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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理
11gリリース1 (11.1.1.9.0)
E51441-06
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40 ポータル、テンプレート、アセットおよび拡張機能のデプロイ

WebCenter Portalには、WebCenter Portalインストールと、ステージング環境または本番環境との間で管理者が情報をデプロイ、バックアップあるいは移動できる一連のユーティリティが用意されています。

この章には次のトピックが含まれます:


権限:

この章の内容は、システム管理者を対象としています。

ポータル、テンプレート、アセット、接続および拡張機能のデプロイに必要なロールと権限の詳細は、第39.6項「WebCenter Portalのライフ・サイクル操作の実行に必要な権限」を参照してください。

第1.8項「管理操作、ロールおよびツールの理解」も参照してください。


40.1 ポータルのデプロイ

この項には次のトピックが含まれます:

40.1.1 ポータルのデプロイメントについて

ポータルを別のポータル・サーバーにデプロイする場合、ターゲット・サーバーにソース・ポータルをコピーして、ソース・ポータルのデータの全部または一部を含めることができます。

ターゲット・サーバーに新しいポータルをデプロイする作業と既存のポータルを再デプロイする作業はまったく同じです。すでにターゲットに存在するポータルをデプロイする場合、そのポータルは削除され、新しいポータルとして再作成されます。


注意:

ポータル全体を再デプロイするのではなく、ソース・ポータルのメタデータの変更をターゲットに伝播する場合は、第40.9.3項「ステージングから本番へのポータル変更の伝播」を参照してください。

オンライン・ポータルをポータル・アーカイブにデプロイしたり、ポータルを別のサーバーに直接デプロイしたりすることができます。

  • ポータル・アーカイブのデプロイメント: 多くの場合、ソース・ポータルのアーカイブ(.parファイル)を作成してから、アーカイブ・ポータルをターゲット・サーバーにインポートします。ポータル・ビルダー管理やWLSTコマンドを使用して、ポータルをアーカイブにエクスポートして、ポータルをファイルからインポートできます。

    詳細は、第40.1.2.2項「別のサーバーへのポータル・アーカイブのデプロイ」を参照してください。

  • ポータルの直接デプロイメント: ターゲット・サーバーに直接接続している場合、WLSTコマンドdeployWebCenterPortalを使用して、ポータルを別のターゲット・サーバーにデプロイできます。この方法は、ポータルのメタデータの変更を伝播する場合に便利です。

    詳細は、第40.9.2項「ステージングから本番へのポータルの直接デプロイ」を参照してください。

図40-1「別のターゲット・サーバーへのポータルのデプロイ」に、ポータル(およびその関連データ)を別のサーバーに移動できる様々な方法を示します。

図40-1 別のターゲット・サーバーへのポータルのデプロイ

図40-1の説明が続きます
「図40-1 別のターゲット・サーバーへのポータルのデプロイ」の説明

ポータルとともにデプロイされる情報

内部に格納されているデータ、つまり、WebCenter Portalデータベース、WebCenter ContentリポジトリおよびMDSに格納されているポータル・データは、ポータルと同時にターゲットにデプロイできます。要件に応じて、デプロイメント(またはインポート)に関するオプションを設定して、この情報をデプロイメントに含めたりデプロイメントから除外したりすることができます。

表40-1 ポータルのデプロイメントのオプション

ポータルとともにデプロイ可能な情報 WLSTのオプションimportWebCenterPortals ポータル・ビルダーのインポート・オプション WLSTのオプションdeployWebCenterPortal

ポータル・ページ

常に含まれる

常に含まれる

常に含まれる

アセット

  • ページ・テンプレート

  • ナビゲーション

  • リソース・カタログ

  • スキン

  • ページ・スタイル

  • コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレート

  • タスク・フロー・スタイル

  • タスク・フロー

  • データ・コントロール

  • ページレット

常に含まれる

常に含まれる

常に含まれる

ポータル・コンテンツ・フォルダ

importPortalContent

コンテンツ・サーバー上のポータル・フォルダを含む

deployPortalContent

ポータルのアクティビティおよび使用状況データ:

  • アクティビティ・ストリーム

  • カレンダ・イベント

  • フィードバック

  • リスト

  • リンク

  • メッセージ・ボード

  • ピープル・コネクション

  • 投票

  • プロファイル

  • アンケート

importData

サービス・データを含む

deployData

ポータル・セキュリティ・データ:

(ポータルがターゲットに存在する場合のオプション)

  • ポータルのロールおよび権限

  • メンバーの詳細とそのロールの割当て

importSecurity

セキュリティを含む

deploySecurity

ポータルのカスタマイズ:

  • ポータルレベルのカスタマイズ(システムのページ、アセット、タスク・フローなど)

  • ユーザーレベルのカスタマイズ(ユーザー・パーソナライズと呼ばれる場合もある)

importCustomizations

カスタマイズを含む

deployCustomizations


ポータルのデプロイメントで移行されない情報

一部のポータル情報は、外部に格納されているため、ポータルと同時にデプロイできません。たとえば、次のような情報があります。

  • ポータル・アセット、コンテンツ・プレゼンタまたはSite Studioで使用されるコンテンツ

  • ポータル・ディスカッション

  • ポータル・メール

  • ポータル分析

  • カスタム・タスク・フローおよび共有ライブラリ

  • ポータル接続*

他にも、次のような移行されない情報があります。

  • 共有アセット

  • ホーム・ポータル


注意:

*接続は、個別にエクスポートおよびインポートされます。詳細は、第40.1.2.1.3項「接続プロパティ・ファイルの理解」を参照してください。

ソースWebCenter PortalインストールとターゲットWebCenter Portalインストールが異なる外部サーバーに接続されている状況で、ソース・ポータルに関連付けられた情報がターゲットで必要になる場合、外部ポータル・データを個別に移動する必要があります。詳細は、第40.8.1項「個々のポータルのバックエンド・コンポーネントの移行」を参照してください。

場合によっては、ソースとターゲットの両方で同じ外部サーバーを使用することもあります。たとえば、ポータル・プロデューサ・サーバーまたはOracle Internet Directoryサーバーは、どちらの環境でも共有されます。

40.1.2 ポータル・アーカイブのデプロイ

管理者は、ポータル・ビルダーまたはWLSTコマンドを使用して、ポータル・アーカイブ(.parファイル)を任意のWebCenter Portalデプロイメントにデプロイできます。ターゲットWebCenter Portalは、1つ以上のポータルをファイルからデプロイ(またはインポート)するときに稼働している必要があります。

図40-2 ポータル・アーカイブのデプロイ

図40-2の説明が続きます
「図40-2 ポータル・アーカイブのデプロイ」の説明

この項には次のトピックが含まれます:


注意:

ポータルをアーカイブから別のサーバーにデプロイする場合、ポータル伝播を使用して後からポータルに増分更新を行うことはできません。ポータル伝播機能は、ポータルの直接デプロイメントで使用する場合のみ可能です。詳細は、第40.9項「本番でのポータルの管理」を参照してください。

40.1.2.1 ポータル・アーカイブの理解

ポータル・ビルダーまたはWLSTコマンドexportWebCenterPortalsを使用して、単一のポータル(ポータル階層全体)のポータル・アーカイブ(.parファイル)を作成したり、複数のポータルとポータル階層を同じ.parファイルにアーカイブしたりすることができます。

ポータル・アーカイブには、次の内容を含めることができます。

  • ポータル・データの1つ以上のアーカイブ・ファイル(.pdr)

  • エクスポート・ログ・ファイル(.log)

  • WebCenter Portalの接続プロパティ・ファイル(connection.properties)


注意:

ポータル・アーカイブ(.parファイル)は、WLSTコマンドlistWebCenterPortalArchiveを使用して抽出できます。

図40-3 ポータル・アーカイブのデプロイメント

図40-3の説明が続きます
「図40-3 ポータル・アーカイブのデプロイメント」の説明

この項の内容は次のとおりです。

40.1.2.1.1 ポータル・データ・ファイル(PDR)の理解

ポータル・アーカイブには、図40-3「ポータル・アーカイブのデプロイメント」に示すように、アーカイブに追加するポータルまたはポータル階層ごとにポータル・データ・ファイル(PDR)が含まれます。

ポータル・データ・ファイルには、次の2つのファイルが含まれます。

  • transport.mar: 単一ポータルまたはポータル階層のメタデータ、データおよびコンテンツを取得するメタデータ・アーカイブ。

    • メタデータ: ポータルのページ、アセット、グローバル・カスタマイズ、ユーザー・カスタマイズ、ポートレットなどの、MDSに格納されているメタデータ。

    • データ: WebCenter Portalデータベース表に格納されている、ポータル・アクティビティ、ポータル・イベントなどのデータ。

    • コンテンツ: ドキュメント・サービスを提供するポータル専用に作成されるフォルダのコンテンツ。

      フォルダは、oracle\webcenter\lifecycle\importexport\data\oracle-webcenter-doclib\docsexport.zipにある.zipファイルにアーカイブされます。

      アーカイブには、他の場所に格納される、ポータルやコンテンツで参照されるWebコンテンツは含まれません。バックエンドWebCenter Content Serverのポータルに割り当てられたフォルダのみがポータルとともに含まれます。

  • policy-store.xml: ポータルまたはポータル階層のセキュリティ・ポリシー。

表40-2「ポータル・アーカイブ(PDRファイル)にエクスポートされる情報」では、.pdrファイルに含まれる情報について詳しく説明します。また、この表では、ファイル内の情報の場所を示し、インポート時にオプションとなる情報が強調表示されています。

表40-2 ポータル・アーカイブ(PDRファイル)にエクスポートされる情報

PDRファイルにエクスポートされる情報 エクスポート インポート PDRの場所
常時/オプション/不可

ポータル・ページ

常時

常時

\transport.mar\oracle\webcenter\page\

ポートレット

常時

常時

\oracle\adf\portlet

ポータル・アセット

  • ページ・テンプレート

  • ナビゲーション

  • リソース・カタログ

  • スキン

  • ページ・スタイル

  • コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレート

  • タスク・フロー・スタイル

  • タスク・フロー

  • データ・コントロール

  • ページレット

常時

常時

\transport.mar\oracle\webcenter\siteresources\

ポータル・コンテンツ・フォルダ

オプション

オプション

\transport.mar\oracle\webcenter\lifecycle\importexport\data\oracle-webcenter-doclib\docsexport.zip

ポータルのアクティビティおよび使用状況データ:

  • アクティビティ・ストリーム

  • カレンダ・イベント

  • フィードバック

  • リスト

  • リンク

  • メッセージ・ボード

  • ピープル・コネクション

  • プロファイル

  • 投票

  • アンケート

  • タグ

常時

オプション

\transport.mar\oracle\webcenter\lifecycle\importexport\data

ポータル・セキュリティ・データ:

  • ポータルのロールおよび権限

  • メンバーの詳細とそのロールの割当て

常時

オプション

(ポータルがターゲットに存在する場合)

policy-store.xml

ポータルのカスタマイズ:

  • ポータルレベルのカスタマイズ(システムのページ、アセット、タスク・フローなど)

  • ユーザーレベルのカスタマイズ(ユーザー・パーソナライズと呼ばれる場合もある)

常時

オプション

\transport.mar\oracle\webcenter\

次の手段でポータルによって参照される外部コンテンツ:

  • ポータル・ページ

  • ポータル・アセット

  • コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレート

  • Site Studio

  • その他

不可*

-

-

外部サーバーに格納されるデータ:

  • ディスカッション

  • メール

  • お知らせ

  • 分析

  • カスタム・タスク・フローおよび共有ライブラリ

不可*

-

-

共有アセット

不可*

-

-

ホーム・ポータル

不可*

-

-


*PDRファイルに含まれない情報

ポータル・データ・アーカイブには、共有アセットやホーム・ポータルに関連する情報は含まれません。

ポータル・データ・アーカイブには、ポータル独自のコンテンツ・フォルダの外部に格納されるコンテンツ(ポータル・アセット、ポータル・ページ、コンテンツ・プレゼンタまたはSite Studioで使用されるコンテンツなど)は含まれません。同様に、アーカイブには、ディスカッション、お知らせおよびメールなどの外部で格納されるデータも含まれません。このデータを移動する方法については、第40.8.1項「個々のポータルのバックエンド・コンポーネントの移行」を参照してください。

40.1.2.1.2 エクスポート・ログ・ファイルの理解

1つ以上のポータルをエクスポートする場合、ポータル・アーカイブ(.parファイル)内にはログ・ファイル(.logファイル)があります。エクスポート・ログには、すべてのポータル、MDSメタデータ・ファイル、およびアーカイブに含まれるデータ(ポータル・データを含むデータベース表の名前)がリスト表示されます。

エクスポート・ログは、参照目的の場合やポータル・アーカイブを比較する場合に特に役立ちます。

例40-1「ポータル・アーカイブのエクスポート・ログ」に、エクスポート・ログの一般的な書式を示します。

例40-1 ポータル・アーカイブのエクスポート・ログ

Exporting portal: MySalesPortal

Processing subportals : MySales, TeamSales

MDS Documents included for portal: MySalesPortal, MySales, TeamSales
/oracle/webcenter/lifecycle/importexport/data.xml
/oracle/webcenter/siteresources/... 
/oracle/webcenter/page/...
/pageDefs/oracle/webcenter/page/...
/oracle/webcenter/siteresources/...
/oracle/webcenter/space/metadata/spaces/...
/oracle/webcenter/translations/...
/oracle/webcenter/space/metadata/spaces/...
/oracle/webcenter/security/...
/oracle/webcenter/framework/scope/...

