ライブラリで高品質の SNMP データを STA に送信するためには、選択された機能を適切に構成する必要があります。これらの機能はライブラリモデルによって異なります。第5章 ライブラリでの SNMP の構成に進む前に、この章のアクティビティーを完了するようにしてください。
この章には次のセクションが含まれます。
StorageTek モジュラーライブラリは、HP および IBM 製の Linear Tape Open (LTO) ドライブをサポートしています。Automation/Drive Interface (ADI) をサポートしている LTO ドライブは、ドライブの構成やファームウェアレベルに応じて、豊富なデータ (たとえば、ドライブのパフォーマンスや使用率) をライブラリに提供できます。
ライブラリで豊富な LTO ドライブデータを STA に送信するためには、そのライブラリと LTO ドライブの両方で ADI を有効にする必要があります。両方で ADI が有効になっていないと、ライブラリは LTO ドライブに関する基本データしか送信できません。
必要なドライブファームウェアレベルの詳細は、『STA 要件ガイド』を参照してください。
ADI を有効にする方法は、ドライブの製造元およびモデルによって異なります。
HP LTO‐3、LTO‐4、LTO‐5、および LTO-6: これらのドライブは、ライブラリで ADI が有効になり、ライブラリがリブートし、ドライブがリブートすると、自動的に ADI モードに切り替わります。(ドライブは SL コンソールを使用してリブートできます。)
IBM LTO‐3、LTO‐4、LTO‐5、および LTO-6: これらのドライブは、ADI モード用に明示的に構成する必要があり、ライブラリで ADI が有効になり、ライブラリがリブートするまで認識されません。表4-1 に詳細が記載されています。
注:
Belisarius アダプタカードは、Oracle Key Manager (OKM) テープ暗号化ソリューションへのインタフェースを提供します。ドライブファームウェアと Belisarius カードファームウェアの両方が STA の最小要件を満たしている必要があります。表4-1 IBM LTO ドライブで ADI を有効にする方法
IBM LTO ドライブ | LTO‐3 | LTO‐4 | LTO‐5、LTO-6 |
---|---|---|---|
Belisarius アダプタカードを搭載しない IBM |
Oracle サポートがドライブハードウェアを ADI モード用に構成します。 |
Oracle サポートがドライブハードウェアを ADI モード用に構成します。 |
なし |
Belisarius アダプタカードを搭載した IBM |
なし |
Oracle サポートがドライブハードウェアを ADI モード用に構成します。 |
Virtual Operator Panel (VOP) を使用してドライブファームウェアを ADI モード用に構成する必要があります。Oracle サポートに連絡してください。 |
デフォルトで ADI は SL500、SL3000、および SL8500 ライブラリで有効ではなく、ユーザーまたは Oracle サポートが手動で有効にする必要があります。ADI を有効にするにはライブラリをリブートする必要があるため、LTO ドライブの取り付けを計画している場合は、事前に有効にする必要があります。
SL3000 および SL8500 ライブラリでは、ライブラリにハイメモリードライブコントローラ (HBT) カードが搭載されている場合にのみ ADI を有効にできます。HBT カードの詳細は、『STA 要件ガイド』を参照してください。
冗長電子装置およびデュアル TCP/IP は SL3000 および SL8500 ライブラリのオプション機能です。
デュアル TCP/IP は、2 つのライブラリ TCP/IP ポートを提供することで、ライブラリやホストの操作をネットワーク障害から保護します。これは通常、個々のサブネット上で構成されます。一方のサブネット上でネットワークの切断または障害が発生した場合、ライブラリまたはホスト接続は自動的にもう一方のポートにフェイルオーバーします。
冗長電子装置は、2 つの別個の完全に機能的なライブラリコントローラカード (つまりアクティブでスタンバイ状態にあるもの) を提供することで、ライブラリコントローラのハードウェア障害から保護します。アクティブなコントローラで重大なエラーが検出された場合は、ライブラリ制御をスタンバイカードに切り替えて、ライブラリやホストの操作の中断を最小限に抑えることができます。
これらの機能の詳細は、ライブラリのユーザーズガイドを参照してください。
これらの機能 (デュアル TCP/IP、冗長電子装置、その両方) のどれがアクティブ化されているかに応じて、SL3000 または SL8500 ライブラリは 1 つ、2 つ、または 4 つの IP アドレスを持つことができます。ただし、STA は、同時に最大 2 つのライブラリ IP アドレスとの連続した接続しか保持できません。そのため、特定のライブラリでは、デュアル TCP/IP または冗長電子装置のいずれか (両方ではない) をサポートするように STA を構成できます。
