ovmtcreate コマンドには新しい –m オプションが用意され、openstack ディスクイメージ形式かデフォルトの ovf テンプレート形式のどちらかを選択できます。
ソースドメイン内の最初の仮想ディスクから直接、単一の圧縮されていない SPARC OpenStack と互換性のあるディスクイメージを作成するには、ovmtcreate -m openstack コマンドを使用します。このコマンドは、追加のディスクイメージ、OVF メタデータファイル、およびマニフェストファイルなどの追加のペイロード項目を含む完全なテンプレートを作成しません。また、このコマンドは、.ova tar ファイルにこれらのコンポーネントをカプセル化しません。説明を提供する、ボイラープレートファイルを指定する、またはマイナーおよびメジャーバージョンを指定するなどのほかのメタデータオプションは無視されます。
ovmtcreate -m ovf コマンドは、完全な OVF テンプレートを作成しますが、これは –m ovf オプションを使用せずに ovmtcreate コマンドを実行する場合と同じです。
ovmtdeploy コマンドは、テンプレートの配備中に、ベースとなるディスクデバイスをデバイスエクステントまで展開するようになりました。この展開操作はデフォルトで行われ、ディスクデバイスだけをサポートし、ディスクイメージファイルはサポートしません。ovmtdeploy -x コマンドを使用して、実行時に展開操作を無効にできます。
以前には、結果生成されるディスクのサイズは、テンプレートにカプセル化された元のソースドメインのサイズによって決定されていました。したがって、20G バイトのシステムディスクを含むテンプレートを 600G バイトのディスクデバイスに配備すると、ディスクは 20G バイトのサイズにフォーマットされていました。ベースとなるディスクデバイスを展開できるようになったため、この同じテンプレートの配備は、600G バイトのサイズいっぱいまでフォーマットされます。
ベースとなるディスクデバイスが展開されているときに、ゲストドメイン OS によっては、より大きな領域を認識し、その領域まで増大するために追加のアクションを実行しなければならない場合があります。Oracle Solaris OS でこれらのアクションを実行するには、配備操作の直後に /opt/ovmtutils/share/scripts/ovmt_s11_expand_disk.sh スクリプトを実行します。ovmtconfig(1M) のマニュアルページを参照してください。