Exported database data for portal: MySalesPortal, MySales, TeamSales  at 2012-09-26-05:00:59

Database data included for portal: MySalesPortal, MySales, TeamSales
  WC_LIST_ROW$
  WC_RELATIONSHIP_RESOURCE
  WC_RELATIONSHIP_RESOURCE_ATT
  WC_RELATIONSHIP_INFO
  WC_RELATIONSHIP
  WC_RELATIONSHIP_INFO_ATT
  WC_PPL_COMMON_SETTING
  WC_SURVEY
  WC_SURVEY_PROPERTY
  WC_SURVEY_QUESTION
  WC_SURVEY_QUESTION_PROPERTY
  WC_CAL_CATEGORY
  WC_CAL_EVENT
  WC_CAL_ATTENDEE
  WC_AS_ACTIVITY_ELEMENT
  WC_AS_CUSTATTR
  WC_AS_OBJECT_DETAIL
  WC_AS_OBJECT
  WC_AS_ACTOR_DETAIL
  WC_AS_ACTOR
  WC_COMMENT
  WC_LIKE

Archive created for portal: MySalesPortal, MySales, TeamSales.

Portal data archive created: /tmp/expportal7553974727669501601/MySalesPortal-2012-09-26-05:00:59.pdr
40.1.2.1.3 接続プロパティ・ファイルの理解

WLSTコマンドexportWebCenterPortalsを使用してポータルをアーカイブにエクスポートする場合、ポートレット・プロデューサ、Webサービス、外部サーバーおよびアプリケーションに接続するためにソース・ポータル環境で使用される接続情報は、connection.propertiesというファイルに保存されます。connection.propertiesファイルはポータル・アーカイブ内に含まれ、コピーもポータル・アーカイブと同じディレクトリに配置されます。

接続情報は、バックアップの目的にかぎりポータル・アーカイブに含まれるため、ポータルをバックアップした時点の接続構成を簡単に確認できます。また、必要に応じて、その接続構成を、別の時点の接続構成またはWebCenter Portalインスタンスのリストア時の接続構成と比較できます。

接続の全部または一部が存在しないWebCenter Portalターゲットでポータルのインポート、デプロイ、伝播またはリストアを行う予定の場合、WLSTコマンドexportWebCenterPortalConnectionsを使用して、ソース環境からconnection.propertiesファイルを生成し、WLSTコマンドimportWebCenterPortalConnectionsを使用して、そのファイルで構成済の失われた接続をターゲット環境にインポートすることをお薦めします。詳しい手順は、第40.6.2項「ファイルからの新しいWebCenter Portal接続のインポート」を参照してください。


注意:

  • connection.propertiesファイルは、WLSTコマンドexportWebCenterPortalsを使用してポータルをエクスポートすると生成されますが、このファイルは、ポータル・ビルダー管理からポータルをエクスポートする場合は含まれません。

  • connection.propertiesファイルは、WLSTコマンドexportWebCenterPortalConnectionsを実行するときにも生成されます。詳細は、第40.6.1項「ファイルへのWebCenter Portal接続の詳細のエクスポート」を参照してください。

  • ソースWebCenter Portal環境で構成されるすべての接続は、connection.propertiesにエクスポートされます。このファイルの接続情報は、アーカイブのポータルに固有ではありません。

  • ターゲットには、新しい接続のみがインポートされます。ターゲットに存在する接続は無視されます。


接続の詳細の変更

サーバー名やポートなどの一部の接続情報がソース環境とターゲット環境で異なる場合、ポータルのインポート、デプロイ、伝播またはリストアを行う前に、ファイルの接続の詳細を分けて変更することができます。

表40-3に、ソースとターゲットで同じホストを使用しないために別のURLパラメータがターゲットで必要な場合の例を示します。

表40-3 例: ソース環境とターゲット環境で接続URLが異なる場合

接続タイプ ソース接続: URLパラメータ ターゲット接続: URLパラメータ

WSRPポートレット・プロデューサ

http://mysource.com:8899/MyWSRPPortletProducer/portlets/wsrp2?WSDL

http://mytarget.com:8899/MyWSRPPortletProducer/portlets/wsrp2?WSDL

PDK-Javaプロデューサ

http://source.host.com:7778/myJPDKPortletProducer/providers

http://target.host.com:7778/myJPDKPortletProducer/providers

Webサービス

http://source.example.com/getEmployee?empId=20+deptId=10

http://target.example.com/getEmployee?empId=20+deptId=10


図40-4に、新しい接続がターゲットに作成される前にソース・パラメータとターゲット・パラメータが変わる場合、接続の詳細をconnection.propertiesで編集する方法を示します。

図40-4 ターゲットでのconnection.propertiesを使用した接続の作成

図40-4の説明が続きます
「図40-4 ターゲットでのconnection.propertiesを使用した接続の作成」の説明

接続タイプと接続プロパティ

表40-4に、connection.propertiesファイルで取得されるすべての接続と、各種接続タイプでエクスポートされるプロパティを示します。この表には、デプロイメント前に編集できるプロパティと、ターゲットで設定する必要があるプロパティも示されています。


注意:

  • 特定の接続タイプに対する必須のプロパティまたはオプションのプロパティなど、個々の接続プロパティの詳細は、該当の接続タイプの章を参照してください。各章のリストについては、第VIII部「ツール、ポートレット・プロデューサおよび外部アプリケーションの管理」を参照してください。

  • 表40-4デプロイメント時に編集しますか?はいとなっているプロパティのみをconnection.propertiesで編集することを強くお薦めします。なんらかの理由でデプロイメント時に編集しますか?いいえのプロパティを編集する必要がある場合は、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドを使用してターゲットに接続を移行した後に編集できます。


表40-4 connection.propertiesにエクスポートされる接続プロパティ

接続タイプ エクスポートされるプロパティ デプロイメント時に編集しますか? 注意およびデプロイメント後の構成要件

WSRPポートレット・プロデューサ

url

proxyHost

proxyPort

timeout

externalApp

tokenType

defaultUser

issuerName

recipientAlias

はい

はい

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

デプロイメント後のセキュリティ構成:

registrationProperties

keyStorePath

keyStorePswd

sigKeyAlias

sigKeyPswd

encKeyAlias

encKeyPswd

enforcePolicyURI

脚注 1 

PDK-Javaプロデューサ

url

proxyHost

proxyPort

subscriberId

serviceId

sharedKey

timeout

establishSession

externalApp

はい

はい

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

デプロイメント後のセキュリティ構成:

mapUser

useProxy

Webサービス接続

url

proxyHost

proxyPort

mtom

addressing

wsrm

security

はい

はい

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

Webサービス接続は、データ・コントロールで使用されます。

脚注参照 1

URL接続:

HTTP URL

url

authenticationType

connectionClassName

realm

はい

いいえ

いいえ

いいえ

デプロイメント後のセキュリティ構成:

password

user

attributes

URL接続:

ファイルURL

url

はい


ページレット・プロデューサ

url

はい


分析コレクタ

collectorPort

host

isEnabled

timeout

isUnicast

defaultConnection

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

host: isUnicastが0に設定される場合はclusterNameisUnicastが1に設定される場合はcollectorHostを表します。

BPELサーバー

url

policy

recipientKeyAlias

linkURL

はい

いいえ

いいえ

いいえ


ディスカッション・サーバー

url

adminUser

application.root.category.id

recipientKeyAlias

policyURIForAuthAccess

policyURIForPublicAccess

timeout

defaultConnection

はい

はい

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ


外部アプリケーション

url

authMethod

userFieldName

pwdFieldName

displayName

publicCredentialEnabled

sharedCredentialEnabled

AdditionalFields

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

パブリック資格証明または共有資格証明をソースで構成する場合、その資格証明はセキュリティ上の理由でエクスポートされません。これらの資格証明は、必要に応じてデプロイメント後にターゲットで構成する必要があります。

プレゼンス・サーバー:
Microsoft Live Communications Server

url

poolName

adapter

timeout

appId

AdditionalProperty

defaultConnection

はい

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ


プレゼンス・サーバー:

Microsoft Office Communications Server 2007/Microsoft Lync 2010

url

poolName

userDomain

adapter

timeout

appId

AdditionalProperty

defaultConnection

はい

はい

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ


メール・サーバー

imapHost

smtpHost

imapPort

smtpPort

smtpSecured

imapSecured

appId

timeOut

AdditionalProperties

defaultConnection

はい

はい

はい

はい

はい

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

デプロイメント後のLDAP構成:

LdapDomain

LdapDefaultUser

LdapHost

LdapBaseDn

LdapAdminUsername

LdapPort

LdapSecured

個人イベント・サーバー

webServiceUrl

adapterName

appId

defaultConnection

はい

いいえ

いいえ

いいえ


Oracle SES

url

appUser

defaultConnection

はい

いいえ

いいえ

promptForPasswordが1に設定される場合、ユーザーにはappPasswordのプロンプトが表示されます。

WebCenter Content Server (ソケット)

serverHost

serverPort

extAppId

timeout

socketType

webContextRoot

cacheInvalidationInterval

binaryCacheMaxEntrySize

defaultConnection

はい

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

デプロイメント後のセキュリティ構成:

adminUsername

adminPassword

keystorePassword

privateKeyPassword

WebCenter Content Server (socketssl)

serverHost

serverPort

extAppId

timeout

socketType

webContextRoot

cacheInvalidationInterval

binaryCacheMaxEntrySize

defaultConnection

keystoreLocation

privateKeyAlias

はい

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

デプロイメント後のセキュリティ構成:

adminUsername

adminPassword

keystorePassword

privateKeyPassword

WebCenter Content Server (jaxws)

url

extAppId

timeout

socketType

webContextRoot

cacheInvalidationInterval

binaryCacheMaxEntrySize

defaultConnection

clientSecurityPolicy

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

デプロイメント後のセキュリティ構成:

adminUsername

adminPassword

keystorePassword

privateKeyPassword

WebCenter Content Server (Web)

url

extAppId

timeout

socketType

webContextRoot

cacheInvalidationInterval

binaryCacheMaxEntrySize

defaultConnection

はい

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

いいえ

デプロイメント後のセキュリティ構成:

adminUsername

adminPassword

keystorePassword

privateKeyPassword

Oracle Portal

dataSource

extAppId

timeout

はい

いいえ

いいえ


ファイル・システム

path

はい


ワークリスト接続

BPELConnection

いいえ



脚注 1  セキュリティ関連の構成: 接続にはポリシー情報のみが含まれます。セキュリティ・ポリシーに設定されたオーバーライドは含まれないため、デプロイメント後にこれらのパラメータを構成する必要があります。

接続情報を別のサーバーにデプロイする方法を確認するには、第40.6項「ステージングから本番への接続の詳細の移動」を参照してください。

40.1.2.2 別のサーバーへのポータル・アーカイブのデプロイ

最初に、ポータルをアーカイブ(.parファイル)にデプロイ(またはエクスポート)してから、アーカイブをターゲット・サーバーにインポートします。第40.1.2.1項「ポータル・アーカイブの理解」も参照してください。


注意:

ポータルをアーカイブから別のサーバーにデプロイする場合、ポータル伝播を使用して後からポータルに増分更新を行うことはできません。ポータル伝播機能は、ポータルの直接デプロイメントで使用する場合のみ可能です。詳細は、第40.9項「本番でのポータルの管理」を参照してください。

ポータル・アーカイブをエクスポートしてからインポートするには:

  1. 第40.1.2.3.1項「ポータル・アーカイブの前提条件」で説明するポータル・アーカイブの前提条件をすべて満たします。

  2. ソース・ポータルを次のようにエクスポートします。

  3. (オプション)外部に格納されているデータとコンテンツをターゲットに移行します。

    詳細は、第40.8.1項「個々のポータルのバックエンド・コンポーネントの移行」を参照してください。

  4. ターゲットにポータルを次のようにインポートします。

40.1.2.3 ポータル・アーカイブの作成

管理者は、WebCenter Portalで実行するポータルまたはポータル階層のアーカイブ(.parファイル)を生成できます。ポータル・ビルダーまたはWLSTコマンドexportWebCenterPortalsを使用してアーカイブを作成し、オプションでポータルのコンテンツ・フォルダを含めることができます。

ポータル・アーカイブの作成方法を確認するには、次の項を参照してください。

40.1.2.3.1 ポータル・アーカイブの前提条件

ポータルをアーカイブ(.parファイル)にエクスポートする前に、次の事項を確認します。

  • Webサービス・データ・コントロール: エクスポートするポータルにWebサービス・データ・コントロールが含まれる場合、エクスポートが正常に行われるには、関連するすべてのWebサービスが稼働中でアクセス可能である必要があります。

