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Oracle® Database VLDBおよびパーティショニング・ガイド
12c リリース1 (12.1)
B71291-10
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コンシューマ・グループに対するパラレル・サーバー・リソースの制限について

Oracle Database Resource Managerを使用して、優先順位の低いコンシューマ・グループのパラレル文がパラレル文処理に使用できるパラレル・サーバーの数を制限できます。Oracle Database Resource Managerを使用してパラレル文セッションを異なるコンシューマ・グループにマップし、それぞれに使用できるパラレル・サーバーの数に特定の制限を持たせることができます。各コンシューマ・グループには、独自の個々のパラレル文キューがあります。コンシューマ・グループのこの制限を指定した場合、コンシューマ・グループのパラレル文は、その制限を超えるとキューに入れられます。

この制限は、データベースにコンシューマ・グループの優先順位が高いものと低いものがある場合に役立ちます。制限を設けないと、優先順位の低いコンシューマ・グループから大量のパラレル文が発行されて、すべてのパラレル・サーバーが使用される可能性があります。優先順位の高いコンシューマ・グループからパラレル文が発行されたときに、リソース割当てディレクティブにより、その優先順位の高いパラレル文を確実に最初にデキューすることができます。優先順位の低いコンシューマ・グループが使用できるパラレル・サーバーの数を制限することにより、優先順位の高いコンシューマ・グループが使用できるパラレル・サーバーを常に確保しておくことができます。

コンシューマ・グループが使用するパラレル・サーバーを制限するには、DBMS_RESOURCE_MANAGERパッケージで、CREATE_PLAN_DIRECTIVEプロシージャのparallel_server_limitパラメータを使用するか、UPDATE_PLAN_DIRECTIVEプロシージャのnew_parallel_server_limitパラメータを使用します。parallel_server_limitパラメータは、PARALLEL_SERVERS_TARGETで指定されるOracle RAC全体のパラレル・サーバー・プールのうち、コンシューマ・グループが使用できる最大パーセンテージを指定します。

マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)のリソース・プランでは、プラガブル・データベース(PDB)にパラレル・サーバー制限が適用されます。PDBリソース・プランまたはCDB以外のリソース・プランの場合、この制限がコンシューマ・グループに適用されます。

たとえば、Oracle RACデータベース・システムでは、初期化パラメータPARALLEL_SERVERS_TARGETは2ノードで32に設定されるため、キューイングが開始されるまでに使用できるパラレル・サーバーの合計数は、32 x 2 = 64です。使用可能なパラレル・サーバーのうち50%をコンシューマ・グループPQ_LOWが使用するように設定し(parallel_server_limit = 50)、優先順位の低い文をPQ_LOWコンシューマ・グループにマップできます。このシナリオでは、コンシューマ・グループPQ_LOWのパラレル文は、64 x 50% = 32のパラレル・サーバーに制限されます。これは、たとえ非アクティブなまたは未使用のパラレル・サーバーがこれより多くあったとしても同じです。このシナリオでは、コンシューマ・グループPQ_LOWの文は、32のパラレル・サーバーをすべて使用すると、キューに入れられます。

1つのデータベース内に並列度ポリシーをMANUALに設定したセッションとAUTOに設定したセッションを混在させることが可能です。このシナリオでは、並列度ポリシーをAUTOに設定したセッションのみキューに入れることができます。ただし、並列度ポリシーをMANUALに設定したセッションで使用されるパラレル・サーバーは、コンシューマ・グループで使用されるパラレル・サーバーの合計数に含まれます。

ユーザーに対するパラレル・リソースの制限の詳細は、「ユーザーのプロセスが多すぎる場合」および「コンシューマ・グループを使用したユーザーに対するリソース数の制限」を参照してください。