この章には次の内容が含まれます。
STA サーバーに Linux をインストールする前に、『STA 要件ガイド』でシステム要件を確認してください。
注:
Linux 5.x から Linux 6.x へのインプレースアップグレードは実行できません。STA 2.0.x へのアップグレードの一環として Linux 6.x をインストールする場合は、第8章 STA 2.1.0 へのアップグレードを参照してくださいSTA 用に Linux をインストールして構成するには、表2-1 のタスクを示された順序で実行します。
カテゴリ |
タスク |
---|---|
準備 |
|
インストール |
|
インストール後 |
Linux を STA サーバーにインストールする前に、次の手順を実行します。
ネットワーク構成の要件とオプションは多岐にわたるため、ハードウェア、ソフトウェア、およびネットワークのインストールと構成のヘルプについては、次のドキュメントを参照してください。これらのドキュメントでは、IPv4 および IPv6 のネットワーク構成が詳細に説明されています。
Oracle Linux のインストールガイド:
RedHat Linux ドキュメント:
表2-2 に、STA サーバーの推奨されるファイルシステムレイアウトを示します。レイアウトの構成は Linux のインストール中にします。
次の場所はユーザー定義であり、サイトの要件を満たすようにレイアウトを構成できることを意味します。
Oracle ストレージホーム — STA インストーラで、この場所を入力するよう求められます。デフォルトはありません。詳細は、Oracle ストレージホームの場所を参照してください。
STA データベース — STA インストーラで、この場所を入力するよう求められます。デフォルトは /dbdata です。
STA データベースのローカルバックアップ — STA インストーラで、この場所を入力するよう求められます。デフォルトは /dbbackup です。
STA と MySQL のログ — デフォルトは /var/log/tbi です。Linux のインストール完了後で STA のインストール前に、別の場所を使用することにした場合は、STA のインストールが終わったあとで、その場所から /var/log/tbi へのシンボリックリンクを作成する必要があります。手順については、STA のログディレクトリの再配置 (オプション)を参照してください。
Oracle では、STA のインストール前にこれらのファイルシステムをすべて作成することをお勧めします。そうしないと、STA がルート「/」ディレクトリと /var ディレクトリにインストールされ、これらのディレクトリへの追加の領域割り当てが必要になります。STA インストーラは必要に応じてディレクトリを作成しますが、ファイルシステムを事前に作成しておけば、ファイルシステムプロパティーをうまく制御できます。
ファイルシステム |
デフォルトのマウントポイント |
サイズ |
説明と推奨事項 |
---|---|---|---|
ルート |
/ |
最小 32G バイト |
このファイルシステムに /tmp が含まれている場合は、最低でも 4G バイトの空き領域を確保するようにしてください。この領域は STA のインストールとアップグレード時に必要になります。 |
スワップ |
なし。メモリーとして定義済み。 |
RAM サイズの 50 - 100% |
スワップ領域に使用されます。 |
Oracle ストレージホーム |
/Oracle |
最小 30G バイト 推奨 50G バイト |
STA および Oracle Middleware (WebLogic、MySQL、RDA) アプリケーションファイルの場所。 この場所はユーザー定義です。これは、別個のボリューム上の別個のファイルシステムになるようにしてください。STA のインストールとアップグレード用に最低 4G バイトの空き領域を確保します。そのほかに、WebLogic ログローテーション用に 5G バイトの空き領域を確保します。 STA では、次の Oracle Middleware サブディレクトリが自動的に作成されます。
|
STA データベースの場所 |
/dbdata |
250G バイト - 2T バイト |
STA データベースの場所。この場所はユーザー定義です。Oracle では、このファイルをルート、スワップ、Oracle ストレージホーム、STA ログのどの場所とも異なる独自のボリュームに入れることを強くお勧めします。パフォーマンス、バックアップ、および保全性の確保のため、ミラー化またはストライプ化された単独のドライブセットを使用することが最善です。 必要なサイズは、ライブラリ数、ドライブ数、メディア数、1 日の交換頻度、およびデータの履歴年数に応じて異なります。Oracle では、領域使用率が指定されたパーセントを超えた場合に警告するように STA サービスを構成することをお勧めします。 |
STA データベースのローカルバックアップの場所 |
/dbbackup |
/dbdata のサイズの 70 - 80% |
最新のローカルデータベースバックアップの場所。この場所はユーザー定義です。Oracle では、これを STA データベースとは異なるボリューム上にすること、そしてデータベースの破損や障害に備えてミラー化またはストライプ化されたドライブ上にすることをお勧めします。 |
STA ログの場所 |
/var/log/tbi |
最小 30G バイト 推奨 50 - 100G バイト |
