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Oracle® Databaseインストレーション・ガイド
12cリリース1 (12.1) for Oracle Solaris
B71320-09
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2 Oracle Databaseのインストールの概要

この章では、Oracle Databaseの様々なインストール・タイプと、Oracle Databaseをインストールする前に考慮が必要な問題について説明します。

2.1 このリリースでインストールされる新しいOracle製品および機能

このリリースにインストールされている新しい機能や製品の詳細は、「このリリースのOracle Databaseインストレーション・ガイドの変更内容」を参照してください。

2.2 インストールの計画

Oracle Databaseのインストール・プロセスは、次の手順で構成されます。

  1. リリース・ノートの参照: インストールを開始する前に、『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Oracle Solaris』を参照してください。リリース・ノートは、プラットフォーム固有のマニュアルとともに使用可能です。

    リリース・ノートの最新バージョンは、次のURLのOracle Technology Networkから入手できます。

    http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html
    
  2. ライセンス情報の確認: メディア・パック内のインストール・メディアには多くのOracleコンポーネントが含まれていますが、使用可能なのは、ライセンスを購入したコンポーネントのみです。

    Oracleサポート・サービスでは、ライセンスを購入していないコンポーネントに対するサポートは提供していません。


    関連項目:

    『Oracle Databaseライセンス情報』

  3. インストールの計画: この章では、インストールできるOracle製品と、インストール開始前に考慮が必要な問題について説明します。

    また、付録Jでは、サイトでOracleアプリケーションを使用している場合や、複数のOracle Database接続が必要な場合のOracle Databaseのインストール方法など、Oracle Databaseコンポーネントのインストールに関するよくある質問を参照できます。

  4. インストール前の作業の完了: 第3章では、製品のインストール前に完了する必要のある作業について説明します。また、ユーザー、グループおよび環境の構成の詳細は第4章、Oracle Restartのインストール前の作業については第5章およびネットワーク設定の確認については付録Eを参照してください。

  5. ソフトウェアのインストール: 次の各項に従って、Oracle Databaseおよびスタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureをインストールします。

    • 第5章: スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureをインストールする方法について説明します。

    • 第6章: Oracle Universal Installerを使用してOracle Databaseをインストールする方法と、Oracleホームをクローニングする方法について説明します。

    • 付録A: サイレント・インストールまたはレスポンス・ファイル・インストールの実行について説明します。これらの方法は、複数のOracle Databaseをインストールする必要がある場合に使用します。

    • 付録B: Oracleホームのクローニングについて説明します。

    • 付録D: インストール関連の構成作業を手動で完了する方法の詳細が記載されています。

    • 付録Hでは、グローバリゼーション・サポート情報について説明します。

    • 付録Iでは、インストールで問題が発生した場合のトラブルシューティングに関するアドバイスを提供します。

  6. インストール後の作業の完了: 第7章では、推奨および必須のインストール後の作業について説明します。

  7. Oracle Databaseの使用開始: 次の項を参照してOracle Databaseの使用を開始します。

    • 第8章: インストールされたOracle Databaseの内容の確認方法、各種ツールの起動方法、各種ファイルの検索方法について説明します。

    • 付録C: ネットワーク接続ストレージ(NAS)・デバイスについて説明します。このデバイスは、Oracleデータベース・ファイルやOracleソフトウェアの格納に使用できます。

    • 付録F: Optimal Flexible Architectureについて説明します。これは、少しのメンテナンスで信頼性の高いOracleインストールを確実に行えるようにする一連のガイドラインです。

    • 付録G: Oracle Databaseのポート番号を管理する方法について説明します。

  8. Oracle Databaseソフトウェアの削除: 第9章では、Oracle Databaseソフトウェアを削除する方法について説明します。

2.3 インストールの考慮事項

この項には、この製品のインストール方法を決定する前に考慮する必要のある情報が記載されています。この項の内容は、次のとおりです。

2.3.1 ハードウェアおよびソフトウェアの動作保証

このマニュアルに記載されているプラットフォーム固有のハードウェア要件とソフトウェア要件は、このマニュアルの発行時点での最新情報です。ただし、このマニュアルの発行後にプラットフォームおよびオペレーティング・システム・ソフトウェアの新しいバージョンが動作保証されている場合があるため、My Oracle SupportのWebサイトで、動作保証済のハードウェア・プラットフォームおよびオペレーティング・システムのバージョンの最新リストを参照してください。My Oracle SupportのWebサイトには、次からアクセスできます。

https://support.oracle.com/

My Oracle Supportを使用するには、オンライン登録する必要があります。ログイン後、メニュー・オプションから「動作保証」タブを選択します。「動作保証」ページで、「動作保証検索」オプションを使用して、製品、リリースおよびプラットフォームで検索します。製品デリバリやライフタイム・サポートなどの、動作保証クイック・リンクのオプションを使用して検索することもできます。

