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Zero Data Loss Recovery Applianceオーナーズ・ガイド
リリース12.1
E57738-09
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11 Recovery Applianceソフトウェアのインストール

この章では、Recovery Applianceソフトウェアをインストールする手順について説明します。内容は次のとおりです。

注意:

リカバリ・アプライアンス・ソフトウェアは、Recovery Applianceハードウェアにインストールされている場合にのみサポートされます。ソフトウェアのライセンスについては、「Zero Data Loss Recovery Applianceライセンス情報ユーザー・マニュアル」を参照してください。

11.1 インストレーション・ソフトウェアについて

次のスクリプトでRecovery Applianceソフトウェアがインストールされます。

  • ra_preinstall.pl: 初期チェックを実行し、新規インストールおよびアップグレードのためにRecovery Applianceの準備をします。このスクリプトはZero Data Loss Recovery Applianceソフトウェア更新12.1.1.1.7で導入されました。詳細は、Zero Data Loss Recovery Applianceのアップグレードおよびパッチ適用(ドキュメントID 2028931.1)を参照してください。

  • install.sh: Oracle Exadata Deployment Assistantで生成されたファイルを使用して、ネットワーク、Oracle Databaseおよびその他のソフトウェア・コンポーネントを構成します。

    「Deployment Assistantの使用」で使用するためのOracle Exadata Deployment Assistantが含まれるOneCommand ZIPファイルにも、このスクリプトが含まれます。このスクリプトは、Recovery Applianceと同じネットワーク上のどのシステムからも実行できます。一部のプラットフォームではinstall.cmdが使用されます。

  • ra_install.pl: Recovery Applianceインフラストラクチャの追加の構成手順が実行されます。このスクリプトは、Recovery Appliance計算サーバーへのログイン中に実行する必要があり、同じネットワーク上の別のサーバーからは実行できません。

11.2 ソフトウェアをインストールするための前提条件

ソフトウェアのインストールを開始する前に、次の手順が完了していることを確認してください。

  • Oracle Exadata Deployment Assistantを使用して構成ファイルを生成しました。「Deployment Assistantの使用」を参照してください。

  • インストール・ファイルをOneCommandインストール・ディレクトリ配下のWorkDirディレクトリ内に集約しました。(OneCommandインストール・ディレクトリとは、linux-x64など、OneCommand ZIPファイルを展開するディレクトリです。)OneCommandインストール・ディレクトリの詳細は、「構成ファイルの生成」を参照してください。インストール・ファイルのリストについては、My Oracle Support Doc ID 1927416.1を参照してください。

  • checkipスクリプトが、エラーを残すことなく正常に実行されました。「Recovery Applianceのネットワークへの接続」を参照してください。

  • マルチラック設置のすべてのラックが配線されています。「複数の ラックを使用したRecovery Applianceの拡張」を参照してください。

  • すべての新規ラックのすべてのコンポーネントが構成されています。「Recovery Applianceラックの構成」を参照してください。

  • Oracle Management ServerがRecovery Applianceと同じネットワーク上で動作しています。

  • すべての計算サーバーでディスク領域を再利用します。「計算サーバーでのディスク領域の再利用」を参照してください。

  • Oracleテープ・ライブラリがインストールされ、稼働しています。テープ・ライブラリはRecovery Applianceのオプション・コンポーネントです。

11.2.1 ラックの既存ラックへの追加について

新しいRecovery Applianceラックを旧ラックに追加する際、ファクトリ・インストール・イメージは一般的に異なります。旧ラックを新しいイメージに更新するか、旧バージョンを保持して、それに合うように新規ラックを再イメージ化することができます。どちらの場合でも、すべてのサーバーとすべてのSun Datacenter InfiniBand Switch 36スイッチは同じパッチ・レベルである必要があります。

11.2.2 新規ストレージ・サーバーの既存ラックへの追加について

パッチ適用の追加の考慮事項には、グリッド・インフラストラクチャ、データベース・ホーム・リリースおよびバンドル・パッチ更新が含まれます。ソフトウェアのインストールで新しいパッチが適用される場合は、拡張手順の一部として新しいサーバーがリリースを継承するように、既存のサーバーを変更することをお薦めします。この方法では、パッチを必要とするサーバーの数は少なくなります。拡張作業のスケジュール設定時に既存のサーバーが目的のレベルになり、それにより拡張に必要な作業量が減少するように、パッチを既存のサーバーに事前に適用してください。