ライブラリへの STA 接続を構成するときは、必ずプライマリライブラリ IP アドレスを指定する必要があります。ライブラリの機能構成や STA でサポートする機能に応じて、オプションでセカンダリ IP アドレスを指定することもできます。
注:
両方の機能を備えたライブラリの場合、Oracle では、冗長電子装置をサポートするよう STA を構成することをお勧めします。連続したライブラリ操作を保持するために、この機能がより不可欠であるためです。STA がデュアル TCP/IP をサポートするように構成されている場合、ポートのフェイルオーバーの発生時にライブラリとの接続が保持されます。
STA が冗長電子装置をサポートするように構成されている場合、コントローラカードの切り替え時に、セカンダリライブラリ IP アドレスとして指定されたポートを介してライブラリとの接続が保持されます。
これらの機能の詳細は、ライブラリのユーザーズガイドを参照してください。
表4-2 に、ライブラリへの STA 接続の構成時に使用する、推奨されるライブラリ IP アドレスをまとめて示します。
SL3000 または SL8500 ライブラリでデュアル TCP/IP をサポートするように STA を構成するには、ポリシールーティングを使用する必要がある場合があります。詳細は、SL3000 または SL8500 の『ホスト接続ガイド』を参照してください。デュアル TCP/IP 構成の支援が必要な場合は、Oracle サポートに連絡してください。
ライブラリに冗長電子装置とデュアル TCP/IP の両方がある場合、STA サーバーのサブネットは、STA 用に構成されていないライブラリポートのサブネットとは異なる必要があります (ライブラリへのSNMP 接続の構成を参照)。そうしない場合、ライブラリはそれらのポート (STA にとっては不明) を通じてデータを送信しようとし、そのデータは STA によって拒否されることになります。
デフォルトゲートウェイは必ず 2B インタフェースにしてください。
STA がライブラリコンプレックスのデータを正しくロールアップできるようにするため、サイトの各ライブラリコンプレックスには、一意のコンプレックス ID が必要です。SL8500 ライブラリでは、コンプレックス ID を手動で設定します。ほかのすべてのライブラリモデルでは、コンプレックス ID は自動的に設定されるため、手動での介入や検証は必要ありません。
各スタンドアロン SL8500 は、別個のコンプレックスであるとみなされ、そのため一意のコンプレックス ID が必要です。また、各マルチライブラリコンプレックスにも一意のコンプレックス ID が必要であり、コンプレックス内のすべてのライブラリが同じ ID を共有する必要があります。有効なコンプレックス ID の値は、1-127 です。
表4-3 に、SL8500 の有効なコンプレックス ID 割り当ての例をいくつか示します。
コンプレックスのタイプ | ライブラリ | 割り当てられたコンプレックス ID |
---|---|---|
マルチライブラリコンプレックス |
SL8500-1 SL8500-2 SL8500-3 |
1 1 1 |
スタンドアロンライブラリ |
SL8500‐4 SL8500-5 |
2 3 |
注意:
Oracle Service Delivery Platform (SDP) も、ライブラリデータを追跡するために一意のコンプレックス ID を使用します。サイトで SDP を使用する場合は、コンプレックス ID を変更する前に Oracle サポートに連絡してください。コンプレックス ID を変更すると、SDP で障害が発生する可能性があります。ほとんどの場合、SDP が接続されていればコンプレックス ID は正しく設定されています。手順については、正しいライブラリコンプレックス ID の確認 (SL8500 のみ)を参照してください。
ドライブのクリーニング警告フラグは、ドライブのクリーニングが必要なときには常にドライブの警告を発行するべきかどうかを示します。このフラグは、ライブラリレベルで設定されるため、同じ設定がライブラリ内のすべてのドライブに適用されます。
フラグが「on」に設定されているときは、各ドライブでクリーニングが必要なときは常に、警告のヘルスステータスが表示されます。また、これによって、ライブラリの最上位レベルのヘルスステータスが STA モニターで低下します。
フラグが「off」に設定されているときは、各ドライブのステータスはクリーニングの必要性の影響を受けないため、STA におけるライブラリの最上位レベルのステータスは低下しません。
ライブラリ内に多数のドライブがある場合、ドライブでクリーニングが必要になるたびにライブラリの最上位レベルの状態が低下しないように、このフラグを「off」に設定することをお勧めします。