2.3.1.1 Oracle SQL Developer用のサード・パーティ・データベースの動作保証

Oracle SQL Developerを使用して、複数のOracle以外のデータベースのメタデータおよびデータを表示できます。詳細は、『Oracle SQL Developerインストレーション・ガイド』のSQL Developer (Oracleおよびサード・パーティ)用のデータベースの動作保証に関する項を参照してください。

2.3.2 複数のOracleホームのサポート

この製品では複数のOracleホームがサポートされています。つまり、ソフトウェアのこのリリースまたは以前のリリースを、同じシステムの異なるOracleホーム・ディレクトリに複数インストールできます。

2.3.2.1 既存のOracleがインストールされているシステムへのOracle Databaseのインストール

Oracle Databaseを新規のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。Oracle Databaseのあるリリースの製品を別のリリースのOracleホーム・ディレクトリにはインストールできません。たとえば、既存のOracle9iのOracleホーム・ディレクトリにOracle Database 12cのソフトウェアをインストールすることはできません。

このリリースは、別のOracleホーム・ディレクトリにインストールするかぎり、同じシステムに複数回インストールできます。

2.3.3 スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructure

スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureには、エンタープライズ・グリッド・アーキテクチャに単一インスタンスのデータベースを含めるインフラストラクチャが用意されています。Oracle Database 12cは、これらのインフラストラクチャ製品を、Oracle Grid Infrastructureホームと呼ばれる1つのソフトウェア・インストールに統合します。単一インスタンスのデータベースの場合、Oracle Grid InfrastructureホームにはOracle RestartおよびOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)ソフトウェアが含まれます。

Oracle ASMまたはOracle Restartを使用する場合は、データベースのインストールおよび作成を行う前に、まず、スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureをインストールする必要があります。そうでない場合は、データベースを手動でOracle Restartに登録する必要があります。


関連項目:

スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストールの詳細は、第5章「スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructure」を参照してください

2.3.4 Oracle Cluster Synchronization Services

スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureをインストールすると、Oracle Universal Installerで、単一ノードのOracle Cluster Synchronization Services (CSS)が構成されます。CSSは、具体的には、root.shスクリプトで構成されるデーモン・プロセスです。

CSSサービスは、Oracle ASMインスタンスと、データベース・ファイルのストレージ用に依存しているデータベース・インスタンスとの同期を可能にするために必要です。CSSサービスは、Oracle ASMインスタンスまたはデータベース・インスタンスの起動時にすでに実行されている必要があるため、Oracle ASMが起動される前にOracle Restartによって自動的に起動されます。Oracleデータベースのデータベース・ファイルの記憶域にOracle ASMを使用している場合、このプロセスは実行中である必要があります。

単一インスタンスのインストールの場合、CSSデーモンがインストールおよび実行されるOracle Grid Infrastructureホームで、Oracle ASMも実行されます。


注意:

Oracle RACがインストールされているクラスタ・システムでは、CSSデーモンはOracle Clusterwareのインストール時に構成されます。Oracle Clusterwareを実行中のシステムで、Oracle RACまたはOracle Clusterwareを削除する方法の詳細は、『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイドfor Linux and UNIX』を参照してください。

2.3.5 メモリー割当ての検討および自動メモリー管理

典型的なインストールの際に、Database Configuration Assistant (DBCA)を使用してデータベースを作成すると、自動メモリー管理が有効化されます。拡張インストールを選択した場合は、メモリーの割当てを手動で指定するか、または自動メモリー管理を有効化することができます。

自動メモリー管理を使用すると、Oracle Databaseインスタンスにより、メモリーが自動的に管理およびチューニングされます。自動メモリー管理を使用する場合は、メモリー・ターゲットを選択すると、インスタンスによってシステム・グローバル領域(SGA)とインスタンス・プログラム・グローバル領域(インスタンスPGA)の間でメモリーが自動的に配分されます。メモリー要件の変化に応じて、メモリーはインスタンスによってSGAとインスタンスPGAの間で動的に再配分されます。

自動メモリー管理は、データベースのインストール中でもインストール後でも有効化できます。インストール後に自動メモリー管理を有効にする場合は、データベースを停止して再起動する必要があります。