11.3 計算サーバーでのディスク領域の再利用

リカバリ・アプライアンス・ソフトウェアをインストールする前に、各計算サーバーでreclaimdisksスクリプトを実行する必要があります。このスクリプトは、ボリューム構成をチェックし、リカバリ・アプライアンスの容量をすべて正しく再割当てします。ディスク領域を再利用すると、ディスク・コントローラ・レベルのRAID-5構成の4枚のディスクにLinuxシステムが変換されます。

計算サーバーでディスクを構成するには、次の手順を実行します。

  1. rootユーザーとして、計算サーバーにログインします。
  2. /opt/oracle.SupportToolsディレクトリに変更します。
  3. ディスク再利用プロセスを開始します。
    # ./reclaimdisks.sh -free -reclaim
    

    このコマンドによって、事前構成されたディスクが解放され、次回のブートでのLinuxに対するすべての空きディスクの再利用がスケジュールされ、Recovery Applianceが再起動されます。プロセスが完了するまでに2時間かかる場合があります。

    注意:

    Recovery Applianceの再起動や、再利用プロセスの中断はしないでください。

  4. Linux構成を検証します。
    ./reclaimdisks.sh -check
    

    出力結果の最後の行は、次のようになります。

    [INFO]  Valid single boot configuration found for Linux: RAID5 from 4 disks
     with no global and dedicated hot spare disks
    Valid. Booted: Linux. Layout: Linux.
    
  5. 他の計算サーバーで、この手順を繰り返します。

11.4 Recovery Applianceでのソフトウェアのインストール

事前作業が完了し、必要なファイルの集約を終えると、ソフトウェアをインストールする準備が整います。

新規Recovery Applianceラックでソフトウェアをインストールするには、次のようにします。

  1. 1台目の計算サーバーにrootとしてログインします。
  2. u01ディレクトリに移動します。
    # cd /u01
    
  3. u01の下に、ra_installという名前のディレクトリを作成します。
    # mkdir ra_install
    
  4. デフォルトのディレクトリ名linux-x64を使用して、Linux版の最新バージョンのOneCommand ZIPファイルを/u01/ra_install/に抽出します。(ZIPファイルは、My Oracle Support Doc ID 1927416.1からダウンロードできます。)
  5. Oracle Exadata Deployment Assistantで生成されたXML構成ファイルを、/u01/ra_install/linux-x64の下にあるExadataConfigurationsサブディレクトリにコピーします。構成ファイルの詳細は、「構成ファイルの生成」を参照してください。
  6. Recovery Applianceのインストール前のスクリプトを実行します。
    1. My Oracle Support Doc ID 1927416.1から最新のRecovery Applianceパッチ・ファイルを取得し、/u01/ra_install/linux-x64/WorkDirに展開します。
    2. WorkDirディレクトリに移動します。
      # cd /u01/ra_install/linux-x64/WorkDir

      注意:

      • インストール前のスクリプトはZero Data Loss Recovery Applianceソフトウェア更新12.1.1.1.7以降で使用できます。最新のパッチ・ファイルの詳細は、Zero Data Loss Recovery Applianceのアップグレードおよびパッチ適用(ドキュメントID 2028931.1)を参照してください

      • WorkDirに展開したファイルには、次に進む前に確認する必要のある重要な情報が記載されているreadmeファイル(README.txt)が含まれています。

    3. XML構成ファイルのパスおよびOracle Exadata Deployment Assistantディレクトリを使用してスクリプトを実行します。
      # /usr/bin/perl ra_preinstall.pl --config_xml=/u01/ra_install/linux-x64/ExadataConfigurations/Example_Inc-ra01.xml 
      --oeda_dir=/u01/ra_install/linux-x64
  7. linux-x64ディレクトリに移動します。
    # cd /u01/ra_install/linux-x64
    
