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ターゲット管理とは、Enterprise Managerがサーバー・ハードウェア、シャーシ、ラック、電力配分装置、ネットワーク機器、オペレーティング・システム、仮想ソフトウェアおよびクラスタリング・ソフトウェアなどのターゲットの管理およびモニタリングを開始するプロセスです。ターゲットの検出および管理は、ソフトウェアでのほぼすべての処理の前提条件です。検出機能を使用すると、迅速かつ容易にターゲットを追加できます。ガイド付きプロセスを使用して、電力配分装置およびラックを検出できます。
表36-1に、情報が記載されている場所を示します。
表36-1 BUI内でのラック情報の場所
オブジェクト | 場所 |
---|---|
ラック |
Enterprise Managerのユーザー・インタフェースで、「ターゲット」の下の「すべてのターゲット」をクリックします。「検索の絞込み」セクションで、「ターゲット・タイプ」の下の「サーバー、ストレージおよびネットワーク」をクリックします。「システム・インフラストラクチャ・ラック」をクリックして、表示されたリストからラックを選択します。 |
ラックの物理ビュー |
Enterprise Managerのユーザー・インタフェースで、「ターゲット」の下の「すべてのターゲット」をクリックします。「検索の絞込み」セクションで、「ターゲット・タイプ」の下の「サーバー、ストレージおよびネットワーク」をクリックします。「システム・インフラストラクチャ・ラック」をクリックして、表示されたリストからラックを選択します。「ダッシュボード」タブをクリックします。オプションの右側にあるフォトリアリスティック・ビュー・ラジオ・ボタンを選択します。 |
要件に応じて、次の処理を実行できます。
ラックの作成
ラックの表示
ラックへのターゲットの配置
ラックでのターゲットの編集
ラックからのターゲットの削除
ラックの削除
ターゲット・ナビゲーション・ツリーには、ラックとラック内のすべてのターゲットがツリー構造で表示されます。いずれかのターゲットをクリックすると、選択したターゲットのランディング・ページに移動します。
注意: ターゲット・ナビゲーション・ツリーは、ラックにターゲットが移入されている場合にのみアクティブになります。 |
ラック・ターゲットは、Enterprise Controllerによって管理されるその他のハードウェア・ターゲットのコンテナとしての役割を果します。ラックを作成するには、次の手順を実行します。
Enterprise Managerにログインします。
「設定」で、「ターゲットの追加」、「ターゲットの手動追加」の順にクリックします。
「概要」セクションで、「ガイド付きプロセスを使用したターゲットの追加」をクリックします。
「ガイド付きプロセスを使用した追加」画面で、「システム・インフラストラクチャ・ラック」にスクロール・ダウンして「追加」をクリックします。
システム・インフラストラクチャ・ラック検出画面で、必要な情報を入力します。
「ターゲット名」フィールドに、ラックの名前を入力します。
「タイプ」フィールドで、ラックのタイプと、必要に応じてその他の情報を選択します。
(オプション)「グローバル・プロパティ」セクションで、「場所」などのその他の情報も設定できます。
画面の右上隅の「追加」をクリックします。ジョブが正常に実行されると、空のラックが作成されます。これで、ラックのランディング画面に移動して、ラックにハードウェア・ターゲットを追加できます。次の図は、空のラックのイメージです。
コマンドライン・インタフェースを使用してラックを作成できます。
CLIを使用してラックを作成するには、次の手順を実行します。
OMSが実行されているホストでコマンドライン・インタフェースを開きます。
次のコマンドを使用して、emcliにログインします。
emcli login –username=<your user name>
要求されたら、パスワードを入力します。
emcli_syncを実行します。
次のコマンドを使用して、新しいラックを追加します。
emcli add_target \
-name="Name of your Rack" \
-type=oracle_si_rack \
-subseparator=properties='=' \
-separator=properties=';' \