  • ポートレット・プロデューサ: エクスポートするポータルにポートレットが含まれる場合、すべてのポートレット・メタデータがアーカイブに含まれるようにするには、関連するすべてのポートレット・プロデューサが稼働中でアクセス可能である必要があります。

  • ポータル・フォルダ外部のコンテンツ: ポータル・アセット、ポータル・ページ、コンテンツ・プレゼンタおよびSite Studioで使用される、ポータル・フォルダの外部で格納されるコンテンツ(ファイル、イメージおよびアイコンなど)は、アーカイブに自動的に含まれません。すべての依存ファイルを、ターゲット・コンテンツ・サーバーの適切な場所にコピーする必要があります。


    注意:

    MDSにアーティファクトを格納するレガジー・ポータル(アセットを含む)を管理する場合、MDSのすべての依存アーティファクトをコンテンツ・サーバーに再配置することをお薦めします。MDSに格納されているアーティファクトを移動しない場合、MDSのWLSTコマンドexportMetadata/importMetadataを使用して、MDSのコンテンツを別のターゲットに移動できます。例:
    exportMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces',
     toLocation='/tmp/content',
     docs='/oracle/webcenter/siteresources/scopedMD/shared/**')
    
    importMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces',
     fromLocation='/tmp/content',
     docs='/oracle/webcenter/siteresources/scopedMD/shared/**')
    

  • WebCenter Content構成: ソース・インスタンスとターゲット・インスタンスの両方が同じWebCenter Content構成である必要があります。混合構成間でのコンテンツの移動は、サポートされていません。たとえば、両方のインスタンスでFolders_gまたはFrameworkFoldersがフォルダ・サービスとして構成されている必要があります。Folders_gがソース・インスタンスで有効化され、FrameworkFoldersがターゲット・インスタンスで有効化されている場合、2つのインスタンス間でのポータル(コンテンツを含む)のエクスポートまたはインポートは失敗します。

40.1.2.3.2 ポータル・ビルダー管理を使用したオンライン・ポータルのアーカイブへのエクスポート

WebCenter Portal管理者は、ここで説明するように、ポータル・ビルダー管理を使用して、ポータルをアーカイブにエクスポートできます。ポータル・アーカイブは、ローカル・ファイル・システムまたはリモート・サーバーのファイル・システムに保存できます。


注意:

ポータル・テンプレートもエクスポートできますが、別のプロセスになります。ポータルとポータル・テンプレートを1つのアーカイブにエクスポートすることはできません。詳細は、第40.2.1.1項「WebCenter Portalを使用したポータル・テンプレートのアーカイブへのエクスポート」を参照してください。

ポータル・ビルダー管理を使用して1つ以上のポータルをエクスポートするには:

  1. 「管理」リンクをクリックします。

  2. 「ポータル」タブをクリックして、「ポータル」ページを表示します。

    次のURLをブラウザに入力して、「ポータル」管理ページに直接移動することもできます。

    http://host:port/webcenter/portal/builder/portals
    

    関連項目:

    Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築の付録「WebCenter PortalプリティURL」。

  3. 表の行を強調表示して、必要なポータルを選択します。

    [Ctrl]キーを押しながら行をクリックして、複数の行を選択します。


    ヒント:

    エクスポート・プロセスでのデータの競合を防ぐには、選択したすべてのポータル(サブポータルを含む)が、一時的であっても、エクスポート・プロセス中はオフラインになっていることをお薦めします。詳細は、第46.11項「任意のポータルのオフライン化」を参照してください。

    Portals-Manage Security and Configuration権限を持つメンバーは、ポータルがオフラインの場合でも引き続きアクセスできるため、エクスポートの実行中に変更を行わないようにメンバーに依頼します。


  4. ツールバーで「エクスポート」をクリックします。

    「ポータルのエクスポート」ペインが開きます(図40-5)。選択したすべてのポータルがリスト表示されます。ポータル階層を選択した場合、階層全体をエクスポートする必要があります。子ポータルを選択して削除することはできません。

    ポータルを除外する場合は、ポータルの名前の横の「削除」アイコンをクリックします(図40-5の青い十字型のアイコン)。

    図40-5 ポータルのエクスポート

    図40-5の説明が続きます
    「図40-5 ポータルのエクスポート」の説明

  5. 「ポータル・アーカイブ」に、ファイル拡張子.parを付けて名前を入力するか、デフォルト名を受け入れます。

    ポータル・アーカイブのデフォルトのファイル名では、一意性を保証するため、webcenter_random_number.parのように乱数を使用します。

  6. 各ポータルのコンテンツ・フォルダをエクスポートするには、「コンテンツ・サーバー上のポータル・フォルダを含む」を選択します。

    ドキュメント・サービスを使用してポータル・ドキュメント(ファイル、フォルダ、Wiki、ブログ)を作成、管理および格納するポータルの場合、フォルダはWebCenter Portalのコンテンツ・リポジトリに自動的に作成されます。このフォルダに格納されるコンテンツのみをポータルとともにエクスポートできます。たとえば、コンテンツ・プレゼンタで表示されるWebコンテンツやページはポータルのコンテンツ・フォルダに格納されないためエクスポートに含まれません。第40.1.2.1.1項「ポータル・データ・ファイル(PDR)の理解」も参照してください。


    注意:

    • コンテンツ・フォルダを含めると、ポータル・アーカイブのサイズが大きくなります。大量のポータルや大量のコンテンツ・フォルダをエクスポートする場合、アーカイブがファイルの最大アップロード・サイズ(デフォルトで2GB)を超えないように注意してください。必要な場合は、第9.12項「最大ファイル・アップロード・サイズの変更」の説明に従い、この設定を大きくすることができます。

    • MDSにアーティファクトを格納するレガジー・ポータル(アセットを含む)を管理する場合、MDSのすべての依存アーティファクトをコンテンツ・サーバーに再配置することをお薦めします。MDSに格納されているアーティファクトを移動せず、アセット・アーカイブ内にMDSコンテンツを含めない場合、MDSのWLSTコマンドexportMetadata/importMetadataを使用して、MDSコンテンツを別の機会に移動することができます。例:

      exportMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces',
       toLocation='/tmp/content',
       docs='/oracle/webcenter/siteresources/scopedMD/shared/**')
      
      importMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces',
       fromLocation='/tmp/content',
       docs='/oracle/webcenter/siteresources/scopedMD/shared/**')
      

  7. 「エクスポート」をクリックします。

  8. エクスポート・プロセス中に進捗情報が表示されます(図40-6)。

    エクスポート・プロセスが完了したら、エクスポート・アーカイブ(.parファイル)の場所を指定します。

    図40-6 ポータルのエクスポートが処理中の場合

    図40-6の説明が続きます
    「図40-6 ポータルのエクスポートが処理中の場合」の説明

    次のいずれかを選択します。

    • ダウンロード: エクスポートの.parファイルはローカル・ファイル・システムに保存されます。

      ブラウザでダウンロードされ、アーカイブはローカルに保存されます。実際のダウンロード場所は、ブラウザの設定ごとに異なります。

      一部のブラウザには、ダウンロードのサイズを制限する設定があります。エクスポート・アーカイブのサイズが大きくダウンロードされない場合、ブラウザ設定を確認します。

    • サーバーに保存: エクスポートの.parファイルはサーバー位置に保存されます。

      「サーバーに保存」ダイアログが表示されたら(図40-7)、「アーカイブの場所」に適切なパスを入力し(例: /tmp)、「保存」をクリックします。指定したサーバー・ディレクトリが存在し、write権限があることを確認します。

      図40-7 サーバー位置へのエクスポート・アーカイブの保存

      図40-7の説明が続きます
      「図40-7 サーバー位置へのエクスポート・アーカイブの保存」の説明

  9. 「閉じる」をクリックして「ポータルのエクスポート 」ペインを閉じます。

エクスポート・アーカイブ(.parファイル)は、指定された場所に保存されます。

40.1.2.3.3 WLSTを使用したオンライン・ポータルのアーカイブへのエクスポート

WLSTコマンドexportWebCenterPortalsを使用して、1つ以上のポータルをポータル・アーカイブ(.parファイル)にエクスポートします。WLSTを使用してポータル・アーカイブを作成する場合、ポータルのコンテンツ・フォルダと接続情報をアーカイブに含めるかどうかを選択できます。

exportWebCenterPortals(appName, fileName, [names, offlineDuringExport,
 exportPortalContent, exportConnections, server, applicationVersion])

設定するオプションは、特定のアーカイブ要件によって異なります。コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のexportWebCenterPortalsに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

次に、いくつかの例を示します。

例1: 2つのポータルのエクスポート

この例では、SalesおよびFinanceという2つのポータルと、すべてのコンテンツ、データ、セキュリティ、カスタマイズおよび接続情報をエクスポートします。

exportWebCenterPortals(appName='webcenter', fileName='MyPortalExport.par',
 names='Sales,Finance', exportPortalContent=1, exportConnections=1)

例2: コンテンツ・フォルダまたは接続の詳細を含めない単一オフライン・ポータルのエクスポート

この例では、MySalesをオフラインにして、ポータルをMyPortalExport.parにエクスポートします。

exportWebCenterPortals(appName='webcenter', fileName='MyPortalExport.par',
 names='Sales', offlineDuringExport=1)

40.1.2.4 アーカイブからの1つ以上のポータルのインポート

管理者は、アーカイブ・ポータル(.parファイル)を任意のWebCenter Portal Serverにデプロイできます。WLSTコマンドimportWebCenterPortalsを使用してポータル・アーカイブをインポートするか、ポータル・ビルダー管理を使用できます。

インポートの際、アーカイブに含まれるすべてのポータルは、ターゲット・サーバーで作成または再作成されます。既存のポータルは、削除されてから置き換えられ、新しいポータルが作成されます。ターゲット・サーバーで使用可能なポータルと同じ名前のポータルをインポートする場合、オンラインのポータルは上書きできないため、それらのポータルがターゲット・アプリケーションでオフラインになっていることを確認します。詳細は、第46.11項「任意のポータルのオフライン化」を参照してください。


注意:

WLSTを使用してポータルをインポートする場合、オプションforceOffline=1を設定して、オンライン・ポータルが自動的にオフラインになるようにすることができます。この方法でオフライン化されたポータルは、インポート・プロセス終了時はオフラインのままです。

ポータルは、同じポータルの同時インポートまたはエクスポートを回避するために、インポート操作中にロックされます。他のユーザーが特定のポータルをインポートする場合、同じポータルをインポート(またはエクスポート)しようとするすべての後続の試みはブロックされます。

1つ以上のポータルをインポートした後で、Oracle Secure Enterprise Searchクロールを開始して、新たにインポートされたデータを索引付けすることを検討してください。

ポータルのセキュリティ(インポート時のオプション)

すべてのポータルには適切に機能するセキュリティ・ポリシーが必要になるため、新しいポータルを初めてインポートするときにポータルのセキュリティ・ポリシーを含める必要があります。既存のポータルは、セキュリティ・ポリシーに準拠しており、この場合、セキュリティ情報を上書きするか、または既存のセキュリティ・ポリシーを維持しているかどうかを調べます。

既存のセキュリティ・モデルを上書きするため、本番インスタンスでのセキュリティのインポートは特に注意してください。

既存のポータルのセキュリティをインポートする場合、セキュリティ・ポリシーの更新はすぐに適用されません。ポータルの最新セキュリティ・ポリシーを採用するには、WebCenter Portalにログインしているユーザーがログアウトして再度ログインする必要があります。

本番インスタンスでセキュリティをインポートして上書きする際は注意してください。


注意:

ソース環境とターゲット環境の両方のユーザーが同一である必要があります。共有アイデンティティ・ストアを使用しない場合、システム管理者は、ユーザーをターゲットに移行する必要があります。第41.6.1.2項「WebCenter Portalスキーマ・データのバックアップ(エクスポート)」および第41.6.1.3項「WebCenter Portalデータのリストア(インポート)」を参照してください。

ポータル・アーカイブ・データ(インポート時のオプション)

データ移行が重要な場合、アクティビティ・ストリーム、イベント、フィードバック、リスト、リンク、メッセージ・ボード、ピープル・コネクション、プロファイル、投票およびアンケートなど、ソース・ポータルに関連付けられたデータをインポートするように選択できます。

このデータはターゲットで不要な場合もあります。たとえば、ステージング環境と本番環境との間でポータルをインポートする場合などです。

ポータル・アーカイブ・コンテンツ(インポート時のオプション)

ポータル・アーカイブにポータルのコンテンツ・フォルダが含まれる場合があります。含まれる場合、この情報をインポートするかどうかも選択できます。インポート時に、アーカイブのコンテンツ・フォルダによってターゲットのフォルダ(ある場合)が上書きされます。


注意:

