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Oracle® R Enterpriseインストレーションおよび管理ガイド
リリース1.5
E67080-02
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4 Oracle R Enterprise Serverのインストール

この章では、Oracle R Enterprise Serverのインストール方法および管理方法について説明します。この章の内容は、次のとおりです。

4.1 Oracle R Enterprise Serverについて

Oracle R Enterpriseでは、サーバーに複数のコンポーネントが組み込まれます。これらのコンポーネントによって、Oracle R EnterpriseクライアントとOracle R Enterprise Serverとの相互作用が可能になります。

  • Oracle Database Enterprise Edition

  • Oracle R Distributionまたはオープン・ソースR

  • Oracle R Enterprise Server

    • rqsysスキーマ(「RQSYSスキーマについて」を参照)

    • sys内のメタデータおよび実行可能コード

    • Oracle R Enterprise Serverライブラリ(LinuxおよびUNIXの場合は$ORACLE_HOME/lib内、Windowsの場合は%ORACLE_HOME%\bin内)

    • $ORACLE_HOME/R/library (Windowsの場合は%ORACLE_HOME%\R\library)内のOracle R Enterprise Rパッケージ

      サーバーのOracle R EnterpriseパッケージおよびSupporting Packagesでは、埋込みRの実行がサポートされています。これと同じパッケージを各クライアント・コンピュータに個別にインストールする必要があります(「Oracle R Enterpriseパッケージについて」を参照)。

関連項目:

Oracle R Enterpriseのサーバー・コンポーネントとクライアント・コンポーネントについては、図1-2を参照してください。

4.1.1 RQSYSスキーマについて

rqsysスキーマは、Oracle DatabaseでのOracle R Enterpriseのシステム・アカウントです。これには、メタデータ、PL/SQLパッケージ、およびOracle R Enterprise Serverの内部で使用される他の実行可能コードが含まれています。

Oracle R Enterprise Serverインストール・プロセスでは、パスワードが期限切れになってロックされたアカウントとしてrqsysが作成されます。rqsysユーザーにはCREATE SESSION権限がありません。

4.2 SERVERスクリプトについて

serverという名前の1つのスクリプトによって、Oracle R Enterprise Serverのインストールおよび管理が管理されます。Oracle R Enterpriseのサーバー側コンポーネントのインストール、アンインストール、アップグレードまたは構成が必要になったときにはいつでも、serverスクリプトを再実行できます。

4.2.1 SERVER操作の概要

serverスクリプトでは、次の操作がサポートされています。

  • Oracle R Enterprise Serverのインストール

  • Oracle R Enterpriseサーバーのアンインストール

  • Oracle R Enterprise Serverのアップグレードおよび旧インストールからのデータの移行

  • Supporting Packagesのインストール(使用可能な場合)

  • データベース・ユーザーの作成または構成(存在しない場合)

注意:

serverスクリプトを使用して、Supporting Packagesをインストールし、ユーザーを作成できます。また、次の各項で説明するように、これらのタスクを個別に実行することもできます。

4.2.2 SERVER構文

serverスクリプトでは、そのアクティビティを指示する一連のコマンドライン引数がサポートされています。スクリプトは、インタラクティブ・モード、バッチ・モードまたはハイブリッド・モードで実行できます。引数なしでスクリプトを実行すると、Oracle R Enterprise Serverがインタラクティブ・モードでインストールまたはアップグレードされ、Supporting Packagesのインストールが試行されて、データベース・ユーザーが作成または構成されます。

serverスクリプトのコマンドライン引数については、次の表で説明しています。スクリプトの引数は、Linux、UNIXおよびWindowsで同じです。LinuxまたはUNIXシステムで次のコマンドを実行すると、引数のリストおよび短い説明が表示されます。

./server.sh -h
or
./server.sh --help

Windowsシステムで次のコマンドを実行すると、引数のリストおよび短い説明が表示されます。

server.bat -h
or
server.bat --help

表4-1 SERVERスクリプトのコマンドライン引数

引数 説明

-y

プロンプトを表示しません。

-i--install

Oracle R Enterprise Serverをインストールまたはアップグレードします。

インストールまたはアップグレードでは、デフォルトで次の処理が行われます。

  • Supporting Packagesのインストール(存在する場合)

  • データベース・ユーザーの作成または構成(存在しない場合)。

-u--uninstall

Oracle R Enterpriseサーバーをアンインストールします。

  • --keep (デフォルト)を使用した場合、rqsysメタデータおよびPL/SQLパッケージはデータベースから削除されますが、OracleホームのライブラリおよびRパッケージは保持されます(部分アンインストール)。

  • --fullを使用した場合、OracleホームのライブラリおよびRパッケージも、データベース内のrqsysメタデータおよびPL/SQLパッケージも削除されます(完全アンインストール)。

