このリリースでの『Oracle Database管理者ガイド』の変更点

このドキュメントは、Oracle Databaseの最新リリース用に変更されています。

Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)での変更点

Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)での『Oracle Database管理者ガイド』の変更点は次のとおりです。

新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

  • Oracle Sharding

    Oracle Shardingは、ハードウェアやソフトウェアを共有しない個別のOracleデータベースのプール間でデータの配布とレプリケーションをサポートする拡張性および可用性機能です。

    「シャード・データベースの管理」を参照

  • Oracleマルチテナント・オプションの新機能:

    • アプリケーション・コンテナ

      アプリケーション・コンテナは、マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)のオプション・コンポーネントであり、アプリケーション・ルートおよびそれに関連付けられたすべてのアプリケーションPDBから構成されます。アプリケーション・コンテナには、1つ以上のアプリケーションのデータが格納されています。

      「アプリケーション・コンテナ」を参照してください。

    • アプリケーション共通オブジェクト

      アプリケーション共通オブジェクトは、アプリケーション・ルートに作成され、アプリケーション・ルートに属するアプリケーションPDBと共有されています。

      「アプリケーション共通オブジェクトの管理」を参照してください。

    • 単一のCDBでの数千ものプラガブル・データベース(PDB)のサポート

      CDBには、最大で4,096個のPDBを含めることができます。

    • PDBでの異なるキャラクタ・セットの使用

      CDBルートのキャラクタ・セットがAL32UTF8である場合、CDB内の任意のコンテナは、CDBルートおよびCDB内の他のコンテナとは異なるキャラクタ・セットを使用できます。

      「CDBの構成方法の決定」および『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』を参照してください。

    • 別のCDBへのPDBの再配置

      最小限の停止時間でPDBを1回の操作で再配置できます。

      「再配置によるPDBの作成」を参照してください。

    • プロキシPDB

      プロキシPDBは、異なるCDB内のPDBを参照し、参照先PDBへのフル機能アクセスを提供します。

      「プロキシPDBとしてのPDBの作成」を参照してください

    • ホットPDBクローニング

      PDBのクローン操作中にソースPDBをオープン読取り/書込みモードにすることができます。

      「既存のPDBまたは非CDBのクローニングによるPDBの作成」を参照してください。

    • PDB作成時のサービスの名前変更

      CREATE PLUGGABLE DATABASE文のSERVICE_NAME_CONVERT句は、ソースPDBのサービス名に基づいて新しいPDBのユーザー定義サービスを名前変更します。

      サービス名の変更を参照してください。

    • CDBのコンテナの特定のサービスへの切替え

      ALTER SESSION SET CONTAINER文にサービス名を指定できます。

      「ALTER SESSION文を使用したコンテナへの切替え」を参照してください。

    • CDBでのPDBのメモリー使用量の管理

      PDB初期化パラメータを使用して、SGAおよびPGAメモリーの保証および制限を構成できます。

      PDBのメモリーを制御する初期化パラメータを参照してください。

    • 特定のPDBによって生成されるI/Oを制限します

      2つの新しい初期化パラメータ、MAX_IOPSおよびMAX_MBPSを使用して、PDBによって生成されるディスクI/Oを制限できます。MAX_IOPSはI/O操作の数を制限し、MAX_MBPSはI/O操作のMB数を制限します。