コンテンツ・プレゼンタで表示されるWebコンテンツやページはポータルのコンテンツ・フォルダに格納されないため、ポータル・アーカイブには含まれません。

外部ポータル・データ(個別インポート)

ディスカッションなど、外部に格納されるデータはポータルごとに移行できますが、これは個別プロセスになります。第40.8.1項「個々のポータルのバックエンド・コンポーネントの移行」を参照してください。

ポータル・アーカイブのインポート方法を確認するには、次の項を参照してください。

40.1.2.4.1 ポータルのインポートの前提条件

ポータル・アーカイブ(.parファイル)をインポートする前に、次の事項を確認します。

  • 共有アイデンティティ・ストア: ソース環境とターゲット環境のユーザーが同じであることを確認します。

  • ターゲットに存在するポータル: アーカイブのポータルがターゲットに存在するかどうかを確認します。必要な場合、インポート・プロセスで既存のポータルをオフライン化します。

  • Webサービス・データ・コントロール: インポートするポータルにWebサービス・データ・コントロールが含まれる場合、インポートが正常に行われるには、関連するすべてのWebサービスが稼働中でアクセス可能である必要があります。

  • ポートレット・プロデューサ: ポータルで使用されるポートレット・プロデューサが、ポータルのインポート時に稼働している必要があります。

  • 共有アセット: ポータルが共有アセットを参照する場合、ポータルが適切に機能するには、ポータルのインポート前(または後)に、必要な共有アセットをターゲットに移動していることを確認します。

  • 外部サーバー、アプリケーション、Webサービスおよびポートレット・プロデューサへの接続: 特定の外部接続の構成に依存するポータルは、同様の接続がターゲットに存在しない場合は機能しません。ポータルをインポートする前に、必要なすべての接続がターゲットに存在することを確認します。ターゲットで接続を作成または再構成する場合、ターゲットの管理対象サーバーの再起動が必要になる場合があります。詳細は、第40.6項「ステージングから本番への接続の詳細の移動」を参照してください。

  • アーカイブ・バージョン: インポートするポータル・アーカイブまたはポータル・テンプレート・アーカイブが、WebCenter Portal 11.1.1.8.0以降からエクスポートされたものであることを確認します。このリリースのアーカイブのファイル拡張子は.parです。

    これより以前のバージョンのアーカイブ(ファイル拡張子は.ear)をインポートできますが、この方法でインポートするポータルまたはポータル・テンプレートは、アップグレードされたWebCenter Portal 11.1.1.9.0インスタンスで完全に機能するとはかぎりません。ソース環境を11.1.1.9.0にアップグレードしてエクスポート・アーカイブ(.parファイル)を作成することをお薦めします。詳細は、パッチ適用ガイドの「Oracle WebCenter Portalへのパッチ適用」を参照してください。

40.1.2.4.2 ポータル・ビルダー管理を使用したポータルのアーカイブからのインポート

WebCenter Portal管理者は、ポータル・ビルダー管理を使用して1つ以上のポータルおよびポータル階層をポータル・アーカイブからインポートできます。

1つ以上のポータルを.parファイルからインポートするには:

  1. 「管理」リンクをクリックします。

  2. 「ポータル」タブをクリックして、「ポータル」ページを表示します。

    次のURLをブラウザに入力して、「ポータル」管理ページに直接移動することもできます。

    http://host:port/webcenter/portal/builder/portals
    

    関連項目:

    Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築の付録「WebCenter PortalプリティURL」。

  3. ツールバーで「インポート」をクリックします。


    ヒント:

    1つ以上のポータルを既存のポータルのサブポータルとしてインポートするには、「インポート」ボタンをクリックする前にターゲット・ポータルを選択します。

    「ポータルのインポート」ダイアログが開きます(図40-8)。

    図40-8 ポータルのインポート

    図40-8の説明が続きます
    「図40-8 ポータルのインポート」の説明

  4. ポータル・アーカイブ(.parファイル)の場所を指定します。次のいずれかを選択します。

    • 自分のコンピュータで表示: 場所をテキスト・ボックスに入力します。あるいは、「参照」をクリックして、.parファイルが格納されているディレクトリをローカル・ファイル・システム上で見つけます。

    • WebCenter Portalサーバーで表示: WebCenter Portalをデプロイするサーバーのパス(アーカイブ・ファイル名を含む)をテキスト・ボックスに入力します。たとえば、/tmp/MyPortalExport.parのようになります。WebCenter Portalからアクセス可能な共有の場所を指定できます。

  5. 「アーカイブの参照」をクリックして、インポートが可能なコンテンツを確認します(図40-9)。

    図40-9 ポータルのインポート

    図40-9の説明が続きます
    「図40-9 ポータルのインポート」の説明

    指定したアーカイブのすべてのポータルの名前が表に表示されます。「タイプ」列は、アーカイブのポータルとターゲットに存在するポータルとの間に競合があることを示します。

    • 新規: この名前のポータルはターゲットに存在しません。インポートの際に新しいポータルが作成されます。

    • 置換: この名前のポータルでGUIDが同じポータルがターゲットに存在します。既存のポータルはインポート時に削除され、ポータル・アーカイブのバージョンに置き換えられます。

    • 競合: この名前のポータルがターゲットに存在しますが、ターゲットのポータルと、インポートしようとしているポータルのGUIDが異なります。あるいは、このポータルのGUIDと、ターゲットのいずれかのポータルのGUIDが同じですが、ポータル名が一致しません。

      インポート・プロセスで、インポートしようとしているポータルとターゲットに存在するポータルとの間に競合が検出された場合、問題を解決する必要があります。たとえば、名前は一致してもGUIDが異なるために競合が発生している場合は、ソース・ポータルの名前を変更して新しいエクスポート・アーカイブを作成するか、ターゲット・アプリケーションの競合ポータルの名前を変更して同じアーカイブをインポートします。

  6. 必要に応じて、インポートのオプションを設定します。詳細は、表40-5を参照してください。

    表40-5 ポータルのインポートのオプション

    フィールド 説明

    カスタマイズを含む

    これを選択すると、ポータルのカスタマイズがインポートされます。

    インポート時にオプションとなるカスタマイズの詳細は、表40-1「ポータルのデプロイメントのオプション」および表40-2「ポータル・アーカイブにエクスポートされる情報(PDRファイル)」を参照してください。

    インポートによって、ターゲットのポータルの既存のカスタマイズ(ある場合)が完全に上書きされるわけではありません。ポータル・アーカイブに含まれるカスタマイズのみがインポート時に上書きされるため、ターゲットの他のカスタマイズはそのまま変わりません。

    このオプションの選択を解除した場合は、次のようになります。

    • 新しいポータルはカスタマイズを含めずにインポートされます。たとえば、デフォルトのタスク・フローはカスタマイズなしでインポートされ、デフォルトのポータル設定が使用されて、すべてのユーザー・カスタマイズが除外されます。

    • ターゲットにすでに存在するポータルをインポートする場合、ターゲットの既存のカスタマイズは保持されます。

    注意: ポートレットおよびページのカスタマイズは常にインポートされます。

    コンテンツ・サーバー上のポータル・フォルダを含む

    (指定したアーカイブに1つ以上のポータルのコンテンツ・フォルダが含まれる場合のみ表示されます。)

    これを選択すると、アーカイブに含まれるすべてのコンテンツ・フォルダがインポートされます。ターゲットに存在するフォルダはインポート時に上書きされます。

    このオプションの選択を解除すると、ポータルのコンテンツ・フォルダ(ある場合)は除外されます。このオプションは、テスト・コンテンツが不要になったステージング環境と本番環境との間で移行する場合に便利です。

    注意: 大量のコンテンツ・フォルダを含むポータル・アーカイブは、ファイルの最大アップロード・サイズ(デフォルトで2GB)を超えることがあります。importWebCenterPortals WLSTコマンドを使用して、現在のアップロード・サイズを超えるポータル・アーカイブをインポートすることをお薦めします。第40.1.2.4.3「WLSTを使用したポータルのアーカイブからのインポート」を参照してください。必要な場合は、第9.12項「最大ファイル・アップロード・サイズの変更」の説明に従い、このアップロード設定を大きくすることができます。

    セキュリティ・ポリシーを含む

    これを選択すると、ポータルとともにセキュリティ情報がインポートされます。

    選択した場合、次のセキュリティ関連情報がインポートされます。

    • ポータル・ロール(および各ロールに割り当てられた権限)。

    • ポータル・メンバー(およびメンバー・ロール割当て)。

    ポータルのセキュリティ情報をインポートしない場合は、このオプションの選択を解除します。このオプションは、次のようにステージング環境と本番環境との間でポータルをインポートする場合に役立ちます。

    • テストで使用されるメンバーが本番環境で必要ない場合。

    • ポータルが本番インスタンスに存在し、セキュリティ情報を上書きする必要がない場合。

    注意: 新しいポータルをインポートする場合、セキュリティ・ポリシーがないと新しいポータルをインポートできないため、このオプションを必ず選択してください。

    サービス・データを含む

    これを選択すると、アクティビティ・ストリーム、イベント、フィードバック、リスト、リンク、メッセージ・ボード、ピープル・コネクション、プロファイル、投票およびアンケートに関する、WebCenter Portalデータベースに格納されたポータル関連データがインポートされます。

    ポータル関連データをインポートしない場合は、このオプションの選択を解除します。このオプションを選択すると、ターゲットのデータ(ある場合)は保持されます。たとえば、テスト環境から、テスト・データが不要になるステージング環境や本番環境にポータルを移動する場合などがあります。

    注意: インポート・プロセスでは、メール、ディスカッション、お知らせなど、外部に格納されているデータは移動されません。


  7. 「インポート」をクリックします。

    • ターゲットのWebCenter Portalアプリケーションに存在するポータルをインポートしようとすると、「置換の確認」ダイアログが表示されます。既存のポータルを上書きするかどうかを確認する必要があります。

      既存のポータルを削除してインポートしたバージョンに置き換えるには、「はい」を選択します。インポート・プロセスを取り消すには、「いいえ」を選択します。

    • インポート・プロセスで、インポートしようとしているポータルとターゲットに存在するポータルとの間に競合が検出された場合、問題の解決に役立つメッセージが表示されます。たとえば、ターゲット・アプリケーションのポータルとインポートしようとしているポータルの名前が同じでGUIDが異なる場合、競合メッセージが表示されます。この場合は、ソース・ポータルの名前を変更して新しいエクスポート・アーカイブを作成するか、ターゲット・アプリケーションの競合ポータルの名前を変更して同じアーカイブをインポートできます。

    • ポータル・アーカイブがファイルの最大アップロード・サイズ(デフォルトで2GB)を超える場合、ポータルはインポートできません。importWebCenterPortals WLSTコマンドを使用して、現在のアップロード・サイズを超えるポータル・アーカイブをインポートすることをお薦めします。詳細は、第40.1.2.4.3「WLSTを使用したポータルのアーカイブからのインポート」を参照してください。必要な場合は、このアップロード設定を大きくすることができます。詳細は、第9.12項「最大ファイル・アップロード・サイズの変更」を参照してください。


    注意:

    • MDSにアーティファクトを格納するレガジー・ポータル(アセットを含む)を使用する場合、MDSのすべての依存アーティファクトをコンテンツ・サーバーに再配置することをお薦めします。MDSに格納されているアーティファクトを移動せず、アセット・アーカイブ内にMDSコンテンツを含めない場合、MDSのWLSTコマンドexportMetadata/importMetadataを使用して、MDSコンテンツを別の機会に移動することができます。例:

      exportMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces',
       toLocation='/tmp/content',
       docs='/oracle/webcenter/siteresources/scopedMD/shared/**')
      
      importMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces',
       fromLocation='/tmp/content',
       docs='/oracle/webcenter/siteresources/scopedMD/shared/**')
      

    情報メッセージが表示されます。

  8. 「はい」をクリックしてポータルのインポートを確定します。

    すべてのポータルが正常にインポートされると、情報メッセージが表示されます(図40-10)。

    図40-10 ポータルが正常にインポートされた場合

    図40-10の説明が続きます
    「図40-10 ポータルが正常にインポートされた場合」の説明

  9. 「閉じる」をクリックして「ポータルのインポート」ウィンドウを閉じます。

通常、新しいポータルを使用できるようにするには、ある程度の追加作業が必要です。そのため、新しくインポートされたすべてのポータルは、最初はオフラインになっています。たとえば、次の操作を行うことがあります。

ポータルのコンテンツとメンバーシップの詳細をファイナライズすると、ポータルを再度オンラインにすることができます。第46.12項「任意のポータルの再オンライン化」を参照してください。


注意:

高可用性クラスタ環境では、ポータルのインポートがフェールオーバーによって失敗した場合、「管理」の下にある「ポータル」ページにアクセスするたびにエラーが表示されます。ポータルがポータル・リストに表示されていますが、削除することはできません。また、「エクスポート」オプションが無効と表示されているため、他のポータルをインポートまたはエクスポートすることはできず、「インポート」オプションをクリックするとエラーが表示されます。この問題を解決するには、WLSTコマンドImportWebCenterPortalsを使用して、失敗したポータルを再度インポートします。詳細は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportWebCenterPortalsに関する項を参照してください。

