4 XCMD XAPI サーバーオペレータコマンド

この章では、XCMD でサポートされている XAPI サーバーオペレータコマンドについて説明します。オペレータまたは管理者は、これらのコマンドを使用して ACSLS XAPI コンポーネントをモニターできます。次のようなコマンドがサポートされています。

これらのコマンドは、ACSLS user_proc から XCMD コマンドを使用して発行します。詳細は、XCMD コマンドの規則を参照してください。

次のコマンドセクションの構文フローダイアグラムで使用される規則については、構文規則を参照してください。

LOG

次のセクションでは、LOG コマンドについて説明します。

説明

LOG コマンドは、現在の XAPI サーバーのログ設定を変更または一覧表示します。

注記:

ログファイルの名前と場所は、ACSLS 環境変数によって設定され、デフォルトでは XAPI_WORK_PATH ディレクトリ内のファイル名 vlog.file に設定されます。

構文

次の図は、LOG コマンドの構文を示しています。

図4-1 LOG コマンドの構文

図4-1 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図4-1に示すように、LOG コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、現在のログ設定を表示するように指定します。コマンドパラメータが指定されていない場合のデフォルトは LIst です。

log_setting

オプションで、目的のログ設定を「0」と「1」から成る一連の文字で指定します。

  • 0 は、目的の定位置ログ設定を OFF (無効) にするように指定します。

  • 1 は、目的の定位置ログ設定を ON (有効) にするように指定します。

指定した値によって現在のログ設定全体が置き換えられます。マージされるのではありません。定位置ログ設定は次のとおりです。

  • 1 - ACSLS XAPI コンポーネントのログにエラーメッセージを記録します。

  • 01 - ログファイルにメッセージを記録します。

  • 001 - ログファイルに入力トランザクションエラーを記録します。

  • 0001 - ログファイルにすべての XML recv() パケットを記録します。

  • 00001 - ログファイルにすべての XML send() パケットを記録します。

  • 000001 - ログファイルにローカルコマンドと応答を記録します。

XAPI LOG メッセージは $ACS_HOME/log/xapi/vlog.file に保存されます。

注記:

LOG コマンドでは、現在定義されている上記の LOG 設定よりも多くの位置 (16) を 0 と 1 で設定および表示できます。これは将来の拡張を考慮したもので、余分な 0 または 1 の LOG 設定は単に無視されます。
OFF

オプションで、ロギングを無効にするように指定します。これは LOG 0 と同等です。

次の例では、ユーザーは LOG コマンドを発行して、すべてのエラーおよびすべての XML recv() パケットをログファイルに記録するように XAPI サーバーを設定します。

XCMD LOG 1011

LIST

次のセクションでは、LIST コマンドについて説明します。

説明

LIST コマンドは、現在の XAPI サーバーのステータスおよび設定を一覧表示します。

構文

次の図は、LIST コマンドの構文を示しています。

図4-2 LIST コマンドの構文

図4-2 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図4-2に示すように、LIST コマンドには次のパラメータが含まれます。

ALL

オプションで、すべての XAPI サーバーのステータスおよび設定を表示します。これは、パラメータを指定せずに LIST コマンドを発行する場合のデフォルトです。

CB name

指定の制御ブロックを文字で表示するように指定し、文字の 16 進数形式を指定します。Oracle サポートの指示でのみ使用してください。

name には次の制御ブロックの 1 つを指定します。

  • HTTPCVT

  • HTTPGBL

  • HTTPREQ-nnn

  • HTTPAPI-nnn

LIST CB HTTPREQ および LIST CB HTTPAPI の場合は、0 から 999 の間のインデックスを指定する必要があります。さらに、インデックスと制御ブロック名の間を、スペースは入れずに 1 つのダッシュ (-) で区切る必要があります。例:

LIST HTTPREQ-0

または

LIST HTTPAPI-900

FILES

オプションで、XAPI サーバーの制御ファイル、ログファイル、およびトレースファイルのフルパス名を表示するように指定します。

HISTORY

オプションで、過去 24 時間の XAPI トランザクション数の履歴を表示するように指定します。

LOG

オプションで、現在の XAPI サーバーのログ設定を表示するように指定します。これは、パラメータを指定せずに LOG コマンドを発行することと同等です。

MSGLVL

オプションで、現在の XAPI サーバーのメッセージレベル設定を表示するように指定します。これは、パラメータを指定せずに MSGLVL コマンドを発行することと同等です。

SERVER

オプションで、現在の XAPI サーバーと UNIX のバージョン、関連パラメータと環境変数、および共有セグメントとメッセージキューを表示するように指定します。

オプションで、PROCESS キーワードを含めることにより、すべてのアクティブな XAPI サーバープロセス ID、スレッドおよび開いているファイルの数、CPU およびメモリーの使用量も表示するように要求できます。

PROCESS

SERVER とともに指定された場合、PROCESS キーワードは、すべてのアクティブな XAPI サーバープロセス ID、スレッドおよび開いているファイルの数、CPU およびメモリーの使用量も表示するように要求します。