  8. 実行する必要がある手順をリストします。

    この例ではExadataConfigurations/Example_Inc-ra01.xmlというXMLファイルを使用して、installスクリプトがLinuxシステムから実行されます。

    $ ./install.sh -cf ExadataConfigurations/Example_Inc-ra01.xml -l
    
  9. 最後の手順(マシンの再保護)以外の各手順を番号順に実行し、次の手順に進む前にそれぞれの手順が正常に完了していることを確認します。最後の手順でマシンを再保護します。

    この例ではExadataConfigurations/Example_Inc-ra01.xmlというXMLファイルを使用して、手順1がLinuxシステムから実行されます。

    $ ./install.sh -cf ExadataConfigurations/Example_Inc-ra01.xml -s 1
    

    「インストール・ユーティリティの手順について」を参照してください。

  10. リカバリ・アプライアンスのインストール・ディレクトリに移動します。
    # cd /opt/oracle.RecoveryAppliance/install
    
  11. ra_installスクリプトの手順を表示します。
    # ./ra_install.pl --help
    

    このユーティリティの手順については、「Recovery Applianceインストーラの構文」を参照してください。

  12. ra_installスクリプトのすべての手順を順番に実行します。この例では手順1が実行されます。
    # ./ra_install.pl --step=1
    
  13. linux-x64ディレクトリに戻ります。
    # cd /u01/ra_install/linux-x64
    
  14. install.shユーティリティを使用して最後の手順(マシンの再保護)を実行し、Recovery Applianceを保護します。
  15. Recovery Applianceのインストールを完了する場合:
    1. Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用して、エージェントをデプロイし、Recovery Applianceターゲットを検出します。これで、Cloud Controlを使用してRecovery Appliance環境をモニターおよび管理できます。

      「Recovery Applianceを管理するためのEnterprise Managerの設定」を参照してください。

    2. VLANタグ付けをRecovery Appliance収集ネットワークに使用する場合は、VLANタグ付けを構成してテストします。

      手順は、『Enabling 8021.Q VLAN Tagging in Zero Data Loss Recovery Appliance over ingest networks』(ドキュメントID 2047411.1)を参照してください。

    3. Oracleデータベースを登録して、Recovery Applianceを使用できるようにします。

      Zero Data Loss Recovery Appliance保護データベース構成ガイドを参照してください。

11.5 インストール・ユーティリティの構文

installユーティリティには、次の構文があります。

./install.sh -cf config_filename.xml option1 option2...

11.5.1 インストール・ユーティリティのパラメータ

インストール・ユーティリティの構文を使用すると、1つまたは複数の手順を実行したり、エラーが発生した1つ以上の手順を元に戻すことができます。エラーを引き起こした問題を修正したら、手順を再度実行できます。

表11-1では、各オプションについて説明します。

表11-1 インストール・ユーティリティのオプション

オプション 説明

-cf config_filename.xml

XML構成ファイルを識別します。必須。

-h

スクリプト・オプションを記述します。

-l

XMLファイルに記述された構成に対して、ソフトウェアをインストールおよび構成するために必要な手順をリストします。

-r {n-N | n}

手順nからN、または手順nを実行します。

-s n

手順nを実行します。

-u {n-N | n}

手順nからN、または手順nを元に戻します。

11.5.2 インストール・ユーティリティの構文例

次の例では、構文例とサンプル出力を示します。XML構成ファイルはExample_Inc-ra01.xml (linux-x64/ExadataConfigurations/Example_Inc-ra01.xml)と名付けられます。

このコマンドではユーティリティのヘルプが表示されます。

$ ./install.sh -cf ExadataConfigurations/Example_Inc-ra01.xml -h
  install.sh -cf <config.xml> -l [options]
  install.sh -cf <config.xml> -s <step #> | -r <num-num>
  install.sh
  ARGUMENTS:
   -l                 List all the steps that exist
   -cf                config file name [Full path please]
   -s <step #>        Run the step # at a time
   -r <num-num>       Run the steps one after the other as long as no errors
                      are encountered
   -u <num-num> | <step#> Undo a range of steps or a particular step
   -h                 Usage
  Version : 14.254.04:00

