自動モードで fwupdate を使用してローカルサービスプロセッサのファームウェア更新を行うときは、fwupdate によってホストと ILOM の相互接続 (有効になっている場合) が自動的に使用されます。ただし、Oracle ILOM に問題があるため (バグ 25042438 で修正済み)、fwupdate コマンドを使用した x86 または SPARC システムのファームウェア (Oracle ILOM、OBP、BIOS、SYSFW など) や SPARC フォールバックブートイメージの更新に長い時間がかかったり、失敗したりすることがあります。これは、Oracle ILOM の問題が原因でホストと ILOM の相互接続 (最速の接続) の信頼性が得られない可能性があるためです。
その結果、x86 システムのファームウェア (Oracle ILOM や BIOS など) の更新を試みると、更新プロセスは低速の KCS/BMC インタフェースにフォールバックすることがあります。あるいは、SPARC システムのファームウェア (Oracle ILOM、OBP、SYSFW など) やフォールバックブートイメージの更新を試みると、低速の KCS/BMC がサポートされていないために更新プロセスが失敗することがあります。
この問題は、Oracle ILOM 3.2.8 以前のバージョンを含むシステムで発生することがあります。この動作は断続的なもので、転送の信頼性には影響せず、Oracle ILOM へのアクセスにどのパスが使用されるかを左右するだけです。
Oracle Hardware Management Pack バージョン 2.4.0.0 以降を、バグ 25042438 の修正を含む Oracle ILOM バージョンとともに使用すると、この問題は発生しません。それより前のバージョンの Oracle Hardware Management Pack では、Oracle ILOM に修正が含まれていても、この断続的な動作がまだ見られる可能性があります。
回避方法
この問題を回避し、高速のインタフェースを使用するには、fwupdate で –H および –U オプションを使用して、ホストと ILOM の相互接続を直接ターゲットにします。たとえば、x86 または SPARC システムのシステムファームウェアを更新する場合は、次の操作を行います。
# fwupdate update sysfw -x metadata.xml -H 169.254.182.76 -U root
ここで、169.254.182.76 はホストと ILOM の相互接続の Oracle ILOM ポートの IP アドレスであり、root は root ユーザーを指します。