12c以降のOracle Databaseでは、自動メモリー管理を実装するために、Oracle Solaris 10 1/13以降またはOracle Solaris 11 SRU 7.5以降でOptimized Shared Memory (OSM)モデルのOracle Solarisを使用します。ただしOSMが使用できないシステムでは、Oracle Database 12cでは、引き続きIntimate Shared Memory (ISM)またはDynamic Intimate Shared Memory (DISM)を使用します。


関連項目:

Oracle Solarisの共有メモリー環境のチューニングとOSMの詳細は、『Oracle Database管理者リファレンスfor Linux and UNIX-Based Operating Systems』


関連項目:

『Oracle Database管理者ガイド』のメモリーの管理に関する項

2.4 Oracle Databaseのインストール方法

Oracle Databaseをインストールする際は、次のような様々な方法を選択できます。

2.4.1 対話型のインストール・タイプ

対話型の方法を使用して「データベースの作成および構成」オプションを選択してOracle Databaseをインストールする場合は、Oracle Universal Installerに表示される一連の画面で、Oracle Databaseソフトウェアのインストールや、データベースの作成に必要な情報をすべて指定できます。

Oracle Universal Installerには、次のオプションがあります。

  • デスクトップ・クラス: ラップトップまたはデスクトップ・クラス・システムにインストールする場合に、このオプションを選択します。このオプションには初期データベースが含まれ、最小構成が可能です。このオプションは、データベースを短時間で設定するユーザーを対象としています。

  • サーバー・クラス: 本番データ・センターにOracle Databaseをデプロイする際に使用するようなサーバー・クラス・システムにインストールする場合に、このオプションを選択します。このオプションでは、より拡張された構成オプションを使用できます。このオプションで使用できる拡張構成オプションには、Oracle RAC、Oracle ASM、バックアップおよびリカバリ構成、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlとの統合、より細かいメモリー・チューニングなどがあります。

    さらに、「サーバー・クラス」オプションには、次のインストール・タイプが用意されています。

    • 標準: Oracle Databaseを簡単にインストールするには、このインストール方法を選択します。このインストール・タイプでは、ユーザー入力が最小限で済みます。Oracle Universal Installerによりソフトウェアがインストールされ、画面上で指定する情報を元に、汎用のデータベースがオプションで作成されます。このインストール・タイプはデフォルトです。

    • 詳細: 次のいずれかのタスクを実行する場合は、このインストール・タイプを選択します。

      • データベース・キャラクタ・セットまたは異なる製品言語を選択します。

      • インストール中にEXAMPLE表領域を作成します。

      • ソフトウェアとは異なるファイル・システムにデータベースを作成します。

      • 管理スキーマに異なるパスワードを指定します。

      • リカバリ・オプションを構成します。

      • Oracle Configuration Managerを構成します。

      • 「データベース・エディションの選択」画面で、「Enterprise Edition」を選択すると、ほとんどの顧客がOracle Databaseのインストールに際して必要とするコンポーネントが自動的に選択されます。


        関連項目:

        Oracle Databaseのインストールの詳細は、「コンポーネント固有のインストール・ガイドラインの参照」を参照してください。

2.4.2 レスポンス・ファイルを使用した自動インストールの方法

レスポンス・ファイルを作成し、それをOracle Universal Installerの起動時に指定することにより、Oracle Databaseのインストールの手順の一部またはすべてを自動化できます。類似した構成を持つシステム上で複数インストールを実行する必要がある場合や、このソフトウェアをインストールするシステムに、X Window Systemソフトウェアがインストールされていない場合には、この自動インストールの方法が便利です。

レスポンス・ファイルを使用すると、必要な情報をすべて指定したかどうかによって、次のいずれかのモードでOracle Universal Installerを実行できます。

  • サイレント・モード: Oracle Universal Installerの起動時に、必要な情報をすべて指定したレスポンス・ファイルを使用して-silentオプションを指定すると、Oracle Universal Installerはサイレント・モードで実行されます。Oracle Universal Installerの画面は表示されません。

  • レスポンス・ファイル・モード: レスポンス・ファイルに必要な情報を一部指定しない場合、Oracle Universal Installerはレスポンス・ファイル・モードで実行されます。

これらのモードおよびレスポンス・ファイルを使用したインストールの実行方法の詳細は、付録Aを参照してください。

2.5 Oracle Databaseのエディション

Oracle Database 12cのインストール時には、次のデータベース・エディションから1つ選択できます。

  • Enterprise Edition: 「Standard Edition」を選択した場合にインストールされる全製品に加えて、ライセンス供与可能なOracle Databaseオプションとデータベース構成および管理ツールがインストールされます。また、データ・ウェアハウスおよびトランザクション処理で普及している製品もインストールされます。このオプションを使用すると、コンポーネント・リストのコンポーネントを個別に有効または無効にすることもできます。