このコマンドでは手順がリストされます。

$ ./install.sh -cf ExadataConfigurations/Example_Inc-ra01.xml -l
 
1. Validate Configuration File
2. Setup Required Files
3. Create Users
4. Setup Cell Connectivity
5. Verify Infiniband
6. Calibrate Cells
7. Create Cell Disks
8. Create Grid Disks
9. Configure Alerting
10. Install Cluster Software
11. Initialize Cluster Software
12. Install Database Software
13. Relink Database with RDS
14. Create ASM Diskgroups
15. Create Databases
16. Apply Security Fixes
17. Install Exachk
18. Setup ASR Alerting
19. Create Installation Summary
20. Resecure Machine

次の例では手順7が実行されます。

./install.sh -cf ExadataConfigurations/Example_Inc-ra01.xml -s 7
 
 Executing Create Cell Disks
 Check physical disks for errors before creating celldisks..............
 Restarting cell services..................
 Initializing cells..............
 Cleaning cells....................
 Restarting cell services...................
 Creating cell disks.........................
 Creating flashlog on cells..........
 Creating flashcache on cells........
 Successfully completed execution of step Create Cell Disks
]

このコマンドでは手順15が元に戻されます。

$ ./install.sh -cf ExadataConfigurations/Example_Inc-ra01.xml -u 15
 
 Undoing Create Databases
 Deleting databases...
 Deleting database zdlra
     .
     .
     .

11.5.3 インストール・ユーティリティの手順について

次の説明では、ソフトウェアのインストールが完了するまでの各手順について示します。インストール・スクリプトではサブステップがその実行に従ってリストされます。

手順1 構成ファイルの検証

一連のチェックを実行して、現在のネットワーク上の指定クラスタに適した設定が構成ファイルに含まれていることを確認します。

  • ホスト名およびIPアドレスを検証します

  • オペレーティング・システムを検証します

  • クラスタ・ネットワークおよびネットワーク接続を検証します

  • ネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)設定を検証します

  • ストレージ・サーバーの物理ディスクを検証します

  • データベース準備用の計算サーバーを検証します

手順2 必須ファイルの設定

必須ファイルがアクセス可能なことを確認し、そのファイルを2番目の計算サーバーにコピーして、必要に応じて解凍してから、シンボリック・リンクを作成します。

この手順が失敗した場合は「ソフトウェアをインストールするための前提条件」を参照してください。

手順3 ユーザーの作成

クラスタに必要なユーザーおよびグループを作成し、/etc/hostsを更新して、セキュア・シェル(SSH)を設定します。

手順4 セル接続の設定

必要に応じてcellip.oracellinit.oraおよびcellaffinityなどの、他の手順で使用される様々なファイルを生成します。

手順5 InfiniBandの検証

InfiniBandファブリックで一連のチェックを実行して、計算サーバー、ストレージ・サーバーおよびInfiniBandスイッチが正しく配線されていることを確認します。

エラーが発生すると、診断ZIPファイルが生成されます。この手順の出力にはこのファイルの場所が含まれています。

手順6 セルの測定

Oracle DatabaseのI/O測定機能を使用して、ストレージ・サブシステムのI/O機能を評価します。

手順7 セル・ディスクの作成

セル・ディスクを作成してから、各セルでフラッシュ・ログおよびフラッシュ・キャッシュを作成することが含まれる、一連の手順をストレージ・サーバー・ディスクで実行します。

手順8 グリッド・ディスクの作成

クラスタのグリッド・ディスクを作成します。

このリリースでは、追加的な手作業でこの手順に従う必要があります。

手順9 アラートの構成

問題発生時にアラートを送信できるように、ストレージ・サーバーで電子メールを構成します。

手順10 クラスタ・ソフトウェアのインストール

Oracle Databaseユーティリティを使用してグリッド・ディスク識別子を取得してから、クラスタウェア・インストーラを実行します。必要に応じて、ソフトウェアにパッチが適用されます。

手順11 クラスタ・ソフトウェアの初期化

レプリケーション・ネットワークが構成中の場合、この手順ではそのシングル・クライアント・アクセス名(SCAN)および仮想IP (VIP)が作成されます。次に、クラスタが初期化されます。