STA および MySQL ログの場所。この場所は、別個のマウントポイントにある別個のボリュームになるようにしてください。その内容は大きくなりすいため、ログローテーションを通じて管理されます。デフォルトの場所は /var/log/tbi ですが、この場所は STA のインストール後にいつでも変更できます。手順については、STA のログディレクトリの再配置 (オプション)を参照してください。 注: ログローテーションを除き、STA では領域管理を行いません。 警告: /STA_logs/db/stadb_bin.* 内のログファイルを管理するように STA バックアップユーティリティーを構成する必要があります。そうしないと、これらのファイルを手動で管理することが必要になる場合があります (詳細は『STA 管理ガイド』を参照)。 |
Linux インストーラメディアパックを Oracle Software Deliver Cloud Web サイトからダウンロードするには、次の手順を使用します。このメディアパックは圧縮された ISO イメージファイルとして提供されるため、抽出して任意のポータブルメディア (フラッシュドライブや DVD など) に書き込むことができます。
このタスクを実行する前に、Oracle サポート担当者から Oracle Software Delivery Cloud のユーザー ID とパスワードを取得する必要があります。
Web ブラウザを起動し、Oracle Software Delivery Cloud Web サイトに移動します。
「サインイン/登録」をクリックします。
Oracle サポートから提供されたユーザー ID とパスワードを入力します。
「条件および規制」画面で、ライセンス契約と輸出規制への同意を示すボックスを選択し、「続行」をクリックします。
「メディア・パック検索」画面で:
「製品パックを選択」メニューで、「Oracle Linux」を選択します。
「プラットフォーム」メニューで、「x86 64 bit」(STA では 64 ビットの Linux が必要) を選択します。
「実行」をクリックします。
Linux バージョンを選択して、「続行」をクリックします。
Linux バージョンの要件については、『STA 要件ガイド』を参照してください。
64 ビットオプションの「ダウンロード」をクリックします。
ISO ファイルを保存して、メディアに書き込みます。
次の手順では、グラフィカルインストーラと Setup Agent を使用した Oracle Enterprise Linux (OEL) 6u4 DVD のインストールを想定しています。別のバージョンの Linux をインストールするか、別のメディアを使用するか、あるいはコンソールモードを使用する場合、手順とパッケージが異なる可能性があります。
システム管理者に連絡して次の情報を取得します。
STA サーバーのホスト名と IP アドレス
ネットワークのゲートウェイ IP アドレスとネットマスク
ネットワークの DNS サーバー IP アドレスと検索ドメイン
使用する NTP (Network Time Protocol) サーバーの IP アドレス
ネットワークプロキシ情報 (該当する場合)
Linux のインストールを行うには、次の手順を使用します。
インストールメディアを STA サーバーに接続します。
メディアの README ファイルの手順を使用して、Linux インストーラを開始します。
「Install or upgrade an existing system」を選択します。
DVD からインストールする場合は、「CD Found」が画面が表示されます。オプションで、メディアのテストを実行できます。テストをスキップするには、Tab キーを押して「Skip」オプションを強調表示してから、Space キーを押します。
「Welcome」画面で、「Next」をクリックします。
言語を選択して、「Next」をクリックします。
キーボード配列を選択して、「Next」をクリックします。
「Basic Storage Devices」を選択して、「Next」をクリックします。
STA サーバーのホスト名を入力して、「Configure Network」をクリックします。
ネットワークアダプタ名を選択して、「Edit」をクリックします。
「Connect automatically」と「Available to all users」の両方が選択されていることを確認します。
残りのタブでは、ネットワーク管理者の IPv4 または IPv6 の仕様に従ってアダプタを構成します。STA サーバーの静的 IP アドレス、および少なくとも 1 つの DNS サーバーを指定する必要があります。完了したら、「Apply」、「Close」、および「Next」をクリックします。
STA サーバーのタイムゾーンを選択して、「System clock uses UTC」チェックボックスを選択してから、「Next」をクリックします。
サーバーの Linux root パスワードを入力して確認し、「Next」をクリックします。
サーバーで使用するパーティションレイアウトを識別します。
STA には専用のサーバーが必要なため、Oracle では、「Use All Space」を選択することをお勧めします。
「Review and modify partitioning layout」チェックボックスを選択して、「Next」をクリックします。
デフォルトは STA の最小要件を満たしていないため、表2-2 を使用してファイルシステムレイアウトを変更します。あるいは、Linux のインストール後に system-config-lvm ユーティリティーを使用してファイルシステムを変更することもできます。
完了したら、「Next」をクリックします。
準備ができたら、「Write changes to disk」を選択します。
ブートローダー画面で、すべてのオプションをそのままにして、「Next」をクリックします。
ソフトウェア選択画面で、「Basic Server」を選択して、リポジトリオプションは変更しません。次に、「Customize now」を選択して、「Next」をクリックします。