      「PDBのI/Oを制限する初期化パラメータ」を参照してください。

    • PDBパフォーマンス・プロファイル

      PDBパフォーマンス・プロファイルを使用して、PDBのセットにリソース・マネージャ・ディレクティブを指定できます。

      「PDBパフォーマンス・プロファイルの新規CDBリソース・プラン・ディレクティブの作成」を参照してください。

    • Oracle Database Resource Managerによって管理されるPDBの監視

      一連の動的パフォーマンス・ビューにより、Oracle Database Resource ManagerによるPDBの設定の結果を監視できます。

      「Oracle Database Resource Managerで管理されるPDBの監視」を参照してください。

    • PDBアップグレードの優先度指定

      CDBをアップグレードするとき、CDB内のPDBの優先順位を設定できます。優先度の高いPDBは、優先度の低いPDBより前にアップグレードされます。

      『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。

    • CDBのUNDOモード

      CDBは、ローカルUNDOモードまたは共有UNDOモードで実行できます。ローカルUNDOモードは、CDB内のすべてのコンテナがローカルUNDOを使用することを意味します。共有UNDOモードは、シングル・インスタンスCDBに対して1つのアクティブなUNDO表領域があることを意味します。Oracle RAC CDBの場合、アクティブなUNDO表領域はインスタンスごとに1つ存在します。

      「CDB UNDOモードの管理」を参照してください。

    • PDBの作成のパラレル化

      CREATE PLUGGABLE DATABASE文のPARALLEL句は、PDBの作成時にパラレル実行サーバーを使用するかどうか、および必要に応じて、並列度を指定します。

      「PDB作成の並列化」を参照してください。

    • アーカイブ・ファイルによるPDBのアンプラグとプラグ・イン

      PDBは、PDBおよびPDBにより使用されるファイル(データファイルおよびウォレット・ファイルなど)が記述されたXMLファイルの圧縮アーカイブとしてアンプラグできます。アーカイブ・ファイルは、拡張子が.pdbで、これを使用してCDBまたはアプリケーション・コンテナ内にPDBをプラグ・インできます。

      「PDBの切断について」および「切断されたPDBの接続について」

    • PDBのリフレッシュ

      PDBをリフレッシュ可能なクローンとして作成し、ソースPDBへの変更によってPDBをリフレッシュできます。

      「PDBのリフレッシュ」および「PDBをリフレッシュする」を参照してください。

    • PDB作成時のデフォルト表領域の指定のサポートの改善

      PDBのクローニングおよびプラグ・インなどの技術を使用して作成されたPDBでは、デフォルトの表領域を指定できます。以前は、PDBがCDBシードから作成されている場合にのみ、デフォルトの表領域を指定することができました。

      「デフォルト表領域」を参照してください。

    • PDB作成時のUSER_TABLESPACES句の拡張

      ユーザー表領域の作成モードは、PDBの作成モードと異なる場合があります。たとえば、PDBでファイル・コピーが指定されている場合でも、PDBの作成時に、ユーザー表領域では表領域のファイルを移動できます。

      「ユーザー表領域」を参照してください。

  • 表のオンライン再定義の改善:

    • 以前のリリースでは、BFILE列を含む表は、オンラインで再定義できませんでした。Oracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)では、BFILE列を含む表をオンラインで再定義できます。

    • 表の形状を変更していない表のオンライン再定義の場合は、表のロールバックを有効して、元の定義に表を戻し、表に対して行われたDMLの変更を保存できます。

      「表のオンライン再定義のロールバック」を参照してください。

    • 表のオンライン再定義中に、高速リフレッシュ可能な依存マテリアライズド・ビューをリフレッシュするには、REDEF_TABLEプロシージャまたはSTART_REDEF_TABLEプロシージャで、refresh_dep_mviewsパラメータをYに設定します。

      「表のオンライン再定義中に依存マテリアライズド・ビューをリフレッシュする方法」を参照してください。

    • DBMS_REDEFINITIONパッケージのEXECUTE_UPDATEプロシージャにより、表の一括更新のパフォーマンスを最適化します。REDOログに更新が記録されないため、パフォーマンスが最適化されます。

