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Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース5.0
E64891-02
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21.1 アプリケーション翻訳およびグローバリゼーション・サポートの理解

アプリケーション・ビルダーで、同時に異なる言語で実行可能なアプリケーションを開発できます。1つのOracle DatabaseインスタンスとOracle Application Expressで、異なる言語をサポートするようにカスタマイズされた複数のデータベース・セッションをサポートできます。

21.1.1 翻訳プロセスについて

一般的に、アプリケーション・ビルダーで構築したアプリケーションの翻訳は、次のようなステップになります。

  • ステップ1 - プライマリおよびターゲットのアプリケーションIDをマップします。

  • ステップ2 - 翻訳用のファイルにテキストをシードおよびエクスポートします。

  • ステップ3 - ファイルのテキストを翻訳します。

  • ステップ4 - 翻訳済ファイルを適用します。

  • ステップ5 - 翻訳済ファイルを公開します。

21.1.2 言語の指定について

アプリケーションの作成後、言語プリファレンスを指定します。次に、プライマリ・アプリケーションの言語を選択し、Application Expressエンジンによるアプリケーション言語の決定方法を決定します。アプリケーションのプライマリ言語は静的にすることも、Webブラウザ言語から導出したり、ユーザー・プリファレンスやアイテムから特定することもできます。

21.1.3 データベース・アプリケーションの翻訳ルールについて

次のルールを使用して、使用する翻訳のバージョンを決定します。

  • ユーザーの言語プリファレンスに完全一致する言語コードの翻訳済アプリケーションを検索します。

  • 部分一致を検索します。つまり、言語およびロケールが存在するかどうかを確認します。たとえば、ユーザーの言語プリファレンスがen-usで、en-usの翻訳済バージョンが存在しない場合は、言語コードがenの翻訳済アプリケーションを検索します。

  • アプリケーションのプライマリ言語を使用します。

たとえば、プライマリ言語がドイツ語(de)のアプリケーションを作成し、言語コードがen-usの翻訳バージョンを作成すると想定します。ユーザーがブラウザ言語en-usを使用してこのアプリケーションにアクセスすると、英語(en-us)バージョンのアプリケーションが実行されます。ユーザーがブラウザ言語en-gbを使用してこのアプリケーションにアクセスすると、アプリケーションがプライマリ言語(つまりドイツ語)で表示されます。この例では、enのすべてのバリエーションに対応するために、言語コードenを使用して英語の翻訳バージョンを作成する必要があります。

21.1.4 翻訳済アプリケーションのレンダリング方法

Oracle Application Expressがアプリケーションの言語を決定した後、Application Expressエンジンは、特定のページ・リクエストに対してデータベース言語を変更します。その後、適切な言語に翻訳されたアプリケーションを検索します。Application Expressエンジンはその言語を検出すると、その定義を使用してアプリケーションをレンダリングします。それ以外の場合は、ベース(プライマリ)のアプリケーション言語でアプリケーションをレンダリングします。

アプリケーション内に表示されるテキストは、すぐには翻訳されないことに注意してください。Oracle Application Expressは、ベース言語アプリケーション定義または代替アプリケーション定義のいずれかから動的にページ属性を収集します。

21.1.5 アプリケーション属性を翻訳可能に指定

Application Builderでアプリケーションを作成する際、フィールド・ラベル、リージョン・ヘッダー、ページ・ヘッダー・テキストなど、多数の宣言的な属性を定義します。この項では、アプリケーション内でアプリケーション属性を翻訳可能にする方法に関するベスト・プラクティスについて説明します。

21.1.5.1 メッセージの言語変換をサポートするショートカットについて

Application Builderには、翻訳可能なメッセージを参照できる2つのタイプのショートカットがあります。

  • メッセージ: このショートカットを使用して、実行時に変換可能なメッセージを参照します。ショートカット名は、対応するメッセージ名と一致させる必要があります。実行時、ショートカット名は、現在の言語に翻訳可能なメッセージのテキストに展開されます。

  • JavaScriptにより一重引用符がエスケープされたメッセージ: このショートカットを使用し、JavaScriptリテラル文字列内部のショートカットを参照し、実行時に翻訳可能なメッセージを参照します。このショートカットは、テキスト文字列を定義します。ショートカットが参照されると、JavaScriptに必要な一重引用符がエスケープされます。

21.1.5.2 メッセージについて

アプリケーションにPL/SQLリージョンまたはPL/SQLプロセスが含まれている場合には、生成されるHTMLまたはテキストを翻訳する必要があります。また、Oracle Application Expressが翻訳されている10の言語以外の言語をアプリケーションで使用する場合、レポートで使用されるメッセージの翻訳が必要な場合もあります。

21.1.5.3 テキスト文字列の動的翻訳について

動的翻訳は、実行時に翻訳する必要があるデータベース・データに使用します。たとえば、動的翻訳を使用して、データベース問合せに基づくLOVを翻訳する場合があります。動的翻訳は、翻訳元の言語文字列、言語コードおよび翻訳先の文字列で構成されています。また、APEX_LANG.LANG APIを使用して、動的翻訳をプログラム的に取得できます。

21.1.5.4 リージョン・タイトルの翻訳について

デフォルトでは、ページ・リージョン・タイトルは、生成された翻訳ファイルに含まれます。ただし、リージョン・タイトルは、翻訳不可と指定できます。

21.1.5.4.1 ページ・デザイナでリージョンを翻訳不可に指定

リージョン・タイトルを翻訳不可と指定するには、次のステップを実行します。

  1. ページ・デザイナで適切なページにナビゲートします。「ページ・デザイナでのページの表示」を参照してください。

    ページ・デザイナが表示されます

  2. 「レンダリング」ツリーで、リージョンを選択します。

    プロパティ・エディタにリージョン属性が表示されます。

  3. 「詳細」セクションを展開します。

  4. 「タイトルを翻訳から除外」で、「はい」を選択します。

  5. 「保存」をクリックします。

21.1.5.4.2 コンポーネント・ビューでリージョンを翻訳不可に指定

リージョン・タイトルを翻訳不可と指定するには、次のステップを実行します。

  1. コンポーネント・ビューでページにナビゲートします。「コンポーネント・ビューの使用」を参照してください。

  2. ページで、リージョン・タイトルを選択します。

    リージョンの編集ページが表示されます。

  3. 「指定」で、「タイトルを翻訳から除外」チェック・ボックスを選択します。

21.1.5.5 翻訳テンプレートについて

デフォルトでは、テンプレートは翻訳可能ではないため、生成された翻訳ファイルには含まれません。通常、テンプレートには翻訳可能なテキストを含めません。ただし、テンプレートを翻訳可能として指定する必要がある場合は、ページ・テンプレートの編集ページで、「翻訳可能」チェック・ボックスを選択します。

テンプレートを翻訳可能として指定するには、次のステップを実行します。

  1. 「ワークスペース」ホームページで、「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。

  2. アプリケーションを選択します。

  3. アプリケーションのホームページで、「共有コンポーネント」をクリックします。

  4. 「ユーザー・インタフェース」で、「テンプレート」を選択します。

    テンプレート・ページが表示されます。

  5. 編集するテンプレートを検索して、テンプレート名を選択します。

  6. 「名前」の下で「翻訳可能」を選択します。

静的置換文字列を使用して翻訳可能なテキストを定義することで、翻訳可能なテキストをアプリケーション・レベルで含めることができます。アプリケーション・レベル属性は翻訳されるため、静的置換文字列として定義された任意のテキストは、生成された翻訳ファイルに含まれます。