  • Standard Edition: このインストール・タイプは、部門またはワークグループ・レベルのアプリケーションおよび中小企業(SME)向けに設計されています。コア・リレーショナル・データベース管理サービスおよびオプションを提供するように設計されています。管理ツール、完全分散、レプリケーション、Web機能およびビジネス集中型アプリケーションの構築に役立つ統合セットがインストールされます。

  • Standard Edition One: このインストール・タイプは、部門レベル、ワークグループ・レベルまたはWebアプリケーション向けに設計されています。中小企業の単一インスタンス環境から、多くの部門に分散されている環境まで、Oracle Database Standard Edition Oneには、ビジネス集中型アプリケーションの構築に必要なすべての機能が備わっています。

  • Standard Edition 2: このインストール・タイプは、部門またはワークグループ・レベルのアプリケーションおよび中小企業(SME)向けに設計されています。コア・リレーショナル・データベース管理サービスおよびオプションを提供するように設計されています。管理ツール、完全分散、レプリケーション、Web機能およびビジネス集中型アプリケーションの構築に役立つ統合セットがインストールされます。


注意:

  • Oracle Database Clientは個別にインストールする必要があります。Oracle Databaseをインストール中にインストールすることはできません。インストール手順は、『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor Linux』を参照してください。

  • インストール・プロセスはすべてのデータベース・エディションで同じです。

  • 必ず有効なライセンスがある製品のみをインストールしてください。



関連項目:

各Oracle Databaseエディションで使用可能な機能の詳細とライセンスの情報は、『Oracle Databaseライセンス情報』を参照してください。

2.6 データベース・セキュリティ通知オプション

オラクル社は、次のクリティカル・パッチ・アップデートのディストリビューションまで待てないほど重大であると判断された脆弱性を修正するために、必要に応じてセキュリティ・アラートを発行します。

データベースのインストール中、Oracle Universal Installerにより、「セキュリティ・アップデートの構成」画面で、セキュリティの連絡先を指定するよう要求されます。次のいずれかのオプションを選択します。

  • インストールのセキュリティ情報を受信する電子メール・アドレスを指定します。

  • インストールのセキュリティ情報を受信し、セキュリティ・アップデートに関してシステムを登録するMy Oracle Supportの電子メール・アドレスまたはアカウント名を指定します。My Oracle Supportを介して、アラートに関する情報を受信できます。

この情報は指定しないこともできますが、セキュリティ通知の連絡先を構成することをお薦めします。

セキュリティ・アップデートで収集される情報は、構成情報にかぎられます。収集されるデータに個人情報は含まれません(送信上の問題に備えたローカルの連絡先名は除きます)。セキュリティ・アップデートを有効化しない場合でも、ライセンスされているOracle機能はすべて使用できます。

セキュリティ通知を受信しないことを選択するには、「セキュリティ・アップデートの構成」画面のすべてのフィールドを空白のままにして「次へ」をクリックして続行します。

My Oracle Supportの資格証明を指定すると、インストールされたOracle製品に関する構成情報が、セキュリティ・アップデートによって自動的に収集され、Oracleのサポート・システムにアップロードされます。収集された情報にはMy Oracle Supportアカウントを使用してアクセスし、セキュリティ・アラートに加え、ヘルス・チェック、パッチおよびその他の推奨事項を確認できます。


関連項目:

「Oracleセキュリティ・ポリシー」ページには、次のURLからアクセスできます。

http://www.oracle.com/us/support/assurance/fixing-policies/index.html


2.7 データベース構成オプション

Oracle Databaseのインストール時、インストールの一環としてOracleデータベースを作成するよう選択できます。Oracleデータベースの作成を選択すると、Oracle Universal InstallerではOracle Database Configuration Assistantを使用してOracleデータベースが作成されます。様々な異なるアプリケーション用に設計されている事前構成済データベース・タイプの1つを作成するか、事前構成済データベース・タイプの1つを変更するか、または要件に適したカスタマイズ・データベースを作成できます。

この項では、次のデータベース構成オプションについて説明します。

2.7.1 事前構成済データベース・タイプ

Oracleでは、インストール時に作成したりカスタマイズできる次の事前構成済データベース・タイプを提供しています。

  • 汎用目的、トランザクション処理

  • データ・ウェアハウス

これらの事前構成済データベース・タイプの説明は、Oracle Universal InstallerまたはOracle Database Configuration Assistantのオンライン・ヘルプを参照してください。

2.7.2 データベースの作成に影響するインストールの選択

Oracle Universal Installerは、インストール時の選択により、次の2通りのモードでOracle Database Configuration Assistantを実行します。

