HR からのデータ取得について
このトピックでは、どのように HR のデータが取得され、グローバル ペイロールで以下のエレメントと共に使用されるかについて説明します。
データベース システム エレメント
アレイ
給与レート コード
周期
トリガ
データベース システム エレメントには、HR から取得した受給者関連データが含まれています。これらのデータは、通常は支給計算に使用されます。これらのエレメントの設定や、変換のための特別な処理は必要ありません。これらのエレメントは計算に使用される際に変換されます。
データベース システム エレメントは、以下の HR テーブルのデータによって作成されます。
PERSON。
PERS_DATA_EFFDT (有効日付き個人データ)。
PER_ORG_ASGN_VW。
JOB (国別サブ レコードから取得したフィールドを含む)。
PER_ORG_ASGN (雇用形態)。
PER_ORG_INST (雇用データ)。
ADDRESSES。
CONTRACT_DATA。
WKF_CNT_TYPE (従業員契約タイプ)。
「システム エレメントの使い方」を参照してください。
住所関連システム エレメントの使い方
HR では、1 人の受給者に対して複数の住所を登録することができます。グローバル ペイロールでは、これらの住所の中からどの住所を使用するかを指定できます。これには、フォーミュラおよび ADDRESS TYPE と呼ばれるデータベース システム エレメントを使用します。
給与計算プロセスを実行すると、セグメントまたはスライスの終了日時点で有効な住所データが取得されます。
注: システム エレメントによって取得されたデータが 30 文字 (文字フィールド)、または整数 12 桁小数 6 桁 (数値フィールド) を超える場合、そのデータはバッチ処理で切り捨てられます。たとえば、ADDRESS フィールドのシステム エレメントは、55 文字までのデータを含むことができますが、バッチ処理の際にデータの最後の 25 文字が切り捨てられます。
使用する受給者の住所を指定するには、以下の手順に従います。
システム エレメント ADDRESS TYPE に適切な文字値を割り当てるフォーミュラを作成します。
たとえば、値 HOME を ADDRESS TYPE に割り当てるフォーミュラを作成します。
作成したフォーミュラをプロセス リストのセクションに追加します。
注: [HCM 基本設定]、[基本テーブル]、[個人情報管理タイプ]、[住所タイプ] にある住所タイプ テーブル ページでさまざまな住所タイプを確認することができます。
「住所タイプの定義」 (アプリケーションの基礎) を参照してください。
アレイは、データベース システム エレメントによるデータ取得が行われないテーブルやビューからデータを取得するエレメントです。たとえば、アレイを使って、HR の福利厚生テーブル、または会社テーブルからデータを取得し、それをグローバル ペイロールで処理することができます。
「アレイ エレメントの定義」を参照してください。
給与レート コードを使って、HR から給与コンポーネントのデータを取得し、グローバル ペイロールに取り込むことができます。HR からデータそのものが転送されるのではなく、グローバル ペイロール内で値を計算するため、給与計算ごとに通貨換算を実行することができます。グローバル ペイロールでは、給与レート コード エレメントを定義して、HR のテーブルに定義されている、対応する給与レート コードにリンクさせることができます。
「給与レート コード エレメントの定義」を参照してください。
HR には、有効日を持つ周期テーブルがあり、周期ごとに周期年次化係数を入力します。周期年次化係数の定義は、グローバル ペイロールの給与計算処理にとって重要です。
グローバル ペイロールでは、HR と同じ周期テーブルにアクセスして、グローバル ペイロール全体における年次化および非年次化に使用します。HR で周期を設定するときに、係数を関連付けます。たとえば、年次係数を 1、月次係数を 12、週次係数を 52 にします。
年次化および非年次化に使用する周期計算式は、HR とグローバル ペイロールで共通です。
(年次額) = (金額) × (周期係数)。
(非年次額) = (年次額)/(周期係数)。
重要 HR の周期テーブル ページで既存の周期の有効ステータス、周期タイプ、または周期年次化係数を変更すると、その周期を使用した過去の計算値には新しい値が反映されないことを警告するメッセージが表示されます。
グローバル ペイロールで支給や控除を定義する際に、HR の周期係数が指定されます。支給エレメントや控除エレメントの年次化は、指定された周期係数を使用して行われます。支給エレメントや控除エレメントの非年次化は、指定されたカレンダー期間の周期を使用して行われます。ただし、ジェネレーション コントロール周期が指定されている場合は例外です。その場合は、支給や控除の年次化は指定された周期係数を使用して行われますが、非年次化はジェネレーション コントロール周期を使用して行われます。
グローバル ペイロールでは、周期は以下に使用されます。
エレメント定義。
ジェネレーション コントロール。
カレンダー期間 (処理中の周期を定義する場合)。
給与レート コード エレメント。
システム エレメント。
「計算ルールおよびコンポーネント」、「周期およびジェネレーション コントロールによる計算」、「周期 ID について」 (アプリケーションの基礎)。
グローバル ペイロールでは、トリガにより、HR のデータの変更に対応して、反復、分割、または遡及処理を起動することができます。たとえば、給与レートの遡及昇給を検出するトリガを作成すると、前の期間が再処理され、受給者に支払う金額が計算されます。
トリガはフィールド レベルおよびレコード レベルのデータ変更に対応できます。
グローバル ペイロールでは、一括トリガを作成することもできます。一括トリガを使用すると、設定テーブルのデータ変更時に起動される受給者トリガを生成することができます。一括トリガは、特定のコンポーネントの特定のレコードに対して設定できます。