する場合のデータベース接続オプションについては、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

  • SYSBACKUP管理権限またはSYSDBA管理権限の使用については、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

注意:

適切なセキュリティ・プラクティスとして、コマンドラインにパスワードを入力するときは、プレーン・テキストで入力しないでください。RMANでは、RMANプロンプトで要求された場合にのみパスワードを入力してください。パスワード保護については、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。

セマンティクス

構文要素 説明

/

ターゲット・データベースへの接続で、ユーザーIDまたはパスワードを指定しない場合は、オペレーティング・システム認証機能を使用して、スラッシュ(/)で、SYSDBA権限での接続を確立します(例4-12を参照)。

マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)では、SYSDBA権限を使用してrootで接続が確立されます。

注意: スラッシュ(/)は、プラットフォーム固有の環境変数に依存します。

userid

指定したユーザーに対してデータベース接続を確立します。

CDBのrootに接続するには、共通のSYSBACKUPまたはSYSDBA権限を持つ共通ユーザーである必要があります。

プラガブル・データベース(PDB)に接続するには、次のいずれかのユーザーである必要があります。

  • 共通のSYSBACKUP権限またはSYSDBA権限を持つ共通ユーザー

  • 指定したPDBでのSYSBACKUP権限またはSYSDBA権限を持つ共通ユーザー

  • PDBに定義され、SYSBACKUP権限またはSYSDBA権限が付与されているローカル・ユーザー

CDBおよびPDBへの接続例については、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

リカバリ・カタログへの接続には、SYSDBAのような特権付きアカウントを使用しないでください。

注意: 接続文字列に空白を含めることはできませんが、スラッシュ(/)やアットマーク(@)などの文字を含めることはできます。

/password

パスワードを使用して指定したユーザーに対して接続を確立します。ターゲット・データベースがオープンされていない場合は、パスワード・ファイルの存在が必要です。

注意: コマンドラインにプレーン・テキストで入力したパスワードは、セキュリティ上脆弱です。かわりに、コマンドラインでのパスワードを省略し、プロンプトに応じてパスワードを入力します(例4-11を参照)。

@net_service_name

オプションのOracle Netネット・サービス名を使用してデータベースへの接続を確立します(例4-10を参照)。

AS {SYSDBA | SYSBACKUP}

/またはuseridに付与された管理権限を呼び出します。この句は、デフォルト権限で接続する場合には必要ありません。表領域のPoint-in-Timeリカバリ(TSPITR)では、ターゲット・データベースへの接続と同じモードを使用します。この句を省略すると、デフォルトでSYSDBAが使用されます。

リカバリ・カタログに接続する際は、この句を使用しないでください。

例4-10 リカバリ・カタログを使用しないターゲット・データベースへの接続

この例では、データベース接続を指定せずにRMANを起動します。CONNECTコマンドでは、Oracle Netサービス名PRODを使用して、デフォルトのNOCATALOGモードでターゲット・データベースに接続します。sbuは、SYSBACKUP権限を付与されたユーザーです。プロンプトに対してsbuパスワードを入力します。

% rman 
RMAN> CONNECT TARGET "sbu@prod AS SYSBACKUP"

target database Password: password
connected to target database: PROD (DBID=39525561)

例4-11 オペレーティング・システムのコマンドラインでのターゲット・データベースへの接続

この例では、パスワードを指定せずに、オペレーティング・システムのコマンドラインでユーザーSBUとしてターゲット・データベースに接続します。RMANによって、パスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。

% rman TARGET SBU

Recovery Manager: Release 12.1.0.1.0 - Production on Fri Jan 11 09:15:53 2013
 
Copyright (c) 1982, 2013, Oracle and/or its affiliates.  All rights reserved.

target database Password: password

例4-12 オペレーティング・システム認証を使用したターゲット・データベースへの接続

この例では、RMANを起動してから、オペレーティング・システム認証を使用してターゲット・データベースPRODに接続します。また、ネット・サービス名を使用して、リカバリ・カタログ・データベースCATDBにも接続します。

% rman
RMAN> CONNECT TARGET /

connected to target database: PROD (DBID=39525561)

RMAN> CONNECT CATALOG rco@catdb

recovery catalog database Password: password
connected to recovery catalog database