手順12 データベース・ソフトウェアのインストール

両方の計算サーバーで、Oracle Databaseソフトウェアをインストールして、Oracle Databaseホーム・ディレクトリを作成します。必要に応じて、ソフトウェアにパッチも適用されます。

このリリースでは、追加的な手作業でこの手順に従う必要があります。

手順13 データベースのRDSとの再リンク

Oracle Databaseを高信頼性データグラム・ソケット(RDS)と再リンクします。

手順14 ASMディスク・グループの作成

グリッド・ディスク識別子を取得して、自動ストレージ管理(ASM)ディスク・グループを作成します。

手順15 データベースの作成

両方の計算サーバーで、Recovery Applianceカタログを作成します。

手順16 セキュリティ修正の適用

クラスタ・ソフトウェアを再起動してセキュリティ・パラメータを設定し、必要に応じてturboモードを有効にします。

手順17 Exachkのインストール

Recovery Applianceにexachkユーティリティをインストールします。ユーティリティの詳細は、My Oracle SupportドキュメントID 1070954.1を参照してください。

手順18 ASRアラートの設定

自動サービス・リクエスト(ASR)をインストールして構成します。オプションです。

この手順では次の作業が行われます。

  • 必要なソフトウェア・パッケージをインストールします

  • トラップ送信先を構成します

  • モニタリング・デーモンを開始します

手順19 インストレーション・サマリーの作成

システム詳細を取得し、ストレージ・サーバーを測定して、サマリーXMLレポートを生成します。この手順の出力にはこのファイルの場所が含まれています。

手順20 マシンのレスキュー

デフォルト・パスワードをカスタム・パスワードに置き換えます。

11.6 Recovery Applianceインストーラの構文

インストール後ユーティリティは、/opt/oracle.RecoveryAppliance/installディレクトリの第1計算ノードにあります。構文は次のとおりです。

./ra_install.pl --help | [--install | --uninstall] --step=STEP_NUMBER [--stdout]

表11-2では、各オプションについて説明します。

表11-2 インストール後ユーティリティのオプション

オプション 説明

--help

ユーティリティ・オプションを記述します。

--install

手順を実行してソフトウェアをインストールします。デフォルト。

--uninstall

手順を元に戻してソフトウェアをアンインストールします。

--step=number

手順を実行します。有効な値は1から7です。手順はすべて順番通りに完了します。

--stdout

ログ・ファイルではなく標準出力にすべてのメッセージを印刷します。

11.6.1 インストール後ユーティリティの例

この例ではヘルプ・トピックが表示されます。

# ra_install.pl --help
ra_install.pl - Recovery Appliance Installer
You must be logged in as root to run this command.
All steps should be run successfully for install.
Usage: ./ra_install.pl --help | --step=STEP_NUMBER  {--install|--uninstall} [--stdout]
Options:
  --help: displays this help message
  --step=number: Which step to run
  --stdout: Print all messages to stdout rather then the log file
  --install: Installs the step rather then installing it. [Default]
  --uninstall: Uninstalls the step rather then installing it.
Step Numbers:
  Step 1 - Validation and Configuration Prep
  Step 2 - OS Setup
  Step 3 - Oracle User Setup
  Step 4 - DBFS Setup
  Step 5 - Tape Backup configuration
  Step 6 - ZDLRA DB Backup Setup
  Step 7 - Enable ZDLRA Services

この例では手順2が実行されます。

# ./ra_install.pl --step=2
Created log file /opt/oracle.RecoveryAppliance/log/ra_install.step1.20140823.1959.log
Start: Configuring OS for ZDLRA - Successful: OK
Start: Running on node: ra06adm07 - Successful: OK
End: Running on node: ra06adm07 - Successful: OK
Start: Running on node: ra06adm08 - Successful: OK
End: Configured OS for ZDLRA - Successful: OK

11.6.2 インストール後ユーティリティの手順について

この項では、インストール後の手順について説明します。各手順では/opt/oracle.RecoveryAppliance/logにログ・ファイルが生成されます。手順の出力にはログ・ファイルのパスが含まれています。

