この章では、このサーバーへの STA の新しいインストールを実行することを想定しています。
以前のバージョンから STA をアップグレードするには、第8章 STA 2.1.0 へのアップグレードを参照してください。Oracle では最新バージョンの STA をインストールするかアップグレードすることをお勧めします。
STA を再インストールするか、現在のインストールを修復する場合には、第9章 STA のアンインストールと復元を参照してください。
注:
Oracle は、STA が専用のサーバー (このガイドでは STA サーバーと呼びます) にインストールされている場合のみ、サポートを提供します。この章には次の内容が含まれます。
付録Cに、インストールアクティビティーの整理および設定の記録に使用できるワークシートがあります。
このセクションでは、STA のインストールプロセス使用される主な概念と用語について説明します。
STA サーバーに Oracle 製品をインストールおよびアップグレードする際に使用する Linux グループ。Oracle では、この目的専用に独立したグループを作成することをお勧めします。
STA のインストールを実行するには、このグループのメンバーであるユーザーとしてログインする必要があります。Linux の root ユーザーやほかのスーパーユーザー権限を持つユーザーとして STA をインストールすることはできません。
このガイドの説明および例では、このグループに対して oinstall という名前を使用します。選択した名前が異なる場合には、その名前を当てはめてください。
STA サーバーに Oracle 製品をインストールおよびアップグレードする Linux ユーザー。これは Oracle インストールグループのメンバーである任意のユーザーとすることができます。
このガイドの説明および例では、このユーザーに対して oracle という名前を使用します。選択した名前が異なる場合には、その名前を当てはめてください。
STA サーバーにインストールされた Oracle 製品についての情報の追跡に使用されるディレクトリ。STA のインストーラおよびアンインストーラのログが、この場所内の logs サブディレクトリに保持されます。
Oracle インストールユーザーは、このディレクトリを所有し、これに対するフルアクセス権を持つ必要があります。Oracle インストールグループのほかのユーザーが Oracle 製品をインストールできる適切なアクセス権を持つようにするには、Oracle インストールユーザーのホームディレクトリを使用しないでください。
この場所は、このセクションで説明するほかのディレクトリとは独立している必要があります。このガイドの説明および例では、この場所に /opt/oracle/oraInventory を使用します。選択したディレクトリが異なる場合には、そのディレクトリを当てはめてください。
注:
Oracle では、すべての Oracle インストーラがこのサーバー上の同じ中央インベントリの場所を使用するように、STA のインストールが完了してからこの場所を登録することをお勧めします。詳細は、Oracle 中央インベントリの場所の登録を参照してください。STA および関連する Oracle ソフトウェアがインストールされるディレクトリ。STA はこの場所内の StorageTek_Tape_Analytics サブディレクトリに自動的にインストールされます。STA ホームを参照してください。
このディレクトリがすでに存在する場合、Oracle インストールユーザーは、これに対するフルアクセス権を持つ必要があります。このディレクトリが存在しない場合で、Oracle インストールユーザーが親ディレクトリにフルアクセス権を持っている場合には、STA インストーラがディレクトリを自動的に作成します。
注:
このサーバーに以前のバージョンの STA がインストールされていた場合には、このディレクトリはすでに存在している場合があります。その場合、root ではなく、Oracle インストールグループに所有されていることを確認する必要があります。この場所は、このセクションで説明するほかのディレクトリとは独立している必要があります。このガイドの説明および例では、この場所に /Oracle を使用します。選択したディレクトリが異なる場合には、そのディレクトリを当てはめてください。
すべての STA ソフトウェアがインストールされるディレクトリ。このディレクトリには StorageTek_Tape_Analytics という名前が割り当てられ、STA インストーラがこれをOracle ストレージホームの場所内に自動的に作成します。
このガイドの説明および例では、この場所に /Oracle/StorageTek_Tape_Analytics を使用します。
STA インストーラをダウンロードするディレクトリ。
この場所は、このセクションで説明するほかのディレクトリとは独立している必要があります。このガイドの説明および例では、この場所に /Installers を使用します。選択したディレクトリが異なる場合には、そのディレクトリを当てはめてください。
デフォルトでは、STA インストーラは /tmp ディレクトリに展開され、約 4G バイトの領域を使用します。STA インストーラを –J–Djava.io.tmpdir=working_directory オプションとともに実行すると、別の作業場所を指定できます。
working_directory は絶対パスである必要があります。例:
$ ./sta_installer_linux64.bin –J–Djava.io.tmpdir=/Oracle/tmp
このオプションの使用については、STA サイレントモードインストーラおよびアンインストーラを参照してください。