  • 非対話モード

    Oracle Databaseのインストールで、事前構成済Oracle Universal Installerデータベース・タイプの作成を選択すると、選択したタイプのデータベースの作成に必要な最低限の情報がプロンプトで表示されます。この場合、ソフトウェアのインストール後に、Oracle Database Configuration Assistantがサイレント・モードまたはレスポンス・ファイル・モードで実行され、データベースが作成されます。


    注意:

    以前にデータベースを作成していない場合、この方法を使用してデータベースを作成することをお薦めします。

  • 対話モード

    Oracle Universal Installerを使用してデータベースをインストールし、OracleホームからOracle Database Configuration Assistantを起動します。Oracle Database Configuration Assistantは対話モードで実行されます。Oracle Database Configuration Assistantの画面を使用すると、事前構成済データベース・タイプのうち1つを変更するか、データベースをカスタマイズできます。


    注意:

    この方法を選択してデータベースを作成する場合、Oracle Database Configuration Assistantの各画面で指定の必要な情報の説明を表示するには、その画面にある「ヘルプ」をクリックしてください。

2.8 データベース記憶域オプション

インストール時にデータベースを作成する場合は、データベース・ファイルについて次の記憶域オプションのいずれか1つを指定できます。


注意:

インストール中にRAWデバイスにファイルをインストールするオプションは使用できなくなりました。ファイル・システムまたはOracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)を使用する必要があります。

2.8.1 ファイル・システム

ファイル・システム・オプションを使用すると、Oracle Database Configuration Assistantにより、コンピュータにマウントされたファイル・システムのディレクトリにデータベース・ファイルが作成されます。オペレーティング・システムまたはOracleソフトウェアで使用されるファイル・システムとは異なるファイル・システムを選択することをお薦めします。次のいずれのファイル・システムも選択できます。

  • システムに物理的に接続されているディスク上のファイル・システム

    論理ボリュームまたはRAIDデバイス以外の基本ディスクにデータベースを作成する場合は、Optimal Flexible Architecture (OFA)推奨事項に従い、データベース・ファイルを複数のディスクに分散させることをお薦めします。

  • 論理ボリューム・マネージャ(LVM)またはRAIDデバイス上のファイル・システム

    LVMまたはRAID構成で複数のディスクを使用している場合は、Stripe-And-Mirror-Everything(SAME)方法論を使用してパフォーマンスと信頼性を高めることをお薦めします。この方法を使用すると、データベース記憶域用に複数のファイル・システムのマウント・ポイントを指定する必要がありません。

  • 動作保証されているネットワーク接続ストレージ(NAS)デバイスからマウントされたネットワーク・ファイル・システム(NFS)。NFS構成の管理が簡素化され、パフォーマンスも向上するDirect NFSクライアントを使用することもできます。

    オラクル社によってNASデバイスが動作保証されている場合、これらにデータベース・ファイルを格納できます。

「詳細」データベース作成オプション使用する場合は、新規データベースでOracle Managed Files機能を使用することもできます。この機能を使用するには、データベース・ファイルを作成または削除するときに、ファイル名ではなくデータベース・オブジェクト名を指定する必要があります。


関連項目:

『Oracle Database管理者ガイド』の「データベースの作成でのOracle Managed Filesの指定」

2.8.2 Oracle Automatic Storage Management

Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)は、パフォーマンスの高いストレージ管理ソリューションです。Oracle Databaseファイルでは、データベースの作成やレイアウトおよびディスク領域の管理など、動的なデータベース環境の管理作業が簡素化されます。

Oracle ASMは、単一データベース・インストール環境、複数データベース・インストール環境、およびOracle RAC環境で使用できます。また、Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.3以上)で作成されたデータベースで使用できます。ただし、Oracle Database 12cデータベースはOracle ASM from Oracle Grid Infrastructure 12c以上を使用する必要があります。Oracle ASMは、Oracle Grid Infrastructureインストールの一部としてインストールされます。Oracle ASMを使用する場合は、データベースのインストールおよび作成を行う前にOracle Grid Infrastructureをインストールする必要があります。既存のOracle ASMインストールをアップグレードする場合は、Oracle Grid Infrastructureのアップグレードを実行してOracle ASMをアップグレードする必要があります。


関連項目:

スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストールの詳細は、第5章「スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructure」を参照してください