手順1 検証および構成の準備

ra_xml構成ファイルを作成し、構成を検証して、インストーラ・ウォレットを設定します。

手順2 OS設定

オペレーティング・システムを構成します。portmapおよびnscdデーモンを起動して、各種オペレーティング・システムのユーザーおよびグループを作成します。

手順3 Oracleユーザー設定

oracleオペレーティング・システム・ユーザーを構成します。

手順4 DBFS設定

データベース・ファイル・システム(DBFS)マウントを作成します。

手順5 テープ・バックアップ構成

テープ・バックアップ・システムが存在するかどうかを確認し、Oracle Exadata Deployment Assistantのテープ・ライブラリの接続性ページで指定した詳細に基づいて、該当する構成の変更を行います。

手順6 ZDLRA DBバックアップ設定

Recovery Applianceカタログ・データベースのバックアップを構成して、バックアップを実行するための資格証明を作成します。カタログはRecovery Applianceディスクに自動スケジュールでバックアップされます。

手順7 ZDLRAサービスの有効化

前の手順でインストールされたすべてのサービスが開始されます。

11.7 Recovery Applianceを管理するためのEnterprise Managerの設定

Enterprise ManagerでRecovery Applianceを管理できるようにするには、管理エージェントを各計算サーバーにデプロイし、Recovery Applianceのターゲットを検出する必要があります。ターゲットには、クラスタ、データベース、リスナー、自動ストレージ管理(ASM)およびアプライアンス自体が含まれます。

Oracleサポート・エンジニアと連携して、この項のタスクを実行してください。

注意:

Zero Data Loss Recovery Applianceの管理、モニタリング、および保護されたデータベースの管理に必要なプラグインとパッチの詳細は、ドキュメントID 1929507.1を参照してください。

11.7.1 Enterprise Managerエージェントのデプロイ

次の手順を実行し、Recovery Appliance計算サーバーごとに管理エージェントをデプロイします。

  1. 各計算サーバーで、エージェントのインストール先としてoracle:oinstallが所有するディレクトリを作成します。
  2. Recovery Applianceターゲットを検出および管理する権限を持つユーザーとしてOracle Enterprise Manager Cloud Control (Cloud Control)にログインします。
  3. 「設定」メニューで、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」「ホスト・ターゲットの追加」の順に選択し、「ホストの追加...」をクリックします。

    「ホスト・ターゲットの追加: ホストとプラットフォーム」ページが表示されます。

  4. 「プラットフォーム」リストから、「すべてのホストで同一」を選択します。
  5. 計算サーバーごとに、「追加」をクリックし、完全修飾されたホスト名を入力し、「プラットフォーム」リストで「Linux x86-64」を選択します。「次へ」をクリックします。

    「ホスト・ターゲットの追加: インストールの詳細」ページが表示されます。

  6. 手順1で作成したエージェントのインストール・ディレクトリ、エージェントのインストールを所有するユーザーの「名前付き資格証明」およびその他の必要なプロパティを指定し、「次へ」をクリックします。

    「ホスト・ターゲットの追加: 確認」ページが表示されます。

  7. 「エージェントのデプロイ」をクリックし、すべてのRecovery Appliance計算サーバーへのエージェントのデプロイを開始します。

    「ホストの追加」ページが表示され、「エージェント・デプロイメント・サマリー」セクションのリモート前提条件チェックに関する警告が表示されます。「リモートの前提条件チェックの詳細」セクションには、権限が十分でないためにroot.shスクリプトを実行できなかったことが示されます。これは、後続の手順で修正します。

  8. デプロイメントを再開するには、「続行」をクリックし、「すべてのホスト」を選択します。

    「ホストの追加」ページには、デプロイメントが成功したことを示すメッセージが表示されます。

  9. 画面に表示される手順に従い、計算サーバーごとにroot.shを手動で実行します。
  10. 「ホストの追加」ページに戻り、「終了」をクリックします。

11.7.2 クラスタの検出

次の手順を実行し、Recovery Applianceクラスタを検出します。

  1. Cloud Controlの「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します。

    「ターゲットの手動追加」ページが表示されます。

  2. 「ガイド付きプロセスを使用してターゲットを追加」を選択します。
  3. 「ターゲット・タイプ」ドロップダウン・リストで、「Oracleクラスタおよび高可用性サービス」を選択してから「ガイド付きプロセスを使用した追加...」をクリックします。