パッケージ選択画面で、表2-3 を使用して、パッケージカテゴリごとにパッケージを構成します。
パッケージカテゴリを選択します。
「Select」列でパッケージごとにボックスを選択します。
パッケージでオプションが必要な場合 (+ で示されています) は、親パッケージを強調表示して、「Optional packages」ボタンをクリックし、リストで子パッケージを選択してから、「Close」をクリックします。
「Deselect」列でパッケージごとにボックスを選択解除します。
その他のチェックボックスはそのままにします。
パッケージカテゴリ |
選択 |
選択解除 |
---|---|---|
Base System |
|
|
Servers (オプション) |
|
なし |
Web Services |
なし |
All packages |
Databases |
なし |
All packages |
System Management |
なし |
なし |
Virtualization |
なし |
なし |
Desktops (推奨) — グラフィカル環境で特定のインストール後の手順を実行するために使用されます。詳細は インストール後のタスクを参照してください。 |
|
なし |
Applications (オプション) — GUI インタフェースを使用して STA サーバーをローカルに構成および管理するために使用できます。 |
|
なし |
Development |
|
なし |
言語 |
なし |
なし |
脚注 1 オプション。Linux のインストールの完了後にファイルシステムを構成または再構成するために使用できます。
パッケージの選択が終了したら、「Next」をクリックします。インストールが開始されます。
すべてのパッケージを構成する前に誤って「Next」をクリックした場合、ソフトウェアが依存関係の検査を完了したあとで「Back」をクリックします。
「Congratulations」画面が表示されたら、インストールメディアを取り除き、「Reboot」をクリックします。
インストールの完全なログは、/root/install.log にあります。
Linux サーバーをリブートすると、Linux Setup Agent が自動的に起動します。システム環境を構成するには、次の手順を使用します。
「Welcome」画面で、「Forward」をクリックします。
ライセンス契約を読み、「Yes, I agree to the License Agreement」を選択して、「Forward」をクリックします。
「Software Updates」画面で、更新のためにシステムを登録する場合、「Yes, I’d like to register now」を選択します。それ以外の場合、「No, I prefer to register at a later time」を選択して、「Forward」をクリックします。
「Finish Updates Setup」画面で、「Forward」をクリックします。
「Create User」画面で、フィールドをブランクのままにして、「Forward」をクリックしてから、「Yes」をクリックして続行します。STA サーバーでは、非管理ユーザーは不要です。
「Date and Time」画面で:
現在の日付と時間を設定します。
「Synchronize date and time over the network」チェックボックスを選択します。
(IT 管理者から取得した) 希望の NTP サーバーを追加または削除して、「Forward」をクリックします。
注:
STA のデータおよびログファイルが正しいことを確認するには、STA サーバーの日付と時間が正しい必要があります。また、STA に接続されているすべてのライブラリも時間が正しい必要があります。「Kdump」画面では、「Enable kdump?」を選択しないでください。次に、「Finish」をクリックします。
システムがリブートします。
システムのリブート後、root ユーザーとしてログインします。
「Other...」をクリックします。
ユーザー名 root を入力して、「Log In」をクリックします。
root パスワードを入力して、再度「Log In」をクリックします。
root スーパーユーザーとしてログインしているというメッセージが表示された場合、そのメッセージを無視してもかまいません。
Linux のリリースと更新レベルを確認します。この手順はオプションです。
# cat /etc/*-release
Oracle Linux Server release 6.4
Red Hat Enterprise Linux Server release 6.4 (Santiago)
Oracle Linux Server release 6.4
次のタスクを実行して、確実に STA サーバーが STA インストール用に正しく構成されるようにします。
Oracle では、STA サーバーで SELinux を無効にすることをお勧めします。
STA サーバーで端末セッションを開きます。
テキストエディタで SELinux 構成ファイルを開きます。
# vi /etc/sysconfig/selinux
そのファイルで、SELINUX を disabled に設定します。
SELINUX=disabled
ファイルを保存して終了します。
Oracle では、STA サーバーでファイアウォールを無効にすることをお勧めします。ただし、サイトの要件によっては、ファイアウォールを有効にして構成することを選択してもかまいません。
ファイアウォールを無効にするには、次の手順を使用します。
STA サーバーで端末セッションを開きます。
Linux ファイアウォールの設定を確認します (次のブートのため)。
