この付録には次のセクションが含まれます。
サイレントモードでは、グラフィカルユーザーインタフェースを迂回し、応答ファイルと呼ばれる XML プロパティーファイル内に STA インストールまたはアンインストールオプションを指定できます。応答ファイルの作成には、silentInstallUtility_version.jar (version はダウンロードしたユーティリティーのバージョン) という応答ファイル構築ユーティリティーを使用します。
このモードは、無人インストールや複数のマシンに STA をインストールする際に役立ちます。応答ファイルを使用することで、1 組のパラメータを指定して、インストールを自動化できます。サイレントモードのインストーラは、スクリプトから実行することも、Linux コマンド行から実行することもできます。
一般的な STA インストール要件については、インストールの前提条件の確認を参照してください。それに加えて、STA サイレントモードインストーラおよびアンインストーラには次のモード固有の要件もあります。
PuTTY など、X11 プロトコルを使用しない telnet クライアントからサイレントモードを使用できます。ただし、xorg-x11-utils RPM パッケージを STA サーバーにインストールする必要があります。
サイレントモードをインストールする前に、Oracle Software Delivery Cloud Web サイトから silentInstallUtility_version.jar ファイルをダウンロードし、それを使って暗号化パスワードを含む応答ファイルを作成する必要があります。手順については、サイレントモードインストーラの応答ファイルの作成を参照してください。
サイレントモードには、Oracle 中央インベントリディレクトリの場所と Oracle インストールグループを指定する、中央インベントリポインタファイルも必要です。このファイルが存在しない場合は手動で作成する必要があります。詳細は、Oracle 中央インベントリポインタファイルを参照してください。
このセクションでは、サイレントモードのインストールとアンインストールに関する重要な概念と用語について説明します。
STA サイレントモードインストーラおよびアンインストーラでは、中央インベントリポインタファイル内に指定されている Oracle 中央インベントリの場所と Oracle インストールグループを使用します。詳細は、STA インストーラで使用するユーザー、グループ、場所を参照してください。
デフォルトでは、サイレントモードのインストーラとアンインストーラは /etc/oraInst.loc というポインタファイルを使用します。Oracle 中央インベントリを登録すると、この名前と場所でそのファイルが自動的に作成されます。詳細は、Oracle 中央インベントリの場所の登録を参照してください。
Oracle 中央インベントリの場所が登録されていない場合は、ポインタファイルを手動で作成して、oraInst.loc というファイル名を付ける必要があります。詳細は、Oracle 中央インベントリポインタファイルの作成を参照してください。ポインタファイルは任意のディレクトリに格納できますが、それが /etc 以外にある場合は、サイレントモードインストーラまたはアンインストーラを実行するときに、–invPtrLoc パラメータを使ってそのファイルの場所を指定する必要があります。このパラメータの詳細は、–invPtrLoc pointer_fileを参照してください。
オペレータの介在なしで実行するには、STA サイレントモードインストーラおよびアンインストーラで、作成された応答ファイルに含まれている構成設定を使用します。–responseFile パラメータを使ってこのファイルの名前と場所を指定する必要があります。
インストーラとアンインストーラにはそれぞれ独自の応答ファイルがあります。例B-1 と例B-2 にそれぞれのファイルの内容と必要なエントリを示します。独自の応答ファイルを作成するには、各テンプレートをテキストファイルにコピー&ペーストし、サイトに合わせて適切な変更をします。
パスワードのセキュリティーを確保するために、クリアテキストのパスワードを応答ファイルに入力しないでください。ほかのすべての構成設定を入力し、ファイルを保存したら、応答ファイル構築ユーティリティーを使って暗号化パスワードをファイルに挿入する必要があります。詳細は、STA インストーラの応答ファイル構築ユーティリティーを参照してください。
例B-1 STA サイレントモードインストーラの応答ファイルのテンプレート
