Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド 12c (12.2.1.1.0) E77226-02 |
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管理者として、Oracle BIプレゼンテーション・サービスをローカライズするための各種タスクを実行します。
次のトピックがあります。
ユーザーが英語以外の言語を使用する場合は、Oracle BIプレゼンテーション・サービスのユーザー・インタフェースをローカライズできます。
ユーザーは、Oracle BI EEのサインイン・ページで言語を選択できます。これにより、ユーザー・インタフェースの多くの要素が適切な言語で自動的に表示されます。サイン・イン後、ユーザーは、「マイ・アカウント」ダイアログの「プリファレンス」タブで言語設定を変更できます。
ユーザーの設定はWEBLANGUAGEセッション変数に保存されます。Oracle BIプレゼンテーション・サービスのユーザー・インタフェースでは、ユーザーがサインイン・ページで言語を選択したときにWEBLANGUAGEが設定されます。
注意:
Oracle BIアプリケーションでは、ユーザーの初回ログイン時にWEBLANGUAGEがブラウザの言語に設定されます。たとえば、言語がフランス語に設定されているブラウザを使用してOracle BIアプリケーションに初めてログインすると、WEBLANGUAGEの値はFrenchになり、メタデータはフランス語に翻訳されます。
次の各項の説明に従い、管理者として、Oracle BIプレゼンテーション・サービスのユーザー・インタフェースの他の要素をローカライズするための各種タスクを実行します。
Oracle BI EEは、ユーザー・インタフェースの各要素およびメッセージを制御する多くのファイルとともにインストールされます。
これらのファイルは、ORACLE_HOME/bi/bifoundation/web/msgdb
ディレクトリのmessagesサブディレクトリおよびpagesサブディレクトリにインストールされます。これらの要素およびメッセージをローカライズするには、それらのファイルをSDD/service_instances/service1/metadata/content/msgdb/l_xx
のl_xxサブディレクトリにコピーします。
SDDはシングルトン・データ・ディレクトリです(詳細は、「Oracle Business Intelligenceの主なディレクトリ」を参照)。_xxは、言語拡張子を示します。ファイルをコピーしたら、コピー先のサブディレクトリに対応する言語に合せてコンテンツを変更できます。
優先通貨に関連付けられたメッセージをローカライズできます。
ユーザーの優先通貨の使用の詳細は、「静的マッピングを使用したユーザーの優先通貨オプションの定義」を参照してください。
各ユーザーの優先通貨に関連付けられたメッセージをローカライズするには:
Oracle BI EEで、適切にローカライズされたテキストがユーザーに表示されます。この例では、表示されるテキストはMy Currency Text 1です。
ユーザーに表示される言語を変更するには、ユーザーのブラウザに指定されている言語をオーバーライドします。
プレゼンテーション・サービスのサインイン・ページの表示に使用されるデフォルト言語は、ユーザーのクライアント・ブラウザの設定から取得されます。次の手順は、この言語を変更する方法について説明しています。
注意:
次の手順では、例としてInternet Explorer 7.0を使用しています。別のブラウザを使用する場合は、必要に応じて内容を置き換えてください。Internet Explorerでユーザーのログイン画面のデフォルト言語を変更するには:
サインイン・ページでユーザーが使用できる言語およびロケールを構成できます。
この機能は、ユーザーがアクセスできる言語およびロケールの数を制限する場合に便利です。instanceconfig.xmlファイルのAllowedLanguages要素およびAllowedLocales要素によって、使用できる言語およびロケールを指定します。
使用できる言語およびロケールを手動で構成するには:
プレゼンテーション・サービスでは、パフォーマンス・タイルを使用して、上位レベルの集計データの1つに関心を集めることができます。
タイルには、1,000,000のような数字を含めることも、たとえば1Mのように、インジケータを使用した値の「圧縮」または「スケーリング」を指定することもできます。
