休暇付与残数の予測および照会の設定

休暇欠勤予測または残数照会を使用する前には、休暇欠勤ごとに変換される休暇付与エレメントの場合を除き、適用する休暇取得エレメントや休暇付与エレメントに対しこれらの機能を使用できるように設定する必要があります。たとえば休暇に対する付与数だけを予測する場合は、休暇の休暇取得エレメントと休暇付与エレメントで予測機能を使用できるように設定しておきます。

休暇欠勤予測または残数照会を実行可能にするには、以下の手順に従います。

1. 休暇取得に対する予測フォーミュラを定義します (休暇欠勤予測の場合)。

   予測フォーミュラでは、定義したビジネス ルールに従い休暇欠勤が判別されます。たとえば、フォーミュラを使って付与数が休暇欠勤数に十分足りているかどうかを判別できます。また、付与数が足りていなかった場合の処理を決定することも可能です。その結果、ユーザーが定義した文字種のストリング列が休暇イベント入力ページに返されます。たとえば、残数が足りている場合には "資格あり" や "完了" などの値が表示されます。予測フォーミュラは、日数判別フォーミュラ、有給日数フォーミュラ、無給日数フォーミュラが変換された後、休暇欠勤の各日で変換されます。休暇欠勤予測プロセスでは、フォーミュラでの最終的な値だけが保存され、休暇欠勤イベント テーブル (GP_ABS_EVENT) にロードされます。また、それらの値は休暇取得プロセスでイベントが処理されるときに結果テーブル (GP_RSLT_ABS) にもロードされます。

   フォーミュラでは、対象の日について無給ユニットがあるかどうか、なぜ無給ユニットとなったのか (待機期間の不足など) が確認できます。これらを確認するには、休暇開始待機残数 (ABS BEGIN WAIT BAL) や休暇終了待機残数 (ABS END WAIT BAL) などのシステム エレメントを参照します。

   予測フォーミュラの結果に基づき、他の処理を実行させることも可能です。たとえば、資格ありの結果が返ってきたときに、ポジティブ入力の作成に使用されるユニット エレメントに自動的に値をロードするフォーミュラを作成することも可能です。(休暇取得 - 日数計算フォーミュラ ページでユニットのエレメントを選択します。)

2. エレメント名共通ページからアクセスする予測ページで休暇取得エレメントに対し休暇欠勤予測/残数照会機能を実行可能にします。

   1. 休暇欠勤予測の場合は、予測を可能にするオプション ([予測使用] チェック ボックスをオン)、または予測を必須にするオプション ([予測必須] チェック ボックスをオン) を設定します。

   2. 残数照会の場合は、[予測使用] チェック ボックスをオンにします。

      注: [予測使用] フィールドは、休暇欠勤セルフサービスで予測を実行可能にするためには使用されません。休暇欠勤セルフサービスで予測を実行可能にするには、国別休暇取得設定コンポーネントの予測メッセージ ページで [予測可] フィールドを選択します。

      PeopleSoft 勤務管理と統合している場合、国別休暇取得設定コンポーネントの予測メッセージ ページにある [予測可] フィールドは、タイムシートで予測を実行可能にするために使用されます。

3. 必要に応じて、予測ページや残数照会ページに入力します。

   1. 休暇欠勤予測の場合、予測ページで予測プロセスの結果を返す予測フォーミュラとエレメントを選択します。

   2. 残数照会の場合、残数照会ページで残数照会プロセスの結果を返すエレメントを選択します。

4. 関連付けられた休暇付与エレメントの予測機能を有効にします。

   関連付けられた周期ベースの休暇付与エレメントに手順 2 を行います。

   注: 休暇付与の場合、[予測使用] フィールドは、休暇欠勤セルフ サービスからの全てのイベント入力で使用される休暇付与にも適用されます。また、勤務管理と統合している場合は、勤務管理のタイムシートにも適用されます。

5. リダイレクト先の休暇取得エレメントの予測機能を有効にします。

   超過取得ページで、この休暇取得エレメントのリダイレクト先に別の取得エレメントを指定してある場合、そのリダイレクト先の休暇取得エレメントとそれに関連付けられた休暇付与エレメントに対して手順 2 を行います。

6. カレンダー グループのテンプレートを作成します。

   予測プロセスまたは残数照会プロセスを実行する場合、参照先の休暇欠勤カレンダーを指定する必要があります。システムではこのカレンダーを参照して処理対象のエレメントや評価期間などを識別します。カレンダー グループ ページを使って適切な休暇欠勤カレンダーを選択します。(休暇取得や休暇付与プロセスを実行するときに使用するカレンダーと同じカレンダーを選択します。)また、カレンダー グループ ページの [テンプレートとして使用] チェック ボックスをオンにしてこのカレンダー グループが予測プロセスで使用されることを示します。

   テンプレートには、受給者について最終決定されていない最初のカレンダーから最新の休暇欠勤イベントの最終日 (または残数照会の指定日) までの予測対象期間を満たすものを選択します。通常、1 年以上の期間を持つカレンダー グループを使用する場合がほとんどです。(最大で 225 のカレンダーを含めることができます。)テンプレートには、予測対象の従業員が属する支給グループが全て含まれている必要があります。

7. トランザクション定義を作成します。

   トランザクション定義ページを使って、1 つ前の手順で作成したカレンダー グループ テンプレートに休暇欠勤予測プロセスまたは残数照会プロセスを関連付けます。両方のプロセスを使用する場合、プロセスごとにトランザクション定義を作成します。予測または残数照会プロセスの起動時に、トランザクション ID により参照先のカレンダー グループが識別されます。

8. 休暇欠勤イベントのステータスを予測プロセスで考慮するように指定します。

   予測プロセスでは、指定するいずれかのステータスにある休暇欠勤イベントのみを扱うようにします。予測フィルタ ページを使用してステータスを選択します。

トランザクション定義ページ (GP_TXN) を使用して、カレンダー グループ テンプレートを休暇欠勤予測プロセスまたは残数照会プロセスに関連付けて、トランザクション定義を作成します。

トランザクション定義は国別で指定されます。

画像: トランザクション定義ページ

次の例では、トランザクション定義ページのフィールドおよびコントロールを説明します。

予測フィルタ ページ (GP_TXN_FILTER) を使用して、予測プロセス実行時に対象となる休暇欠勤イベントのステータスを選択します。

勤務管理と統合している場合、選択されたステータスは、タイムシートにおける予測処理でも使用されます。

画像: 予測フィルタ ページ

次の例では、予測フィルタ ページのフィールドおよびコントロールを説明します。

[データ保存済]、[送信済]、[承認] などのステータス値を使用して、休暇欠勤リクエストの承認が追跡、管理されます。

休暇欠勤セルフ サービスを使用している場合、このページを使用して、予測の実行時にどの休暇欠勤ステータスを対象とするかを指定します。たとえば、予測プロセスでステータスが [承認] の休暇欠勤のみを評価したい場合があります。このようなケースでは、[ワークフロー ステータス] フィールドで [承認] を選択します。

休暇リクエストが休暇イベント入力ページから行われる場合、[ワークフロー ステータス] フィールドは空白に設定されます。このようなイベントは、休暇欠勤予測の実行時に対象となります。イベント入力とセルフ サービスから入力されたイベントがある場合に休暇欠勤予測を実行すると、イベント入力から入力された全てのイベント、セルフ サービスから入力された全てのイベント、およびステータスが予測フィルタ ページに含まれていた全てのイベントが対象となります。