この章では、このガイド『WebLogic Server Multitenantの使用』の内容と構成について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
このドキュメントでは、WebLogic Server Multitenantの機能および使用方法について説明します。また、ドメイン・パーティションおよびWebLogic Server Multitenant (MT)環境でこれらを使用する方法について説明します。
このドキュメントは、システム管理者を対象としています。Fusion Middleware Control (FMWC)およびWebLogic Serverのシステム管理者は、ドメイン・パーティション内のアプリケーションおよびリソースを含む、ドメインに対して完全なアクセスおよび制御が可能です。
関連する責務として、重要な本番システムの保守、セキュリティ・レルムの構成と管理、サーバー・リソースとアプリケーション・リソースへの認証および認可方式の実装、セキュリティ機能のアップグレード、およびセキュリティ・プロバイダのデータベースの保守などが含まれる場合もあります。システム管理者は、Webサービス、WebアプリケーションとEJBのセキュリティ、公開鍵セキュリティ、SSL、Security Assertion Markup Language (SAML)を含むJavaセキュリティ・アーキテクチャに関する深い知識を備えています。
このマニュアルの構成は次のとおりです。
この章「概要とロードマップ」では、このガイドの構成について説明します。
「WebLogic Server Multitenant」では、WebLogic Server Multitenantおよびその機能を紹介します。
「WebLogic Server Multitenant (MT)の構成: 全体像」では、WebLogic Server Multitenantの構成の概観を示します。
「仮想ターゲットの構成」では、仮想ターゲットの構成方法について説明します。仮想ターゲットにより、リソース(1つ以上のホスト名、URI接頭辞、仮想ターゲット自体がターゲット指定される管理対象サーバーまたはクラスタなど)へのアクセス・ポイントを定義します。
「リソース・グループ・テンプレートの構成」では、複数のリソース・グループによってパターンとして使用されるデプロイ可能なリソースの名前付きのドメイン・レベル・コレクションである、リソース・グループ・テンプレートの構成方法について説明します。
「セキュリティの構成」では、WebLogic Server MTでセキュリティを構成する方法について説明します。
「Oracle Traffic Directorの構成」では、OTDマルチテナント・サポートを使用するためにWebLogic Server Multitenant (MT)でOracle Traffic Director (OTD)を構成する方法について説明します。
「ドメイン・パーティションの構成」では、ドメインの管理スライスとランタイム・スライスであるドメイン・パーティションの作成、構成および管理方法について説明します。
「リソース・グループの構成」では、アプリケーションとそれらが使用するリソースを個別の管理単位に集めたものである、リソース・グループの構成方法について説明します。
「リソース・オーバーライドの構成」では、管理者がパーティション・レベルでリソースをカスタマイズできる、リソース・オーバーライドとその構成方法について説明します。
「リソース消費管理の構成」では、サーバー・インスタンスに配置されたドメイン・パーティションによって、リソース割当ての公平性を保証し、共有リソースの競合を減らす、リソース消費管理(RCM)の使用方法について説明します。
「アプリケーションのデプロイ」では、マルチテナント環境にアプリケーションとモジュールをデプロイする方法について説明します。
「共有アプリケーション・クラス・ローダーの構成」では、WebLogic Server MTで共有アプリケーション・クラス・ローダーを使用する方法について説明します。
「Coherenceの構成」では、WebLogic Server MTでCoherenceを構成する方法、およびCoherenceアプリケーションがWeblogic Server MTで提供される密度および操作効率を最大限に利用する方法について説明します。
「JDBCの構成」では、WebLogic Server MTでJDBCデータ・ソースを構成する方法について説明します。
「メッセージングの構成」では、永続ストア(ファイルおよびJDBCストア)、JMSサーバー、ストア・アンド・フォワード(SAF)エージェント、パス・サービス、メッセージング・ブリッジ、JMSシステム・モジュールとJMSアプリケーション・モジュール、JMS接続プールなどのメッセージングを、WebLogic Server MTで構成する方法について説明します。
「JNDIの構成とプログラミング」では、WebLogic Server MTで外部JNDIプロバイダを構成する方法について説明します。
「パーティション・ワーク・マネージャの構成」では、パーティション・ワーク・マネージャについて、およびこれらを構成してパーティション間にスレッド使用ポリシーを設定する方法について説明します。
「パーティション同時管理対象オブジェクトの構成」では、WebLogic Server MTでパーティション・レベルの同時管理対象オブジェクト・テンプレートおよび同時制約を構成する方法について説明します。
「パーティション・バッチ・ジョブ・ランタイムの構成」では、WebLogic Server MTパーティションでバッチ・ランタイムを構成する方法について説明します。
「リソース・アダプタの構成」では、WebLogic Server MTでコネクタを構成する方法について説明します。
「パーティションのエクスポートおよびインポート」では、WebLogic Server MTでパーティションをエクスポートおよびインポートする方法について説明します。
「名前が付いた同時編集セッションの管理」では、WebLogic Server MTで名前が付いた同時編集セッションを管理する方法について説明します。
「トランザクションの構成」では、複数のパーティション環境でのトランザクション処理について説明します。
「Webサービスの構成」では、WebLogic Server MTでWebサービスの高度な機能をサポートするために必要なリソースを構成する方法について説明します。
「パーティションのモニタリングおよびデバッグ」では、WebLogic Server MTでパーティションをモニターする方法について説明します。
次のWebLogic Serverドキュメントには、WebLogic Server MTに関する情報が記載されています。
『Fusion Middleware ControlによるOracle WebLogic Serverの管理』 - このドキュメントでは、Fusion Middleware Controlを使用してOracle WebLogic ServerおよびWebLogic Server MTを構成、管理およびモニターする方法について説明します。
『Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』 - このドキュメントでは、WebLogic ServerインスタンスまたはクラスタへのJava EEアプリケーションまたはアプリケーション・モジュールのデプロイについて説明します(ドメイン・パーティション、リソース・グループ・テンプレートおよびリソース・グループへのデプロイを含む)。
『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理 12c (12.2.1)』 - このドキュメントでは、WebLogic Serverのセキュリティを構成する方法について説明します。
『Oracle WebLogic Serverロールおよびポリシーによるリソースの保護』 - 様々なタイプのWebLogicリソースを紹介し、WebLogic Serverを使用してそれらのリソースを保護するための情報を提供します。このドキュメントの現在のバージョンでは、URL (Web)リソースとEnterprise JavaBean (EJB)リソースのセキュリティについて重点的に説明します。
『Oracle WebLogic Serverのアップグレード』: バージョン6.x以前のWebLogic Serverから最新バージョンのWebLogic Serverにアップグレードするために必要な手順などの情報を提供します。また、6.xまたは以前のバージョンからアプリケーションを移行するための情報も記載されています。WebLogic Serverのアップグレード固有の情報は、『Oracle WebLogic Serverのアップグレード』を参照してください。
このブック『WebLogic Server Multitenantの使用』は、WebLogic Server 12.2.1の新しいドキュメントです。このリリースで導入されたWebLogic Serverの新機能の包括的なリストは、『Oracle WebLogic Serverの新機能 12.2.1』を参照してください。