    「ターゲットの追加: クラスタおよびOracle高可用性サービス」ページが表示されます。

  4. Recovery Appliance上の計算サーバーのホスト名の1つを入力し、「検索」アイコンをクリックします。

    「ターゲットの選択」ダイアログが表示されます。

  5. ターゲット・ホストを選択して、「選択」をクリックします。
  6. 「ターゲットの検出」をクリックします。
  7. クラスタおよびOracle高可用性サービス・ページで自動的に検出されたクラスタ情報を確認します。Recovery Applianceクラスタ上のすべての計算サーバーがクラスタ・ホストのリストに含まれること、および「スキャン名」と「スキャン・ポート」に収集ネットワークの正しく値が表示されていることを確認し、「保存」をクリックします。

    クラスタ・ターゲットが正常に作成されると、「確認」ウィンドウが表示されます。

  8. 確認ウィンドウを閉じます。

11.7.3 クラスタ・データベース・ターゲットの検出

Recovery Appliance自体を検出する前に、次の手順を実行し、Recovery Applianceクラスタ・データベース、リスナーおよびASMターゲットを検出します。

  1. Cloud Controlの「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します。

    「ターゲットの手動追加」ページが表示されます。

  2. 「ガイド付きプロセスを使用してターゲットを追加」を選択します。
  3. 「ターゲット・タイプ」ドロップダウン・リストで、「Oracleデータベース、リスナーおよび自動ストレージ管理」を選択してから「ガイド付きプロセスを使用した追加...」をクリックします。

    「データベース検出: 検索基準」ページが表示されます。

  4. Recovery Applianceクラスタ名または計算サーバーの1つのホスト名を基準として使用して検索を実行し、「次へ」をクリックします。

    「データベース検出: 結果」ページが表示され、Recovery Applianceのクラスタ・データベースがすべての計算サーバー上のASMインスタンスおよびリスナーとともにリストされます。

  5. クラスタ・データベースを選択して、「構成」をクリックします。
  6. 「リスナー・マシン名」フィールドで完全修飾された名前を使用し、「ポート」フィールドで1521を使用するよう設定を変更し、「保存」をクリックします。
  7. クラスタ・データベースのモニタリング資格証明を指定し、「テスト接続」をクリックします。
  8. クラスタASMを選択し、適切なモニタリング資格証明を構成し、「テスト接続」をクリックします。
  9. 「単一インスタンス・データベース」で管理データベース(-MGMTDB)が選択されていないことを確認します。
  10. 管理リスナー(MGMTLSNR)を除くすべてのリスナーを選択し、「次へ」をクリックします。

    「データベース検出: 確認」ページが表示されます。

  11. 情報を確認し、「保存」をクリックし、ターゲットのモニタリングを開始します。
  12. 確認ウィンドウを閉じます。

11.7.4 Recovery Applianceの検出

Recovery Applianceクラスタおよびクラスタ・データベース・ターゲットを検出した後で、Recovery Applianceターゲット自体を検出できます。すべてのEnterprise Managerリカバリ・アプライアンス・ソフトウェアおよびハードウェア管理機能を含む最上位レベルのリカバリ・アプライアンス・ターゲットの検出の一環として、別のリカバリ・アプライアンス・ハードウェア・ターゲットも検出されます。

次の手順を実行し、Recovery Applianceターゲットを手動で検出します。

  1. Cloud Controlの「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します。

    「ターゲットの手動追加」ページが表示されます。

  2. 「ガイド付きプロセスを使用してターゲットを追加」を選択します。
  3. 「ターゲット・タイプ」ドロップダウン・リストで、「リカバリ・アプライアンス」を選択し、「ガイド付きプロセスを使用した追加...」をクリックします。

    Recovery Applianceハードウェアの検出ページが表示されます。

  4. 「新規Recovery Applianceハードウェア・コンポーネントをターゲットとして検出」を選択して、「ターゲットの検出」をクリックします。

    「Recovery Applianceハードウェアの検出: 検出入力」ページが表示されます。

  5. 構成図ファイル(databasemachine.xml)が存在する計算サーバー上のエージェントのURLを指定します。Recovery Appliance上の計算サーバーのホスト名を使用して、使用する正しい値を検索できます。