      「バルク更新のパフォーマンス最適化」を参照してください。

    • V$ONLINE_REDEFビューを問い合せて、表のオンライン再定義操作の進行状況を監視できます。

      「表のオンライン再定義の進行状況の監視」を参照してください。

    • 表のオンライン再定義が失敗したときは、多くの場合、失敗の原因となった問題を修正し、最後に停止したところからオンライン再定義プロセスを再開できます。

      「失敗後の表のオンライン再定義の再開」を参照してください。

  • リソース・マネージャによるPGA使用量の制限

    リソース・マネージャは、特定のコンシューマ・グループの各セッションに割当て可能なPGAメモリー量を制限できます。

    「プログラム・グローバル領域(PGA)」を参照してください。

  • 索引圧縮の改善

    以前のリリースで使用可能な低レベルに加えて、高レベルの拡張索引圧縮を指定できます。高レベルの拡張索引圧縮は、低レベルよりも多くの領域を節約します。

    「拡張索引圧縮を使用した索引の作成」を参照してください。

  • 配列の挿入のために使用可能なハイブリッド列圧縮

    配列の挿入によって挿入された行を、ハイブリッド列圧縮を使用して圧縮できます。以前のリリースでは、ダイレクト・パスINSERTにより挿入された行のみをハイブリッド列圧縮を使用して圧縮できました。

    「表圧縮について」を参照してください。

  • 表の移動操作の改善

    ALTER TABLE MOVE文にONLINEキーワードが含まれている場合、移動操作中にデータ操作言語(DML)の操作がサポートされます。また、ONLINEキーワードおよびUPDATE INDEXES句が含まれている場合は、移動操作中に索引を使用できます。

    「新規セグメントまたは表領域への表の移動」を参照してください。

  • 業務の分離のための新しいSYSRAC管理権限

    Oracle Databaseでは、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)の操作に関連するタスクのための新しい管理権限を提供するようになりました。

    「管理権限」を参照してください。

  • 実行時間の長いトランザクションのための新しいデータベース常駐接続プール・パラメータ

    MAX_THINK_TIMEパラメータに指定された制限によって、実行時間の長いトランザクションがロールバックされるのを防ぐために、DBMS_CONNECTION_POOLパッケージ内のサブプログラムのための新しいMAX_TXN_THINK_TIMEパラメータは、進行中のトランザクションを持つ任意のセッションの最大時間(秒単位)を指定します。

    「データベース常駐接続プーリングの構成パラメータ」を参照してください。

  • データベース常駐接続プールの各接続の状態に関する追加情報の提供

    V$CPOOL_CONN_INFOビューに追加された新しい列は、接続プール内の各接続の現在の状態に関する詳細を提供します。

    「接続プールの接続の状態の調査」を参照してください。

  • データベース・リンクの監視の向上

    新しいビューおよび提供されたPL/SQLファンクションにより、送信データベース・リンクのホスト名の判別、受信データベース・リンクの詳細の表示、および高いシステム変更番号(SCN)のアクティビティ・ソースの判別が可能になります。

    「送信データベース・リンクのホストの判断」「受信データベース・リンクの情報の判断」および「受信データベース・リンクの高SCNアクティビティ・ソースの判断」を参照してください。

  • オブジェクトの隔離

    オブジェクトの隔離は、エラーが発生したオブジェクトを隔離し、システムへの影響についてオブジェクトを監視します。

    「隔離されたオブジェクトの監視」を参照してください。

  • インスタンスの中断の遅延

    INSTANCE_ABORT_DELAY_TIME初期化パラメータは、エラーが発生してインスタンスが中断されるときの遅延時間を指定します。

    「インスタンス中断の遅延」を参照してください。

  • 事前作成されたプロセス

    Oracle Databaseでは、プロセスを事前に作成してクライアント接続パフォーマンスを向上できます。

    「事前作成されたプロセスの管理」を参照してください。

  • パーティション化された外部表

    大量のデータがある場合は、外部表をパーティション化して、問合せのパフォーマンスを高速化し、データのメンテナンスを強化できます。

    外部表のパーティション化を参照してください。

Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)での変更点

Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)での『Oracle Database管理者ガイド』の変更を次に示します。

