zoneadm suspend コマンドを使用してゾーンをその現在のホストで一時停止し、新しいホストで再開することで、カーネルゾーンを別のホストに移行できます。このゾーン移行方式は、ウォーム移行または一時停止および再開を使用した移行と呼ばれます。
ウォーム移行では、カーネルゾーンの実行中にシステムを完全にリブートしてアプリケーションを再起動する必要はありません。
ウォーム移行では、ソースホストとターゲットホストの両方で互換性を持つようにゾーン構成を設定する必要があります。ゾーン構成の非互換性およびウォーム移行の詳細については、 solaris-kz(5) マニュアルページを参照してください。
ウォーム移行では、ゾーンの suspend リソースが、ソースホストとターゲットホストの両方からアクセスできる共有ストレージ用に構成されている必要があります。suspend リソースの構成 およびOracle Solaris ゾーンの作成と使用 の 第 13 章, 共有ストレージでの Oracle Solaris ゾーンの使用開始を参照してください。
カーネルゾーンのウォーム移行の一環として、宛先ホストの暗号化鍵を定義する必要があります。暗号化鍵とカーネルゾーンの移行を参照してください。
始める前に
suspend リソースの構成を参照してください。
詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の 割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
例:
global# zonecfg -z kzone1 info suspend suspend: storage: iscsi://system/luname.naa.501337600144f0dbf8af1900
# zoneadm -z zonename suspend
たとえば、大域ゾーン global でカーネルゾーン kzone1 を一時停止するには、次のようにします。
global# zoneadm -z zkone1 suspend
# zoneadm -z zonename detach
たとえば、大域ゾーン global でカーネルゾーン kzone1 を切り離すには、次のようにします。
global# zoneadm -z kzone1 detach
また、この手順では、ソースと同じ構成を使用してターゲットホストシステム上のゾーンを構成します。
# zonecfg -z zonename export | ssh root@newhost zonecfg -z zonename -f -
例:
global# zonecfg -z kzone1 export | ssh root@global2 zonecfg -z kzone1 -f -
# zoneadm -z zonename attach
例:
global2# zoneadm -z kzone1 attach
# zoneadm -z zonename boot
例:
global2# zoneadm -z kone1 boot