Oracle Hardware Management Pack for Oracle Solaris には、Oracle サーバーをモニターするために役立つ Server Management Agent が含まれています。
Oracle Server Management Agent には次のコンポーネントが含まれています。
Oracle Server Hardware Management Agent
Oracle Server Hardware SNMP Plugins
itpconfig。Oracle ILOM サービスプロセッサによって生成されたトラップを、ホストと ILOM の相互接続を介して転送できます。
svc:/system/sp/management:default と呼ばれる (11.2 より前の Oracle Solaris バージョンでは hwmgmtd と呼ばれていた) Oracle Server Hardware Management Agent (Hardware Management Agent) を使用すると、OS からサーバーとサーバーモジュールのハードウェアをモニターおよび管理できます。デフォルトでは、Hardware Management Agent はストレージポーラーを管理し、システム内のストレージデバイスに関する Oracle ILOM 情報 (これらのデバイスに対するあらゆる変更情報を含む) を提供します。
ポーリングに対するデフォルトの Hardware Management Agent 構成は、SNMP モニタリングが使用されないシステムで最適な機能を提供します。
ホストベースの SNMP モニタリングが使用される場合、Hardware Management Agent と関連する Oracle Server Hardware SNMP Plugins (Hardware SNMP Plugins) が Oracle サーバーのホストオペレーティングシステム上で実行されます。Hardware Management Agent は、Oracle ILOM サービスプロセッサ (SP) にサーバーの現在の状態に関する情報を定期的にポーリングします。収集された情報は、Hardware Management Agent が Hardware SNMP Plugins を使用して SNMP 経由で提供します。
Hardware Management Agent は、最新の Oracle サーバーで使用可能なホストと ILOM の相互接続、または前の世代のサーバーのキーボードコントローラスタイル (KCS) インタフェースのいずれかを介して、SP にハードウェア情報をポーリングします。この帯域内機能では、Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM) SP の管理ポートをネットワークに接続することなく、サーバーとブレードサーバーモジュールのモニタリングに単一の IP アドレス (ホストの IP) を使用できます。
さらに、Hardware Management Agent は Hardware Management Agent のステータスに関する情報を含む別個のログを維持するため、トラブルシューティングに使用できます。
Oracle Server Hardware SNMP Plugins は、SNMP を使用して Oracle サーバーを効果的にモニターできるように設計されたハードウェア固有の管理情報ベース (MIB) ファイルと OS ネイティブの SNMP プラグインで構成されます。
sunHwMonMIB は、サーバー上のセンサーとアラームの状態を示し、次の情報を提供します。
システム全体のアラームのステータス
デバイスタイプごとの集合アラームのステータス
FRU アラームのステータス
センサー、センサーの種類、センサーの読み取り値、およびセンサーのしきい値のリスト
インジケータの状態
システムロケータ制御
基本製造情報を含むインベントリ
製品およびシャーシのインベントリ情報 (シリアル番号やパーツ番号など)
各センサーのアラームのステータス
sunHwTrapMIB は、Oracle サーバーで生成される可能性があるハードウェアイベントのトラップ一式を示します。ここでは、次の情報について説明します。
サーバーの環境状態に影響を与える状態 (温度、電圧、現在の範囲外状態など)
サーバーのハードウェアコンポーネントに影響を与えるエラー状況 (FRU の挿入や取り外し、セキュリティー侵入通知など)
sunStorageMIB は、システムストレージに関する次の情報を提供します。
基本製造情報、プロパティー、コントローラのアラームのステータス
ディスクのプロパティーとアラームのステータス
RAID ボリュームのプロパティーとアラームのステータス
論理コンポーネントのステータス
itpconfig コマンド行インタフェース (CLI) ツールは、必要なハードウェアを備えたサーバーで使用可能なホストと ILOM の相互接続を介して SNMP トラップをホストに転送するよう Oracle ILOM を構成します。使用しているサーバーでホストと ILOM の相互接続がサポートされるかどうかを調べるには、サーバーのドキュメントを参照してください。また、itpconfig を使用して、Oracle ILOM SP とホストとの間でホストと ILOM の相互接続を構成することもできます。
Oracle Hardware Management for Oracle Solaris 11.3 SRU 18 では、Oracle ILOM がトラップを送信した際にトラッププロキシが Hardware Management Agent に通知できるようにするための機能が追加されました。Oracle ILOM に定期的にポーリングして情報を取得する代わりに、トラップの検出により、Oracle ILOM から最新データを取得するための更新サイクルが開始されます。デフォルトでは、トラップによってポーリングサイクルがトリガーされない場合、Oracle ILOM は 1 時間に 1 回 Hardware Management Agent によってポーリングされます。この機能の詳細については、Oracle® Server Management Agents for Oracle Solaris 11.3 ユーザーズガイド の Hardware Management Agent 構成ファイルを参照してください。