STA および MySQL のログの場所。その内容は大きくなりすいため、ログローテーションを通じて管理されます。デフォルトの場所は /var/log/tbi ですが、この場所は STA のインストール後にいつでも変更できます。手順については、STA のログディレクトリの再配置 (オプション)を参照してください。
領域の要件については、STA ファイルシステムレイアウトの確認を参照してください。
ユーザー名の要件は次のとおりです。
1 – 16 文字の長さにする必要があります
すべてのユーザー名が一意である必要があります
パスワード要件は次のとおりです。
8 – 31 文字の長さにする必要があります
少なくとも 1 つの数字と 1 つの大文字を含める必要があります
空白を含めることはできません
次の特殊文字を含めることはできません
& ' ( ) < > ? { } * \ ' "
STA インストーラは、指定した仕様に従ってユーザーアカウントおよびポート番号を構成します。
次の必須アカウントは、STA のインストール中に作成されます。これらのアカウントは STA 固有のもので、Linux のユーザー名ではありません。
次の WebLogic アカウントは、WebLogic 管理コンソールまたは STA アプリケーションへのログインに使用されます。
WebLogic 管理コンソールにログインして、WebLogic を LDAP または RACF サーバーに接続するなどの、WebLogic 環境への変更を行う場合に使用します。
注意:
このアカウントのユーザー名およびパスワードは取得することができません。これらの資格証明を失った場合、STA を再インストールする必要があります。フルアクセス権限で STA アプリケーションにログインする際に使用します。
STA のインストールの完了後、STA アプリケーションを使用して追加の割り当て可能な役割のユーザーアカウントを作成できます。詳細は、『STA ユーザーズガイド』を参照してください。
次の STA データベースアカウントは、STA が STA データベースのアクセスおよび管理に使用する MySQL アカウントです。
MySQL データベースを所有し、ルートデータベースインストールを作成するために使用されます。事前定義されたユーザー名は rootで、これを変更することはできません。
注意:
このアカウントのパスワードは取得することができません。STA がデータベースに接続するために使用するユーザー定義の MySQL ユーザー名 (たとえば、stadb)。データ表で特権を作成、更新、削除、および読み取るために必要です。
STA 以外のアプリケーションおよびサードパーティーのアプリケーションがデータベースへの接続に使用できるユーザー定義の MySQL ユーザー名 (たとえば、starpt)。これには、特定のデータベース表に対する読み取り専用アクセス権があります。
STA 管理者とモニタリングユーティリティーが、データベースに接続して、主にスケジュールされたバックアップを構成および実行するために使用するユーザー定義の MySQL ユーザー名 (たとえば、stadba)。「付与オプション」を除く、すべてのデータベース表に対するすべての DBA 権限を持ちます。
STA は、次のポートを使用して、データを取得および受信します。これらは専用ポートで、STA が使用できる状態である必要があります。STA インストーラは、ポートがネットワークでまだ使用されていないことを確認します。
注意:
STA のインストール中にこれらのポートが構成されると、STA をアンインストールして再インストールしないかぎり変更することはできません。表3-1 で説明されているポートは、STA サーバーとほかのネットワークエンティティー間の通信に使用される外部ポートです。ポートの値は固定され、STA のインストール中に変更することはできません。
ファイアウォール/ルーター構成: STA サーバーとバックアップサーバー (SSH の場合) 間、および STA サーバーとモニター対象ライブラリ (SNMP および SNMPTRAP の場合) の間で到達可能である必要があります。
表3-2 で説明されているポートは、STA サーバーとほかのネットワークエンティティー間の通信に使用される外部ポートです。これらのポートは、標準ポート 80 と 8080 (HTTP) および 443 (HTTPS) と同等の構成可能ポートであり、ネットワーク上のその他の HTTP および HTTPS ポートとは異なる必要があります。値を選択するには、ネットワーク管理者に相談してください。
ファイアウォール/ルーター構成: STA サーバーと、STA GUI が実行されているクライアントの間で到達可能である必要があります。
STA のインストールおよびアンインストールのログを使用して、問題のトラブルシューティングに役立てることができます。ログファイル名の多くは、インストールまたはアンインストールのインスタンスを特定できるよう、タイムスタンプが含まれています。タイムスタンプとは、インストールまたはアンインストールが開始した日付と時間のことです。
特に次のログでは、インストールまたはアンインストールが失敗した場合に、価値のある情報が提供されます。これらの場所については、/STA_logs/installを参照してください。
installtimestamp.log
sta_installtimestamp.log
deinstalltimestamp.log
sta_deinstalltimestamp.log
STA のインストールおよびアンインストールのログの場所は、インストールまたはアンインストールのステータスにより異なります。ログは、次のディレクトリにあります。これらのディレクトリの詳細は、STA ファイルシステムレイアウトの確認を参照してください。
このディレクトリには、進行中のインストールまたはアンインストールのログが含まれます。このディレクトリに表示される可能性のあるログのサンプルのリストは次のとおりです。
