Go to main content

Oracle® Solaris 11.4 でのシステムサービスの管理

印刷ビューの終了

更新: 2018 年 8 月
 
 

このリリースの新機能

今回のリリースの SMF の新機能は次のとおりです。

追加のリポジトリレイヤー

3 つの新しいリポジトリレイヤーによって、構成のよりきめ細かい指定が可能になります。詳細は、リポジトリレイヤーおよび SMF プロファイルの作成を参照してください。

  1. enterprise-profile レイヤー – エンタープライズのすべての Oracle Solaris システムにまたがって適用される構成。

  2. node-profile レイヤー – 特定の Oracle Solaris インスタンスに固有の構成。

    既存の site-profile レイヤーは、Oracle Solaris によって提供されなかった構成 (sysconfig またはユーザープロファイルによって提供された構成など) に使用されてきました。Oracle Solaris 11.4 では、site-profile レイヤーは、同じ場所またはサイトにある多数のシステムに共通の構成のためのものです。以前 site-profile レイヤーに属していたほとんどの構成は現在、node-profile レイヤーに属しています。

    システムが最初に Oracle Solaris 11.4 に更新されると、/etc/svc/profile/site/ ディレクトリ内のすべてのプロファイルと /etc/svc/profile/site.xml プロファイル (存在する場合) は /etc/svc/profile/node/ ディレクトリに移動されます。そのあと、これらのプロファイルが記述する構成が node-profile レイヤーの一部になります。移動されたプロファイルには、移動されたということと、前に配置されていた場所を示す名前が付けられます。たとえば、/etc/svc/profile/site/sc_profile.xml プロファイルは /etc/svc/profile/node/migrated_etc_svc_profile_site_sc_profile.xml に移動され、/etc/svc/profile/site.xml/etc/svc/profile/node/migrated_etc_svc_profile_site.xml に移動される可能性があります。

    IPS パッケージによって提供された /etc/svc/profile/site/ ディレクトリ内のファイルは移動されず、その構成は site-profile レイヤーの一部のままです。

  3. sysconfig-profile レイヤー – sysconfig コマンドを対話形式で使用して指定された構成、および AI クライアントや zoneadm (installattach、または clone) コマンドによってインストールされたプロファイルで指定されたすべての構成。

    システムが最初に Oracle Solaris 11.4 に更新されると、/etc/svc/profile/sysconfig/ ディレクトリ内のすべての .xml ファイルは /etc/svc/profile/backup/timestamp/profiles.tar ファイルにバックアップされます。このディレクトリ内の一部のプロファイルには、sysconfig または Oracle Solaris インストーラによって実行された構成や、admin レイヤーにあるアクティブな構成が含まれていることがあります。アクティブな構成を含むプロファイルはそのまま残されるため、構成が admin レイヤーから sysconfig-profile レイヤーに効果的に移行されます。SMF リポジトリによって参照されていない /etc/svc/profile/sysconfig ディレクトリ内のプロファイルはすべて、/etc/svc/profile/backup/timestamp/profiles.tar ファイルにバックアップされたあとに削除されます。

入れ子になったプロパティーグループ

プロパティーグループの親を、サービスやサービスインスタンスまたは別のプロパティーグループにできます。この機能を別の方法で説明すると、プロパティーグループはプロパティーや、任意の数の子プロパティーグループを持つことができます。プロパティーグループを入れ子にすると、構成データ間の関係をよりきめ細かく定義できます。入れ子になったプロパティーグループ内のプロパティーを識別するには、サービス構成の検査に示すように、親プロパティーグループもすべて指定します。

プロパティーグループ名とプロパティー名のオプション

svcprop および svccfg コマンドで -G オプションを使用すると、プロパティーグループを指定できます。-P オプションを使用すると、プロパティーを指定できます。svccfg コマンドで -T オプションを使用すると、プロパティータイプを指定できます。サービス構成の検査を参照してください。

プロパティーグループ名とプロパティー名内の特殊文字

プロパティーグループ名とプロパティー名には、Uniform Resource Identifier (URI) Generic Syntax RFC 3986 で定義されている任意の文字を含めることができます。Oracle Solaris 12 でのシステムサービスの開発 の Naming Property Groups and Propertiesを参照してください。

ステンシル定義

アプリケーションが同じ構文を持つ複数の構成ファイルを必要としている場合は、ステンシル定義機能を使用すると、1 つのサービスを使用してすべての構成ファイルを定義できます。

目標サービス

目標サービスは、依存サービスの構成可能なセットの単一モニタリングポイントを提供します。online 状態に到達できないほとんどのサービスは、暗黙のうちに offline 状態のままになります。目標サービスは maintenance 状態に移行し、管理者の介入なしではその依存関係のいずれかを満足できない場合は FMA アラートを生成します。

svcadm goals コマンド

svcadm goals コマンドは、目標サービスの目標の依存関係を構成します。目標サービスの目標の変更を参照してください。svcadm コマンドのほかのサブコマンドと同様に、svcadm goals コマンドでは、同期動作を要求するための -s オプションを指定できます。