グローバル ペイロールと一般会計の統合

グローバル ペイロールと一般会計を統合するには、チャートフィールド コンポーネント (GP_GL_CHARTFLD)、エレメント グループ化コンポーネント (GP_GL_GROUP)、勘定科目マッピング コンポーネント (GP_GL_MAP) を使用します。

ページ名

定義名

用途

チャートフィールド ページ

GP_GL_CHARTFLD

特定の支給元とビジネス ユニット用に、費用を一般会計の勘定科目に割り当てるためのチャートフィールドを選択します。

エレメント グループ化ページ

GP_GL_GROUP

特定の支給元とビジネス ユニット用に、類似の支給、控除、累計をグループ化して一般会計の勘定科目にマッピングできるようにします。

あらかじめ、チャートフィールド ページに情報を入力しておく必要があります。

勘定科目マッピング ページ

GP_GL_MAP

特定の支給元とビジネス ユニット用に、チャートフィールドとグループ コードを一般会計の勘定科目番号にマッピングします。

グループ コードをあらかじめ定義しておく必要があります。

GL 配分上書きページ

GP_GL_DIST

従業員の職務レベルでチャートフィールドの値を上書きします。

このページを使用する前にチャートフィールド ページでチャートフィールドの値を定義する必要があります。

ポジティブ入力 - 詳細ページ

GP_PI_MNL_SEC

エレメントの特定インスタンスに対しチャートフィールド値を上書きします。

製品ドキュメントの『PeopleSoft 一般会計』を参照してください。

インテグレーション ポイントは、PeopleSoft アプリケーション間のインターフェイスです。EIP を使用すると、データベース間でデータを転送できます。

グローバル ペイロールと一般会計のインターフェイスでは、インテグレーション ポイントを使用して一般会計から勘定科目番号とビジネス ユニット情報を取得し、給与計算結果を一般会計に送信します。

注: PeopleSoft アプリケーションで使用されるインテグレーション ポイントの技術的詳細については、My Oracle Support の Implementation Guide トピックの「Interactive Services Repository」を参照してください。

一般会計からの勘定科目データの取得

一般会計との統合を設定する場合、グローバル ペイロールでは以下のインテグレーション ポイント メッセージを受信する必要があります。

ACCOUNT_CHARTFIELD_FULLSYNCH

BUS_UNIT_FS_FULLSYNC

BUS_UNIT_GL_FULLSYNC

JOURNAL_GEN_APPL_ID_FULLYSYNC

この後、一般会計で勘定科目コードとビジネス ユニットに変更が加えられると、グローバル ペイロールでは、以下のインテグレーション ポイント メッセージをサブスクライブしてその変更を取得します。

ACCOUNT_CHARTFIELD_SYNC

BUS_UNIT_FS_SYNC

BUS_UNIT_GL_SYNC

JOURNAL_GEN_APPL_ID_SYNC

注: PeopleSoft HCM と PeopleSoft FMS 間で標準のチャートフィールド設定を使用する場合は、そのチャートフィールドのインポートも実行する必要があります。

『PeopleTools: Integration Broker Testing Utilities and Tools』製品ドキュメントを参照してください。

一般会計への給与計算結果の送信

グローバル ペイロール結果インテグレーション ポイントでは、PeopleSoft インテグレーション ブローカーを使用して、給与計算の結果をグローバル ペイロール会計行ステージ レコード (GP_ACC_LINE_STG) に送信します。このデータは GL 取引準備処理アプリケーション エンジン プロセス (GP_GL_PREP) によって送信され、GL へのグローバル ペイロールの転記バッチ ルール (GP_POST_GL) が適用されます。

グローバル ペイロールからデータが送信されると、そのデータは一般会計で受信され、一般会計のデータに取り込まれます。

グローバル ペイロールを一般会計と統合するには、次の手順に従って設定します。

  1. グローバル ペイロールと HR 管理を PeopleSoft Financials データベースと同期させます。

    グローバル ペイロールで正しい勘定科目番号とビジネス ユニットが Financials データベースから取得されるように、ACCOUNT_CHARTFIELD_FULLSYNCH、BUS_UNIT_FS_FULLSYNC、BUS_UNIT_GL_FULLSYNC、JOURNAL_GEN_APPL_ID_FULLYSYNC のインテグレーション ポイント メッセージを有効にし、受信します。

  2. ビジネス ユニット相互参照ページで、一般会計 (GL) ユニットを追加します。

  3. チャートフィールドとして使用できるシステム エレメントと変数エレメントを指定します。

    1. ソース/使用ページで [チャートフィールドとして使用] チェック ボックスをオンにし、プロンプト ビュー名を選択してシステム エレメントを指定します。変数 - 定義ページで [チャートフィールドとして使用] チェック ボックスをオンにし、プロンプト ビュー名を選択して、変数を指定します。