新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

  • インメモリー列ストア

    インメモリー列ストア(IM列ストア)は、SGAのオプション領域で、表全体、表パーティション、個々の列およびマテリアライズド・ビューが圧縮列形式で格納されます。データベースでは、特殊な技法を使用して列データを超高速でスキャンします。IM列ストアはデータベースバッファ・キャッシュに代わるものではなく、補完するものです。

    「インメモリー列ストアによる問合せパフォーマンスの改善」を参照してください。

  • データ・ポンプによるインメモリー列ストアのサポート

    データ・ポンプを使用すると、インポートされるデータベース・オブジェクトについてインメモリー句を維持、上書き、削除できます。

    Oracle Database In-Memoryガイドを参照してください。

  • 強制全データベース・キャッシュ・モード

    パフォーマンスを改善するために、強制的にインスタンスでデータベースをバッファ・キャッシュに格納させることができます。

    「強制フル・データベース・キャッシュ・モードの使用方法」を参照してください。

  • 大規模表キャッシュ

    自動大規模表キャッシュ機能を使用すると、パラレル問合せでバッファ・キャッシュを使用できるようになります。

    「メモリー・アーキテクチャの概要」を参照してください。

  • 属性クラスタ表

    属性クラスタリングは、ディスク上に近接近でデータを格納するヒープ構成表のディレクティブを指定し、パフォーマンスおよびデータ・ストレージを向上させます。このディレクティブは、一括挿入や移動操作と同様、ダイレクト・パス操作に対してのみ適用できます。

    「属性クラスタ表の使用」を参照してください。

  • ゾーン・マップ

    ゾーンとは、ディスク上の連続したデータ・ブロックのセットです。ゾーン・マップでは、個々のゾーンすべてについて、指定された列の最小値および最大値を追跡管理します。ゾーン・マップの最大の利点は、表スキャンに関するI/Oを削減することにあります。

    「ゾーン・マップの使用」を参照してください。

  • 拡張索引圧縮

    拡張索引圧縮により、圧縮率が非常に高くなりますが、索引には依然として効率的にアクセスできます。拡張索引圧縮は、ブロック・レベルに作用し、各ブロックを最適に圧縮できます。つまり、ユーザーはデータの特性を認識する必要がありません。拡張索引圧縮がブロックごとに適した圧縮を自動的に選択します。

    「拡張索引圧縮を使用した索引の作成」を参照してください。

  • CDB再起動時のPDBのオープン・モードの保持

    pdb_save_or_discard_state句を指定してALTER PLUGGABLE DATABASE SQL文を使用すると、CDBの再起動時に1つ以上のPDBのオープン・モードを保持できます。

    「CDB再起動時のPDBのオープン・モードの保持または破棄」を参照してください。

  • CREATE PLUGGABLE DATABASE文のUSER_TABLESPACES

    この句を使用すると、複数のスキーマのデータを異なるPDBに分けることができます。たとえば、非CDBをPDBに移動する場合、その非CDBに多数のスキーマがあって、それぞれ異なるアプリケーションをサポートしているとき、非CDBで各スキーマが別個の表領域を使用していたとすると、この句を使用して各スキーマに属するデータを別個のPDBに分けることができます。

    「ユーザー表領域」を参照してください。

  • PDBをクローニングする場合のデータの除外

    CREATE PLUGGABLE DATABASE文のNO DATA句では、PDBのデータ・モデル定義をクローニングするが、PDBのデータをクローニングしないことを指定します。

    「PDBをクローニングする場合のデータの除外」を参照してください。

  • PDBファイル用のデフォルトのOracle Managed Filesファイル・システム・ディレクトリまたはOracle ASMディスク・グループ

    CREATE_FILE_DEST句によってデフォルトの場所を指定します。

    「新しいPDBのファイルの場所」を参照してください。

  • 非CDBのクローニングによるPDBの作成

    FROM句を含むCREATE PLUGGABLE DATABASE文で非CDBをクローニングすると、PDBを作成できます。

    「既存のPDBまたは非CDBのクローニングによるPDBの作成」を参照してください。

  • CREATE PLUGGABLE DATABASE文およびALTER PLUGGABLE DATABASE文のlogging_clause

    この句では、PDBのロギング属性を指定します。ロギング属性は、特定のDML操作をREDOログ・ファイルに記録する(LOGGING)か記録しない(NOLOGGING)かを制御します。