「Oracle R Enterpriseのアンインストール」を参照してください。

-s--setup-user

Oracle R Enterpriseのデータベース・ユーザーを作成または構成します(デフォルト)。

--keep

Oracle R Enterprise Serverをアンインストールするときに、OracleホームのRパッケージおよびライブラリは保持しますが、データベース・オブジェクトは削除します。Oracleホーム内の他のデータベースに影響を与ることなく、単一データベース・インスタンスまたはプラガブル・データベース(PDB)からOracle R Enterpriseのサポートを削除できます。

「部分アンインストールの実行」を参照してください。

--full

Oracle R Enterprise Serverをアンインストールするときに、OracleホームのRパッケージおよびライブラリも、データベース・オブジェクトも削除します。

「完全アンインストールの実行」を参照してください。

--no-supp

--installと組み合せて指定した場合、Supporting Packagesはインストールされません。デフォルトでは、使用可能なSupporting Packagesがあればインストールされます。

--no-user

--installと組み合せて指定した場合、Oracle R Enterpriseユーザーは作成されません。デフォルトでは、ユーザーが存在していなければ作成されます。

--admin

Oracle R Enterpriseユーザーにrqadminロールを付与します。デフォルトでは、rqadminロールは付与されていません--adminオプションの使用には、十分な注意が必要です。これはバッチ・モードでのみ使用可能です。

「RQADMINロールについて」を参照してください。

--sys PASSWORD

sysパスワード。

「オペレーティング・システム認証について」で説明するように、オペレーティング・システム認証に基づいてスクリプトが実行されている場合、sysパスワードは必要ありません。

--pdb NAME

マルチテナントのコンテナ・データベース(CDB)内のプラガブル・データベース(PDB)の名前。

マルチテナント・アーキテクチャを使用すると、Oracle Databaseを、0、1または多数のプラガブル・データベース(PDB)を含むプラガブル・データベースを含むコンテナ・データベースとして機能させることができます。マルチテナント・アーキテクチャの詳細は、『Oracle Database概要』を参照してください。

--perm PERM

rqsysの永続表領域。

--temp TEMP

rqsysの一時表領域。

--rqsys PASSWORD

rqsysパスワード。

「RQSYSスキーマについて」を参照してください。

--user-perm PERM

Oracle R Enterpriseユーザーの永続表領域。

--user-temp TEMP

Oracle R Enterpriseユーザーの一時表領域。

--pass PASSWORD

Oracle R Enterpriseユーザーのパスワード。

--user USER

Oracle R Enterpriseのデータベース・ユーザー名。


4.2.3 SERVERの例

このトピックでは、次の例を示します。

関連項目:

出力付きの例については、例A-1

4.2.3.1 デフォルトのインタラクティブ・インストール

Linux、UNIXまたはWindowsシステムがシステム要件で指定されている要件を満たす場合、このコマンドによりOracle R Enterprise Serverのデフォルトの初回インストールが実行されます。

LinuxまたはUNIXの場合:

./server.sh

Windowsの場合:

server.bat

例A-1に示すとおり、デフォルトのインタラクティブ・インストールでは次の処理が実行されます。

  • 環境の情報が出力されます。

  • パスワードとrqsysの永続表領域および一時表領域の入力を求めるプロンプトが表示されます。

  • Supporting Packagesをインストールするかどうか確認するプロンプトが表示されます。(デフォルトでは、Supporting Packagesが使用可能な場合はインストールされます。)

  • Oracle R Enterpriseのユーザー・アカウントを作成するかどうか確認するプロンプトが表示されます。(デフォルトでは、ユーザーが存在しない場合は作成されます。)ユーザーの作成時に、永続表領域および一時表領域の入力を求めるプロンプトが表示されます。

4.2.3.2 デフォルトのバッチ・インストール

この例では、バッチ・モードで実行するよう指定された、デフォルトのインタラクティブ・インストールで示されているようなインストールを示します。

LinuxまたはUNIXの場合:

./server.sh  -y  --install  --setup-user  --sys ORASYSPSWD, 
          --perm SYSAUX  --temp TEMP  --rqsys RQSYSPSWD 
          --user-perm USERS  --user-temp TEMP  --pass RQUSERPSWD  --user RQUSER

Windowsの場合:

server.bat  -y  --install  --setup-user  --sys ORASYSPSWD, 
          --perm SYSAUX  --temp TEMP  --rqsys RQSYSPSWD 
          --user-perm USERS  --user-temp TEMP  --pass RQUSERPSWD  --user RQUSER

4.2.3.3 インタラクティブ・モードでのユーザー構成

serverスクリプトにより、ユーザーが存在しない場合は自動的に作成または構成されます。既存のユーザーの名前を指定すると、Oracle R Enterpriseをサポートするようにそのユーザーが構成されます。