-properties='EngineeredSystemId=SomeID;RackType=SomeType;RackSubtype=SomeSubtype;TotalSlots=42'
emcli add_targetコマンドで、次のように設定します。
Name of your Rackとname of your Rackを置換します
プロパティの値を設定します
ラックには、EngineeredSystemId、RackType、RackSubtypeおよびTotalSlotsという4つのプロパティがあります。プロパティの説明は、表36-2「プロパティの説明」を参照してください。
表36-2 プロパティの説明
プロパティ | 説明 | 指定できる値 | 必須 | 注意 |
---|---|---|---|---|
EngineeredSystemId |
エンジニアド・システムの一意の識別子 |
任意の文字列 |
いいえ |
ラックが一部のエンジニアド・システムに属さないスタンドアロンの場合、指定する必要はありません |
RackType |
ラックタイプ(汎用42UキャビネットまたはOracle Exalogic、SPARC SuperClusterなどのよく知られたタイプ) |
|
はい |
ラックが一部のエンジニアド・システムに属さないスタンドアロンの場合は、GENERICを指定します |
RackSubtype |
ラック・タイプに準拠したRackTypeサイズのオプション仕様。たとえば、Full、Quarterなど。このプロパティはエンジニアド・システム・ラックにのみ適用できます。 |
|
いいえ |
なし |
TotalSlots |
ラック内のスロットの合計数。 |
42 |
はい |
42スロットのラックのみがサポートされます。 |
次に、汎用ラックを作成するコマンドの例を示します。
emcli add_target \
-name="Name of your Rack" \
-type=oracle_si_rack \
-subseparator=properties='=' \
-separator=properties=';' \
-properties=RackType=GENERIC;TotalSlots=42'
ラック情報の画面は、2つの部分に分かれています。一番上の領域は、システムの概要を示すダッシュレットで構成されています。メイン・リージョンには、ラックの詳細情報が表示されます。
ダッシュレットは、3つずつ1つ以上のシリーズにグループ化され、ナビゲーション・スイッチを使用して切り替えることができます。
第1シリーズの最初のダッシュレットには、ラックのシリアル番号、合計数、占有されているスロットの数などのラックの概要が表示されます。情報を入手できる場合はラックの場所も表示されます。
第1シリーズの2番目のダッシュレットには、ラック上で中継されたオープン・インシデントの数と、ラック内のすべてのターゲットが表示されます。表示された数字のいずれかをクリックすると、指定された重要度のインシデントのリストが表示されます。
第1シリーズの3番目のダッシュレットには、ラックのフェーズ当たりの電力使用量(アンペア単位)が表示されます。
第2シリーズの最初のダッシュレットには、オンラインであるターゲットの数、オフラインであるターゲットの数、その他のステータスであるターゲットの集計数が表示されます。
第2シリーズの2番目のダッシュレットには、ラックの占有率が表示されます。ラックのスロット占有状況とPDU占有状況がグラフィック表現で表示されます。
第2シリーズの3番目のダッシュレットには、ラックに対して行われた最後の構成変更が表示されます。
注意: 「第2」ダッシュレット・シリーズ・アイコン(ダッシュレットの下に表示)をクリックすると、その他のダッシュレットが表示されます。「第1」ダッシュレット・シリーズ・アイコンをクリックすると、1組目のダッシュレットが表示されます。 |
ラックの物理ビューを表示するには、ラックのランディング・ページのメイン・セクションにある1つ目のタブをクリックします。ラックのフォトリアリスティック・ビューには、ラックと、ラックにターゲットを配置する方法の概要を示した内容が表示されます。ラック内のいずれかのターゲットをクリックすると、選択したターゲットの詳細情報を表示できます。ラック自体の情報を表示するには、ラックをクリックします。物理ビューの表示は、様々に切り替えることができます。