install2014-09-24_04-14-04PM.log installProfile2014-09-24_04-14-04PM.log launcher2014-09-24_04-14-04PM.log
ここで Oracle_storage_home は、STA のインストール中に定義された Oracle ストレージホームの場所です。
このディレクトリには、正常に完了したインストールおよびアンインストールのログが含まれます。エラーまたはパッチのログなど、一部のログは該当する場合のみ含まれます。
このディレクトリに表示される可能性のあるログのサンプルのリストは次のとおりです。
2014-09-24_02-57-41PM.log install2014-09-24_02-57-41PM.log install2014-09-24_02-57-41PM.out installActions2014-09-24_02-57-41PM.log installProfile2014-09-24_02-57-41PM.log installSummary2014-09-24_02-57-41PM.txt launcher2014-09-24_02-57-41PM.log1 OPatch2014-09-24_02-58-47-PM.log oraInstall2014-09-24_02-57-41PM.err oraInstall2014-09-24_02-57-41PM.out
デフォルトで、STA_logs は /var/log/tbi に配置されています。オプションで、このディレクトリを、STA のインストール後はいつでも、任意の場所に再配置できます。手順については、STA のログディレクトリの再配置 (オプション)を参照してください。
このディレクトリには、正常に完了した、または失敗したインストールおよびアンインストールのログが含まれます。これには、WebLogic サーバーおよび MySQL データベースのインストールに関連するログのほか、STA アプリケーションのインストールおよび構成についてのログも含まれます。
このディレクトリに表示される可能性のあるログのサンプルのリストは次のとおりです。
dbinstall.log dbinstall.mysqld.err dbinstall.stadb-slow.log install2014-09-24_02-52-09PM.log install_weblogic.log sta_install2014-09-24_02-53-22PM.log
次のいずれかのモードを使用して STA をインストールできます。
これは推奨のインストールモードです。このモードでは、STA のインストール用のグラフィカルユーザーインタフェースが用意されており、X11 ディスプレイが必要になります。詳細は、STA グラフィカルインストーラおよびアンインストーラの画面リファレンス を参照してください。
このモードでは、グラフィカルユーザーインタフェースを省略し、インストールオプションを 応答ファイル と呼ばれる XML プロパティーファイルで指定します。詳細は、STA サイレントモードインストーラおよびアンインストーラを参照してください。
このモードは、無人インストールや複数のマシンに STA をインストールする際に役立ちます。応答ファイルを使用することで、1 組のパラメータを指定して、インストールを自動化できます。サイレントモードのインストーラは、スクリプトから実行することも、Linux コマンド行から実行することもできます。
STA をインストールするには、次のすべてのタスクを示された順に実行します。
この手順を使用して、STA インストーラを実行するユーザーおよび場所を特定し、必要に応じてそれらを作成します。この情報を記録するには、表C-2 インストールユーザーおよび場所のワークシートを使用できます。これらの項目の詳細については、STA インストーラで使用するユーザー、グループ、場所を参照してください。
Linux の root ユーザーとしてログインします。
STA サーバーに Oracle 中央インベントリのポインタファイル /etc/oraInst.loc があるかどかを判断します。Oracle 中央インベントリが以前に登録されている場合には、ファイルは存在します。詳細は、Oracle 中央インベントリの場所を参照してください。
ファイルが存在する場合には、その内容を記録します。例:
# cat /etc/oraInst.loc
inventory_loc=/opt/oracle/oraInventory
inst_group=oinstall
inventory_loc エントリは Oracle 中央インベントリの場所を特定し、inst_group エントリは Oracle インストールグループを特定します。
ファイルが存在しない場合、手順 3 に進み、必要なユーザーと場所を作成します。例:
# cat /etc/oraInst.loc
cat: /etc/oraInst.loc: No such file or directory
手順 2 で Oracle 中央インベントリのポインタファイルがなかった場合は、Oracle インストールグループを作成します。詳細は、Oracle インストールグループを参照してください。例:
# groupadd oinstall
Oracle インストールユーザーのユーザー名およびパスワードを取得するか、必要に応じて新しく作成します。このユーザーは、Oracle インストールグループに属している必要があります。詳細は、Oracle インストールユーザーを参照してください。例:
# useradd -g oinstall -d /home/oracle oracle # passwd oracle Changing password for user oracle. New password: Retype new password: passwd: all authentication tokens updated successfully.
手順 2 で Oracle 中央インベントリのポインタファイルがなかった場合は、Oracle 中央インベントリの場所を作成します。このディレクトリは、Oracle インストールユーザーが所有している必要があります。詳細は、Oracle 中央インベントリの場所を参照してください。例:
# mkdir /opt/oracle/oraInventory # chown oracle /opt/oracle/oraInventory # ls -la /opt/oracle/oraInventory total 8 drwxr-xr-x 2 oracle oinstall 4096 Feb 11 10:49 . drwxr-xr-x 3 root root 4096 Feb 11 10:49 ..
Oracle ストレージホームの場所を特定するか、存在しない場合にはディレクトリを作成します。このディレクトリは、Oracle インストールユーザーが所有している必要があります。詳細は、Oracle ストレージホームの場所を参照してください。例:
# mkdir /Oracle # chown oracle /Oracle # ls -la /Oracle total 8 drwxr-xr-x 2 oracle oinstall 4096 Feb 11 10:49 . drwxr-xr-x 3 root root 4096 Feb 11 10:49 ..
STA インストーラの場所を特定するか、存在しない場合にはディレクトリを作成します。詳細は、STA インストーラの場所を参照してください。例:
# mkdir /Installers
Linux の root ユーザーのパスワードを指定します。STA インストーラでは、特定のタスクの実行にルートアクセスが必要で、パスワードが要求されます。
インストール中に作成される WebLogic 管理者、STA 管理者、および MySQL アカウントのユーザー名を選択します。詳細は、STA を管理するためのユーザーアカウントを参照してください。
STA の動作に必要な、構成可能な内部ポートおよび外部ポートのポート番号を選択します。外部ポートが必要なネットワーク上で開いていることを確認します。詳細は、STA が使用するポートを参照してください。
Oracle の Remote Diagnostics Agent (RDA) を構成するための、サイトのドメイン名を取得します。詳細は、『STA ユーザーズガイド』を参照してください。
STA インストーラを実行する前に、この手順を使用して前提条件を確認します。この手順はオプションですが、これらの前提条件のいずれも一致しない場合、STA のインストールは失敗します。インストールの前提条件の完全なリストについては、『STA 要件ガイド』を参照してください。
これらすべての手順は、STA サーバーで実行されます。支援が必要な場合には、Linux 管理者に相談してください。
注:
STA のインストールでは、64 ビット Linux が 第2章 Linux のインストールで指定された Linux RPM パッケージとともにインストールされていることを想定しています。必要なパッケージがインストールされていない場合、STA のインストールは失敗します。詳細は、次のドキュメントを参照してください。サポートされている Linux のバージョンについては、『STA 要件ガイド』。
必要なパッケージのリストは、必要な Linux パッケージのインストール
注意:
既存のソフトウェアを永久に削除または置換することを選択する前に、必要に応じてファイルをバックアップしてください。STA がサーバーにインストールされていないことを確認します。STA インストーラは、新しいインストール用にのみ使用します。ほかの説明については、該当する場合、次のセクションを参照してください。
STA を以前のバージョンからアップグレードする場合には、第8章 STA 2.1.0 へのアップグレードを参照してください。
STA を再インストールするか、現在のインストールを修復する場合には、STA のアンインストールと復元を参照してください。
次の例は、STA がインストールされていない場合を示しています。
$ ls /etc/init.d/sta* ls: cannot access /etc/init.d/sta*: No such file or directory$ ls /usr/bin/STA ls: cannot access /usr/bin/STA: No such file or directory $
MySQL が STA サーバーにインストールされていないことを確認します。MySQL がインストールされている場合、インストーラはそれを削除して再インストールし、既存の MySQL データベースはすべて削除されます。
/tmp ディレクトリに少なくとも 4G バイトの空き領域があることを確認します。これがデフォルトの STA インストーラの作業場所になります。
$ df /tmp
Filesystem 1K-blocks Used Available Use% Mounted on
/dev/mapper/vg_sta_server-lv_root
51606140 42896756 6087944 88% /
注:
STA インストーラの起動時に、オプションで別の作業ディレクトリを指定できます。詳細は、STA インストーラの作業場所を参照してください。SELinux が無効になっていることを確認します。インストール後のタスクの指示に従った場合、SELinux はすでに無効にされているはずです。詳細は、SELinux の無効化を参照してください。
$ sestatus
SELinux status: disabled
Linux ファイアウォール (IPTables) が停止されていることを確認します。インストール後のタスクの指示に従った場合、IPTables はすでに停止されているはずです。詳細は、Linux ファイアウォールの無効化を参照してください。
$ service iptables status
iptables: Firewall is not running.