[ENGINE] #DO NOT CHANGE THIS. Response File Version=1.0.0.0.0 [GENERIC] #The oracle storage home location. This can be an existing Oracle Storage Home or #a new Oracle Storage Home STORAGE_HOME=required #Root access passsword var. ROOT ACCESS PASSWORD= RESPONSEFILE_LOC= KEYFILE_LOC= #DBDATA LOC DBDATA LOC=required #DBBACKUP LOC DBBACKUP LOC=required #Weblogic Admin Name Var WEBLOGIC ADMIN NAME=required #Weblogic Admin Password Var WEBLOGIC ADMIN PASSWORD= #Weblogic Admin ConfirmPassword Var WEBLOGIC ADMIN CONFIRMPASSWORD= #STAGUI Admin Name Var STAGUI ADMIN NAME=required #STAGUI Admin Password Var STAGUI ADMIN PASSWORD= #STAGUI Admin ConfirmPassword Var STAGUI ADMIN CONFIRMPASSWORD= #MySQL root passsword var. MYSQL ROOT PASSWORD= #MySQL root confirm passsword var. MYSQL ROOT CONFIRM PASSWORD= #MySQL App Name Var MYSQL APP NAME=required #MySQL App Password Var MYSQL APP PASSWORD= #MySQL App ConfirmPassword Var MYSQL APP CONFIRMPASSWORD= #MySQL RPTS Name Var MYSQL RPTS NAME=required #MySQL RPTS Password Var MYSQL RPTS PASSWORD= #MySQL RPTS ConfirmPassword Var MYSQL RPTS CONFIRMPASSWORD= #MySQL DBA Name Var MYSQL DBA NAME=required #MySQL DBA Password Var MYSQL DBA PASSWORD= #MySQL DBA ConfirmPassword Var MYSQL DBA CONFIRMPASSWORD= #ADMINSERVER HTTP Port Var ADMINSERVER HTTP PORT=7019 #ADMINSERVER HTTPS Port Var ADMINSERVER HTTPS PORT=7020 #staEngine HTTP Port Var STAENGINE HTTP PORT=7023 #staEngine HTTPS Port Var STAENGINE HTTPS PORT=7024 #staAdapter HTTP Port Var STAADAPTER HTTP PORT=7025 #staAdapter HTTPS Port Var STAADAPTER HTTPS PORT=7026 #staUi HTTP Port Var STAUI HTTP PORT=7021 #staUi HTTPS Port Var STAUI HTTPS PORT=7022 #Domain name var. DOMAIN NAME=required
例B-2 STA サイレントモードアンインストーラの応答ファイルのテンプレート
[ENGINE] #DO NOT CHANGE THIS. Response File Version=1.0.0.0.0 [GENERIC] #This will be blank when there is nothing to be de-installed in distribution level SELECTED_DISTRIBUTION=STA_Install~2.1.0.0.0 #Root access passsword var. DEINSTALL ROOT ACCESS PASSWORD= RESPONSEFILE_LOC= KEYFILE_LOC=
インストーラの応答ファイル構築ユーティリティーを使用すると、暗号化パスワードをサイレントモードインストーラおよびアンインストーラの応答ファイルに挿入できます。このユーティリティーは、ユーザーにパスワードの入力を求め、それらを指定されたファイルに暗号化形式で追加します。また、暗号鍵ファイルを任意のディレクトリに保存します。
応答ファイル構築ユーティリティーのダウンロードは、STA インストーラのダウンロード時に行えます。ユーティリティー名は、silentInstallUtility_version.jar (version はダウンロードしたユーティリティーのバージョン) です。
STA が正常にインストールまたはアンインストールされると、暗号化パスワードがそれぞれの応答ファイルから削除されます。サイレントモードインストーラまたはアンインストーラをもう一度実行するには、構築ユーティリティーを再実行して暗号化パスワードを再度指定します。
