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Oracle® Solaris カーネルゾーンの作成と使用

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更新: 2016 年 11 月
 
 

カーネルゾーン環境での作業

カーネルゾーン環境での作業は、大域ゾーンでの作業に非常に似ています。このセクションでは、カーネルゾーンの管理環境と大域ゾーンでの作業の主な違いについて説明します。

ゾーン内でのプロセス ID の可視性

カーネルゾーンプロセスは、カーネルゾーンホストには直接表示されません。カーネルゾーンのプロセス情報を表示するには、zlogin コマンドの後ろにプロセス管理コマンドを使用する必要があります。たとえば、カーネルゾーン kzone1syslogd のプロセス情報をカーネルゾーンホスト global から表示するには、次のようにします。

global# zlogin kzone1 ps -ef |grep syslogd
 root  1520     1   0 20:23:08 ?           0:00 /usr/sbin/syslogd

カーネルゾーンの重複プロセス ID

大域ゾーンと各カーネルゾーンはそれぞれ独自のプロセス ID 空間を管理します。同じ数値プロセス ID で、大域ゾーンと 1 つ以上のカーネルゾーンの複数のシステムプロセスが識別される場合があります。たとえば、同じシステム上で、数値プロセス 5678 が大域ゾーンで syslogd、カーネルゾーンで sendmail を実行している場合があります。

kzone1ps コマンドを使用してプロセス 5678 を強制終了するには、zlogin コマンドの後ろに kill コマンドを使用します。

global# zlogin kzone1 kill 5678

カーネルゾーンのゾーンパス

設計上、カーネルゾーンのゾーンパスは設定できません。これは、永続的データも、サービス可能なその他のデータも含みません。

カーネルゾーンのリソース管理機能

max-processes などのリソース制御は、カーネルゾーンを構成する場合に使用できません。カーネルゾーンには、大域ゾーンから独立したカーネルがあるため、カーネルゾーンの内部から実行しているプロセスは、大域ゾーンのプロセステーブルスロットを占有できません。