Oracle ASMでは、REDOログ、制御ファイル、データ・ポンプ・エクスポート・ファイルなど、すべてのデータベース・ファイルの記憶域が管理されます。

Oracle ASMでは、Oracle Automatic Storage Management Cluster File Systemを使用してファイル・システムを作成することで、Oracle Database実行可能バイナリ・ファイルおよび他のデータベース・ファイルを管理できます。Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システムはクラスタですが、単一インスタンス・データベースではファイル・システムとしても機能します。Oracle Automatic Storage Managementは、クラスタ環境と単一インスタンス・データベース環境のどちらでも、記憶域管理が可能です。


関連項目:

Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システムの詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』のOracle ACFSおよびOracle ADVMの概要に関する項を参照してください

高度なレベルでは、Oracle ASMを実装すると、ストライプ化およびミラー化を考慮して、パーティション化されたディスクがOracle Databaseに割り当てられます。Oracle ASMにより、ディスク領域が自動的に管理されます。したがって、論理ボリューム・マネージャ(LVM)のような従来のディスク管理ツール、ファイル・システムおよび両者の管理に必要となる数多くのコマンドが必要なくなります。Oracle ASMとデータベース・インスタンスとの同期化は、CSSにより処理されます。

Oracle ASMのインストールは、次の2つの要素によって構成されています。

2.8.2.1 Oracle Automatic Storage Managementディスク・グループ

ディスク・グループは、Oracle ASMにより1つのユニットとして管理されるディスク・デバイスの集合です。各ディスク・デバイスには、個別の物理ディスク、RAIDストレージ・アレイや論理ボリュームなどの複数のディスク・デバイス、または物理ディスク上のパーティションを使用できます。ほとんどの場合、ディスク・グループは1つ以上の個別物理ディスクで構成されます。Oracle ASMでディスク・グループ内のI/O操作と記憶域のバランスを効果的に調整できるように、ディスク・グループ内のすべてのデバイスの記憶容量とパフォーマンスが、完全に同じでなくとも類似していることを確認する必要があります。

Oracle ASMディスク・グループ・テンプレートを使用すると、ディスク・グループ内の個別ファイル・タイプの冗長性属性およびストライプ化属性を設定できます。ディスク・グループを作成すると、Oracle ASMにより、そのディスク・グループ用に一連のデフォルト・テンプレートが作成されます。デフォルトのテンプレート設定は、ディスク・グループのタイプに応じて異なります。たとえば、標準および冗長性の高いディスク・グループの場合、制御ファイルのデフォルト・テンプレートは3方向ミラー化に設定されます。その他すべてのファイルは、標準冗長性の場合は双方向ミラー化に設定され、高冗長性の構成時には3方向ミラー化に設定されます。高冗長性ディスク・グループの場合、デフォルトのミラー化を変更できません。つまり、高冗長性ディスク・グループでは、すべてのファイルが常に3方向でミラー化されます。デフォルト・テンプレートは、サイトの要件に合せて変更できます。詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。

Oracle ASMはディスク・グループのすべてのデバイスにデータを均等に分散させて、パフォーマンスと使用率を最適化します。データベースを停止せずに、ディスク・グループにディスク・デバイスを追加または削除できます。ディスクを追加または削除すると、Oracle ASMによりディスク・グループ内の各ファイルのバランスが再調整されます。複数のディスク・グループを作成し、日常のファイル格納アクティビティに加えて、バックアップおよびリカバリ操作のような特定のタスクを実行できます。

ディスク・グループにデバイスを追加するときに、そのデバイスの障害グループを指定できます。障害グループにより、同じコントローラに接続されているデバイスなど、共通の障害特性を持つディスク・デバイスが識別されます。コントローラに障害が発生すると、そこに接続されているデバイスがすべて使用不可能になります。デフォルトでは、各デバイスはそれぞれの障害グループにも属しています。Oracle ASMでは、指定された障害グループを使用してデータがディスク・グループ内のデバイスに分散され、コンポーネントの障害によるデータ消失の危険性が最小限に抑制されます。

2.8.2.2 Oracle Automatic Storage Managementインスタンス

Oracle ASMインスタンスは、Oracle ASMディスク・グループを管理する特殊なOracleインスタンスです。Oracle Grid Infrastructureをインストールすると、必要に応じて、Oracle ASMインスタンスおよびASMSNMPアカウントが作成され起動されます。Oracle Enterprise Managerでは、このアカウントを使用してOracle ASMインスタンスが監視され、Oracle ASM関連のデータ・ディクショナリ・ビューからデータが取得されます。ASMSNMPアカウントの作成と同時にステータスはOPENに設定され、SYSDBA権限が付与されます。

Oracle ASMインスタンスは独自のOracleホームに格納しておくことをお薦めします。また、Oracle ASMを使用するデータベース・インスタンスを起動する前に、このインスタンスを実行することをお薦めします。