手順については、ドライブのクリーニング警告の設定 (オプション、SL3000 および SL8500 のみ)を参照してください。
STA がライブラリ交換データを正しく処理するために、SNMP データ内のボリュームシリアル番号 (volser) が正しい形式になっている必要があります。メディアの volser には、メディアタイプを示す 2 文字の接尾辞が含まれています。たとえば、カートリッジの volser が ABC123L4 だとすると、「L4」はメディアタイプが LTO4 であることを示します。STA が適切に報告するには、volser の接尾辞が除外される必要があります。
形式設定が正しく行われるようにするには、次のパラメータを設定する必要があります。
STA によってモニターされるすべての SL500 ライブラリでは、ホストのラベルの向きが left6 に設定され、STA モード (staConfig フラグで制御される) が on に設定される必要があります。STA モードは、SNMP を介して STA サーバーに送信される volser の形式にのみ影響し、SL500 ライブラリ自体で使用される形式には影響しません。
STA によってモニターされるすべての SL150 ライブラリでは、「Volume Label Format」が「Trim last two characters」に設定される必要があります。
注意:
これらのパラメータが適切に設定されない場合、volser の形式が正しくないため、交換処理がブロックされたり、最新のメディアデータを無用に取得しようとしたり、(「Show Removed Media」設定が設定されているときには常に) 取り消しできない 8 文字の volser レコードが「Media - Overview」画面に表示されたりします。手順については、SL500 ボリュームラベル形式の設定 (SL500 のみ)および SL150 ボリュームラベル形式およびドライブ要素アドレッシングモードの設定 (SL150 のみ)を参照してください。
「SCSI FastLoad」オプションは、SL500 ライブラリでは無効にするべきです。「SCSI FastLoad」が有効になっていると、カートリッジマウントトラップが STA に適切に送信されません。「FastLoad」はデフォルトで無効になっています。このオプションのステータスが不明な場合は、Oracle サポートに連絡してください。
STA データストアでは、メディアの履歴はボリュームシリアル番号 (volser) によって保持されます。メディアの特定の部分の履歴はすべてその volser に関連付けられるため、Oracle では、volser の重複を避けることをお勧めします。volser は、モニターされるすべてのライブラリ間で一意であるべきです。volser が重複していると、メディアのさまざまな部分のデータが混在します。
重複する volser の詳細は、『STA ユーザーズガイド』を参照してください。
SL500、SL3000、および SL8500 ライブラリには、コマンド行インタフェース (CLI) と、グラフィカルユーザーインタフェースである StorageTek ライブラリコンソール (SL コンソール) があります。SL150 ライブラリは、ブラウザベースのユーザーインタフェースを排他的に使用します。この章に記載された手順の実行には、これらのインタフェースを使用します。
ほとんどの CLI コマンドでは、構文は SL500、SL3000、および SL8500 ライブラリモデル間で同じです。構文がライブラリモデルによって異なるいくつかのコマンドについては、例が示されています。大部分の CLI の例は SL500 ライブラリを使用します。SL3000 または SL8500 ライブラリを構成している場合、各コマンドによって返される詳細は、表示されているものとわずかに異なることがあります。ライブラリ CLI を使用した場合のいくつかのヒントは次のとおりです。
ライブラリ CLI への SSH (セキュアシェル) 接続を確立するには、PuTTY などの端末エミュレータを使用します。
エラーのトラブルシューティングが必要な場合は、アクティビティーを確認できるようにロギングを有効にします。
一部のファームウェアバージョンでは、CLI は 6 時間後にタイムアウトになります。
任意の CLI コマンドのヘルプを表示するには、help とコマンド名を入力します (たとえば、help snmp)。
SL500 ライブラリコマンドでは大文字と小文字が区別されます。SL3000 と SL8500 コマンドでは区別されません。
入力エラーを回避するために、最初にテキストファイルにコマンドを入力してから、CLI にコピー&ペーストできます。CLI コマンドのヘルプについては、help snmp と入力します。
次の CLI 機能を使用することで、キーストローク数を減らせます。
コマンドの自動補完には、Tab キーを押します。
コマンド履歴をスクロールするには、上矢印および下矢印キーを押します。以前に入力したコマンドを変更してから、Enter を押して実行できます。