    この句およびCREATE PLUGGABLE DATABASE文の詳細は、「PDB表領域ロギング」を参照してください。この句およびALTER PLUGGABLE DATABASE文の詳細は、「ALTER PLUGGABLE DATABASE文を使用したPDBの変更」を参照してください。

  • ALTER PLUGGABLE DATABASE文のpdb_force_logging_clause

    この句は、PDBを強制ロギング・モードまたは強制ロギングなしモードにするか、PDBの強制ロギングモードまたは強制ロギングなしモードを解除します。

    「ALTER PLUGGABLE DATABASE文を使用したPDBの変更」を参照してください。

  • CREATE PLUGGABLE DATABASE文のSTANDBYS

    この句では、新しいPDBをスタンバイCDBに含めるかどうかを指定します。

    「スタンバイCDBへのPDBの包含」を参照してください。

  • すべてのPDB間でのユーザーが作成した表およびビューの問合せ

    CONTAINERS句を使用すると、CDB内のすべてのPDB間でユーザーが作成した表およびビューを問い合せることができます。

    「すべてのPDB間でのユーザーが作成した表およびビューの問合せ」を参照してください。

  • Oracle Clusterwareによる診断フレームワークのサポート

    Oracle Clusterwareでは、診断トレース・データおよびClusterwareアラート・ログの記録に診断フレームワークおよびADRを使用します。

    「Oracle Clusterware環境でのADR」を参照してください。

  • READオブジェクト権限およびREAD ANY TABLEシステム権限

    オブジェクトに対するREAD権限により、他の権限を付与しなくても、ユーザーはオブジェクトから選択できるようになります。

    詳細は、「外部表のシステム権限およびオブジェクト権限」および『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。

Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.1)での変更点

Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.1)での『Oracle Database管理者ガイド』の変更を次に示します。

新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

  • Oracle Multitenantオプション

    Oracle Multitenantオプションを使用すると、Oracle Databaseを、ユーザーが作成した1つ以上のプラガブル・データベース(PDB)を含むマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)として機能させることができます。PDBは、Oracle Netクライアントに非CDBとして表示されるスキーマ、スキーマ・オブジェクトおよび非スキーマ・オブジェクトのポータブル・コレクションです。Oracle Database 12cより前のOracle Databaseはすべて非CDBでした。PDBはCDBから切断して、別のCDBに接続できます。

    詳細は、「マルチテナント環境の管理」を参照してください。

  • マルチテナント環境でのResource Managerサポート

    リソース・マネージャはCDBレベルとPDBレベルでリソースを管理できます。CDB全体および個々のPDBにリソースを割り当てるCDBリソース・プランを作成できます。一部のPDBにより多くのリソースを割り当て、他のPDBにより少なく割り当てたり、すべてのPDBでリソースを等しく共有するように指定できます。

    「SQL*PlusでのPDBに対するOracle Resource Managerの使用」を参照してください。

  • フル・トランスポータブル・エクスポート/インポート

    フル・トランスポータブル・エクスポート/インポートでは、データベースを、あるデータベース・インスタンスから別のデータベース・インスタンスに移動できます。データベースのトランスポートは、全データベースのエクスポート/インポートなどの、データベースを移動する他の方法よりはるかに高速です。また、フル・トランスポータブル・エクスポート/インポートを使用して、非CDB (またはOracle Database 11g リリース2 (11.2.0.3)データベース)をCDBに含まれるPDBに移動できます。