フォトリアリスティック・ビューには、システムのリアルな写真と、すべてのコンポーネントの詳細なグラフィックスが表示されます。
構成図ビューはデータ指向で、ロケータ・ライト、ステータス、温度、ホスト名などの、最も重要な情報が表示されます。ビューの各コンポーネントは、コンポーネントを簡単に識別できるように、タイプに基づいて色分けされています。右側の温度の表示オプションをクリックすると、その情報を提供しているターゲットの温度が表示されます。ターゲットを空のスロットに配置するには、「温度」トグルの下の「空のスロット」オプションを選択します。選択しない場合、空のスロットはアクティブになりません。
表ビューは、物理ビューを表で表したもので、表示対象コンポーネントと最も重要な情報のリストが表示されます。
ラックのランディング・ページのメイン・セクションにある2つ目のタブをクリックして、「ファームウェア」ビューを表示します。「ファームウェア」ビューには、ラックに配置されたすべてのターゲットのファームウェアが表形式で表示されます。ターゲット名、ターゲット・タイプ、ファームウェア・タイプおよびファームウェア・バージョンが表形式で表示されます。検索オプションは、すべての列の表ヘッダー(たとえば「ターゲット名」、「ターゲット・タイプ」、「ファームウェア・タイプ」、「ファームウェアのバージョン」)上で使用できます。「ターゲット・タイプ」検索フィールドで、ドロップダウン・リストからターゲットのタイプを選択します。ファームウェア検索フィールドにファームウェア・タイプを入力して、選択したファームウェア・タイプのターゲットのみを表示できます。
ラックを作成した後、ラックにハードウェア・ターゲットを配置(追加)できます。空のラックのフォトリアリスティック画像が前面ビューと背面ビューとともに表示されます。ラック内のスロットには、ラック・スロットとPDUスロットの2タイプがあります。ラック・スロットには、スイッチ、サーバー、ZFSアプライアンス、ストレージ・セルおよびラックに配置できるその他のターゲットを配置できます。PDUスロットには、PDUを配置できます。
空または占有されているラックやPDUスロットを右クリックして、アクション・メニューを起動できます。
ラックにターゲットを配置するには、次の手順を実行します。
ラックの空のスロットを右クリックし、「ターゲットの配置」をクリックします。ターゲットをラックに配置ウィザードが開きます。
「選択したターゲット」フィールドで、検索アイコンをクリックして追加するターゲットを検出します。
「ターゲット・タイプ」フィールドで、追加するターゲットのタイプに対応するチェック・ボックスを選択します。検出されたターゲットがリストされます。
ターゲットをリストから選択し、「選択」をクリックします。
「位置」フィールドの値は、クリックしたスロット位置から、自動的に記入されます。ターゲットを異なるスロットに配置する場合、ターゲットを配置する空のスロットの位置を入力します。
「高さ」フィールドで、ターゲットの高さを指定します。入力以前に表示される高さは、選択したターゲットのタイプに基づいています。
「向き」フィールドで、ターゲットの方向(「全体」、「前面」または「背面」など)を指定します。(スイッチなど、一部のターゲットは、スロットの半分のみを占有します)。
「水平位置」フィールドで、「全体」、「左」または「右」を指定します。これは、そのターゲットの占有状態に基づきます。一部のターゲットはスロット全体を占有し、一部はスロットの左または右の側を占有します。
「OK」をクリックします。ターゲットは、ラックに配置されます。
ラック内のターゲットの位置を編集したり、必要に応じてターゲットを別のスロットに配置することができます。
ターゲットの位置を編集するには、次の手順を実行します。
ターゲットを右クリックして、「ターゲットの編集」を選択します。
該当する値を編集し、「OK」をクリックします。
ラックに配置されたターゲットを削除できます。
ラックからターゲットを削除するには、次の手順を実行します。
ラックの物理ビューに移動します。
削除するターゲットを右クリックして、「ターゲットの削除」をクリックします。
「OK」をクリックして確定します。ターゲットがラックから削除されます。
注意: ターゲットはラックから削除されますが、Enterprise Managerによって引き続きモニタリングされます。 |
詳細は、次を参照してください: