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Oracle® Solaris 11.3 での障害、欠陥、およびアラートの管理

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更新: 2015 年 10 月
 
 

アラートに関する情報の表示

アラートは、障害でも欠陥でもない有用な情報です。アラートは問題を報告しているか、単なる情報である場合があります。アラートによって報告される問題は、管理者が応答エージェントの支援なしで解決できる誤った構成やその他の問題です。このタイプの問題の例は、誤ったスロットに接続された DIMM です。アラートによって報告される情報メッセージの例は、シャドウ移行が完了したというメッセージです。次のリストに、アラートメッセージの例を示します。

  • しきい値アラート – 温度が高いか、ストレージが最大容量になっているか、zpool が 80% または 90% の容量になっているか、割り当て制限を超えているか、シャーシまたはディスクへのパスカウントが変更されました。これらの種類のアラートは、パフォーマンスの影響を予測できます。

  • 構成チェック – FRU が追加または削除されたか、SAS の配線が正しくないか、DIMM が誤ったスロットに接続されているか、データリンクが変更されたか、リンクが起動または停止したか、ILOM が正しく構成されていないか、MTU (最大転送単位 - TCP/IP) が正しく構成されていません。

  • 有用なイベント – リブートが発生したか、ファイルシステムイベントが発生したか、ファームウェアがアップグレードされたか、セーブコアが失敗したか、ZFS の複製解除が失敗したか、シャドウ移行が完了しました。

アラートは次のいずれかの状態になります。

  • active – アラートはクリアされていません。

  • cleared – アラートはクリアされました。アラートの cleared 状態は、障害および欠陥の resolved 状態と比較できます。アラートのクリアの詳細は、永続アラートと一時アラートの次の説明を参照してください。

アラートは永続または一時です。

  • 永続アラートは、fmadm clear コマンドに示されているように手動でクリアされるまでアクティブです。

  • 一時アラートは、指定されたタイムアウト期間のあとにクリアされるか、ネットワークモニターなどのサービスによってクリアされます。


ヒント  -  管理アクションは、fmadm list-alert コマンドの出力に基づいて決定してください。fmdump コマンドによって出力されるログファイルは、イベントの履歴レコードを含んでおり、必ずしもアクティブまたはオープンな診断を表しているとはかぎりません。fmdump -i によって出力されるログファイルは、遠隔測定の履歴レコードであり、アラートに診断されていないことがあります。
使用例 7  fmadm list-alert の出力

クリアされていないすべてのアラートを一覧表示するには、fmadm list-alert コマンドを使用します。次のアラートは、ディスクがシステムから取り外されていることを示しています。「Problem Status」の値は、アクティブな状態である open です。「Problem Status」は、openisolatedrepaired、または resolved です。「Problem class」は、FRU が取り外されていることを示しています。「Impact」は、影響の重大度が環境内におけるこのデバイスの重要度によって異なることを示しています。この出力でもっとも有益な情報はおそらく MSG-ID です。FMD-8000-CV に関する詳細情報にアクセスするには、アラートの最後にある「Action」セクションの手順に従います。

# fmadm list-alert
--------------- ------------------------------------  -------------- ---------
TIME            EVENT-ID                              MSG-ID         SEVERITY
--------------- ------------------------------------  -------------- ---------
Apr 23 02:15:12 a7921317-8ba2-4ab1-b1c3-b0fb8822c000  FMD-8000-CV    Minor

Problem Status    : open
Diag Engine       : software-diagnosis / 0.1
System
    Manufacturer  : Oracle Corporation
    Name          : Sun Netra X4270 M3
    Part_Number   : NILE-P1LRQT-8
    Serial_Number : 1211FM200D

System Component
    Manufacturer  : Oracle
    Name          : Sun Netra X4270 M3
    Part_Number   : NILE-P1LRQT-8
    Serial_Number : 1211FM200D
    Host_ID       : 008167b1

----------------------------------------
Suspect 1 of 1 :
   Problem class : alert.oracle.solaris.fmd.fru-monitor.fru-remove
   Certainty   : 100%

   FRU
     Status           : faulty/not present
     Location         : "/SUN-Storage-J4410.1051QCQ08A/HDD13"
     Manufacturer     : SEAGATE
     Name             : ST330057SSUN300G
     Part_Number      : SEAGATE-ST330057SSUN300G
     Revision         : 0B25
     Serial_Number    : 001117G1LC1S--------6SJ1LC1S
     Chassis
        Manufacturer  : SUN
        Name          : SUN-Storage-J4410
        Part_Number   : 3753659
        Serial_Number : 1051QCQ08A
   Resource
     Status           : faulty/not present

Description : FRU '/SUN-Storage-J4410.1051QCQ08A/HDD13' has been removed from
              the system.

Response    : FMD topology will be updated.

Impact      : System impact depends on the type of FRU.

Action      : Use 'fmadm faulty' to provide a more detailed view of this event.
              Please refer to the associated reference document at
              http://support.oracle.com/msg/FMD-8000-CV for the latest service
              procedures and policies regarding this diagnosis.