注:
サイトで IPTables サービスが実行していることが必要な場合、STA をインストールし、ライブラリを構成し、STA がライブラリをモニターしていることを確認してから、サービスを開始できます。IPTables の開始後、STA がライブラリをモニターしていることを再確認する必要があります。SNMP サービスを停止し、構成解除します。
ネットワークポートの衝突とその他の問題を回避するために、STA サーバーではその他の SNMP サービスを実行していてはいけません。STA インストーラは、次のいずれかの状況で終了します。
snmpd および snmptrapd デーモンサービスが実行している。
UDP ポート 161 (SNMP) および 162 (SNMPTRAP) を利用できない。
必要に応じて次の手順を実行します。
SNMP の snmpd サービスおよび snmptrapd サービスの現在のステータスを表示します。
# service snmpd status snmpd is stopped # service snmptrapd status snmptrapd is stopped
必要に応じて SNMP サービスをただちに停止します。
# service snmpd stop # service snmptrapd stop
注:
これらのコマンドのいずれかで「FAILED」エラーが表示された場合、サービスはすでに停止している可能性があります。Linux サービス構成ファイルに次のように入力して、Linux のリブート時に自動的に起動しないように、SNMP サービスを無効にします。
# chkconfig snmpd off # chkconfig --list snmpd snmpd 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off # chkconfig snmptrapd off # chkconfig --list snmptrapd snmptrapd 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off
該当するモード固有の要件を次のように再確認します。
STA のグラフィカルインストーラについては、グラフィカルモードの表示要件を参照してください。
STA のサイレントモードインストーラについては、 サイレントモードの要件を参照してください。
STA インストーラのダウンロードには、次のファイルが含まれています。version は STA のインストールのバージョン番号です。
sta_install_version_linux64.bin— すべてのインストールに必要です。
sta_install_version_linux64-2.zip— すべてのインストールに必要です。
silentInstallUtility_version.jar— 応答ファイル構築ユーティリティー。STA のサイレントモードインストーラまたはアンインストーラを使用する場合のみ必要です。詳細は、付録B STA サイレントモードインストーラおよびアンインストーラを参照してください。
ブラウザウィンドウで、次の URL にある Oracle Software Delivery Cloud Web サイトにアクセスします。
「サインイン/登録」をクリックします。
Oracle サポートから提供されたユーザー ID とパスワードを入力するか、新しいアカウントを作成します。
「Terms & Restrictions」画面で、ライセンス契約と輸出規制への同意を示すチェックボックスを選択し、「Continue」をクリックします。
「Media Pack Search」画面で次の段階を実行します。
「Select a Product Pack」メニューで、「Oracle StorageTek Products」を選択します。
「Platform」メニューで、「Linux x86-64」を選択します。
「実行」をクリックします。
「Results」表で「Oracle StorageTek Tape Analytics 2.1.0」を選択し、「Continue」をクリックします。
各メディアパック zip ファイルごとに「Download」をクリックして、少なくとも 4G バイトの空き領域がある場所にそれらのファイルを保存します。
解凍ツールを使用して、zip ファイルの内容をインストールに必要な情報の特定および作成で選択した STA インストーラの場所に抽出します (たとえば、/Installers)。
Oracle インストールユーザーに sta_install_version_linux64.bin ファイルの実行権と、sta_install_version_linux64-2.zip ファイルの読み取りアクセス権があることを確認します。例:
# cd /Installers # ls -la -rw-r--r-- 1 oracle oinstall 5964 Oct 23 16:14 silentInstallUtility.jar -rw-r--r-- 1 oracle oinstall 1275158996 Oct 23 13:35 sta_install_2.1.0.64.124_linux64-2.zip -rw-r--r-- 1 oracle oinstall 1599220560 Oct 23 13:01 sta_install_2.1.0.64.124_linux64.bin # chmod u+x sta_install*.bin # chmod u+r sta_install*.zip # ls -la -rw-r--r-- 1 oracle oinstall 5964 Oct 23 16:14 silentInstallUtility.jar -rw-r--r-- 1 oracle oinstall 1275158996 Oct 23 13:35 sta_install_2.1.0.64.124_linux64-2.zip -rwxr--r-- 1 oracle oinstall 1599220560 Oct 23 13:01 sta_install_2.1.0.64.124_linux64.bin
インストーラのダウンロードパッケージに含まれる『STA リリースノート』を確認します。