構築ユーティリティーでは応答ファイルの場所をファイルの内容に書き込むため、このユーティリティーを使って応答ファイルを更新したあとでそれを移動することはできません。
手順については、サイレントモードインストーラの応答ファイルの作成を参照してください。
これらのタスクを使用する前に、必要なインストール情報を取得し、前提条件を確認して、STA インストーラをダウンロードするようにしてください。手順については、STA のインストールタスク を参照してください。
その後、サイレントモードインストーラを使って STA をインストールするには、次のタスクを示された順序で実行します。
Oracle 中央インベントリポインタファイルが存在しない場合にそれを作成するには、次の手順を使用します。
Oracle インストールユーザーとしてログインします。
次のコマンドを発行して、Oracle 中央インベントリポインタファイルが存在するかどうかを確認します。
$ cat /etc/oraInst.loc
ファイルが存在するかどうかに応じて、表示の例は次のようになります。
ファイルが存在しない場合:
cat: /etc/oraInst.loc: No such file or directory
ファイルが存在する場合:
inventory_loc=/opt/oracle/oraInventory inst_group=oinstall
ファイルが存在する場合は、この手順を終了してかまいません。それ以外の場合は、次の手順に進みます。
テキストエディタを使用してインベントリポインタファイルを作成します。ファイル名は oraInst.loc にする必要があります。このファイルの内容については、–invPtrLoc pointer_fileを参照してください。
そのファイルを任意のディレクトリに保存します。そのファイルを /etc ディレクトリに保存した場合、STA サイレントモードインストーラおよびアンインストーラは自動的にそれを見つけます。それ以外の場合は、これらのユーティリティーを実行するときにその場所を指定する必要があります。
サイレントモードインストーラの応答ファイルを作成し、暗号化パスワードをそれに追加するには、次の手順を使用します。
Oracle インストールユーザーとしてログインします。
テキストエディタを使用して、任意の名前で応答ファイルを作成します。ファイルテンプレートについては、例B-1 を参照してください。
テンプレートをテキストファイルにコピー&ペーストし、サイトに合わせて適切な変更をします。「required」とマークされたすべて変数に値を指定する必要があり、必要に応じてサイトのポート番号を変更できます。
RESPONSEFILE_LOC
KEYFILE_LOC
すべての PASSWORD 変数
そのファイルを任意の名前と場所で保存します。
応答ファイル構築ユーティリティーがダウンロードされているディレクトリに移動します。このユーティリティーの名前は silentInstallUtility_version.jar です。例:
$ cd /Installers
応答ファイル構築ユーティリティーを実行します。
$ java -jar silentInstallUtility_2.1.0.64.124.jar response_file
ここで、response_file は作成した応答ファイルの絶対パスです。
各プロンプトに適切な情報で応答します。入力したパスワード値は画面に表示されません。パスワード要件については、STA を管理するためのユーザーアカウントを参照してください。
例B-3 は、応答ファイル構築ユーティリティーの実行例です。
例B-3 インストーラの応答ファイル構築ユーティリティーの実行例
$ java -jar silentInstallUtility_2.1.0.64.124.jar /Installers/SilentInstall.rsp
Oracle StorageTek Tape Analytics Silent Installation Utility
------------------------------------------------------------
This utility is used to assist users with the password fields in the Silent Installation response file. The silent installation process requireds the password fields in the response file requires the password fields to be encrypted. The utility will ask the users for the required passwords, and encrypt these values, then update the values into the supplied response file.