Oracle Databaseインストールの場合、必要なOracle ASMインスタンスは、コンピュータ上のデータベース・インスタンス数に関係なく1つのみです。


関連項目:

ASMSNMPユーザーの詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』の「Oracle Enterprise ManagerによるOracle ASMユーザーの管理」を参照してください

2.9 データベース管理オプション

データベース管理を容易にするために、Oracle Enterprise Managerと呼ばれるWebベースの管理ツールが提供されています。Oracle Enterprise Managerは、次のような方法でデプロイできます。

  • Oracle Enterprise Managerを環境の中心にデプロイ

    Oracle Enterprise Managerを中心にデプロイするには、1つ以上のOracle Management Repositoryと1つのOracle Management Serviceを環境にインストールした後、管理する各コンピュータにOracle Enterprise Management Agentをインストールする必要があります。その後、単一のHTMLインタフェースを使用して、それらの全システムのソフトウェア・ターゲットおよびハードウェア・ターゲットを管理および監視できます。ターゲットには、Oracleデータベース、アプリケーション・サーバー、Netリスナーおよびサード・パーティのソフトウェアを含めることができます。この単一のインタフェースは、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlと呼ばれています。


    注意:



    関連項目:

    『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』

  • Oracle Enterprise Manager Database Expressをデータベース・システム上にローカルにデプロイ

    Oracle Enterprise Manager Database Express 12cは、Oracle Databaseに組み込まれたWebベースの管理ツールで、特別なインストールや管理は必要ありません。

    Oracle Enterprise Manager Database Expressで管理できるのは、単一データベースのみです。システムで複数のデータベースを管理する場合は、各データベースにOracle Enterprise Manager Database Expressを個別に構成するか、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlをインストールする必要があります。

この項の内容は次のとおりです。

2.9.1 事前構成済データベースの管理オプション

インストール時に事前構成済データベースを作成する場合は、データベースを管理するためのOracle Enterprise Managerインタフェースを選択する必要があります。次のオプションを使用できます。

  • 中央データベース管理にOracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用

    このオプションは、Oracle Management Agentがシステム上にインストールされている場合にのみ使用できます。Oracle Universal Installerにより、システム上でOracle Management Agentが検出された場合は、このオプションを選択して、データベースの管理に使用するOracle Management Serviceを指定できます。

    Oracle Management Agentがインストールされている場合は、Oracle Enterprise Manager Database Expressを使用してデータベースを管理する必要があります。ただし、Oracle Databaseの後にOracle Management Agentをインストールした場合は、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用してそのデータベースを管理できます。

  • ローカル・データベース管理にOracle Enterprise Manager Database Expressを使用

    Oracle Enterprise Manager Database ExpressはOracle Databaseに組み込まれており、特別なインストールや管理は必要ありません。Oracle Enterprise Manager Database Expressはデータベースのインストール時にデフォルトで有効で構成済であり、Oracle Universal Installerでデータベースのインストール時にオプションとしては表示されません。

2.9.2 カスタム・データベースの管理オプション

Oracle Universal Installerを使用してデータベースをインストールし、OracleホームからOracle Database Configuration Assistantを起動します。Oracle Database Configuration Assistantは対話モードで実行されます。Oracle Database Configuration Assistantの画面を使用して、データベースの管理に使用するOracle Enterprise Managerインタフェースを指定できます。Enterprise Managerでデータベースを構成しないように選択することもできます。

データベースのインストール時にOracle Enterprise Managerを使用するようにデータベースを構成することをお薦めします。ただし、これを実行しない場合、EM Expressの構成については『Oracle Database 2日でデータベース管理者』、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用したターゲット検出の詳細は『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。

2.9.3 Oracle Enterprise Manager Database Express 12cで使用できる機能

Oracle Enterprise Manager Database Expressでは、Oracleデータベースの監視、管理および保守に使用できるWebベースのユーザー・インタフェースが提供されます。

Oracle Enterprise Manager Database Expressは、次に示すような、基本的なデータベース管理タスクの実行に使用できます。

  • 構成と管理

    • 初期化パラメータ

    • メモリー管理

    • データベース機能の使用

    • データベース・プロパティ

  • 記憶域

    • 表領域の管理

    • UNDO管理

    • REDOログ・グループ

    • アーカイブ・ログ

    • 制御ファイル

  • セキュリティ

    • ユーザー管理

    • ロール管理

    • プロファイル管理

Oracle Enterprise Manager Database Expressは、次に示すような、パフォーマンス監視およびチューニング・タスクの実行にも使用できます。

  • パフォーマンス・ハブ

    • リアルタイムSQL監視

    • ASH (アクティブ・セッション履歴)分析

    • ADDM(自動データベース診断モニター)