40.1.2.4.3 WLSTを使用したポータルのアーカイブからのインポート

WLSTコマンドimportWebCenterPortalsを使用して、1つ以上のアーカイブ・ポータルをWebCenter Portalにインポートします。

importWebCenterPortals(appName, fileName, names, [parentPortal,
 importCustomizations, importPortalContent, importSecurity, importData,
 importActivities, overwrite, savePortals, forceOffline, importLog])

WLSTを使用してポータルをインポートする場合、アーカイブ内のすべての内容をインポートする必要はありません。アーカイブに複数のポータルが含まれる場合、インポートするポータルのみを指定できます。ポータルとともにどの程度の情報をインポートするかも指定できます。たとえば、ポータルのコンテンツ・フォルダ、カスタマイズ、セキュリティ情報またはデータをインポートするかどうかを選択できます。これらのオプションは、テスト環境から、テスト関連のデータやコンテンツが必ずしも必要ではないステージング環境または本番環境にポータルを移動する場合などに役立ちます。

設定するオプションは、特定の要件によって異なります。コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportWebCenterPortalsに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

次に、いくつかの例を示します。

例1: ターゲットに2つのポータルを初めてインポートする場合

この例では、SalesおよびFinanceという2つのポータルと、すべてのコンテンツ、データ、セキュリティおよびカスタマイズをインポートして、インポート・ログ・ファイルの名前と場所も指定します。

importWebCenterPortals(appName='webcenter', fileName='MyPortalExport.par',
 names='Sales,Finance', importLog='/myimportlogs/myPortal_import.log')

例2: ターゲットに存在するポータルをインポートする場合

この例では、ターゲットでmyExistingPortalというポータルをバックアップして、ターゲット・ポータルをアーカイブ・バージョン(可能性のあるすべてのデータを除外)で上書きします。

importWebCenterPortals(appName='webcenter', fileName='MyPortalExport.par',
 names='myExistingPortal', importCustomizations=0, importPortalContent=0,
 importSecurity=0,importData=0, importActivities=0, overwrite=1, savePortals=1)

40.1.2.5 ポータル・アーカイブの表示および抽出

WLSTコマンドlistWebCenterPortalArchiveを使用して、ポータル・アーカイブ(.parファイル)のコンテンツを表示します。必要に応じて、ポータル・アーカイブのコンテンツを、選択した場所に抽出することもできます。コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のlistWebCenterPortalArchiveに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

40.1.3 ポータル階層のデプロイ

WebCenter Portalでは、ポータル階層は、1つの親ポータルと1つ以上のサブポータルで構成されます(図40-11を参照)。ポータル階層のデプロイメント・プロセスは、単一ポータルのプロセスと同じですが、階層内のポータル間に依存関係があるため、いくつかのガイドラインと制限事項があります。詳細は、次を参照してください。

ポータル階層をエクスポートする場合のガイドライン

ポータル階層をエクスポートする際に、目的が別のサーバーへのデプロイメントやバックアップの場合、親ポータルをエクスポートして、階層全体が<parentportalname>-<datetimestamp>.pdrという単一のポータル・データ・ファイル(PDR)にエクスポートされるように指定します。


重要:

階層内のポータル間には様々な依存関係があるため、ポータル階層全体を常にエクスポートおよびインポートすることをお薦めします。

たとえば、図40-11に示す階層のポータルをエクスポートするには、次のように指定します。

exportWebCenterPortals(appName='webcenter', fileName='myPortalHierarchies.par',
 names='Sales,MyProject')

「Tasks」は「Task X」と「Task Y」の親ポータルですが、階層内で最も高いポータルではありません。「Tasks」階層のみをエクスポートしようとする場合、「My Project」から継承される情報がエクスポート・アーカイブから除外されます。

図40-11 ポータル階層のデプロイ

図40-11の説明が続きます
「図40-11 ポータル階層のデプロイ」の説明

ポータル階層をインポートする場合のガイドライン

  • アーカイブの子ポータルを選択してインポートしたりリストアしたりすることはできません。必ず、階層全体をエクスポートして、ターゲットに階層全体をインポートします。

  • ターゲットに階層ポータルをインポートするときに親を変更しないでください。

たとえば、図40-11に示す階層のすべてのポータルをインポートするには、次のように指定します。

importWebCenterPortals(appName='webcenter', fileName='myPortalHierarchies.par',
 names='Sales,MyProject', forceOffline=1)

40.2 ポータル・テンプレートのデプロイ

管理者は、ポータル・テンプレートをWebCenter Portalからエクスポートして、そのテンプレートを別のポータル・サーバーにデプロイできます。初期設定のテンプレートはエクスポートできません。

エクスポートおよびインポート・ユーティリティは、WebCenter Portalインスタンス間での情報の移動に主に使用されますが、ポータル・テンプレートのエクスポート機能は、バックアップ・サービスとしても役立ち、他のユーザーとのテンプレートの共有と交換にも便利です。

ポータル・テンプレートには、ページ、ドキュメント、ディスカッション、リストおよびセキュリティ情報(カスタム・ロールやメンバーの詳細など)を含めることができます。ポータル・テンプレートをエクスポートすると、この情報がすべてポータル・データ・ファイル(PDR)でパッケージ化されます。このPDRファイルには、メタデータ・アーカイブ(MARファイル)と、テンプレートのセキュリティ・ポリシー情報を含む単一のXMLファイルが含まれます。

すべてのテンプレート・データがポータル・テンプレート・アーカイブに含まれる場合、ポータル・テンプレートを別のWebCenter Portal Serverにデプロイする際にテンプレート・データをターゲットに手動で移行する必要はありません。

ドキュメント・サービス(ファイル、フォルダ、Wiki、ブログ)を使用するポータル・テンプレートは、WebCenter Portalのバックエンド・コンテンツ・リポジトリでコンテンツ・フォルダを自動的に所有します。ポータル・ビルダー管理を使用してポータル・テンプレートをエクスポートする場合、このフォルダに格納されるコンテンツは、自動的にポータル・テンプレート・アーカイブ(.pdr)に含まれるため、別のターゲット・サーバーへのデプロイメントが容易になります。フォルダは、transport.mar\oracle\webcenter\lifecycle\importexport\data\oracle-webcenter-doclib\docsexport.zipにある.zipファイルに追加されます。

WLSTコマンドexportWebCenterPortalTemplatesを使用してポータル・テンプレートをエクスポートする場合、コンテンツ・フォルダはオプションになります。


注意:

ポータル・テンプレート・アーカイブには、ポータル・テンプレートで参照されるWebコンテンツやページ(他の場所に格納される)は含まれません。たとえば、コンテンツ・プレゼンタで表示される情報(ポータル・テンプレートのコンテンツ・フォルダに格納されない)などがあります。WebCenter Portalのバックエンド・コンテンツ・リポジトリのポータル・テンプレートに割り当てられたフォルダのみが、ポータル・テンプレート・アーカイブに含まれます。

この項には次のトピックが含まれます:

40.2.1 ポータル・テンプレートのエクスポート

管理者は、WLSTコマンドexportWebCenterPortalTemplatesを使用して、1つ以上のポータル・テンプレートをアーカイブにエクスポートできます。あるいは、管理者とアプリケーション・スペシャリストは、ポータル・ビルダー管理を使用して、ポータル・テンプレートをアーカイブにエクスポートできます。

この項には次のトピックが含まれます:

40.2.1.1 WebCenter Portalを使用したポータル・テンプレートのアーカイブへのエクスポート

アプリケーション・スペシャリスト(およびPortal Templates-Manage All権限を持つその他のユーザー)は、ポータル・テンプレートをWebCenter Portalからエクスポートできます。詳細は、Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築のポータル・テンプレートのエクスポートに関する項を参照してください。


注意:

ポータルとポータル・テンプレートを1つのアーカイブにエクスポートすることはできません。ポータルのエクスポートは個別のプロセスになります。詳細は、第40.1.2.3.2項「ポータル・ビルダー管理を使用したオンライン・ポータルのアーカイブへのエクスポート」を参照してください。

40.2.1.2 WLSTを使用したポータル・テンプレートのアーカイブへのエクスポート

WLSTコマンドexportWebCenterPortalTemplatesを使用して、1つ以上のポータル・テンプレートをアーカイブ(.parファイル)にエクスポートします。WLSTを使用してポータル・テンプレート・アーカイブを作成する場合、ポータルのコンテンツ・フォルダをアーカイブに含めるかどうかを選択できます。

exportWebCenterPortalTemplates(appName, fileName, [names,
 exportPortalTemplateContent, server, applicationVersion])

設定するオプションは、特定のアーカイブ要件によって異なります。コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のexportWebCenterPortalTemplatesに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

次に、いくつかの例を示します。

例1: 2つのポータル・テンプレートのエクスポート

この例では、SalesTargetTemplateおよびNewProjectTemplateという2つのテンプレートと、その関連コンテンツ・フォルダをエクスポートします。

exportWebCenterPortalTemplates(appName='webcenter',
 fileName='MyTemplateExport.par', names='SalesTargetTemplate,NewProjectTemplate',
 exportPortalTemplateContent=1)

例2: コンテンツ・フォルダを含まない単一ポータル・テンプレートのエクスポート

この例では、New Hireテンプレートをエクスポートします。ドキュメントはこのテンプレートで有効ではないため、テンプレートにコンテンツ・フォルダはありません。

exportWebCenterPortals(appName='webcenter', fileName='MyTemplateExport.par',
 names='NewHire')

40.2.2 ポータル・テンプレートのインポート

管理者は、WLSTコマンドimportWebCenterPortalsを使用して、1つ以上のポータル・テンプレートを別のWebCenter Portal Serverにデプロイできます。あるいは、管理者とアプリケーション・スペシャリストは、ポータル・ビルダー管理を使用して、ポータル・テンプレートをアーカイブからインポートできます。

インポート時に、アーカイブに含まれるすべてのポータル・テンプレートがターゲット・アプリケーションで再作成されます。ターゲットにポータル・テンプレートが存在する場合は、削除されて置き換えられます。ポータル・テンプレートが存在しない場合は作成されます。

新たにインポートされたポータル・テンプレートは、すぐには使用できません。すべてのユーザーが使用できるようにするには、新たにインポートされたテンプレートを公開する必要があります。Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築のポータル・テンプレートの公開または非表示に関する項を参照してください。

この項には次のトピックが含まれます:

40.2.2.1 WebCenter Portalを使用したポータル・テンプレートのアーカイブからのインポート

アプリケーション・スペシャリスト(およびPortal Templates-Manage All権限を持つその他のユーザー)は、ポータル・テンプレートをWebCenter Portalにインポートできます。詳細は、Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築のポータル・テンプレートのインポートに関する項を参照してください。

40.2.2.2 WLSTを使用したポータル・テンプレートのアーカイブからのインポート

WLSTコマンドimportWebCenterPortalsを使用して、1つ以上のポータル・テンプレートをアーカイブ(.parファイル)からインポートします。WLSTを使用してポータル・テンプレート・アーカイブをインポートする場合、テンプレートのコンテンツ・フォルダをインポートするかどうかを選択できます。

importWebCenterPortals(appName, fileName, names, [importPortalContent], [overwrite], [savePortals], [importLog])

設定するオプションは、特定のアーカイブ要件によって異なります。コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportWebCenterPortalsに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

次に、いくつかの例を示します。

例1: コンテンツを含まない新しいポータル・テンプレートのインポート

次の例では、myPortalTemplateExport.parにアーカイブされているポータル・テンプレートNew Hireをインポートして、インポート・ログ・ファイルの名前と場所を指定します。ドキュメントはこのテンプレートで有効ではないため、テンプレートにコンテンツ・フォルダはありません。

importWebCenterPortals(appName='webcenter', fileName='myPortalTemplateExport.par',
 names='NewHire', importLog='newHireTemplate_import.log')

例2: コンテンツを含む2つの既存のポータル・テンプレートのインポート

この例では、SalesTargetTemplateおよびNewProjectTemplateというポータル・テンプレートをターゲットでバックアップして、既存のテンプレートとそのコンテンツ・フォルダを、myPortalTemplateExport.parの情報で上書きします。

importWebCenterPortals(appName='webcenter', fileName='myPortalTemplateExport.par',
 names='SalesTargetTemplate,NewProjectTemplate', importPortalContent=1,
 overwrite=1, savePortals=1, importLog='myPortalTemplate_import.log')

40.3 アセットのデプロイ

認可されたユーザーは、WebCenter Portalの実行時に、スキンおよびページ・テンプレートなどのアセットをダウンロードし、Oracle JDeveloperなどのツールでそれらのアセットを編集および拡張してから、WebCenter Portalにデプロイしなおすことができます。アセットを他のWebCenter Portalインスタンスと共有するユーザーやWebCenter Portalインスタンスに移行するユーザーも、ダウンロード機能とアップロード機能を使用できます。