Please enter the location to save the key file : /Installers
What is the response file used for? ('i' for Install, 'd' for Deinstall) : i
Enter system root password:
Confirm system root password:
Enter mySQL DB root password:
Confirm mySQL DB root password:
Enter STA user password:
Confirm STA user password:
Enter Weblogic console password:
Confirm Weblogic console password:
Enter STA DB Application password:
Confirm STA DB Application password:
Enter STA DB Report password:
Confirm STA DB Report password:
Enter STA DBA password:
Confirm STA DBA password:
ユーティリティーが完了したら、応答ファイルのあるディレクトリに暗号鍵ファイルが作成されていることを確認します。これは、「sk」で始まるランダムに生成された名前を持つ隠しファイルです。次に例を示します。
$ ls -la /Installers/.sk*
-r-------- 1 oracle oinstall 17 Sep 22 12:00 .sk1414440339833
応答ファイルを表示し、次の値を確認します。
RESPONSEFILE_LOC が正しい応答ファイルの場所で更新されています。
KEYFILE_LOC が正しい暗号鍵ファイルの場所で更新されています。
すべてのパスワードが暗号化された値で更新されています。
例B-4 は、適切な値を示す、ファイルの最初の部分の例です。
例B-4 構築ユーティリティーの使用後のインストーラユーティリティーファイルの例
$ view /Installers/SilentInstall.rsp
[ENGINE]
#DO NOT CHANGE THIS. Response File Version=1.0.0.0.0
[GENERIC]
#The oracle storage home location. This can be an existing Oracle Storage Home or a new Oracle Storage Home
STORAGE_HOME=/Oracle
#Root access passsword var.
ROOT ACCESS PASSWORD=JvPABRzrtVP7LZT1Vin0Qg==
RESPONSEFILE_LOC=/Installers/SilentInstall.rsp
KEYFILE_LOC=/Installers/.sk1414705403180
#DBDATA LOC
DBDATA LOC=/dbdata
#DBBACKUP LOC
DBBACKUP LOC=/dbbackup
#Weblogic Admin Name Var
WEBLOGIC ADMIN NAME=weblogic
#Weblogic Admin Password Var
WEBLOGIC ADMIN PASSWORD=k5/c6Oq1KGwQdUje6CfCgA==
#Weblogic Admin ConfirmPassword Var
WEBLOGIC ADMIN CONFIRMPASSWORD=k5/c6Oq1KGwQdUje6CfCgA==
...
サイレントモードインストーラを使用して STA をインストールするには、次の手順を使用します。
STA インストーラの場所に移動します。例:
$ cd /Installers
STA サイレントモードインストーラを起動します。これらのパラメータの完全な定義については、STA インストーラコマンドオプションを参照してください。
$ ./sta_installer_linux64_version.bin –silent –responseFile response_file –invPtrLoc pointer_file
ここでは:
version はダウンロードした STA インストーラのバージョンです。
–silent はサイレントモードを示します。このパラメータは必須です。
–responseFile response_file はサイレントモードインストーラの応答ファイルの絶対パスを示します。このパラメータは必須です。
–invPtrLoc pointer_file は Oracle 中央インベントリポインタファイルの絶対パスを示します。このパラメータは、そのファイルが /etc ディレクトリに存在しない場合またはユーザーが別のファイルを使用する場合にのみ必須です。
例:
$ ./sta_install_2.1.0.64.124_linux64.bin –silent –responseFile /Installers/SilentInstall.rsp -invPtrLoc /opt/oracle/oraInst.loc
インストーラが次のインストール手順を実行すると、ステータスメッセージが端末ウィンドウに表示されます。このプロセスは、完了するまでに 30 - 60 分かかる場合があります。
STA サーバー環境の前提条件チェックを実行します。
MySQL、WebLogic、および STA アプリケーションなど、含まれているソフトウェアパッケージをインストールします。
応答ファイル内に指定されている設定を使って STA 環境を構成します。
STA アプリケーションを起動します。
例B-5 に、成功したインストールの最後に表示されるメッセージを示します。例B-6 に、失敗したインストールの最後の表示される可能性のあるいくつかのメッセージを示します。