Enter を押して実行する前にコマンドを訂正するには、左矢印および右矢印キーを使用してエラーの場所にカーソルを移動してから、訂正内容を入力します。そのカーソル位置に新しい文字が挿入されます。その文字を削除するには、Back Space キーを使用します。
STA には、ライブラリに関する構成プロセスを実行する際に役立つライブラリ構成スクリプトが用意されています。このスクリプトはライブラリ構成設定の入力を求め、入力された値に基づいて、ライブラリ CLI にコピー&ペーストできる完全なコマンドを表示します。
注:
スクリプトを開始する前に、この章のライブラリ構成手順を確認して理解することをお勧めします。スクリプトを開始するには、STA サーバーで端末セッションを開き、次のコマンドを発行します。
# sh /Oracle_storage_home/StorageTek_Tape_Analytics/common/bin/STA-lib-config-steps.sh
ここで、Oracle_storage_home は STA とそれに関連する Oracle ソフトウェアがインストールされているディレクトリです。詳細は、STA インストーラで使用するユーザー、グループ、場所を参照してください。
スクリプトの追加情報および使用例については、次のコマンドを発行してください。
# sh /Oracle_storage_home/StorageTek_Tape_Analytics/common/bin/STA-lib-config-steps.sh -? | more
サイトのライブラリモデルに適用するタスクを判断するには、表4-4 を使用します。STA でモニターするライブラリごとに適切なタスクを実行する必要があります。
タスク |
SL150 | SL500 | SL3000 | SL8500 |
---|---|---|---|---|
はい |
はい |
はい |
はい |
|
はい |
はい |
はい |
はい |
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– |
– |
はい |
はい |
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– |
はい |
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– |
はい |
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– |
– |
はい |
はい |
|
– |
はい |
– |
– |
|
はい |
– |
– |
– |
注:
SL500、SL3000、および SL8500 ライブラリの場合、多数のタスクで、使用するインタフェースとして CLI または SL コンソールを選択できます。SL150 ライブラリの場合、ブラウザベースのユーザーインタフェースを排他的に使用する必要があります。ライブラリ CLI の使用 (SL150 を除くすべてのライブラリ)
IP アドレスまたは DNS 別名を使用してライブラリへの SSH 接続を確立します。
admin のユーザー名とパスワードを使用して CLI にログインします。
SL コンソールの使用 (SL150 を除くすべてのライブラリ)
SL コンソールアプリケーションを起動します。
「About」ボタンをクリックして現在の SL コンソールのバージョンを表示し、ライブラリファームウェアの最小要件を満たしていることを確認します。
「Close」をクリックして、「Login」画面に戻ります。
admin のユーザー名、パスワード、およびライブラリ IP アドレスまたは DNS 別名を使用してログインします。
冗長電子装置機能を備えた SL3000 および SL8500 ライブラリでは、アクティブコントローラにのみログインできます。
SL150 ユーザーインタフェースの使用
SL150 ライブラリのホスト名または IP アドレスを参照します。
ユーザー ID とパスワードを使用してログインします。ユーザー ID は、管理者の役割を持っている必要があります。
ライブラリファームウェアが『STA 要件ガイド』に記載されている最小要件を満たしているかこれを超えていることを確認するには、次の手順を使用します。それ以外の場合は、Oracle サポートにサービスリクエストを送信してファームウェアをアップグレードします。
SL8500 ライブラリの場合、アップグレード後にネットワーク接続設定の再入力または更新が必要になることがあるため、Oracle サポートではファームウェアのアップグレードを実行する前にこれらの設定を記録する必要があります。
ライブラリ CLI の使用 (SL150 を除くすべてのライブラリ。ただし、FRS 4.x より下の SL3000 ライブラリには適用されない)
次のコマンドを実行します。
SL500> version print
Library Hardware Information
Library Vendor: STK
...