STA インストーラを実行するには、この手順を使用します。グラフィカルモードまたはサイレントモードを使用して STA をインストールできます。詳細は、STA インストーラのモードを参照してください。
端末ウィンドウで STA サーバーに接続し、Oracle インストールユーザーとしてログインします。詳細は、Oracle インストールユーザーを参照してください。
STA インストーラの場所に変更します。詳細は、STA インストーラの場所を参照してください。例:
$ cd /Installers
次のいずれかのコマンドを使用して、STA インストーラを起動します。
STA グラフィカルインストーラを使用する場合
$ ./sta_install_version_linux64.bin
ここで version は、ダウンロードした STA インストーラのバージョンです。例:
$ ./sta_install_2.1.0.64.124_linux64.bin
このモードには X11 ディスプレイが必要です。手順については、付録A STA グラフィカルインストーラおよびアンインストーラの画面リファレンス を参照してください。
STA サイレントインストーラを使用する場合
$ ../sta_install_version_linux64.bin –silent –responseFile response_file
ここでは:
version は、ダウンロードした STA インストーラのバージョンです。
response_file は、以前に作成した応答ファイルの絶対パスです。
例:
$ ./sta_install_2.1.0.64.124_linux64.bin –silent –responseFile /Installers/SilentInstall.rsp
このモードを使用する前に、silentInstallUtility.jar ファイルをダウンロードし、インストールオプションを指定する応答ファイルを作成する必要もあります。手順については、付録B STA サイレントモードインストーラおよびアンインストーラを参照してください。
STA が実行していることを確認するには、この手順を使用します。
次の手順を使用して、STA bin ディレクトリが、システムの root ユーザーの PATH 変数に含まれていることを確認します。
現在の STA サーバーで端末セッションを開き、システムの root ユーザーとしてログインします。
テキストエディタを使用してユーザープロファイルを開きます。例:
# vi /root/.bash_profile
STA bin ディレクトリを PATH 定義に追加します。たとえば、次の行をファイルに追加します。
PATH=$PATH:Oracle_storage_home/StorageTek_Tape_Analytics/common/bin
ここで Oracle_storage_home は、STA のインストール中に指定された Oracle ストレージホームの場所です。
ファイルを保存して終了します。
ログアウトしてから、再度システムの root ユーザーとしてログインします。
PATH 変数が正しく更新されていることを確認します。
# echo $PATH
/usr/lib64/qt-3.3/bin:/usr/local/sbin:/usr/local/bin:/sbin:/bin:/usr/sbin:/usr/bin:/root/bin:/Oracle/StorageTek_Tape_Analytics/common/bin
STA コマンドを使用して、すべての STA サービスが実行中でアクティブであることを確認します。例3-1 は正常なステータスの表示例です。詳細は、『STA 管理ガイド』を参照してください。
$ STA status all
mysql is running
staservd service is running
weblogic service is runningstaengine service is running
.... and the deployed application for staengine is in an ACTIVE state
staadapter service is running
.... and the deployed application for staadapter is in an ACTIVE state
staui service is running
.... and the deployed application for staui is in an ACTIVE state
次のように進めます。
STA サービスが実行中でアクティブの場合、ライブラリおよび STA の構成を開始できます。手順については、第5章 ライブラリでの SNMP の構成および第6章 STA でのライブラリ接続の構成を参照してください。
STA サービスに問題がある場合、インストールおよび STA のログで詳細を確認できます。これらの場所については、STA のインストールおよびアンインストールのログを参照してください。
この手順は、STA および MySQL のログをデフォルトの /var/log/tbi とは異なる場所に再配置する場合にのみ実行します。この手順の完了後、新しいログは指定した場所に書き込まれます。この手順は、STA のインストール後いつでも実行できます。場所の要件については、STA ファイルシステムレイアウトの確認を参照してください。
システムの root ユーザーとしてログインします。
すべての STA サービスを停止します。
# STA stop all
Stopping the staui service......
