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Oracle® Fusion Middleware Oracle HTTP Serverのインストールと構成
12c (12.2.1.1)
E77352-02
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4 WebLogic ServerドメインにおけるOracle HTTP Serverの構成

Oracle HTTP Serverをインストールした後、既存のInfrastructureドメインをOracle HTTP Serverで拡張できます。

注意:

「インストール・タイプ」画面で「同じ場所に配置されたHTTPサーバー(WebLogic Server経由で管理)」を選択した場合にのみ、この項の構成手順を実行します。「スタンドアロンHTTPサーバー(WebLogic Serverとは切り離して管理)」を選択した場合、スタンドアロン・ドメインにおけるOracle HTTP Serverの構成を参照してください。

Oracle HTTP Serverのドメイン構成オプションの詳細は、Oracle HTTP Serverについてを参照してください。

Oracle Fusion Middleware Infrastructureドメインをまだ作成していない場合、Oracle HTTP Serverと同時に作成できます。手順については、『Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』のOracle Fusion Middleware Infrastructureドメインの構成に関する項を参照してください。ただし、「拡張構成の選択」において、システム・コンポーネントも選択していることを確認してください。

4.1 管理サーバーの停止

構成ウィザードを起動する前に、管理サーバーを停止する必要があります。これにより、ドメインの構成時に、構成のロック、保存、アクティブ化が発生しなくなります。

管理サーバーを停止するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

  • UNIXオペレーティング・システムの場合:

    ./stopWebLogic.sh
    
  • Windowsオペレーティング・システムの場合:

    stopWebLogic.cmd
    

Oracle Fusion Middleware Infrastructureドメインを構成した際に入力した、管理ユーザーのログイン接続情報の入力を要求されます。

4.2 構成ウィザードの起動

構成ウィザードを起動して、ドメインの構成を開始します。

構成ウィザードを起動する手順は次のとおりです。

  1. binディレクトリに移動します。

    UNIXオペレーティング・システムの場合:

    ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/bin

    Windowsオペレーティング・システムの場合:

    ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\bin

    ここでORACLE_HOMEは、12c (12.2.1.1) Oracleホームになります。

  2. 構成ウィザードを起動します。

    UNIXオペレーティング・システムの場合:

    ./config.sh
    

    Windowsオペレーティング・システムの場合:

    config.cmd

4.3 ドメインを拡張するために構成ウィザード画面へ移動

構成ウィザードを使用して、Oracle HTTP Serverインスタンスで既存のInfrastructureドメインを拡張します。

注意:

Oracle HTTP Serverインスタンスを既存のドメインに追加する際に、任意の新規コンポーネントに割り当てているポートが利用可能であることを確認してください。構成ウィザードでは、ポートの自動的な割当ては実行されません。

次の各項では、構成ウィザードの各手順を説明します。

4.3.1 ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択

Oracle HTTP Serverで更新するドメインを指定する必要があります。

ドメイン・タイプおよびドメインのホーム・ディレクトリを指定する手順:

  1. 「構成タイプ」画面で、「既存ドメインの更新」を選択します。
  2. 「ドメインの場所」フィールドで、Infrastructureドメインを構成する際に指定したドメイン・ホームを選択します。

ヒント:

詳細は、Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングのドメイン・ホーム・ディレクトリについてを参照してください。

この画面上のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。

4.3.2 Oracle HTTP Serverの構成テンプレートの選択

「テンプレート」画面を使用して、必要なテンプレートを選択します。

「テンプレート」画面で「製品テンプレートを使用してドメインを更新」が選択されていることを確認した後に、次のテンプレートのいずれかを選択します。

  • 完全JRF構成の場合、Oracle HTTP Server (同じ場所に配置) - 12.2.1.1.0 [ohs]を選択します。

    このテンプレートを選択すると、次が依存関係として自動的に選択されます。

    • Oracle Enterprise Manager Plugin for WEBTIER

  • 制限付きJRF構成の場合、Oracle HTTP Server (制限付きJRF) - 12.2.1.1.0を選択します。

必要な操作モードが不明な場合は、両方のモードについて完全JRFモードおよび制限付きJRFモードの理解を参照してください。

ヒント:

この画面上のオプションの詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のテンプレートを参照してください。

4.3.3 データベース構成タイプの指定

「データベース構成タイプ」画面を使用して、データベースとデータベース・スキーマの詳細を指定します。

「データベース構成タイプ」画面では、Infrastructureドメインに必要なFusion Middlewareスキーマを参照するためのドメインをすでに構成済であるため、すべてのフィールドが事前移入されています。すべてのフィールドにおける資格証明が、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの構成中に指定したものと同じであることを確認します。

データベース接続情報を確認してから、「RCU構成の取得」を選択します。「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示しています。

Connecting to the database server...OK
Retrieving schema data from database server...OK
Binding local schema components with retrieved data...OK

Successfully Done.

