Oracle VM Server for SPARC テンプレートコマンドを使用すると、SPARC システム用の Oracle VM Server for SPARC テンプレートを作成、配備、および構成できます。これらのコマンドは、ディスクイメージファイル、およびアーカイブ (.ova) に含まれているプロパティーの XML 記述子を含む OVF テンプレート仕様に基づいています。
これらのコマンドは、Oracle VM Server for SPARC システムの制御ドメインで実行します。コマンド行での実行に加えて、これらのコマンドは完全に自動化された方法で、またはより大きなワークフローの一部としてほかのプログラムから実行できます。
これらのテンプレートを使用して、ゲストドメイン、I/O ドメイン、およびルートドメインだけを配備および構成できます。ただし、テンプレートを使用して、primary ドメインでもあるルートドメインまたは I/O ドメインを配備および構成したり、サービスドメインを展開および構成したりすることはできません。
Oracle VM Server for SPARC テンプレートコマンドは次のとおりです。
ovmtadm – ovmtcreate、ovmtconfig、および ovmtdeploy コマンドを起動することによってテンプレートを作成、構成、配備、および削除できるようにします。ovmtadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
ovmtconfig – プロパティーの名前と値のペアをターゲットドメイン内のアプリケーションやプロセス (Oracle Solaris OS 構成メカニズムや初回ブートスクリプトなど) に転送することによってドメイン上の構成アクションを実行します。プロパティーの名前と値のペアは、ovmtprop コマンドを使用して設定されます。
また、このコマンドを使用すると、ドメインの ZFS ファイルシステムをバックマウントして、制御ドメインがこれらのファイルシステム上で直接コマンドを実行するようにもできます。この方法には、ファイルをコピーしたり、Oracle Solaris OS パッケージをインストールおよびアップグレードしたり、構成アクションを実行したりする機能が含まれています。ovmtconfig(1M) のマニュアルページを参照してください。
ovmtcreate – 既存の Oracle VM Server for SPARC ドメインからテンプレートを作成します。ovmtcreate(1M) のマニュアルページを参照してください。
ovmtdeploy – Oracle VM Server for SPARC テンプレートからドメインを作成します。ovmtdeploy(1M) のマニュアルページを参照してください。
ovmtlibrary – ファイルを構成し、データベース内の情報を格納、取得、および編集することによって、Oracle VM Server for SPARC テンプレートのためのデータベースおよびファイルシステムベースのリポジトリを管理します。ovmtlibrary(1M) のマニュアルページを参照してください。
ovmtprop – テンプレートから配備されたドメイン内で Oracle Solaris OS プロパティーを表示および設定できるようにします。このプロパティーは、名前と値のペアとして指定されます。このコマンドは構成アクションや、プロパティーによって起動される可能性のあるアクションを実行するために、ほかのスクリプトやプログラムから呼び出されます。ovmtprop(1M) のマニュアルページを参照してください。
Oracle VM Server for SPARC テンプレートの使用を開始する方法については、次のブログを参照してください。
テンプレートの配備 (https://blogs.oracle.com/cmt/en/entry/getting_started_with_ovm_templates)
テンプレートの作成 (https://blogs.oracle.com/cmt/en/entry/getting_started_with_ovm_templates1)