Firmware Version: xxxx (x.xx.xx)
注:
画面に「SYNTAX ERROR!!」が表示される場合、ライブラリファームウェアは下位レベルです。Oracle サポートに連絡してファームウェアをアップグレードしてください。SL コンソールの使用 (SL150 を除くすべてのライブラリ)
「Tools」メニューで、「System Detail」を選択します。
ナビゲーションツリーで、「Library」を選択します。
「Properties」タブを選択してから、「Library Controller」タブを選択します。
ファームウェアバージョンが「Code Version」セクションの下に表示されます。
SL150 ユーザーインタフェースの使用
ナビゲーションツリーで、「Firmware」を選択します。
ファームウェアバージョンが「Library Firmware」セクションの下に表示されます。または、ステータスバーの「About」ボタンをクリックして、ファームウェアバージョンを取得することもできます。
SL3000 および SL8500 ライブラリで豊富なドライブデータを STA に送信するためには、ライブラリにハイメモリードライブコントローラ (HBT) カードが搭載されている必要があります。新しいユニットにはハイメモリーカードが標準装備されているため、これは主に古いライブラリ (2006 年半ば以前に出荷されたもの) に関することです。ファームウェアレベルの詳しい要件については、『STA 要件ガイド』を参照してください。
ハイメモリー HBT カードがライブラリに取り付けられていることを確認するには、次の手順を使用します。ライブラリにハイメモリー HBT カードが搭載されていない場合は、Oracle サポートにサービスリクエストを送信してそれを取り付けてもらいます。
この手順は SL コンソールを使用して実行します。SL8500 FRS 8.x および SL3000 FRS 4.x の場合、CLI config print コマンドを使用して HBT カード情報を表示することもできます。
この手順は SL コンソールを使用して実行します。
「Tools」メニューで、「System Detail」を選択します。
ナビゲーションツリーで、「Library」を選択します。
「Properties」タブを選択してから、「Drive Controller」タブを選択します。
画面に、アクティブなドライブコントローラ (HBT) カードに関する詳細が表示されます。
「High Memory HBT」に「true」と示されていることを確認します。
冗長電子装置を備えた SL3000 (FRS 4.x) または SL8500 (FRS 8.x) ライブラリがある場合、「Redundant Electronics」フォルダを展開して、それぞれの HBT カード (hbta、hbtb) を選択します。両方の「High Memory HBT」に「True」が示されるはずです。
注:
アクティブとスタンバイの両方の HBT カードが取り付けられていて通信中である必要があり、両方にハイメモリーがある必要があります。ライブラリに LTO ドライブが含まれる場合、豊富なドライブデータを受信するためには、そのドライブと STA のライブラリの両方で ADI プロトコルを有効にする必要があります。ADI ドライブインタフェースがライブラリで有効になっていることを確認するには、次の手順を使用します。詳細は、LTO ドライブ用の ADI インタフェースを参照してください。
この手順はライブラリ CLI を使用して実行します。
SL3000 または SL8500 ライブラリの場合
ADI インタフェースのステータスを表示します。
drive adiEnable print
「Attributes Adi Status」が true の場合、このタスクを終了できます。false の場合、次の手順に進みます。
ADI インタフェースを有効にします。
drive adiEnable on
ライブラリをリブートして、変更をアクティブ化します。
SL500 ライブラリの場合
ADI インタフェースのステータスを表示します。
enableADI print
「enableADI set to」が on の場合、このタスクを終了できます。off に設定されている場合、次の手順に進みます。
ADI インタフェースを有効にします。
enableADI on
ライブラリをリブートして、変更をアクティブ化します。
STA がライブラリコンプレックスのデータを正しくロールアップできるようにするため、サイトの各ライブラリコンプレックスには、一意のコンプレックス ID が必要です。各 SL8500 ライブラリの正しいライブラリコンプレックス ID を確認するには、次の手順を使用します。詳細は、ライブラリコンプレックス ID (SL8500 のみ)を参照してください。
この手順はライブラリ CLI を使用して実行します。
STA でモニターされる SL8500 ライブラリごとに、現在割り当てられているコンプレックス ID を表示します。
SL8500> config complexId print
...
Complex Id 3
...