TASKS

オプションで、現在の XAPI サーバーのシステムタスクおよび作業タスクを表示するように指定します。

TRACE

オプションで、現在の XAPI サーバーのトレース設定を表示するように指定します。これは、パラメータを指定せずに TRACE コマンドを発行することと同等です。

XAPI

オプションで、現在の XAPI サーバーのリスナーポートおよび IP アドレスを表示するように指定します。

オプションで、IO キーワードを含めることにより、すべての XAPI サーバーリスナーの統計情報も表示するように要求できます。

次の例では、ユーザーは LIst コマンドを発行して、現在の XAPI サーバーのリスナーポート、IP アドレス、およびリスナーのステータスを表示します。

XCMD LIST XAPI IO

MSGLVL

次のセクションでは、MSGLVL コマンドについて説明します。

説明

MSGLVL コマンドは、XAPI サーバーのメッセージの冗長度を変更または一覧表示します。

構文

次の図は、MSGLVL コマンドの構文を示しています。

図4-3 MSGLVL コマンドの構文

図4-3 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図4-3に示すように、MSGLVL コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

現在の MSGLVL 設定を表示するように指定します。コマンドパラメータが指定されていない場合のデフォルトは LIst です。

level

目的の MSGLVL 設定を指定します。レベルが高いほど、XAPI サーバーのメッセージングは冗長になります。メッセージレベルは累積されます。MSGLVL 8 では、MSGLVL 8 以下のすべてのメッセージが生成されます (つまり、MSGLVL 0 から 8 までが生成されます)。メッセージレベルの概要は次のとおりです。

  • 0 - 通常の起動、停止、およびエラーメッセージ。これらのメッセージは抑制できません。

  • 4 - 重大な警告メッセージ。

  • 8 - マイナー警告メッセージ。

  • 12 - 起動パラメータおよびオプションメッセージ。

  • 16 - 追加の起動および停止メッセージ。

  • 20 - 追加の診断レベル 20 メッセージ。

  • 24 - 追加の診断レベル 24 メッセージ。

  • 28 - 追加のタスク起動および停止メッセージ。

OFF

すべての冗長メッセージを無効にするように指定します。これは MSGLVL 0 と同等です。

次の例では、ユーザーは MSGLVL コマンドを発行して、すべての警告メッセージを含めるように XAPI サーバーのメッセージングを変更します。

XCMD MSGLVL 8

TRACE

次のセクションでは、TRACE コマンドについて説明します。

説明

TRACE コマンドは、XAPI サーバーのトレース設定を変更または一覧表示します。

注記:

  • トレースファイルの名前と場所は、ACSLS 環境変数によって設定され、デフォルトでは DV_TAG_XAPI_WORK_PATH 変数内のファイル名 vtrace.file に設定されます。

  • トレースはシステムのパフォーマンスにかなり影響することがあります。Oracle StorageTek サポートから要求された場合のみトレースを ON にしてください。

  • TRACE コマンドでは、現在定義されている上記の TRACE 設定よりも多くの位置 (16) を 0 と 1 で設定および表示できます。これは将来の拡張を考慮したもので、余分な 0 または 1 の TRACE 設定は単に無視されます。

構文

次の図は、TRACE コマンドの構文を示しています。

図4-4 TRACE コマンドの構文

図4-4 については、周囲のテキストで説明しています。

パラメータ

図4-4に示すように、TRACE コマンドには次のパラメータが含まれます。

LIst

オプションで、現在のトレース設定を表示するように指定します。コマンドパラメータが指定されていない場合のデフォルトは LIst です。

trace_setting

オプションで、目的のトレース設定を「0」と「1」から成る一連の文字で指定します。0 は、目的の定位置トレース設定を OFF (無効) にするように指定します。1 は、目的の定位置トレース設定を ON (有効) にするように指定します。指定した値によって現在のトレース設定全体が置き換えられます。マージされるのではありません。定位置トレース設定は次のとおりです。

  • 1 - エラーを追跡してトレースファイルに書き込みます。

  • 01 - TCP/IP の関数およびイベントを追跡してトレースファイルに書き込みます。

  • 001 - PGMI または ACSAPI の関数およびイベントを追跡してトレースファイルに書き込みます。

  • 0001 - 未分類の XAPI サーバーのイベントを追跡してトレースファイルに書き込みます。

  • 00001 - malloc() および free() のイベントを追跡してトレースファイルに書き込みます。

  • 000001 - XML パーサーのイベントを追跡してトレースファイルに書き込みます。

  • 0000001 - コマンドサーバープロセスのイベントを追跡してトレースファイルに書き込みます。

  • 00000001 - モニタープロセスのイベントを追跡してトレースファイルに書き込みます。

  • 000000001 - CSV の関数およびイベントを追跡してトレースファイルに書き込みます。

OFF

オプションで、トレースを無効にするように指定します。これは TRACE 0 と同等です。

次の例では、ユーザーは TRACE コマンドを発行して、すべてのエラーおよび malloc() と free() のすべてのイベントを追跡してトレースファイルに書き込むように XAPI サーバーを設定します。

XCMD TRACE 10001