シンボリュームの拡張

シンプロビジョニングされたボリュームで追加の容量が必要になると、その時点で Oracle FS System により容量が自動的に割り当てられるため、シンボリュームは増加 (またはインフィル) します。

注: ただし割り当てられた追加分の容量は、すでに割り当てられている容量と非連続になる可能性があります。

拡張増分

Oracle FS System は論理ボリュームをインフィルするときに、割り当てを拡張増分と呼ばれるスライスに分割します。システムは割り当てを満たすのに必要な数のスライスを使用します。

通常の QoS (単一階層 LUN) を使用する LUN の場合、拡張増分のサイズは 1 - 2G バイトになります。たとえば、2T バイトのボリュームの場合、1024 - 2048 個の増分が割り当てに使用されます。実際の数は、単一階層ボリュームの次のストレージプロパティーを使用するアルゴリズムの結果により異なります。
  • ボリュームを配置するドライブグループのストレージクラス

  • ボリュームの RAID レベル

  • ボリュームのストライピング先のドライブグループの数。これは優先度の QoS プロパティーで決定されます

注: QoS Plus (自動階層化 LUN) を使用する LUN の場合、拡張増分のサイズは 640K バイトです。

LUN の拡張

SAN LUN は単一のストレージドメインに配置され、その LUN に指定されたストレージクラスから提供される容量を使用します。シンプロビジョニングされた LUN には次のルールも適用されます。
  • 通常の QoS を使用する単一階層 LUN の拡張範囲は、その LUN に割り当てられているストレージクラスをサポートしているドライブグループに限定されます。

  • 自動階層化 LUN はストレージクラスとは無関係に、すべてのストレージ階層の容量を利用して拡張できます。

ファイルシステムの拡張

ファイルシステムは、データ階層 (ユーザーデータを保持) とメタデータ階層 (ファイルシステムメタデータを保持) と呼ばれる NAS ベースのストレージ階層内に存在します。データ階層とメタデータ階層は特定のファイルシステム専用となります。

シンプロビジョニングされたファイルシステムをサポートしている NAS ストレージ層の拡張は、次のルールの制限を受けます。
  • 階層の拡張範囲は、その階層に割り当てられているストレージクラスをサポートしているドライブグループに限定されます。

  • 階層の拡張範囲は、その階層が配置されているストレージドメイン内に限定されます。