# chkconfig --list |grep "ip"
ファイアウォールが次のブート時に無効になるように設定されている場合、iptables と ip6tables の両方の出力はすべて off と表示されます。これ以外の場合、ファイアウォールを無効にします。
# chkconfig iptables off # chkconfig ip6tables off
Linux ファイアウォールの現在のステータスを確認します。
# service iptables status # service ip6tables status
コマンド出力は、ファイアウォールが現在実行中かどうかを示しています。ファイアウォールが実行中の場合、ファイアウォールを停止します。
# service iptables stop # service ip6tables stop
次のいずれかが当てはまる場合、サーバーをリブートする必要があります。
SELinux の無効化で SELinux を無効にしました。
このセクションで (chkconfig を使用して) Linux ファイアウォールを無効にしました。
特定のディレクトリのアクセス制御を無効にする必要があります。
Oracle ストレージホーム、STA データベース、STA データベースのローカルバックアップ、および STA ログの各場所のアクセス権を一覧表示します。例:
# ls –ld /Oracle /dbdata /dbbackup /var/log/tbi
drwxr-xr-x 2 oracle oinstall 4096 Jul 30 14:48 /Oracle
drwxr-xr-x 3 root root 4096 Jul 30 14:46 /dbdata
drwxr-xr-x 3 root root 4096 Jul 29 14:13 /dbbackup
drwxrwxrwx 4 root root 4096 Jul 30 14:46 /var/log/tbi
各コマンドの出力で、それらのアクセス権の最後にあるドットを探します。次の例では、drxwr-xr-x のあとにある「.」に注目してください。
# ls -ld /Oracle
drxwr-xr-x. 5 oracle oinstall 4096 Jul 30 18:27 /Oracle
いずれのディレクトリにも、アクセス権の記述のあとにドットが含まれていない場合、アクセス制御はすでに無効になっているため、次のタスクに進んでかまいません。
アクセス制御がディレクトリで有効になっている場合、システムの root ユーザーとして、そのディレクトリに対して次のコマンドを実行します。
# setfattr -h -x security.selinux directory_name
例:
# setfattr -h -x security.selinux /Oracle
ネットワークに直接接続するか、プロキシサーバーを介して接続するように STA サーバーを構成できます。
Linux デスクトップの「System」メニューから、「Preferences」を選択して「Network Proxy」を選択します。
「Network Proxy Preferences」ダイアログボックスで、サイトの要件に従ってプロキシ構成を指定します。
「Close」をクリックします。
yum (Yellowdog Updater, Modified) を使用して必要な RPM (Red Hat Package Manager) Linux ソフトウェアパッケージをインストールする場合は、この手順を使用します。(必要なパッケージについては、必要な Linux パッケージのインストールを参照してください。)
yum をはじめ、RPM パッケージをインストールする方法はさまざまあります。yum の使用はオプションですが、これによりパッケージのインストールプロセスが非常に簡略化されるため推奨されています。yum は最新のパッケージバージョンとその依存関係を RPM パッケージリポジトリで自動的に検索します。この手順では、STA サーバーで yum が正しく構成されていることを確認します。
注:
次のコマンドの例では、Oracle Linux の yum リポジトリを使用します。それらのコマンドでは、「ol6」の「l」は小文字の「L」です。Oracle public-yum サーバーに対して ping を実行して、ネットワーク接続が正常であることを確認します。
# ping public-yum.oracle.com
yum リポジトリディレクトリに移動して、yum リポジトリファイル名を判別します。
# cd /etc/yum.repos.d # ls public-yum-ol6.repo
既存の yum リポジトリファイルを削除します。
# rm public-yum-ol6.repo
最新の yum リポジトリファイルを yum Web サイトからダウンロードします。
# wget http://public-yum.oracle.com/public-yum-ol6.repo
注:
以後このコマンドを実行すると、新しいリポジトリファイルが新しい拡張子 (たとえば、public-yum-ol6.repo.1) で yum.repos.d フォルダにコピーされます。ただし、yum は、常に拡張子なしでリポジトリファイルを使用します。テキストエディタでリポジトリファイルを開きます。
# vi public-yum-ol6.repo
そのファイルで、Linux バージョンと一致するエントリを見つけ、enabled=1 を設定して有効にします。enabled=0 を設定して、その他のすべてのエントリを無効にします。
例:
[Linux_Version] name=Oracle Linux $releasever Update x installation media copy ($basearch) baseurl=http://public-yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/x/base/$basearch/ gpgkey=http://public-yum.oracle.com/RPM-GPG-KEY-oracle-ol6 gpgcheck=1 enabled=1
ファイルを保存して終了します。
STA のインストールと操作には、追加の RPM パッケージが必要です。STA インストーラは次のパッケージの有無を検査します。それらが存在しない場合、STA のインストールは失敗します。
注:
RPM パッケージ名では大文字と小文字が区別されます。
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さまざまな方法を使用して、必要な RPM パッケージをインストールできます。この手順では、yum の使用方法について説明します。
yum パッケージインストールコマンドは、使用している Linux バージョンの最新バージョンのパッケージを確認して、そのパッケージとすべての依存関係をインストールします。Linux のインストールによっては、これらのパッケージの一部はすでにインストールされている可能性があります。パッケージがすでにインストールされていて、最新バージョンになっている場合は、システムによって通知されます。
STA サーバーで端末セッションを開きます。
次のように進めます。
Oracle の public yum サーバー (yum の正しい設定の確認 (オプション)を参照) にアクセスできる場合は、次のいずれかの方法を使用してパッケージをインストールします。
パッケージを一度に 1 つずつインストールします。指定されたパッケージがダウンロードおよび確認され、ユーザーはすべてのプロンプトに応答する必要があります。
# yum install package_name
プロンプトなしで、一度にすべてのパッケージをインストールします。–y オプションは、すべてのインストールプロンプトに自動的に「yes」と応答します。
# yum –y install binutils compat-libcap1 compat-libstdc++-33.i686 cronie expect gcc gcc-c++ glibc glibc-devel libaio libaio-devel libgcc libstdc++ libstdc++-devel net-snmp-utils rpm-build sysstat xorg-x11-utils
ネットワークファイアウォールで外部ネットワークアクセスが禁止されている場合は、yum を使用して、ローカルで使用可能なパッケージを Linux メディアからインストールできます。例:
# cd /mnt/install_media_mount_location/packages # yum install ./package_name
STA サーバーで SSH (Secure Shell) が正しく設定されていることを確認するには、次の手順を使用します。これによって、リモートホストへの STA データベースバックアップの転送が高速化されます。
テキストエディタで SSH 構成ファイルを開きます。
# vi /etc/ssh/sshd_config
AddressFamily エントリと UseDNS エントリを検索します。前にコメント文字が付かず、その値が次のようになるように変更します。
AddressFamily inet UseDNS no
ファイルを保存して終了します。
sshd デーモンを再起動します。
# service sshd restart
STA サーバーの IP アドレスがホスト名にマップされていることを確認するには、次の手順を使用します。
テキストエディタでホストファイルを開きます。
# vi /etc/hosts
ファイルの最後に、STA サーバーの IP アドレス、そのあとにタブ、次に STA サーバーのホスト名を追加します。例:
127.0.0.1 localhost localhost.localdomain localhost4... ::1 localhost localhost.localdomain localhost6... 192.0.2.20 sta_server
ファイルを保存して終了します。新しい設定を有効にするために STA サーバーを再起動する必要はありません。
LDAP などのネームサービスは、STA のインストールと競合する可能性があります。これらのサービスを一時的に無効にするには、次の手順を使用します。
テキストエディタでネームサービススイッチ構成ファイルを開きます。
# vi /etc/nsswitch.conf
ネームサービスのエントリを無効にします。たとえば、LDAP を無効にするには、次に示すように次の行から「ldap」をコメントアウトします。
passwd: files #ldap nis nisplus shadow: files #ldap nis nisplus group: files #ldap nis nisplus
ファイルを保存して終了します。新しい設定を有効にするために STA サーバーを再起動する必要はありません。STA のインストール後に、nsswitch.conf ファイルを変更して、ネームサービスを再度有効にできます。
STA サーバーで STA をローカルで構成および管理するには、サポートされる最小のブラウザバージョンとプラグインがインストールされていることを確認します (『STA 要件ガイド』を参照)。
注:
Oracle では、STA アプリケーションへのローカルアクセスはサーバーパフォーマンスが低下するため、お勧めしません。