各スタンドアロンライブラリと各ライブラリコンプレックスに一意のコンプレックス ID があること、各ライブラリコンプレックス内のすべてのライブラリが同じコンプレックス ID を共有していることを確認します。
スタンドアロンライブラリのコンプレックス ID を変更する必要がある場合、この手順を続行します。
注意:
ライブラリコンプレックス内のライブラリのコンプレックス ID を変更する必要がある場合、Oracle サポートに連絡してください。この手順を続行しないでください。ライブラリをオフラインにしてから、すべてのトランザクションが完了するのを待機します。
スタンドアロンライブラリのコンプレックス ID を変更します。complex_ID は 1 – 127 の数値です。
config complexId set complex_ID
例4-1 スタンドアロン SL8500 のコンプレックス ID の変更
SL8500> config complexId set 5
...
Complex Id 5
Success true
Done
...
Note: TCP/IP stack reset may take a few seconds after command completion.
注:
このコマンドを実行すると、すべての TCP/IP 接続が終了します。ライブラリへの再度のログインが必要になる場合があります。ライブラリにおけるドライブのクリーニング警告フラグの現在の設定を確認して、必要に応じて変更するには、このオプションの手順を使用します。詳細は、ドライブのクリーニング警告 (SL3000 および SL8500 のみ)を参照してください。
この手順はライブラリ CLI を使用して実行します。
ドライブのクリーニング警告フラグの現在の設定を表示します。
SL3000> cleaning driveWarning get
...
Object Drive Cleaning Warning true
...
このフラグを false (off) に設定する場合、次のコマンドを使用します。
cleaning driveWarning set off
STA に送信される SNMP データでボリュームシリアル番号 (volser) が正しく形式設定されていることを確認するには、次の手順を使用します。詳細は、ボリュームラベル形式 (SL500 および SL150 のみ)を参照してください。
この手順は SL500 CLI を使用して実行します。
注:
Oracle では、これらのパラメータを変更する前にライブラリに対するすべてのアクティビティーを休止することをお勧めします。テープアプリケーションとホスト、またはそのいずれかでは、これらのパラメータの変更後に構成の変更が必要になる場合があります。orientlabel フラグの現在の設定を表示します。
SL500> orientlabel print
Host: (left8) Window left-justified with 6 character label
Op Panel: (left8) Window left-justified with 8 character label
host フラグを left6 に設定する必要があります。これには、次のコマンドを使用します。
SL500> orientlabel host left6
New settings were accepted...Setting are now in effect.
設定を再度表示して、正しく更新されたことを確認します。
SL500> orientlabel print
Host: (left6) Window left-justified with 6 character label
Op Panel: (left8) Window left-justified with 8 character label
staConfig フラグの現在の設定を表示します。
SL500> staConfig print
STA mode is disabled
staConfig フラグを on に設定する必要があります。これには、次のコマンドを使用します。
SL500> staConfig on
設定を再度表示して、正しく更新されたことを確認します。
SL500> staConfig print
STA mode is enabled
STA に送信される SNMP データでボリュームシリアル番号 (volser) が正しく形式設定されていることを確認するには、次の手順を使用します。
また、SL150 ファームウェア 2.xx 以上では、この手順を使用して、STA に送信されるデータに空のドライブベイが含まれるようにドライブ要素アドレッシングモードを設定します。
詳細は、ボリュームラベル形式 (SL500 および SL150 のみ)を参照してください。
注:
Oracle では、これらのパラメータを変更する前にライブラリに対するすべてのアクティビティーを休止することをお勧めします。テープアプリケーションとホストでは、これらのパラメータの変更後に構成の変更が必要になる場合があります。この手順は SL150 ブラウザベースインタフェースを使用して実行します。
ナビゲーションツリーで、「Configuration」を選択します。
「Configure」ボタンを選択します。
構成ウィザードのウィンドウで、「Configure Library Settings」チェックボックスを選択して、「Next」をクリックします。
次のパラメータをそのように設定します。
「Drive Element Addressing Mode」: 「Address All Drive Slots (Recommended)」
「Library Volume Label Format」: 「Trim last two characters (Default)」
注:
「Drive Element Addressing Mode」の変更後、STA で SNMP を構成する前に少なくとも 10 分待つようにしてください。「Next」をクリックします。
「Summary of Configuration Changes」画面で、「Accept all changes」チェックボックスを選択して、「Apply」をクリックします。
「Apply Configuration Changes」画面で、「Set the Library back Online after applying the changes」チェックボックスを選択して、「OK」をクリックします。
「All configuration changes have been applied successfully」が表示されたら、「Close」をクリックします。