ホストと ILOM の相互接続を介した Oracle ILOM サービスプロセッサ (SP) へのアクセスを容易にするために使用されるホスト資格キャッシュ機能は無効にされています。ilomconfig create credential コマンドでは、Oracle ILOM のユーザー名とパスワードの情報を格納するためにホストに資格キャッシュファイルが作成されなくなります。既存の資格キャッシュも、Oracle ILOM SP にアクセスする Oracle Hardware Management Pack コマンドで使用されません。
この変更は、Oracle ILOM 3.2.4 より前のバージョンのシステムでのみ、システムのローカル SP にアクセスする一部の Oracle Hardware Management Pack コマンド (fwupdate、ilomconfig、ubiosconfig など) が発行される動作に影響します。これらのシステムでは、(ホストと ILOM の相互接続またはリモートの Ethernet ネットワークのいずれかに) LAN インタフェースを使用する場合、SP にアクセスするコマンドに -H および -U オプションを使用して手動で資格情報を含める必要があります。資格情報を指定しない場合、これらのコマンドはデフォルトの低速なローカル KCS インタフェースを使用してローカルの Oracle ILOM SP にアクセスします。
Oracle ILOM バージョン 3.2.4 以降のシステムの場合は、ホストと ILOM の相互接続を介してローカルの SP にアクセスするコマンドを実行するときに、資格情報を含める必要はありません。ネットワーク接続を使用して SP にアクセスするコマンドを実行するときは、資格情報を手動で含める (-H および -U オプションを使用) 必要があります。
以前に保存されたホスト資格キャッシュを削除する機能は、ilomconfig delete credential コマンドを使用することによって引き続きサポートされます。
回避方法
Oracle ILOM SP (3.2.4 より前のバージョン) にアクセスし、ユーザー資格証明を必要とする Oracle Hardware Management Pack コマンドは、コマンド行から手動で入力する必要があります。必要なパスワードは、stdin にパイプしてスクリプトで使用することもできます。
例:
ilomconfig list system-summary --remote-hostname=sp_ip --remote-username=username
cat passwd.file | fwupdate list all --remote-hostname=sp_ip --remote-username=username
ここで、sp_ip は Oracle ILOM SP の IP アドレス、username は root 権限を持つ Oracle ILOM のユーザーアカウント、および passwd.file はユーザーが作成した、Oracle ILOM ユーザーアカウントのパスワードが含まれているファイルです。