数字をスケーリングするために、プレゼンテーション・サービスでは現在のロケールで使用可能なスケール変更係数を検索して、数字を処理し、そのインジケータの値を追加します。現在のロケールでスケール変更係数が定義されていない場合、スケーリングは適用されません。数字のスケーリングは言語によって異なるため、次の手順の説明に従って、localedefinitions.xmlファイルを手動で編集してスケーリングを制御できます。
数字のスケーリングを指定するには:
詳細は、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイドのパフォーマンス・タイル・ビューの編集 に関する項を参照してください。
ユーザーは、サインイン・ページを表示してOracle BI EEを起動するとき、サインイン・プロセスの一部として言語を選択できます。
ユーザーは「マイ・アカウント」ダイアログの「プリファレンス」タブで言語を選択することもできます。
ダッシュボードまたはアプリケーションの他のページを表示するURLをユーザーに提供する場合、URLパラメータをプロファイル属性として定義できます。これにより、アプリケーションの言語設定と一致するように、ダッシュボードおよび分析の言語が動的に設定されます。
運用アプリケーションでは、シンボリックURLによって統合環境内のダッシュボードおよび分析が組み込まれます。Oracle BIプレゼンテーション・サービスの場合、URLパラメータLangによってWebページのレンダリングで使用される言語が指定されます。
Langパラメータは、Oracle Business Intelligenceに接続する運用アプリケーションで定義されたシンボリックURLに含めることができます。Langパラメータはプロファイル属性として定義されますが、シンボリックURLが実行時に作成される場合は、プロファイル属性のLanguageCodeが値として設定されます。次の表に、Langを含む、シンボリックURLパラメータ・アプレットのパラメータ設定の例を示します。
たとえば次のURLでは、サインイン・ページがフランス語で表示されます。
http://Server_Name:port_number/analytics/saw.dll?Dashboard&Lang=fr
名前 | タイプ | Path引数の値 | 追加 | シーケンス番号 |
---|---|---|---|---|
Cmd |
定数 |
Go |
Y |
1 |
Path |
定数 |
/shared/Sales/Pipeline/Overview/Top 10 Deals |
Y |
2 |
nQUser |
コマンド |
UseLoginId |
Y |
3 |
nQPassword |
コマンド |
UseLoginPassword |
Y |
4 |
PostRequest |
コマンド |
PostRequest |
Y |
5 |
Lang |
プロファイル属性 |
LanguageCode |
Y |
6 |
Oracle BIプレゼンテーション・カタログには、分析およびダッシュボードなど、ユーザーが作成するオブジェクトが格納されます。これらのオブジェクトの名前および説明はテキスト文字列に保持されます。
オブジェクトのテキスト文字列をローカライズする必要がある場合は、翻訳するために、カタログからテキスト文字列をエクスポートします。その後、文字列を翻訳して公開します。
この項では、キャプションをローカライズする手順について説明します。
エクスポート・プロセスでは、順番に行う必要がある一連の手順が必要となります。
エクスポート・プロセスでは、共有フォルダ内の第1レベルのサブフォルダそれぞれに対してXMLファイルが1つ作成されます。このファイル名の形式はfoldername captions.xmlで、foldernameは共有フォルダ内のサブフォルダの名前を表します。各XMLファイルには、対応する第1レベル・フォルダおよびそのサブフォルダ内にあるすべてのコンテンツのテキスト文字列が含まれます。
たとえば、プレゼンテーション・カタログの共有フォルダにMarketing、ServiceおよびSalesという第1レベル・フォルダが含まれている場合は、エクスポート・プロセスによって次の3つのXMLファイルが作成されます。
marketingcaptions.xml
salescaptions.xml
servicecaptions.xml
コンテンツを翻訳した後、これらのフォルダを次のディレクトリ内の対応する場所に配置します。
SDD/service_instances/service1/metadata/content/msgdb/l_xx/captions
SDDはDOMAIN_HOME/bidata
などのシングルトン・データ・ディレクトリです(詳細は、「Oracle Business Intelligenceの主なディレクトリ」を参照)。
エクスポート・プロセスでは、新しいXMLファイルが生成されるだけでなく、カタログが変更され、各オブジェクトの適切なメッセージIDが挿入されます。プレゼンテーション・サービスでは、これらのメッセージIDによって新しい翻訳済テキストが特定されます。