例B-5 成功した STA サイレントモードインストールの最終メッセージ
... Started Configuration:Deploying STA Application Configuration:Deploying STA Application completed successfully Started Configuration:Restarting STA (this can take up to 30 minutes) Configuration:Restarting STA (this can take up to 30 minutes) completed successfully Started Configuration:Post Configuration Successfully moved logs to /var/log/tbi/install. Configuration:Post Configuration completed successfully The installation of STA_Install 2.1.0.0.0 completed successfully. Logs successfully copied to /home/oracle/oraInventory/logs. $
インストーラが正常に完了したら、STA が動作していることを確認します。手順については、正常なインストールの確認を参照してください。
サイレントモードアンインストーラの応答ファイルを作成し、暗号化パスワードをそれに追加するには、次の手順を使用します。
Oracle インストールユーザーとしてログインします。
テキストエディタを使用して、任意の名前でアンインストーラの応答ファイルを作成します。ファイルテンプレートについては、例B-2 を参照してください。
テンプレートをテキストファイルにコピー&ペーストし、すべての変数を空白のままにします。
そのファイルを任意の名前と場所で保存します。
応答ファイル構築ユーティリティーがダウンロードされているディレクトリに移動します。このユーティリティーの名前は silentInstallUtility_version.jar です。例:
$ cd /Installers
応答ファイル構築ユーティリティーを実行します。
$ java -jar silentInstallUtility_2.1.0.64.124.jar response_file
ここで、response_file は作成した応答ファイルの絶対パスです。
各プロンプトに適切な情報で応答します。入力したパスワード値は画面に表示されません。
例B-7 は、ユーティリティーの実行例です。
例B-7 アンインストーラの応答ファイル構築ユーティリティーの実行例
$ java -jar silentInstallUtility_2.1.0.64.124.jar /Installers/SilentIDeinstall.rsp
Oracle StorageTek Tape Analytics Silent Installation Utility
------------------------------------------------------------
This utility is used to assist users with the password fields in the Silent Installation response file. The silent installation process requireds the password fields in the response file requires the password fields to be encrypted. The utility will ask the users for the required passwords, and encrypt these values, then update the values into the supplied response file.
Please enter the location to save the key file : /Installers
What is the response file used for? ('i' for Install, 'd' for Deinstall) : d
Enter system root password:
Confirm system root password:
ユーティリティーが完了したら、暗号鍵ファイルが作成されていることを確認します。これは、ランダムに生成された名前を持つ隠しファイルです。次に例を示します。
$ ls -la /Installers/.sk*
-r-------- 1 oracle oinstall 17 Sep 22 12:00 .sk1414437879829
応答ファイルを表示し、次の値を確認します。
システムの root パスワードが暗号化された値で更新されています。
RESPONSEFILE_LOC が正しい応答ファイルの場所で更新されています。
KEYFILE_LOC が暗号鍵ファイルの場所で更新されています。
例B-8 は、適切な値を示すファイル例です。
例B-8 構築ユーティリティーの使用後のアンインストーラの応答ファイルの例
$ view /Installers/SilentDeinst.rsp
[ENGINE]
#DO NOT CHANGE THIS. Response File Version=1.0.0.0.0
[GENERIC]
#This will be blank when there is nothing to be de-installed in distribution level
SELECTED_DISTRIBUTION=STA_Install~2.1.0.0.0
#Root access passsword var.
