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Oracle® Solaris ゾーンの紹介

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更新: 2016 年 11 月
 
 

ゾーンの移行について

ゾーンの移行によって、既存のゾーンまたは大域ゾーンが別のシステム上のゾーンに転送されます。ゾーンの移行には、ライブ移行、ウォーム移行、およびコールド移行の 3 種類があります。

ライブ移行とウォーム移行はカーネルゾーンでのみサポートされます。ネイティブな非大域ゾーンは、大域ゾーンのカーネルを使用し、そのソフトウェアパッケージは大域ゾーンのソフトウェアパッケージにリンクされているため、最初にシャットダウンしないかぎり、別の大域ゾーンには移行できません。

solaris-kz のみ: ライブ移行について

カーネルゾーンのライブ移行では、移行されたゾーンのメモリー状態が、移行されたゲストにコピーされます。ライブゾーン移行には、ほとんどのアプリケーションまたはエンドユーザーが気づかない短い停止時間があります。サービスのロードバランシングを行うために、カーネルゾーンのライブ移行を使用することもできます。

停止時間を最小限に抑えて、アプリケーションを実行状態のままにする必要がある状況では、ライブ移行が推奨されます。移行プロセスでは、高い作業負荷に悪影響を与える可能性があるパフォーマンスの影響が発生することがあります。このような場合、停止時間中にウォーム移行またはコールド移行を使用してください。

オフピーク時のライブ移行もオプションです。アプリケーションを休止して、十分なネットワーク帯域幅を確保して実行するライブ移行は、ウォーム移行より迅速な可能性があります。

ライブ移行の詳細は、Oracle Solaris カーネルゾーンの作成と使用 の ライブ移行を使用したカーネルゾーンの移行を参照してください。

solaris-kz のみ: ウォーム移行について

カーネルゾーンのウォーム移行では、移行されたゾーンのメモリー状態がディスクに書き込まれます。ゾーンは、ソースホストから宛先ホストに移動されて、再起動されます。このゾーン移行の種類は、一時停止および再開を使用した移行とも呼ばれます。

ライブ移行が適切ではないアプリケーションでは、ウォーム移行を使用してください。ウォーム移行では、カーネルゾーンの実行中にシステムを完全にリブートしてアプリケーションを再起動する必要はありません。ウォーム移行中にゾーンへのネットワーク接続はすべて失われますが、停止時間は数秒または数分に短縮されます。

一部のデータベースアプリケーションでは、システムのリブート後にウォームアップに数時間かかることがあります。ウォーム移行により、データベースの実行中状態が取得され、停止時間が大幅に短縮されます。

詳細は、Oracle Solaris カーネルゾーンの作成と使用 の ウォーム移行を使用したカーネルゾーンの移行を参照してください。

コールド移行について

すべてのゾーンブランドでコールド移行がサポートされます。

コールド移行では、ゾーンはソースホストでシャットダウンされて、ターゲットホストでリブートされます。時間が重要なサービスを提供するアプリケーションまたはメモリーフットプリントが大きいアプリケーションには、コールド移行を使用してください。既存のゾーンまたはシステムを転送する場合は、コールド移行が推奨されます。

詳細は、Oracle Solaris ゾーンの作成と使用 の 第 7 章, Oracle Solaris ゾーンの移行および変換を参照してください。