ヒント:

RCUの実行時にインストールされるスキーマの詳細は、リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成のサービス表スキーマの理解を参照してください。

この画面上のその他のオプションの詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のデータベース構成タイプを参照してください。

4.3.4 JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面を使用して、データベース・スキーマの詳細を確認または指定します。

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面の値が、すべてのスキーマについて適切であることを確認します。

ヒント:

高可用性環境の場合は、Oracle RACデータベースのデータ・ソース構成に関する追加情報について、『高可用性ガイド』の次の項を参照してください。

  • Oracle RACでのGridLinkデータ・ソースの構成

  • マルチ・データ・ソースの構成

この画面上のその他のオプションの詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のJDBCコンポーネント・スキーマを参照してください。

4.3.5 JDBC接続のテスト

「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用してデータ・ソース接続をテストします。

「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。

デフォルトでは、スキーマの作成時に指定したパスワードが、各スキーマ・コンポーネントのスキーマ・パスワードです。スキーマ・コンポーネントに応じて異なるパスワードを使用する場合は、各行の「スキーマ・パスワード」列に使用するパスワードを入力して前の画面(「JDBCコンポーネント・スキーマ」)で手動で編集します。パスワードを指定した後、パスワードを変更したスキーマに対応するチェック・ボックスを選択し、再度接続をテストします。

ヒント:

この画面上のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のJDBCコンポーネント・スキーマのテストに関する項を参照してください。

4.3.6 拡張構成の選択

「拡張構成」画面を使用して、ドメイン構成を完了します。

「拡張構成」画面で、次を選択します。

  • システム・コンポーネント

4.3.7 Oracle HTTP Serverの詳細の指定

「OHSサーバー」画面を使用して、ドメイン内のOracle HTTP Serverインスタンスを構成します。

「リスニング・アドレス」フィールドで、Oracle HTTP Serverインスタンスが常駐するホストのIPアドレスを指定します。localhostを使用しないでください。詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のリスニング・アドレスの指定を参照してください。

残りのすべてのフィールドは事前移入されますが、必要に応じて値を変更できます。たとえば、デフォルトのポート番号が他のサービスによって使用されていないことを確認してください。

この画面上のオプションの詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のOHSサーバーを参照してください。

4.3.8 マシンへのシステム・コンポーネントの割当

「マシンへのシステム・コンポーネントの割当」画面を使用して、Oracle HTTP Serverシステム・コンポーネントを、初期状態のFusion Middleware Infrastructureドメインを構成した際に定義したマシンに割り当てます。

「マシンへのシステム・コンポーネントの割当」画面で、次の操作を実行します。

  1. 「マシン」リスト・ボックスで、Oracle HTTP Serverインスタンスを割り当てるマシン(例: infra_machine_1)を選択します。

  2. 次のいずれかの方法で、選択したマシンにOracle HTTP Serverインスタンスを割り当てます。

    • 「システム・コンポーネント」リスト・ボックスのohs_1をダブルクリックします。

    • 「システム・コンポーネント」リスト・ボックスでohs_1を選択し、右矢印をクリックします。

ヒント:

Oracle HTTP Serverマシンを既存のマシンに関連付けしたり、新規マシンを作成したりすることができます。多くの場合、複数のホスト・コンピュータにトポロジをスケールアウトする際に、追加のマシンを作成します。詳細は、高可用性ガイドのトポロジのスケールアウト(マシンのスケールアウト)を参照してください。

4.3.9 構成の指定内容の確認とドメインの構成

「構成サマリー」画面に、拡張しているドメインの詳細な構成情報が表示されます。

画面上の各項目を検討し、情報が正しいことを確認します。変更するには、「戻る」ボタンをクリックするか、ナビゲーション・ペインの画面を選択していずれかの画面に戻ります。ドメインの更新は、「更新」をクリックするまで開始されません。