補助(拡張Unicode)文字を含む名前を持つフォルダをエクスポートする場合、エラーが発生する可能性があることに注意してください。
エクスポート・プロセスが完了したら、出力XMLファイルをローカライズ・チームに配信します。
XMLファイルを編集する場合は、XMLファイル用に設計されたエディタを使用します。XMLファイルの上部に指定されているエンコーディングに従うこと、および必要に応じて特殊文字をエスケープすることに注意してください。管理者およびローカライズ・チームのスタッフが、翻訳済テキスト文字列に関するエラーを解決する責任者です。オブジェクトが追加、削除または変更された場合は、常に、カタログのコンテンツが最新であることを確認します。
翻訳対象言語ごとに、すべての出力ファイルのコピーを作成できます。
最初の図は、エクスポートされたキャプションXMLファイルの翻訳前の抜粋です。ファイル名はmyfoldercaptions.xmlです。2番目の図は翻訳後のファイルからの抜粋です。ファイル名はmyfoldercaptions_fr.xmlです。
カタログからエクスポートしたテキスト文字列が重複する問題が発生することがあります。
カタログからエクスポートされたテキスト文字列の重複は、複数のユーザーが「キャプションのエクスポート」ユーティリティを同時に実行した場合、または同じユーザーが1分以内にこのユーティリティを2回実行した場合に発生します。次の手順は、重複するキャプションに対処する方法について説明しています。
重複するエクスポートされたテキスト文字列を処理するには:
重複するキャプションを含む、次のwebmessages.xmlファイルを考えてみます。
<WebMessageTable system="catalog" type="folder" path="/shared/example/A"> <WebMessage name="kcap12790830_5" use="Caption" status="new"> <TEXT>A Really Good Report</TEXT> </WebMessage> </WebMessageTable> <WebMessageTable system="catalog" type="folder" path="/shared/example/B"> <WebMessage name="kcap12790830_5" use="Caption" status="new"> <TEXT>I like this report</TEXT> </WebMessage> </WebMessageTable> <WebMessageTable system="catalog" type="folder" path="/shared/example/Copy of A"> <WebMessage name="kcap12790830_5" use="Caption" status="new"> <TEXT>A Really Good Report</TEXT> </WebMessage> </WebMessageTable>
このサンプル・ファイルでは、重複する無効なメッセージIDがオブジェクトBに含まれています。オブジェクトCopy of Aには、有効であるものの、重複するメッセージIDが含まれています。「キャプションのエクスポート」ダイアログで、次のいずれかを選択できます。
「1つ残す」を選択すると、ファイルのコンテンツは変更されません。
「IDの削除」を選択すると、オブジェクトBおよびオブジェクトCopy of Aの両方に対して新しい一意のIDが生成されます。
「テキストの削除」を選択すると、オブジェクトBに対して新しい一意のIDが生成され、オブジェクトCopy of AのWebMessage要素が削除されます。このオプションにより、通常、翻訳するメッセージは少なくなりますが、プレゼンテーション・サービスおよびCatalog Managerのカタログのディレクトリ・リストで、同じ名前を持つ2つのオブジェクトが表示されることに注意してください。
カタログのテキスト文字列をエクスポートしたら、それをユーザーに公開する必要があります。
カタログのテキスト文字列を公開するには:
翻訳済のキャプションを開発環境から本番環境に移動するには:
キャプション・ファイルの処理:
キャプション・ファイルが本番環境に存在しない場合は、開発環境から本番環境へ単純にファイルをコピーします。
キャプション・ファイルが本番環境に存在する場合は、最初に既存ファイルのバックアップ・コピーを作成します。次に、テキスト・エディタまたはXML編集ツールを使用して本番環境のキャプション・ファイルを開き、開発環境で行った変更を手動で(十分に注意しながら)挿入します。