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Oracle® Solaris カーネルゾーンの作成と使用

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更新: 2016 年 11 月
 
 

ウォーム移行を使用したカーネルゾーンの移行

zoneadm suspend コマンドを使用してゾーンをその現在のホストで一時停止し、新しいホストで再開することで、カーネルゾーンを別のホストに移行できます。このゾーン移行方式は、ウォーム移行または一時停止および再開を使用した移行と呼ばれます。

ウォーム移行では、カーネルゾーンの実行中にシステムを完全にリブートしてアプリケーションを再起動する必要はありません。

ウォーム移行では、ソースホストとターゲットホストの両方で互換性を持つようにゾーン構成を設定する必要があります。ゾーン構成の非互換性およびウォーム移行の詳細については、 solaris-kz(5) マニュアルページを参照してください。

ウォーム移行では、ゾーンの suspend リソースが、ソースホストとターゲットホストの両方からアクセスできる共有ストレージ用に構成されている必要があります。suspend リソースの構成 およびOracle Solaris ゾーンの作成と使用 の 第 13 章, 共有ストレージでの Oracle Solaris ゾーンの使用開始を参照してください。

カーネルゾーンのウォーム移行の一環として、宛先ホストの暗号化鍵を定義する必要があります。暗号化鍵とカーネルゾーンの移行を参照してください。

ウォーム移行を使用してカーネルゾーンを移行する方法

始める前に

suspend リソースの構成を参照してください。

  1. 管理者になります。

    詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の 割り当てられている管理権利の使用を参照してください。

  2. 移行するカーネルゾーンの suspend リソースに共有ストレージが構成されていることを確認します。

    例:

    global# zonecfg -z kzone1 info suspend
    suspend:
             storage: iscsi://system/luname.naa.501337600144f0dbf8af1900
  3. 大域ゾーンで、移行するカーネルゾーンのファイルシステムを一時停止します。
    # zoneadm -z zonename suspend

    たとえば、大域ゾーン global でカーネルゾーン kzone1 を一時停止するには、次のようにします。

    global# zoneadm -z zkone1 suspend
  4. 大域ゾーンのカーネルゾーンのファイルシステムを切り離します。
    # zoneadm -z zonename detach

    たとえば、大域ゾーン global でカーネルゾーン kzone1 を切り離すには、次のようにします。

    global# zoneadm -z kzone1 detach
  5. ゾーン構成をエクスポートし、ファイルをターゲットホストに転送します。

    また、この手順では、ソースと同じ構成を使用してターゲットホストシステム上のゾーンを構成します。

    # zonecfg -z zonename  export | ssh root@newhost zonecfg -z zonename  -f -

    例:

    global# zonecfg -z kzone1 export | ssh root@global2 zonecfg -z kzone1 -f -
  6. 新規ホスト上でゾーンを接続します。
    # zoneadm -z zonename attach

    例:

    global2# zoneadm -z kzone1 attach
  7. 新しいホストでカーネルゾーンをブートし、移行したゾーンを再開します。
    # zoneadm -z zonename boot

    例:

    global2# zoneadm -z kone1 boot