ヒント:

この画面上のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成サマリーに関する項を参照してください。

4.3.10 ドメイン・ホームと管理サーバーURLの記録

「構成に成功しました」画面に、構成したばかりのドメインに関する情報が表示されます。

後で必要になるので、次の項目を書きとめます。

  • ドメインの場所

  • 管理サーバーURL

ドメインの場所はノード・マネージャおよび管理サーバーを起動するスクリプトにアクセスするため、URLは管理サーバーにアクセスするために必要です。

「終了」をクリックして、構成ウィザードを閉じます。

4.4 サーバーの起動

構成が完了したら、ツールを使用してドメインを管理できます。

注意:

ドメイン管理に使用する追加のツールの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middlewareの管理ツールの概要に関する項を参照してください。

次の項の手順に従ってください。

4.4.1 ノード・マネージャの起動

ドメインごとにノード・マネージャを起動するには、次の手順を実行します。
  1. DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

  2. ノード・マネージャを起動します。

    • UNIXオペレーティング・システムでは、次に示すようにnohupnm.outをサンプル出力ファイルとして使用します。

      nohup ./startNodeManager.sh > LOG_DIR/nm.out&
      

      ここで、LOG_DIRは、ログ・ファイルを格納するディレクトリの場所です。

    • Windowsオペレーティング・システムの場合:

      startNodeManager.cmd

      注意:

      Windowsオペレーティング・システムでは、ノード・マネージャをスタートアップ・サービスとして、ノード・マネージャを構成することをお薦めします。これによって、システムが再起動されるたびに、ノード・マネージャが自動で起動されます。

      詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』の起動サービスとしてのノード・マネージャの実行に関する項を参照してください。

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ノード・マネージャの追加の構成オプションの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』を参照してください。

4.4.2 管理サーバーの起動

管理サーバーを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合は、次のコマンドを実行します。

./startWebLogic.sh

Windowsオペレーティング・システムの場合は、次のコマンドを実行します。

startWebLogic.cmd

ドメインの作成時に「ドメイン・モードおよびJDK」画面で「本番モード」を選択した場合、「管理者アカウント」画面に表示されたように、管理者ユーザーのログイン資格証明のプロンプトが表示されます。

ヒント:

管理サーバーの起動の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』で管理サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

本番モードでは、起動アイデンティティ・ファイルを作成することで、管理サーバーの起動時に必要なユーザー名とパスワードの指定を省略できます。詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』の管理サーバー用の起動アイデンティティ・ファイルの作成に関する項を参照してください。

管理サーバー・コンソールにアクセスすることで、管理サーバーが稼働中であることを確認できます。URLは、ドメインを構成するための「構成ウィザード」画面のナビゲートの「ドメイン・ホームと管理サーバーURLの記録」に記載されているように、「構成に成功しました」画面に表示されます(http://administration_server_host:administration_server_port/console)。デフォルトの管理サーバーのポート番号は7001です。

注意:

製品スキーマをホストしているデータベースが稼働中であり、管理サーバーからアクセスできることを確認してください。

管理コンソールの使用方法については、『Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle WebLogic Server管理コンソールの使用のスタート・ガイドを参照してください。

4.4.3 Oracle HTTP Serverインスタンスの起動

Oracle HTTP Serverインスタンスを起動するには、次の手順を行います。

  1. Oracle Fusion Middleware Controlにログインします。

    http://administration_server_host:administration_server_port/em
    

    管理サーバーのホストおよびポート番号は、「構成に成功しました」画面のURLに表示されたものです。デフォルトの管理サーバーのポート番号は7001です。

    インストール中に、ログイン接続情報が「管理者アカウント」画面に表示されます。

  2. ナビゲーション・パネルの左側にある「WebTier」をクリックします。

  3. 起動するOracle HTTP Serverインスタンス(ohs_1など)を選択し、トップ・パネルから「起動」をクリックします。

ヒント:

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用したOracle Fusion Middlewareの管理の詳細は、『Fusion Middleware ControlによるOracle Fusion Middlewareの管理』を参照してください。

他のツールおよび手順については、Oracle HTTP Serverの管理のOracle HTTP Serverインスタンスの起動を参照してください