DEINSTALL ROOT ACCESS PASSWORD=zMZJYDbrhiRZUQL35r7uEg==
RESPONSEFILE_LOC=/Installers/silentdeinstall.rsp
KEYFILE_LOC=/Installers/.sk1414700056981
サイレントモードアンインストーラを使用して STA をアンインストールするには、次の手順を使用します。
Oracle インストールユーザーとしてログインします。
STA ホームディレクトリに移動します。例:
$ cd /Oracle/StorageTek_Tape_Analytics
STA ユーティリティーディレクトリに移動します。
$ cd oui/bin
STA サイレントモードアンインストーラを起動します。これらのパラメータの完全な定義については、STA インストーラコマンドオプションを参照してください。
$ ./deinstall.sh –silent –responseFile response_file –invPtrLoc pointer_file
ここでは:
–silent はサイレントモードを示します。このパラメータは必須です。
–responseFile response_file は STA アンインストーラの応答ファイルの絶対パスを示します。このパラメータは必須です。
–invPtrLoc pointer_file は Oracle 中央インベントリポインタファイルの絶対パスを示します。このパラメータは、そのファイルが /etc ディレクトリに存在しない場合またはユーザーが別のファイルを使用する場合にのみ必須です。
例:
$ ./deinstall.sh –silent –responseFile /Installers/SilentDeinst.rsp –invPtrLoc /opt/oracle/oraInst.loc
アンインストーラが次のアンインストール手順を実行すると、ステータスメッセージが端末ウィンドウに表示されます。このプロセスは、完了するまでに最大 30 分かかります。
例B-9 に、成功したアンインストールの最後に表示されるメッセージを示します。例B-10 に、失敗したアンインストールの最後の表示される可能性のあるいくつかのメッセージを示します。
例B-9 成功した STA サイレントモードアンインストールの最終メッセージ
... Reading response file.. Starting silent deinstallation... -----------20%----------40%----------60%----------80%-------Successfully moved logs to /var/log/tbi/install. s/common/bin/uninstall.sh/mysql was removed, with s/common/bin/uninstall.sh left, because there are user defined files in s/common/bin/uninstall.sh or it is a mount point. /dbdata/local was removed, with /dbdata left, because there are user defined files in /dbdata or it is a mount point. 100% The uninstall of STA_Install 2.1.0.0.0 completed successfully. Logs successfully copied to /home/oracle/oraInventory/logs.
アンインストーラが完了したら、STA ディレクトリが削除されていることを確認します。手順については、アンインストールが成功したことの確認を参照してください。
このセクションでは、STA インストーラオプションの参照情報を示します。サイレントモードオプションは、サイレントモードのインストーラとアンインストーラで排他的に使用されます。ロギングやその他のオプションは、インストールとアンインストールの両方のモードで使用できます。
次のオプションは、サイレントモードのインストーラとアンインストーラで使用されます。
空でないディレクトリへのサイレントモードインストールを可能にします。
/etc/oraInst.loc にあるものではなく、指定された Oracle 中央インベントリポインタファイルを使用します。pointer_file は絶対パスにする必要があります。
Oracle 中央インベントリファイルの内容は次のとおりです。
inventory_loc=Oracle_central_inventory_location inst_group=Oracle_install_group
ここでは:
Oracle_central_inventory_location は Oracle 中央インベントリの絶対パスです。
Oracle_install_group は Oracle インストールグループの名前です。
サイレントモードに必須です。STA サイレントモードインストーラまたはアンインストーラの入力を含む応答ファイルの場所。response_file は絶対パスにする必要があります。
サイレントモードに必須です。サイレントモードを使用することを示します。指定された応答ファイルから入力が取得されます。
次のオプションを使用すると、インストーラおよびアンインストーラログで提供される情報の種類を制御できます。それらは、グラフィカルモードとサイレントモードの両方で使用できます。
デバッグ情報を記録します。一部のデバッグ情報はコンソールウィンドウにも表示されます。
優先度レベルが指定されたレベルよりも低いログメッセージを省略します。level の値は次のとおりです。
severe
warning
info
config
fine
finer
finest
ディスク使用量に関するデバッグ情報を記録します。
メモリー使用量に関するデバッグ情報を記録します。
経過時間に関するデバッグ情報を記録します。
次のコマンドオプションは一般的に使用されるものです。それらは、グラフィカルモードとサイレントモードの両方で使用できます。
機能セットの依存関係の変更を指定するファイルの場所。
インストーラの実行に備えてシステム環境の前提条件チェックを実行し、その後インストールを行わずに終了します。
ヘルプを表示します。
グラフィカルモードを使用します。これはデフォルトです。
/tmp ではなく指定された作業ディレクトリに STA インストーラを展開します。working_directory は絶対パスにする必要があります。
STA_home/oui/oraparam.ini にあるものではなく、指定された初期化ファイルを使用します。initialization_file は絶対パスにする必要があります。
STA インストーラは、前提条件チェックを含むすべての操作に、ユーザーが指定するファイルを使用します。デフォルトの場所は、STA_home/oui ディレクトリにあります。