    「データのトランスポート」を参照してください。

  • 業務の分離のための新しい管理権限

    Oracle DatabaseはOracle Recovery Manager (Oracle RMAN)、Oracle Data Guardおよび透過的データ暗号化に関連するタスクの管理権限を提供するようになりました。それぞれの新しい管理権限によって、管理の各領域におけるタスクを完了するのに必要な最小限の権限が付与されます。新しい管理権限を使用すると、数多くの一般的なタスクに対してSYSDBA管理権限を付与することを回避できます。

    「管理権限」を参照してください

  • 複数のフラッシュ・デバイスのためのDatabase Smart Flash Cacheのサポート

    データベース・インスタンスは、ボリューム・マネージャを必要とすることなく、Database Smart Flash Cache用の複数のフラッシュ・デバイスにアクセスし、組み合せることができます。

    「Database Smart Flash Cacheの初期化パラメータ」を参照してください。

  • 一時UNDO

    一時オブジェクトに対するUNDOは、UNDO表領域ではなく、一時表領域に格納されます。一時UNDOを使用すると、UNDO表領域に格納されるUNDOの量およびREDOログのサイズが減少します。また、Oracle Active Data Guardオプションを使用するフィジカル・スタンバイ・データベースの一時表で、データ操作言語(DML)を操作することもできます。

    「一時UNDOの管理」を参照してください。また、Oracle Data Guard環境での一時UNDOの利点の詳細は、『Oracle Data Guard概要および管理』を参照してください。

  • オンラインでのデータファイルの移動

    オンラインの、アクセスされているデータファイルを移動できます。この機能により、異なる記憶デバイスへのデータの移動などのメンテナンス操作が容易になります。

    「オンライン・データファイルの名前変更と再配置」を参照してください。

  • 同じ列セットに対する複数の索引

    既存の索引を削除して異なる属性を使用して再作成することなく、アプリケーションの移行を実行するために、同じ列セットに対して複数の索引を作成できます。

    「同じ列セットに対する複数の索引の作成について」を参照してください。

  • オンラインのパーティションまたはサブパーティションの移動

    表のオンライン再定義を使用せずに、移動されているパーティションまたはサブパーティションでDML操作を中断することなく実行し続けることができます。

    「新規セグメントまたは表領域への表の移動」を参照してください。

  • 1つのステップでの表のオンライン再定義

    DBMS_REDEFINITIONパッケージのREDEF_TABLEプロシージャを使用して、プロシージャへの単一コールで表の記憶域プロパティのオンライン再定義を実行できます。

    「REDEF_TABLEプロシージャを使用したオンライン再定義の実行」を参照してください。

  • 複数のパーティションを含む表のオンライン再定義

    表の複数のパーティションを再定義するときに停止時間を最小限に抑えるために、それらのパーティションを、オンラインの単一のセッションで再定義できます。

    「1つ以上のパーティションのオンライン再定義」を参照してください。

  • 仮想プライベート・データベース(VPD)ポリシーを含む表のオンライン再定義

    停止時間を最小限に抑えるために、VPDポリシーを含む表をオンラインで再定義できます。

    「オンライン再定義時の仮想プライベート・データベース(VPD)ポリシーの処理」を参照してください。

  • FINISH_REDEF_TABLEプロシージャの新しいtime limitパラメータ

    DBMS_REDEFINITIONパッケージのFINISH_REDEF_TABLEプロシージャのdml_lock_timeoutパラメータで、保留中のDMLのコミットをプロシージャが待機する時間を指定できます。

    「DBMS_REDEFINITIONの複数のプロシージャを使用したオンライン再定義の実行」のステップ8を参照してください。

  • 非表示の列

    表の個々の列を不可視にできます。表の一般的なアクセスでは、表の不可視の列は表示されません。

    「不可視の列の理解」を参照してください。

  • NULL値可能列のデフォルト値で最適化されたALTER TABLE...ADD COLUMN

    NULL値可能列は、NOT NULL制約を使用せずに作成された列です。特定のタイプの表では、デフォルト値を持つNULL値可能列を追加するときに、データベースは操作のリソース使用率および記憶域要件を最適化できます。このことは、既存のすべてのレコードの値を格納する必要がないように、新しい列のデフォルト値を表メタデータとして格納することによって行われます。