WebCenter Portalユーザーは、ポータル・ビルダーを使用して次のアセットをダウンロードおよびアップロードでき、管理者は、WLSTコマンドを使用して同じタスクを実行できます。

  • ページ・テンプレート

  • ナビゲーション

  • リソース・カタログ

  • スキン

  • ページ・スタイル

  • コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレート

  • タスク・フロー・スタイル

  • タスク・フロー

  • データ・コントロール


注意:

個々のページレットのアップロードまたはダウンロードはできませんが、個々のポータルやWebCenter Portalインスタンス全体を移行するときにすべてのアセット(ページレットを含む)が含まれます。

WebCenter Portalのアセットをダウンロード(またはエクスポート)する場合、アセットの詳細はエクスポート・アーカイブ(.earファイル)に保存されます。希望のファイル名を使用して、エクスポート・アーカイブをローカル・ファイル・システムまたはリモート・サーバー・ファイル・システムに保存することができます。

外部アセットの依存関係

アセットで使用または参照されるアーティファクト(アイコン、イメージおよびデータ・コントロールなど)はアーカイブに含まれません。アセットを別のWebCenter Portalインスタンスにアップロードする場合、依存アセット・アーティファクトを手動で管理および移動する必要があります。コンテンツの識別や移動が簡単になるように、必要に応じて、アセットのアーティファクト専用のフォルダ構造をコンテンツ・サーバーで使用することをお薦めします。


注意:

MDSにアーティファクトを格納するレガシー・アセットを管理する場合、依存アーティファクトをコンテンツ・サーバーに再配置することをお薦めします。ただし、MDSに格納されているアーティファクトを移動する必要がある場合は、MDSのWLSTコマンドexportMetadataおよびimportMetadataを使用できます。例:
exportMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces',
 toLocation='/tmp/content',
 docs='/oracle/webcenter/siteresources/scopedMD/shared/**')

importMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces',
 fromLocation='/tmp/content',
 docs='/oracle/webcenter/siteresources/scopedMD/shared/**')

この項には次のトピックが含まれます:

40.3.1 アーカイブへのアセットのエクスポート

この項では、アセット・アーカイブを作成する様々な方法について説明します。次のトピックが含まれています。

第40.3.2.1項「アセットのインポート(またはエクスポート)に必要な権限について」も参照してください。

40.3.1.1 ポータル・ビルダーによるアーカイブへのアセットのエクスポート

管理者、アプリケーション・スペシャリストおよびポータル・モデレータは、ポータル・ビルダーからアセットをエクスポートできます。詳細は、Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築のアセットのダウンロードに関する項を参照してください。

40.3.1.2 WLSTを使用したアーカイブへのアセットのエクスポート

管理者は、WLSTコマンドexportWebCenterResourceを使用して、単一アセットをWebCenter Portalからエクスポートできます。

exportWebCenterResource(appName, fileName, resourceType, [resourceGUID,
 resourceName, spaceName, exportContentDirectory,server, applicationVersion])

設定するオプションは、エクスポートするアセットによって異なります。コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のexportWebCenterResourceに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

次に、いくつかの例を示します。

例1: 「Sales」ポータルに属するページ・テンプレートのエクスポート

次の例では、Salesポータルのページ・テンプレートをmySalesPageTemplateExport.earというファイルにエクスポートします。

exportWebCenterResource(appName='webcenter',
 fileName='mySalesPageTemplateExport.ear', resourceType='pageTemplate',
 resourceGUID='gsr47d9a5ac_7398_439a_97d2_8b54ce905f7e, spaceName='SalesPortal')

例2: GUIDで識別する共有ポータル・スキンのエクスポート

次の例では、共有ポータル・スキンをmySharedSkinExport.earというファイルにエクスポートします。

exportWebCenterResource(appName='webcenter', fileName='mySharedSkinExport.ear',
 resourceType='skin', resourceGUID='gsr5a8c2fcc_bc7f_4cba_9254_36df58d66e60)

例3: 名前で識別する共有ポータル・スキンのエクスポート

次の例では、同じ共有ポータル・スキンをエクスポートしますが、GUIDではなくスキンの表示名を指定します。

exportWebCenterResource(appName='webcenter', fileName='mySharedSkinExport.ear',
 resourceType='skin', resourceName='MyCompanySkin)

40.3.1.3 JDeveloperによるアーカイブへのアセットのエクスポート

開発者は、他のユーザーがデプロイできるように、JDeveloperで作成または拡張したアセットをアーカイブ(.earファイル)にエクスポートできます。詳細は、『Oracle WebCenter PortalおよびOracle Jdeveloperでのポータルの開発』のアーカイブへのWebCenter Portalアセットのエクスポートに関する項を参照してください。

40.3.2 アーカイブからのアセットのインポート

WebCenter Portalのエクスポート・アーカイブ(.earファイル)に以前に保存されたアセットのみをインポートできます。詳細は、第40.3.1項「アーカイブへのアセットのエクスポート」を参照してください。

インポート時:

  • 既存のアセット、つまり、同じ内部IDを持つアセットが上書きされます。

  • ポータル・アセットは、常に同じポータルにインポートされます。リソースを別のポータルにインポートできません。

この項では、アセットをアーカイブからWebCenter Portalにインポートする様々な方法について説明します。次のトピックが含まれています。

40.3.2.1 アセットのインポート(またはエクスポート)に必要な権限について

表40-6に、ポータル・ビルダー管理を使用したアセットのインポート(またはエクスポート)に必要なロールと権限を示します。


注意:

WLSTを使用してアセットをインポート(またはエクスポート)するには、WebLogic ServerのMonitorロール(またはそれ以上のロール)も必要です。

表40-6 ポータル・ビルダーを使用したアセットのインポート(またはエクスポート)に必要な権限

アセット WebCenter Portalの必要なロールまたは権限 説明

共有アセット

  • Administrator


または


共有アセット

  • Create, Edit, Delete <リソース・タイプ>

  • この権限を使用すると、WebCenter Portalの共有アセットを作成および管理できます。

  • Manage Configuration

  • このアプリケーションレベルの権限(Manage Configuration)により、ポータル・ビルダー管理ページにアクセスできます。




ポータル・アセット

  • Moderator

  • このロールには、必要な権限(Create, Edit, Delete AssetsおよびManage Configuration)が含まれています。『Oracle WebCenter Portalの使用』のポータルのロールおよび権限の管理に関する項も参照してください。


または


ポータル・アセット

  • Create, Edit, Delete Resources (標準)

    または

    Create, Edit, Delete <resourcetype> (拡張)

  • これらの権限を使用すると、特定のポータルのアセットを作成および管理できます。ポータルに応じて、標準またはアドバンスト権限のいずれかが適用されます。

  • Manage Configuration

  • このポータルレベルの権限(Manage Configuration)により、特定のポータルのアセット管理ページにアクセスできます。


40.3.2.2 ポータル・ビルダーを使用したアセットのアーカイブからのインポート

管理者、アプリケーション・スペシャリストおよびポータル・モデレータは、ポータル・ビルダーからアセットをインポートできます。詳細は、Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築のアセットのアップロードに関する項を参照してください。

40.3.2.3 WLSTを使用したアセットのアーカイブからのインポート

管理者は、WLSTコマンドimportWebCenterResourceを使用して、単一アセットをWebCenter Portalにデプロイできます。

importWebCenterResource(appName, fileName, [resourceType, spaceName,
 overwriteContentDirectory, server, applicationVersion])

設定するオプションは、デプロイするアセットによって異なります。コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportWebCenterResourceに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

次に、いくつかの例を示します。

例1: 「Sales」ポータルへのページ・テンプレートのデプロイ

次の例では、mySalesPageTemplateExport.earにアーカイブされているページ・テンプレートをSalesポータルにインポートします。

importWebCenterResource(appName='webcenter',
 fileName='mySalesPageTemplateExport.ear', resourceType='pageTemplate',
 spaceName='SalesPortal')

例2: 共有ポータル・スキンのデプロイ

次の例では、mySharedSkinExport.earにアーカイブされている共有ポータル・スキンをインポートします。

importWebCenterResource(appName='webcenter', fileName='mySharedSkinExport.ear',
 resourceType='skin')

40.4 デバイスおよびデバイス・グループのデプロイ

管理者は、デバイス・グループおよびデバイスをファイル(.earファイル)にエクスポートし、これらを別のWebCenter Portalインスタンスにインポート(デプロイ)できます。たとえば、ステージングで開発されたデバイスまたはデバイス・グループを本番サーバーに移動する場合や、デバイスおよびデバイス・グループを別のWebCenter Portalインストールと共有する場合などがあります。


注意:

デフォルトのデバイス・グループやデバイスをエクスポートまたはインポートすることはできません。自分や他の管理者が作成またはコピーしたデバイス・グループやデバイスのみをエクスポートおよびインポートできます。

この項には次のトピックが含まれます:

40.4.1 アーカイブへのデバイスおよびデバイス・グループのエクスポート

この項には次のトピックが含まれます:

40.4.1.1 ポータル・ビルダーを使用したデバイスおよびデバイス・グループのエクスポート

管理者は、ポータル・ビルダー管理から1つ以上のデバイスおよびデバイス・グループをファイル(.earファイル)にエクスポートできます。詳細は、第53.4項「デバイスおよびデバイス・グループのライフ・サイクルの管理」を参照してください。

40.4.1.2 WLSTを使用したデバイスおよびデバイス・グループのエクスポート

管理者は、WLSTコマンドexportWebCenterResourceを使用して、WebCenter Portalの単一のデバイスまたはデバイス・グループをファイル(.earファイル)にエクスポートできます。

exportWebCenterResource(appName, fileName, resourceType, [resourceName, server,
 applicationVersion])

コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のexportWebCenterResourceに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

次に、いくつかの例を示します。

例1: デバイス・グループのエクスポート

次の例では、WebCenter Portalの「MyMobileDeviceGroup」というデバイス・グループをエクスポートします。

exportWebCenterResource(appName='webcenter', fileName='myDeviceGroupExport.ear',
 resourceType='deviceGroup', resourceName='MyMobileDeviceGroup)

例2: デバイスのエクスポート

次の例では、WebCenter Portalの「MyMobileDevice」というデバイスをエクスポートします。

exportWebCenterResource(appName='webcenter', fileName='myDeviceExport.ear',
 resourceType='device', resourceName='MyMobileDevice)

40.4.2 アーカイブからのデバイスおよびデバイス・グループのインポート

この項には次のトピックが含まれます:

40.4.2.1 ポータル・ビルダーを使用したデバイスおよびデバイス・グループのインポート

管理者は、ポータル・ビルダー管理を使用して1つ以上のデバイスおよびデバイス・グループをファイル(.earファイル)からインポートできます。詳細は、第53.4項「デバイスおよびデバイス・グループのライフ・サイクルの管理」を参照してください。

40.4.2.2 WLSTを使用したデバイスおよびデバイス・グループのインポート

管理者は、WLSTコマンドimportWebCenterResourceを使用して、1つ以上のデバイスまたはデバイス・グループをファイル(.earファイル)からWebCenter Portalにデプロイできます。

importWebCenterResource(appName, fileName, [resourceType, server,
 applicationVersion])

コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportWebCenterResourceに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

次に、いくつかの例を示します。

例1: デバイス・グループのデプロイ

次の例では、myDeviceGroupExport.earにエクスポートされたデバイス・グループをインポートします。

importWebCenterResource(appName='webcenter', fileName='myDeviceGroupExport.ear',
 resourceType='deviceGroup')

例2: デバイスのデプロイ

次の例では、myDeviceExport.earにアーカイブされているデバイスをインポートします。

importWebCenterResource(appName='webcenter', fileName='myDeviceExport.ear',
 resourceType='device')

40.5 カスタム共有ライブラリの拡張機能のデプロイ

開発者は、JDeveloperを使用して、ポータルのカスタムADFライブラリ・コンポーネント(管理対象Bean、タスク・フローおよびデータ・コントロールなど)を構築したり、これらのコンポーネントを共有ライブラリの拡張機能としてポータル・サーバーにデプロイしたりすることができます。

『Oracle WebCenter PortalおよびOracle Jdeveloperでのポータルの開発』のJDeveloperを使用したWebCenter Portalのコンポーネントの開発に関する項も参照してください。

40.6 ステージングから本番への接続の詳細の移動

管理者は、WLSTコマンドexportWebCenterPortalConnectionsおよびimportWebCenterPortalConnectionsを使用して、あるWebCenter Portalインストールの接続の詳細を別のWebCenter Portalインストールに移行できます。これらのコマンドは、ポータルをインポートまたはリストアする際に、ソース・サーバーで使用される接続(ポートレット・プロデューサ接続やWebサービス接続など)がターゲット・サーバーに存在しない場合に役立ちます。

移行できる接続タイプの詳細は、第40.1.2.1.3項「接続プロパティ・ファイルの理解」を参照してください。

この項には次のトピックが含まれます:

40.6.1 ファイルへのWebCenter Portal接続の詳細のエクスポート

WebLogic ServerのOperatorロール(あるいはそれ以上のロール)を持っている場合、WLSTコマンドexportWebCenterPortalConnectionsを使用して、特定のWebCenter Portalインストールに現在構成されている接続情報をファイルにエクスポートできます。

exportWebCenterPortalConnections(appName, fileName, [connectionType,
 connectionName, logFile, server, applicationVersion])

注意:

特定のポータルの接続はエクスポートできません。接続は、すべてのポータル間で共有されます。

設定するオプションは、エクスポートする接続情報によって異なります。コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のexportWebCenterPortalConnectionsに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

次に、いくつかの例を示します。

例1: WSRPプロデューサおよび外部アプリケーションのすべての接続をファイルにデプロイする場合

次の例では、WSRPプロデューサと外部アプリケーションの接続のみを、myconnection.propertiesというファイルにエクスポートします。

exportWebCenterPortalConnections(appName='webcenter',
 fileName='/myConnections/myconnection.properties',
 connectionType='wsrpProducerConnection,externalAppConnection')

例2: 特定のWSRPプロデューサ接続をファイルにデプロイする場合

次の例では、MyWSRP1およびMyWRSP2という2つのWSRPプロデューサ接続の接続構成情報をエクスポートします。

exportWebCenterPortalConnections(appName='webcenter',
 fileName='/myConnections/connection.properties',
 connectionType='wsrpProducerConnection', connectionName='MyWSRP1,MyWSRP2')

40.6.2 ファイルからの新しいWebCenter Portal接続のインポート

WebLogic ServerのOperatorロール(あるいはそれ以上のロール)を持っている場合、WLSTコマンドimportWebCenterPortalConnectionsを使用して、あるWebCenter Portalインストールからエクスポートされた接続情報を別のWebCenter Portalインストールにデプロイできます。

importWebCenterPortalConnections(appName, fileName, [promptForPassword, logFile,
 server, applicationVersion])

ターゲットには、新しい接続のみがインポートされます。ターゲットにすでに存在する接続は無視されます。ソース接続情報は、WLSTコマンドexportWebCenterPortalConnectionsを使用してエクスポートする必要があります。この方法を確認するには、第40.6.1項「ファイルへのWebCenter Portal接続の詳細のエクスポート」を参照してください。

必要な場合、ターゲットに接続情報をデプロイする前に、接続情報を含むファイルを編集できます。第40.1.2.1.3項「接続プロパティ・ファイルの理解」も参照してください。

例1: ファイルからの接続のインポート

次の例では、/myConnectionsにあるmyconnection.propertiesというファイルで定義される接続をインポートします。接続のインポート操作に関する詳細情報のログは、importConnection.logにも記録されます。

importWebCenterPortalConnections(appName='webcenter',
 fileName='/myConnections/myconnection.properties',logFile='importConnection.log')

例2: 資格証明が必要な接続のインポート

次の例では、/myConnectionsにあるmyconnection.propertiesというファイルで定義される接続をインポートし、必要な場合は資格証明のプロンプトを表示します。

importWebCenterPortalConnections(appName='webcenter',
 fileName='/myConnections/myconnection.properties', promptForPassword=1)

コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportWebCenterPortalConnectionsに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

40.7 ステージングから本番へのポータルの移動

ポータルを本番サーバーに移動する前に、ステージング環境を使用してポータルの開発とテストを行う場合、両方の環境が同期するように、必ず最初にステージングの変更を行い、その変更を本番に移動することをお薦めします。ポータルを移動する手順は、第40.9項「本番でのポータルの管理」で説明する手順とまったく同じです。

40.8 ステージングから本番への外部ポータル・データの移動

この項の内容は次のとおりです。

40.8.1 個々のポータルのバックエンド・コンポーネントの移行

1つ以上のポータルを別のサーバーに移動または移行した、各種バックエンド・コンポーネントで格納されているポータル・データを(オプションで)移行できます。

ディスカッション:

コンテンツ:

ページレット:

1つ以上のポータルをインポートした後で、Oracle Secure Enterprise Searchクロールを開始して、新たにインポートされたデータを索引付けすることを検討してください。

40.8.1.1 アーカイブへのポータル・ディスカッションのエクスポート

ディスカッション・サーバーの管理コンソールを使用して、特定のポータルに関連付けられているディスカッションをエクスポートします。

ポータル・ディスカッションが.xmlファイルにエクスポートされ、DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/<target_server_name>/owc_discussions/data/ディレクトリの.zipファイルに保存されます。

DOMAIN_HOMEは、Oracle WebLogic Serverドメインのパスです。例: MW_HOME/user_projects/domains/my_domain/config/fmwconfig/servers/WC_Collaboration/owc_discussions/data/

ポータルのディスカッションをエクスポートするには:

  1. ディスカッション・サーバーの管理コンソールにログインします。

    コンソールのURLがわかっている場合は、直接ログインできます。例: http://example.com:8890/owc_discussions/admin

    または、次のようにWebCenter Portalからログインします。

    1. WebCenter Portal管理を開きます。

      詳細は、第47章「ポータル・ビルダー管理内の「管理」ページの検索」を参照してください。

    2. 「ポータル」をクリックします。

    3. ディスカッションをエクスポートするポータルを選択して、「管理」を選択します。

    4. 「ツールとサービス」「ディスカッション」の順にクリックします。

    5. このポータルに関連付けられている「フォーラム名」/「フォーラムID」または「カテゴリ名」/「カテゴリID」を書き留めます。

      WebCenter Portalのディスカッション・サーバーは、ディスカッション・カテゴリおよびフォーラムIDを順番に生成します。ターゲット・システムにこのIDが存在する場合、インポートされたフォーラム(またはカテゴリ)には新しい一意のIDが割り当てられるため、インポートされたポータルが新しいIDをポイントするように再構成する必要があります。詳細は、後述の手順11を参照してください。

    6. 「フォーラムの管理」をクリックして、ディスカッション・サーバーの管理コンソールにログインします。

  2. 管理コンソールで、「システム」メニューを選択し、サイドバーで、「XMLインポートおよびエクスポート」を選択します。

  3. 「データのエクスポート」を選択します。

  4. 次のオプションを設定します(図40-12)。

    1. エクスポート・オプション: 「カスタム・オプション」を選択し、すべてのチェック・ボックスを選択します。

    2. コンテンツのエクスポート: 「特定のコンテンツのエクスポート」を選択して、必要なフォーラムまたはカテゴリの名前を選択します。

      注意: 複数のフォーラムをサポートするポータルは、カテゴリを使用してディスカッションを格納します。他のポータルは単一フォーラムを使用します。

    3. エクスポート場所、エクスポート・ファイル名、エクスポート・ファイルのエンコーディング: デフォルト値を保持します。

    図40-12 個々のポータルのディスカッションのエクスポート

    図40-12の説明が続きます
    「図40-12 個々のポータルのディスカッションのエクスポート」の説明

  5. 「エクスポートの開始」をクリックします。

  6. 完了したら、MW_HOME/user_projects/domains/my_domain/config/fmwconfig/servers/<server_name>/owc_discussions/dataディレクトリからターゲット・ディスカッション・サーバーの同じ場所に.zipファイル(エクスポート.xmlファイルを含む)をコピーします。

    例: MW_HOME/user_projects/domains/my_domain/config/fmwconfig/servers/WC_Collaboration/owc_discussions/data

ターゲット・システムにディスカッションをインポートする前に、移行するポータルがターゲット上に存在している必要があります。第40.1.2.4.2項「ポータル・ビルダー管理を使用したポータルのアーカイブからのインポート」を参照してください。

40.8.1.2 アーカイブからのポータル・ディスカッションのインポート

ディスカッション・サーバーの管理コンソールを使用して、別のWebCenter Portal環境からエクスポートされたディスカッションをインポートします。

ディスカッション・データをインポートする前に、関連するポータルがターゲット上に存在することを確認します。第40.1.2.2項「別のサーバーへのポータル・アーカイブのデプロイ」または第40.9.2項「ステージングから本番へのポータルの直接デプロイ」を参照してください。


注意:

WebCenter Portalのディスカッション・サーバーは、ディスカッション・カテゴリおよびフォーラムIDを順番に生成します。このため、2つのターゲット間(または、ソースとターゲット間)でディスカッション・データをインポートする場合、両方のシステムに同じIDが存在する可能性があります。IDのクラッシュが発生した場合、インポートされたフォーラム(またはカテゴリ)には新しい一意のIDが割り当てられるため、ポータルが新しいIDをポイントするように再構成する必要があります。詳細は、後述の手順11を参照してください。

特定のポータルのディスカッションをインポートするには:

  1. ターゲットのディスカッション・サーバーの管理コンソールにログインします。

    コンソールのURLがわかっている場合は、直接ログインできます。例: http://example.com:8890/owc_discussions/admin

    または、次のようにWebCenter Portalからログインします。

    1. WebCenter Portal管理を開きます。

      詳細は、第47章「ポータル・ビルダー管理内の「管理」ページの検索」を参照してください。

    2. 「ポータル」をクリックします。

    3. データをインポートするポータルを選択して、「管理」を選択します。

    4. 「ツールとサービス」「ディスカッション」の順にクリックします。

    5. 「フォーラムの管理」(右端)をクリックし、管理コンソールにログインします。

  2. 管理コンソールで、「システム」メニューを選択し、サイドバーで、「XMLインポートおよびエクスポート」を選択します。

  3. 「データのインポート」を選択します。

  4. 利用可能なリストから適切なインポート・ファイルを選択します(図40-13)。

    必要なファイルがリスト表示されていない場合は、ソース・ディレクトリDOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/<target_server_name>/owc_discussions/data/からこのターゲット上の同じ場所にエクスポート.zipファイルをコピーします。第40.8.1.1項「アーカイブへのポータル・ディスカッションのエクスポート」も参照してください。

    DOMAIN_HOMEは、Oracle WebLogic Serverドメインのパスです。例: MW_HOME/user_projects/domains/my_domain/config/fmwconfig/servers/WC_Collaboration/owc_discussions/data/

    図40-13 ポータルのディスカッションのインポート

    図40-13の説明が続きます
    「図40-13 ポータルのディスカッションのインポート」の説明

  5. 「インポートの開始」をクリックします。

    インポート時に、ディスカッション・データはディスカッション・サーバーにコピーされます。次の手順で、以前に移行したポータルを、この新たにインポートされたデータと再度関連付けます。

  6. 「コンテンツ」メニューを選択し、サイドバーで「コンテンツ・サマリー」を選択します。

    システムのすべてのカテゴリおよびフォーラムがここにリスト表示されます。

  7. 「WebCenter」を選択し、新たにインポートされたフォーラムまたはカテゴリの「移動」ボタンをクリックします。

  8. ターゲットWebCenter Portalのルート・カテゴリを選択し、「カテゴリの移動」をクリックします。

    「カテゴリのサマリー」ページに新しい場所が表示されます。

  9. サイドバーの「権限」をクリックします。

  10. ユーザー・タイプ: 「すべてのユーザー」および「登録済のユーザー」のすべての権限を解除し、「変更の保存」をクリックします(図40-14)。

    図40-14 フォーラム権限の編集

    図40-14の説明が続きます
    「図40-14 フォーラム権限の編集」の説明

  11. WebCenter Portalで、ポータルのディスカッション・フォーラム設定に移動して、ポータルと、インポートしたばかりのディスカッション・データを再度関連付けます。

    1. WebCenter Portal管理を開きます。

      詳細は、第47章「ポータル・ビルダー管理内の「管理」ページの検索」を参照してください。

    2. 「ポータル」をクリックします。

    3. データをインポートするポータルを選択して、「管理」を選択します。

    4. 「ツールとサービス」「ディスカッション」の順にクリックします。

    5. 「カテゴリID」または「フォーラムID」の横の「検索」アイコンをクリックし、リストからインポート済カテゴリ(またはフォーラム)を選択して、「選択」をクリックします。

    6. 「保存」をクリックします。

40.8.1.3 ポータルのコンテンツのエクスポート

ポータルに関連付けられているドキュメントとコンテンツはポータル・フォルダに配置することをお薦めします。ポータルをアーカイブにエクスポートする場合、このポータル・フォルダをポータル・アーカイブに含めるオプションがあります(第40.1.2.3項「ポータル・アーカイブの作成」を参照)。また、ポータルを別のポータル・サーバーに直接デプロイする場合、同様のオプションがあります(第40.9.2項「ステージングから本番へのポータルの直接デプロイ」を参照)。


注意:

ポータルと一緒にポータル・フォルダを移行しない場合、WebCenter Content Serverの移行ツールを使用してポータル・フォルダをターゲットに手動で移行できます。詳細は、Oracle WebCenter Contentの管理のシステムの移行とアーカイブに関する項を参照してください。

ポータル・フォルダ以外に、ポータルでは、次のような他の場所にあるコンテンツを参照します。

  • コンテンツ・サーバーの他のフォルダ

  • 外部コンテンツ・リポジトリまたはWebの場所

他のフォルダや場所のコンテンツはポータルと一緒にエクスポートできないため、ターゲット・システムでソースと同じコンテンツにアクセスできるようにする必要があります。第40.8.1.4項「ポータルのコンテンツのインポート」も参照してください。