Successfully stopped the staui service
Stopping the staadapter service......
Successfully stopped the staadapter service
Stopping the staengine service......
Successfully stopped the staengine service
Stopping the weblogic service......
Successfully stopped the weblogic service
Stopping the staservd Service...
Successfully stopped staservd service
Stopping the mysql service.....
Successfully stopped mysql service
#
STA および MySQL のログに使用する新しい STA ログディレクトリを作成します。例:
# mkdir -p /LOGS_DIR/log/ # ls -ld /LOGS_DIR/log drwxr-xr-x 2 root root 4096 Jan 20 14:17 /LOGS_DIR/log
ディレクトリへのアクセス権を STA および MySQL が書き込めるように変更します。例:
# chmod 777 /LOGS_DIR/log # ls -ld /LOGS_DIR/log drwxrwxrwx 2 root root 4096 Jan 20 14:17 /LOGS_DIR/log
現在の /var/log/tbi ディレクトリを今作成した STA ログディレクトリに移動します。
# mv /var/log/tbi /LOGS_DIR/log/ # ls -l /LOGS_DIR/log/tbi total 20 drwxrwxrwx 2 mysql mysql 4096 Jan 7 10:45 backups drwxrwxrwx 3 mysql mysql 4096 Jan 7 10:45 db drwxrwxrwx 2 mysql mysql 4096 Jan 7 11:30 install -rwxrwxrwx 1 root root 1191 Jan 20 13:04 monitor_staserver.log drwxrwxrwx 2 root root 4096 Jan 7 11:03 uidumps
新しい STA ログディレクトリからデフォルトの場所へのシンボリックリンクを作成します。例:
# ln -s /LOGS_DIR/log/tbi /var/log/tbi # ls -l /var/log/tbi lrwxrwxrwx 1 root root 15 Jan 20 14:22 /var/log/tbi -> /LOGS_DIR/log/tbi #
STA を再起動します。
# STA start all
Starting mysql Service..
mysql service was successfully started
Starting staservd Service.
staservd service was successfully started
Starting weblogic Service......
weblogic service was successfully started
Starting staengine Service.........
staengine service was successfully started
Starting staadapter Service..........
staadapter service was successfully started
Starting staui Service..........
staui service was successfully started
#
STA のインストール完了後にこの手順を使用して、Oracle 中央インベントリの場所を STA サーバーに登録します。この手順は、このサーバーで一度だけ使用する必要があります。
この手順では、Oracle 中央インベントリのポインタファイル /etc/oraInst.loc を作成し、Oracle 中央インベントリの場所および Oracle インストールグループを、サーバーで使用されているすべての Oracle インストーラがわかるようにします。
Linux の root ユーザーとしてログインします。
Oracle 中央インベントリのディレクトリに変更します。例:
# cd /opt/oracle/oraInventory
そのディレクトリ内にある登録スクリプトを実行します。
# ./createCentralInventory.sh
Setting the inventory to /opt/oracle/oraInventory
Setting the group name to oinstall
Creating the Oracle inventory pointer file (/etc/oraInst.loc)
Changing permissions of /opt/oracle/oraInventory to 770.
Changing groupname of /opt/oracle/oraInventory to oinstall.
The execution of the script is complete
#
これで、Oracle 中央インベントリの場所および Oracle インストールグループが Oracle 中央インベントリのポインタファイル /etc/oraInst.loc で特定されました。