    「表の列の追加」を参照してください。

  • CloneDBを使用したデータベースのcopy-on-writeクローニング

    CloneDBを使用してデータベースをクローニングする場合、Oracle Databaseはcopy-on-writeテクノロジに基づいてCloneDBデータベースにファイルを作成できるため、ディスク上に追加の記憶域が必要になるのは、CloneDBデータベースで変更されたブロックに対してのみになります。

    「CloneDBを使用したデータベースのクローニング」を参照してください。

  • DDLログ

    DDL文のロギングが有効な場合、DDL文はアラート・ログではなく別のDDLログに記録されます。

    「DDLログ」を参照してください。

  • デバッグ・ログ

    問題のデバッグに使用できる情報は、アラート・ログではなく別のデバッグ・ログに記録されます。

    「デバッグ・ログ」を参照してください。

  • サーバー制御(SRVCTL)ユーティリティの完全単語オプション

    ユーザビリティを向上させるため、SRVCTLユーティリティの各オプションが、単一文字ではなく完全な単語になりました。

    「Oracle RestartのSRVCTLコマンド・リファレンス」を参照してください。

  • トランザクション・ガードおよびアプリケーション・コンティニュイティ

    アプリケーションを重複するトランザクションの発行および関連する論理エラーから保護するため、トランザクション・ガードによってトランザクションの最大1回実行が保証されます。トランザクション・ガードにより、リカバリ可能な通信エラーの後にトランザクションをリプレイして処理を続行する機能であるアプリケーション・コンティニュイティが使用可能になります。

    「トランザクション・ガードおよびアプリケーション・コンティニュイティ」を参照してください。

  • 文のキューイングの拡張

    重要な文はパラレル文のキューを無視できます。優先度の高いコンシューマ・グループに対してリソース・プラン・ディレクティブPARALLEL_STMT_CRITICALBYPASS_QUEUEに設定し、そのコンシューマ・グループのパラレル・ステートメントがパラレル・ステートメント・キューを無視するように設定できます。

    「リソース・プラン・ディレクティブの作成」を参照してください。

  • 新しいジョブ・タイプ

    SQL*Plus、RMANインタプリタまたはコンピュータ・プラットフォームのコマンド・シェルを使用してカスタム・ユーザー・スクリプトの実行を許可する複数の新しいスクリプト・ジョブが追加されました。

    「スクリプト・ジョブ」を参照してください。

非推奨となった機能

次の機能は、今回のリリースで非推奨であり、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります。

  • ORAPWDのIGNORECASE引数

    厳密認証をサポートするために、IGNORECASEnに設定するか、IGNORECASEを省略することをお薦めします。このオプションのORAPWD引数のデフォルト値はnです。

    詳細は、「ORAPWDを使用したデータベース・パスワード・ファイルの作成」を参照してください。

  • サーバー制御(SRVCTL)ユーティリティ・コマンドを使用した単一文字オプション

    すべてのSRVCTLコマンドは、単一文字オプションのかわりに完全単語オプションを受け入れるように拡張されました。このリリースで追加されたすべての新規SRVCTLコマンド・オプションは完全単語オプションのみをサポートしており、等価の単一文字はありません。SRVCTLコマンドでの単一文字オプションの使用は、将来のリリースではサポートされなくなる可能性があります。

    詳細は、「Oracle RestartのSRVCTLコマンド・リファレンス」を参照してください。

  • FILE_MAPPING初期化パラメータ

    FILE_MAPPING初期化パラメータは非推奨です。これは、下位互換性を保つためにのみサポートされています。

    FILE_MAPPING初期化パラメータの詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。

  • *_SCHEDULER_CREDENTIALS

    このビューは、下位互換性のために引き続き使用可能です。

    詳細は、「スケジューラ・ジョブ資格証明の指定」を参照してください。