    2. エレメント名ページで、[保存] チェック ボックスをオンにします。

      注: エレメントの [保存] チェック ボックスをオンにしていない場合は、GP_GL_PREP プロセスで、GP GL トランザクション インターフェイス レコード (GP_GL_DATA) にこの結果が保存されません。

    3. 給与計算プロセス リストに各チャートフィールド エレメントを追加します。

  4. チャートフィールド ページで、特定のビジネス ユニットと支給元に対して適用するチャートフィールド エレメントを 8 つまで選択します。

  5. エレメント グループ化ページで、支給、控除およびセグメント累計のエレメントをグループ化します。

  6. 勘定科目マッピング ページで、グループとチャートフィールドを対応する一般会計勘定科目にマッピングします。

画像: 一般会計処理フロー

次の図は、グローバル ペイロールでの一般会計の設定手順とバッチ処理を示しています。

一般会計処理フロー

注: ソース/使用ページ、変数 - 定義ページ、エレメント名ページについては、この製品ドキュメントの前の章で説明されています。

チャートフィールド ページ (GP_GL_CHARTFLD) を使用して、特定の支給元とビジネス ユニット用に、費用を一般会計の勘定科目に割り当てるためのチャートフィールドを選択します。

画像: チャートフィールド ページ

次の例では、チャートフィールド ページのフィールドおよびコントロールを説明します。

チャートフィールド ページ

チャートフィールド

この支給元とビジネス ユニットの費用を一般会計勘定科目に割り当てる際に、グローバル ペイロールから送信する値に対するチャートフィールドを 8 つまで選択します。このページにアクセスするために選択した支給元が所在する国のチャートフィールドとして指定されているシステム エレメントおよび変数エレメントからしか選択できません。

[チャートフィールド 1] から [チャートフィールド 8] まで、リストの順序に従って入力します。これらのフィールドは階層的な順序に並べる必要があります。フィールドを飛ばして入力しないでください。

エレメント グループ化ページ (GP_GL_GROUP) を使用して、特定の支給元およびビジネス ユニット用に、類似の支給、控除、累計をグループ化して一般会計の勘定科目にマッピングできるようにします。

あらかじめ、チャートフィールド ページに情報を入力しておく必要があります。

画像: エレメント グループ化ページ

次の例では、エレメント グループ化ページのフィールドおよびコントロールを説明します。

エレメント グループ化ページ

グループ コードとは支給、控除、または累計エレメントの属性の 1 つです。エレメントは、一般会計で処理できるように、あらかじめグループ化しておく必要があります。

フィールドまたはコントロール

定義

グループ コード

一般会計に転送するエレメントのグループ コードを入力します。

注: 支給を個別に入力する代わりに、1 つのセグメント累計にまとめ、その累計のグループ コードを作成できます。

支給、控除、および累計エレメント

グループに含める累計、控除、支給の各エレメントについて、入力タイプとエレメント名を選択します。

注: 累計 - 期間ページで累計期間として [セグメント] が指定されている累計だけが選択可能です。

勘定科目マッピング ページ (GP_GL_MAP) を使用して、特定の支給元とビジネス ユニット用に、チャートフィールドとグループ コードを一般会計の勘定科目番号にマッピングします。

グループ コードをあらかじめ定義しておく必要があります。

画像: 勘定科目マッピング ページ

次の例では、勘定科目マッピング ページのフィールドおよびコントロールを説明します。

勘定科目マッピング ページ

一般会計に送信する支給、控除、累計額について、その金額に関連付けられているチャートフィールド値の組み合わせを一般会計の勘定科目にマッピングする必要があります。

フィールドまたはコントロール

定義

一般会計 (GL) ユニット

選択されたビジネス ユニットに対応する一般会計ユニットが (HR 管理のビジネス ユニット ページで定義されている対応関係に基づいて) 表示されます。

仕訳テンプレート

この支給元とビジネス ユニットに対して仕訳テンプレートを選択します。仕訳テンプレートは一般会計で定義されています。一般会計に情報を送信するには、GLOBAL_PAY テンプレートを使用する必要があります。

チャートフィールド

フィールドまたはコントロール

定義

勘定科目

チャートフィールドとグループ コードをマッピングする一般会計の勘定科目番号を選択します。

符号の反転

トランザクションの符号を反転して転記する場合にはチェック ボックスをオンにします。一般的には、純支給額および控除についてはトランザクションを借方ではなく貸方として記録するために符号を反転させ、支給については符号をそのままにしておきます。

グループ コード

一般会計勘定科目にマッピングするコードを選択します。

<エレメント名 1><エレメント名 2><エレメント名 3>

チャートフィールド ページで選択した各チャートフィールドについてフィールドが表示されます。各フィールド名はソース/使用ページで表示されるプロンプト ビュー名と一致します。