    構成図ファイルに関する情報が表示されます。

  6. ホストの資格証明を設定し、「次へ」をクリックします。

    「Recovery Applianceハードウェアの検出: インフィニバンド検出」ページが表示されます。

  7. リカバリ・アプライアンス・ハードウェアの検出ウィザードのすべての後続ページの詳細な指示に従って、ハードウェア・コンポーネントに必要なすべての資格証明を指定します。「確認」ページで、すべてのハードウェア・コンポーネント詳細を確認し、「送信」をクリックします。リカバリ・アプライアンス・ハードウェアを表すデータベース・マシン・ターゲットが、すべてのハードウェア・コンポーネントのターゲットとともに作成されます。

    「ターゲット作成サマリー」ページが表示され、リカバリ・アプライアンス・ハードウェアを表すデータベース・マシン・ターゲットやすべてのハードウェア・コンポーネントのすべてのメンバー・ターゲットなど、作成されるすべてのハードウェア・ターゲットのサマリーが表示されます。

  8. Recovery Appliance検出の続行をクリックします。

    「リカバリ・アプライアンスの検出: プロパティ」ページが表示されます。

  9. Recovery Applianceの「ターゲット名」を選択します。Recovery Applianceハードウェア・ターゲット名にはすでに、前述の手順で検出されたターゲット名が入力されています。

    (リカバリ・アプライアンス検出プロセスを完全には完了せずにリカバリ・アプライアンスのハードウェア検出を完了した場合、1つ以上のリカバリ・アプライアンス・ハードウェア・ターゲットが、関連付けられたリカバリ・アプライアンス・ターゲットのない状態のままになることがあります。この場合は、リカバリ・アプライアンスの検出が「ターゲットの手動追加」ページから再び開始されても、検出プロセスはリカバリ・アプライアンス・ハードウェアの検出ウィザードに自動的には進みません。かわりに、プロセスは、関連付けられていないRecovery Applianceハードウェア・ターゲットの選択を可能にするために、「プロパティ」ページに直接進みます。この場合、ハードウェア・ターゲット名は事前に入力されません。「ターゲットの選択」アイコンをクリックして「ターゲットの検索と選択」ポップアップを起動します。これにより、リカバリ・アプライアンス・ターゲットにまだ関連付けられていないリカバリ・アプライアンス・ハードウェア・ターゲットのリストが表示されます。適切なリカバリ・アプライアンス・ハードウェア・ターゲットを選択します。)

  10. 「リカバリ・アプライアンス管理者資格証明」セクションで、リカバリ・アプライアンス・リカバリ・カタログ所有者のデータベース・ユーザー資格証明を指定します。このユーザーは、リカバリ・アプライアンス管理者でもあります。「名前付き」または「新規」資格証明を使用できます。「詳細」をクリックして、資格証明の詳細情報を表示します。
  11. 「リカバリ・アプライアンス・モニタリング資格証明」セクションで、リカバリ・アプライアンスのモニタリングに使用するデータベース・ユーザー資格証明を指定します。必要に応じて、リカバリ・アプライアンス・データベースのモニタリング情報にアクセスするために必要なロールがユーザーに付与されます。また、「基本カタログ・ユーザー資格証明をモニタリング資格証明として使用します。」を選択し、「ユーザー名」および「パスワード」フィールドを無効にすることができます。
  12. 「次へ」をクリックします。

    「リカバリ・アプライアンスの検出: Oracle Secure Backupドメイン」ページが表示されます。

  13. Oracle Secure BackupがRecovery Applianceにインストールされている場合、「インストール・ホーム」フィールドに「/usr/local/oracle/backup」を入力し、Oracle Secure Backupドメインのモニタリング資格証明を指定します。それ以外の場合、「Oracle Secure Backupドメイン検出のスキップ」を選択します。
  14. 「次へ」をクリックします。

    「リカバリ・アプライアンスの検出: 確認」ページが表示されます。

  15. ターゲット検出の選択内容を確認し、「送信」をクリックします。

    リカバリ・アプライアンス・ターゲットが作成されます。