どのような場合でも、ドキュメントとコンテンツはソース・コンテンツ・リポジトリに残るため、ポータルをターゲットに移行した後に必要なコンテンツを適宜移行できます。

40.8.1.4 ポータルのコンテンツのインポート

ポータル・ビルダー管理からポータルをインポートする場合、ドキュメントをポータルとともにインポートする場合は、インポート・ダイアログで「コンテンツ・サーバー上のポータル・フォルダを含む」を選択できます。WLSTコマンドimportWebCenterPortalsを使用してインポートを行う場合は、importPortalContent=1を設定します。


注意:

  • ポータル・アーカイブに必ずポータル・フォルダが含まれるわけではありません。ポータル・フォルダを含めるには、エクスポート時に「コンテンツ・サーバー上のポータル・フォルダを含む」オプションを同様に選択する必要があります。詳細は、第40.1.2.3項「ポータル・アーカイブの作成」を参照してください。

  • ステージング環境のポータル・フォルダに、イメージなど、サポートするイメージを参照するHTMLファイルが含まれる場合、インポートしたHTMLファイルが本番環境でサポートするファイルを指していることを確認する必要があります。


ポータル・フォルダに格納されないコンテンツ

ポータル独自のコンテンツ・フォルダの外部に格納されるコンテンツがポータル・アーカイブに含まれることはありません。ポータルにポータル・アセット、ポータル・ページ、コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレート、またはポータル・フォルダの外部のコンテンツを参照するコンポーネントが含まれる場合、次のいずれかの操作を行う必要があります。

  • このようなコンテンツを手動でターゲットに移動します。

  • ターゲットがソースと同じコンテンツにアクセスできるようにします。


注意:

ポータルを別のターゲットに移動する場合、コンテンツ・プレゼンタのデータ参照は、コンテンツ・サーバーの接続名とルート・フォルダ名がソースとターゲットの両方で同じ場合のみ維持されます。

Oracle WebCenter Content Serverの移行ツールの詳細は、Oracle WebCenter Contentの管理のシステムの移行とアーカイブに関する項を参照してください。他のコンテンツ・リポジトリについては、メーカーの製品ドキュメントを参照してください。

40.8.2 ポータル・サーバー全体のバックエンド・コンポーネントの移行

ポータル・サーバー全体を移動または移行する前に、アプリケーションで使用されるすべてのバックエンド・コンポーネントを移行する必要があります。第41.5項「別のターゲットへのWebCenter Portal全体の移行」を参照してください。

40.9 本番でのポータルの管理

この項には次のトピックが含まれます:

40.9.1 ポータル伝播の理解

管理者は、ステージング環境と本番環境が接続されて「同期」状態の場合、ステージングのメタデータの変更を本番に伝播できます。必ず最初にステージングの変更を行い、その後デプロイメントまたは伝播を使用してメタデータの変更を本番にプッシュすることを強くお薦めします。

伝播機能は、ポータル・メタデータ(ページ、アセット、ページで削除されたポートレットなど)の変更を移行する場合に便利です。伝播ではポータル・メタデータの変更のみが転送されるため、本番サーバーを再起動する必要はなく、ダウンタイムは生じません。詳細は、表40-7を参照してください。

表40-7 本番に伝播されるポータルの変更

伝播されるポータルの変更 可/不可

ポータルレベルのカスタマイズ(メタデータ)


ポータル・ページおよびシステム・ページ

はい

ポートレット

はい

アセット

はい

タスク・フロー

はい



ユーザーレベルのカスタマイズ(メタデータ)


ポータル・ページ

はい

ポートレット

いいえ

タスク・フロー・インスタンス

はい



ポータル・フォルダ・コンテンツ

いいえ

サブポータル

いいえ

ポータルのアクティビティおよび使用状況データ

(アクティビティ・ストリーム、カレンダ・イベント、フィードバック、リスト、リンク、メッセージ・ボード、ピープル・コネクション、プロファイル、投票、アンケート)

いいえ

ポータル・セキュリティ・データ

(ポータル・ロールおよび権限、メンバーの詳細とそのロールの割当て)

いいえ

ポータルで参照される外部コンテンツ

(ポータル・ページ、ポータル・アセット、コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレート、Site Studioなどで参照)

いいえ

外部サーバーに格納されるデータ

(ディスカッション、メール、お知らせ、分析、カスタム・タスク・フローおよび共有ライブラリ)

いいえ


伝播時のラベル付け

伝播機能を使用する場合、WLSTコマンドdeployWebCenterPortalを使用して、ポータルから本番へデプロイを移動する必要がありますが、このコマンドにより、本番インスタンス上にステージ・ポータル全体が再作成され、ステージ・ポータルおよび本番ポータル上に照合ラベル(たとえば、LABEL_1)が作成されます。その後、WLSTコマンドpropagateWebCenterPortalを使用して変更をステージから本番に伝播する際には、次の表に示すように、ステージと本番の両方の環境でポータルのラベルが1だけ増分されます。

ステージングのポータルの変更 アクション WLSTコマンド ラベル
初回のみ ステージング・ポータルを本番にデプロイします。 deployWebCenterPortal LABEL_1
以降の変更 このステージング・ポータルのメタデータ変更を本番に伝播します。 propagateWebCenterPortal LABEL_2
以降の変更 追加のメタデータ変更を伝播します。 " LABEL_3
以降の変更... " " LABLE_n+1

付録E「WebCenter Portalのライフサイクル中のラベル付け」も参照してください。

40.9.2 ステージングから本番へのポータルの直接デプロイ

管理者は、WLSTコマンドdeployWebCenterPortalを使用して、単一のオンライン・ポータルを別のターゲット・サーバーに直接デプロイできます。指定したポータルに1つ以上のサブポータルがある場合、依存ポータルもデプロイされます。ソースのポータルのメタデータ変更(ページやアセットの更新など)をターゲットに伝播する場合は、この方法を使用してポータルをデプロイする必要があります

ポータルをデプロイする前に、いくつかの前提条件タスクを完了する必要があります。全体のプロセスは次のようになります。

手順1: ポータルの直接デプロイメントの前提条件の完了

WLSTコマンドdeployWebCenterPortalを実行する前に、次の操作を行います。

  1. WebCenter Portalがデプロイされている管理対象サーバーの名前がソース環境とターゲット環境で同じであることを検証します。たとえば、WC_Spacesなどになります。

    管理対象サーバーの名前が一致する場合にのみ、deployWebCenterPortalを実行できます。管理対象サーバー名が異なる場合は、第40.1.2.3項「ポータル・アーカイブの作成」の説明に従い、ポータル・アーカイブのデプロイメントをかわりに使用します。

  2. 少なくともWebLogic ServerのMonitorロールおよびWebCenter Portal権限Portals - Manage Security and Configurationを持っていることを確認します。

  3. ソースWebCenter PortalとターゲットWebCenter Portalとの間に接続が存在することを確認します。

    まだ接続がない場合は、WLSTコマンドadf_createHttpURLConnectionを使用して、ソース環境からターゲットへの接続を作成します。

    たとえば、ソース環境で次のように実行します。

    adf_createHttpURLConnection(appName='webcenter',name='MyWebCenterPortalTarget', 
     url='http://example.com:7777', user='myuser', password='mypassword',
     realm='ProductionRealm')
    

    第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」も参照してください。

  4. (オプション)外部に格納されているポータル・データをターゲット環境に移動します。

    詳細は、第40.8.1項「個々のポータルのバックエンド・コンポーネントの移行」を参照してください。

  5. (オプション)ポータル(およびポータル・コンポーネント)で使用されるすべての接続がターゲットで構成されていることを確認します。

    deployWebCenterPortalコマンドでは、たとえば、Webサービス・データ・コントロールに構成されている接続を移行しません。ターゲットに存在しない接続は個別に移行する必要があります。詳細は、第40.6項「ステージングから本番への接続の詳細の移動」を参照してください。

手順2: ソース環境でのdeployWebCenterPortalの実行

ソースWebCenter Portalで、次の操作を行います。

  1. ソースWebCenter PortalのOracleホーム・ディレクトリからWLSTツールを起動し、WebCenter Portalの管理サーバーに接続します。

    詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

  2. WLSTコマンドdeployWebCenterPortalを実行して、ポータルをターゲット・サーバーにデプロイします。

    deployWebCenterPortal(appName, portalName, targetConnectionName
     [deployCustomizations, deployContent, deploySecurity, deployData,
     deployActivities, overwrite, savePortal, deployLog, server,
     applicationVersion])
    

    コマンドの構文と説明の詳細は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のdeployWebCenterPortalに関する項を参照してください。

    設定するオプションは、特定のデプロイメント要件によって異なります。次に、2つの一般的な例を示します。

    例1: ターゲットにポータルを初めてデプロイする場合

    この例では、myPortalという新しいポータルと、その関連コンテンツ、データ、セキュリティおよびカスタマイズをすべてデプロイし、さらにデプロイ・ログ・ファイルの名前と場所を指定します。

    deployWebCenterPortal(appName='webcenter',portalName='myPortal',
    targetConnectionName='MyWebCenterPortalTarget',deployCustomizations=1,
    deployPortalContent=1,deploySecurity=1,deployData=1,deployActivities=1,
    deployLog='/mydeploylogs/myPortal_deploy.log')
    

    注意:

    新しいポータルはセキュリティ・ポリシーがないとインポートできないため、新しいポータルをインポートする場合は必ずdeploySecurity=1を設定してください。

    例2: ターゲットに存在するポータルを再デプロイする場合

    この例では、ターゲットでmyExistingPortalというポータルをバックアップした後、ターゲット・ポータル(overwrite=1)をソース・ポータルで上書きします。ターゲット・ポータルに関連付けられているコンテンツ、データ、セキュリティおよびカスタマイズは保持されます。

    deployWebCenterPortal(appName='webcenter',portalName='myExistingPortal',
    targetConnectionName='MyWebCenterPortalTarget',deployCustomizations=0,
    deployPortalContent=0,deploySecurity=0,deployData=0,overwrite=1,savePortal=1)
    
  3. デプロイメント・ログ・ファイルを調べます。

    このファイルは、指定した場所(deployLog)、または一時ディレクトリのPortalDeploy_<timestamp>.logというファイルで入手できます。

手順3: 新たにデプロイしたポータルのターゲット環境での検証

ターゲットWebCenter Portalで、次の操作を行います。

  1. ターゲットWebCenter Portalにログインします。

  2. 新しいポータル・デプロイメントに移動します。

  3. ポータルが予想どおりに機能することを検証します。

40.9.3 ステージングから本番へのポータル変更の伝播

ポータルの直接伝播は、ソース環境とターゲット環境との間に接続が存在し、ポータルが以前にWLSTコマンドdeployWebCenterPortalsを使用してターゲットに直接デプロイされた場合のみ可能です。第40.9.2項「ステージングから本番へのポータルの直接デプロイ」を参照してください。

ステージングから本番にメタデータ変更を伝播するには:

  1. WLSTコマンドadf_createHttpURLConnectionを実行して、本番サーバーへの接続を作成します。

    adf_createHttpURLConnection(appName, name, url, user, password, realm)
    
  2. WLSTコマンドpropagateWebCenterPortalを実行して、ポータルのメタデータを伝播します。

    propagateWebCenterPortal(appName, portalName, targetConnectionName,
     [savePortal, propagateLog, server, applicationVersion])
    

    設定するオプションは、特定の要件によって異なります。コマンドの構文については、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のpropagateWebCenterPortalに関する項を参照してください。

    WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

次にいくつかの例を示します。

例1: ポータルのメタデータ変更の伝播

次のコマンドでは、本番サーバーへの接続(MyProductionConnection)を作成し、myPortalというポータルのメタデータ変更をターゲット・サーバーに伝播します。

adf_createHttpURLConnection(appName='webcenter', name='MyProductionConnection',
 url='http://example.com:7777', user='myuser',  password='mypassword',
 realm='ProductionRealm')

propagateWebCenterPortal(appName='webcenter', portalName='myPortal',
 targetConnectionName='MyProductionConnection')

例2: ポータルのメタデータ変更を伝播する前にターゲット・ポータルをバックアップする場合

次の例では、ターゲットでmyPortalをバックアップして、myPortalというポータルのメタデータ変更を伝播し、さらに伝播ログ・ファイルの名前と場所を指定します。

propagateWebCenterPortal(appName='webcenter', portalName='myPortal',
 targetConnectionName='MyProductionConnection', savePortal=1
 propagateLog='/mypropagationlogs/myPortal_propagation.log')

40.10 制限事項

ポータル・デプロイメントとポータル伝播の操作は、2つのWebLogic Serverインスタンス間または2つのIBM WebSphereインスタンス間でのみサポートされます。IBM WebSphereからOracle WebLogic Server(逆も同様)にポータルをデプロイまたは伝播することはできません。