    • AWR (自動ワークロード・リポジトリ)ブラウザ

    • 履歴パフォーマンス監視およびチューニング

  • SQLチューニング・アドバイザ

2.10 データベース・バックアップおよびリカバリ・オプション

バックアップおよびリカバリ・ファイルの管理を簡略化するには、データベースの高速リカバリ領域を作成します。データベースのインストール時に、Oracle Universal Installerで高速リカバリ領域の場所を構成するオプションが示されます。ただし、バックアップを構成し、バックアップおよびリカバリ戦略を実装するには、Recovery Manager (RMAN)またはOracle Enterprise Manager Cloud Controlのどちらかを使用する必要があります。


関連項目:

  • RMANまたはOracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用したOracleバックアップおよびリカバリ・ソリューションの詳細は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • カスタマイズされたバックアップの構成と、バックアップされたデータベースのリカバリの詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。


2.10.1 リカバリの構成

データベースのインストール時に高速リカバリ領域の場所を指定できます。

高速リカバリ領域では、ファイル・システム・ディレクトリまたはOracle ASMディスク・グループのいずれかを使用できます。高速リカバリ領域およびデータファイルの場所にデフォルト値を設定する場合は、開始ポイントとしてOracleベースを使用します。Oracleベースの詳細は、『Oracleベース・ディレクトリ』を参照してください。

  • デフォルトの高速リカバリ領域: $ORACLE_BASE/recovery_area

  • デフォルトのデータファイルの場所: $ORACLE_BASE/oradata

高速リカバリ領域に構成されるデフォルトのディスク割当て制限は、2GBです。Oracle ASMディスク・グループでは、必要なディスク領域は選択するディスク・グループの冗長性レベルにより決定します。

2.11 アップグレードの考慮事項

以前のリリースのOracle DatabaseからOracle Database 12cへのアップグレードの詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。次の各項では、既存のデータベースをアップグレードする前に確認する必要があるプラットフォーム固有のその他のアップグレード情報について説明します。

2.11.1 データベースのアップグレード前のオペレーティング・システムのアップグレード

新しいリリースのOracle Databaseにアップグレードする場合、オペレーティング・システム要件が変更されている可能性があります。必要に応じて、Oracle Databaseをアップグレードする前にオペレーティング・システムをアップグレードします。サポートされているオペレーティング・システムの一覧については、第3章「Oracle Databaseのインストール前の作業」を参照してください。

オペレーティング・システムをアップグレードしてからデータベースのアップグレードを実行するには、次のいずれかの手順を実行します。

2.11.1.1 オペレーティング・システムのアップグレード

オペレーティング・システムをアップグレードします。次に、手動またはOracle Database Upgrade Assistantでデータベースをアップグレードします。

2.11.1.2 新しいコンピュータへの移行

次のいずれかの方法を使用して、新しいコンピュータに移行します。

  • 新しいコンピュータでデータベースをアップグレードするには、次のようにします。

    1. 前のオペレーティング・システムを実行しているコンピュータから、サポートされているオペレーティング・システムを実行しているコンピュータにデータベース・ファイルをコピーします。

    2. サポートされているオペレーティング・システムを実行しているコンピュータに制御ファイルを再作成します。

    3. 『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』に説明されている方法を使用して、データベースを手動でアップグレードします。


    注意:

    この方法では、Oracle Database Upgrade Assistantは使用できません。ただし、前のデータベースに戻す処理は容易になります。

  • また、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』に説明されている、エクスポート/インポート・ユーティリティの方法を使用して、データベースをアップグレードすることも可能です。


    関連項目:

    現在のデータベース・リリースのアップグレード方法の詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』のOracle Databaseをアップグレードする場合にサポートされるアップグレード・パスに関する項の表を参照してください

2.11.2 Oracle Automatic Storage Managementのアップグレード

Oracle Database 11gリリース2 (11.2)よりも前のリリースでは、Oracle ASMはOracle Databaseインストールの一部としてインストールされていました。Oracle Database 11gリリース2 (11.2)以上のリリースでは、Oracle ASMはOracle Grid Infrastructureのインストールに含まれます(クラスタとスタンドアロン・サーバーのどちらの場合も)。

既存のOracle ASMインストールをアップグレードする場合は、Oracle Grid Infrastructureのアップグレードを実行してOracle ASMをアップグレードする必要があります。Oracle ASMがインストールされていない場合、Oracle ASMを記憶域オプションとして使用するには、Oracle Databaseのインストールを開始する前に、Oracle Grid Infrastructureのインストールを完了してください。


関連項目:

  • 『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』

  • 『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』