一般会計勘定科目にマッピングするチャートフィールド値を選択します。

異なるチャートフィールド値のセットを同一のグループ コードと一般会計勘定科目との組み合わせに関連付けることができます。

注: 変数には有効日が付いているため、チャートフィールドのプロンプト テーブルには、チャートフィールド指定を解除した変数や現在非アクティブである変数を含めることができます。無効な変数は、手動で削除するか、有効な変数と置き換える必要があります。マッピング フィールドは自動的に更新されません。プロンプト テーブルでは、変数はシステム エレメントの後にリストされます。

複数の勘定科目を同じグループ コードに関連付ける場合は、勘定科目ごとに個別のチャートフィールド値を入力する必要があります。

デフォルト勘定科目の設定

一般会計勘定科目にマッピングされていないチャートフィールド値の組み合わせに金額が関連付けられている場合、その金額は一般会計に送信できません。デフォルト勘定科目を設定しておくことが適切な場合もあります。

ユーザーが以下の情報を設定したとします。また、部門 A、B、C、および D に勤務している受給者がいるとします。

勘定科目

グループ コード

チャートフィールド (DEPTID)

1

支給

DEPT A

2

支給

DEPT B

3

控除

 

4

控除

DEPT A

5

控除

DEPT B

勘定科目 3 は DEPTID (部門 ID) レベルでチャートフィールド値が割り当てられていないため、DEPT A (部門 A) または DEPT B (部門 B) に請求できない控除のデフォルトの役割を果たします。部門 C と部門 D に勤務する受給者の控除は勘定科目 3 に請求されます。

このデフォルト機能を使用すると、1 行だけで同じ勘定科目を多くの部門に割り当てることができます。しかし、この例では支給に対して同様のデフォルト勘定科目が設定されていないため、部門 C と部門 D に属する受給者の支給はどの勘定科目にも請求されません。

そのため、勘定科目にマッピングする際には、一般会計勘定科目に転送する支給、控除、および累計全てのエレメントごとに特定の勘定科目を設定するか、デフォルトの勘定科目を必ず設定します。

製品ドキュメントの『PeopleSoft 一般会計』を参照してください。

GL 配分上書きページ (GP_GL_DIST) を使用して、従業員の職務レベルでチャートフィールドの値を上書きします。

このページを使用する前にチャートフィールド ページでチャートフィールドの値を定義する必要があります。

画像: GL 配分上書きページ

次の例では、GL 配分上書きページのフィールドおよびコントロールを説明します。

GL 配分上書きページ

このページに入力するデータにより、職務レコードやその他のソース レコードの各チャートフィールド値が上書きされます。

チャートフィールド上書き

この職務について受給者が所属する支給元およびビジネス ユニットにいくつチャートフィールドが設定されているかによって、[チャート値 1] から [チャート値 8] の中で使用可能になるフィールド数が決まります。フィールド名はチャートフィールド エレメント用に選択したプロンプト ビュー名と一致します。

選択した受給者の職務に使用するチャートフィールド値を入力します。

フィールドまたはコントロール

定義

全てのエレメントに適用

同じセットのチャートフィールド上書き値を、受給者のこの職務での全ての支給、控除、セグメント累計に使用する場合は、このチェック ボックスをオンにします。

エレメント指定上書き

チャートフィールド値を上書きする支給、控除、セグメント累計を指定します。上書き値を適用する支給、控除、累計額をパーセントで指定することもできます。

たとえば、OVERTIME という支給エレメントの値を 1000 とします。OVERTIME エレメントの配分率として 25 パーセントを指定すると、[チャートフィールド上書き] グループ ボックスに入力したチャートフィールドの上書き値は支給額 250 に関連付けられます。残りの 75 パーセントには、デフォルトのチャートフィールド値を関連付ける必要があります。

フィールドまたはコントロール

定義

配分率

選択したチャートフィールド値に割り当てる、受給者の支給、控除、セグメント累計の割合をパーセントで指定します。

たとえば、受給者の勤務時間を部門 A と部門 B で分割して、2 つの部門に費用を請求するには、以下の手順に従います。

  • 受給者の部門 A での職務に適用するチャートフィールド値を選択して、[配分率] フィールドに 50 と入力します。

  • 行を 1 行追加して、受給者の部門 B での職務に適用するチャートフィールド値を選択します。

  • [配分率] フィールドに 50 と入力します。

注: 同じエレメントに対して 100 パーセントを超える値を割り当てないでください。

ポジティブ入力 - 詳細ページ (GP_PI_MNL_SEC) を使用して、エレメントの特定のインスタンスのチャートフィールド値を上書きします。