例7-2を参照してください。

4.2.3.4 バッチ・モードでのユーザー構成

この例では、serverスクリプトの実行で、デフォルトのバッチ・インストールで作成されたユーザーにrqadminロールを付与する方法を示します。--admin引数は、バッチ・モードでのみ使用可能です。

LinuxまたはUNIXの場合:

./server.sh  -y  --setup-user  --admin  --sys ORASYSPSWD -
          -pass RQUSERPSWD  --user RQUSER

Windowsの場合:

server.bat  -y  --setup-user  --admin  --sys ORASYSPSWD -
          -pass RQUSERPSWD  --user RQUSER
 

「RQADMINロールについて」を参照してください。

4.3 Oracle R Enterprise Serverの要件

Oracle R Enterprise Serverをインストールする前に、システム環境を確認し、ユーザーIDに正しい権限があることを確認してください。

4.3.1 システム要件

4.3.2 環境変数


表4-2 Oracle R Enterprise Server用の環境変数要件

プラットフォーム 環境変数要件

すべて

$ORACLE_SIDで、Oracle R Enterpriseをサポートするデータベースのサービス識別子(SID)が指定されている必要があります。

$ORACLE_HOMEで、ORACLE_SIDによって識別されるデータベースのホーム・ディレクトリが指定されている必要があります。

Windowsでは、OracleホームおよびOracleインスタンス識別子の値はWindowsレジストリで確認できます。このコンピュータ上に2つ以上のOracleホームまたはOracleインスタンスが存在する場合は、環境変数で必要な値を指定できます。Windowsでの環境変数の作成および変更を参照してください。

Linux

$LD_LIBRARY_PATH$ORACLE_HOME/libが含まれている必要があります。

$PATH$ORACLE_HOME/binが含まれている必要があります。

Oracle Solaris

$LD_LIBRARY_PATH$ORACLE_HOME/libが含まれている必要があります。

$PATH$ORACLE_HOME/binが含まれている必要があります。

IBM AIX

$LIBPATH$ORACLE_HOME/libが含まれている必要があります。

$PATH$ORACLE_HOME/binが含まれている必要があります。

Microsoft Windows

%PATH%%R_HOME%\bin\x64が含まれている必要があります。%R_HOME%のデフォルト値は、C:\Program Files\R\R-3.2.0です。

Rホーム・ディレクトリの値はWindowsレジストリで確認できます。このコンピュータ上に2つ以上のRホームが存在する場合は、環境変数で必要な値を指定できます。Windowsでの環境変数の作成および変更を参照してください。


4.3.3 ユーザー要件

Oracle R Enterprise Serverをインストールするオペレーティング・システム・ユーザーは、この項で示した要件を満たす必要があります。


表4-3 Oracle R Enterprise Serverのインストール実行者のユーザー要件

プラットフォーム ユーザー要件

LinuxおよびUNIX

  • dbaグループのメンバーである必要があります。

  • $ORACLE_HOME/libへの書込み権限が必要です。

Microsoft Windows

  • 管理者のアクセス権が必要です。

  • ora_dbaグループのメンバーである必要があります。

  • %ORACLE_HOME%\binへの書込みアクセス権があります。


4.3.3.1 オペレーティング・システム認証について

Oracle R Enterprise Serverのインストール・スクリプトでは、ORACLE_HOMEおよびORACLE_SIDによって識別されるデータベースへの接続にシステム認証が使用されます。システム認証は、データベース資格証明書ではなくユーザーのオペレーティング・システム資格証明書に基づいています。

たとえば、Linuxシステムでは、Oracle R Enterpriseのインストール・スクリプトで、次の文を使用してパスワードなしでSQL*Plusが起動されます。

$ORACLE_HOME/bin/sqlplus / as sysdba

特別なオペレーティング・システム・グループのメンバーシップによって、Oracle Databaseのシステム認証が行われます。このオペレーティング・システム・グループは、データベースのインストール時に作成され、インストール実行者のIDがグループに自動的に割り当てられます。グループの一般的な名前はOSDBAです。LinuxおよびUNIXでは、OSDBAの名称はdbaです。Windowsでは、OSDBAの名称はora_dbaです。

Oracle R Enterprise ServerをインストールするユーザーはOSDBAに属している必要があります。

関連項目:

  • 『Oracle Database管理者ガイド』のオペレーティング・システム認証の使用に関する説明を参照してください。

  • 『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドfor Microsoft Windows』のインストール時に使用可能になるオペレーティング・システム認証の概要に関する説明を参照してください。

4.3.3.2 ユーザーIDのグループ・メンバーシップの確認

「オペレーティング・システム認証について」に記載されているとおり、Oracle R Enterprise Serverインストール・スクリプトを実行するLinuxまたはUNIXのユーザーIDはdbaグループに属している必要があります。サーバー上でその他のOracle R Enterpriseスクリプトを実行するには、dbaグループのメンバーシップも必要です。Windowsでは、dbaグループはora_dbaと呼ばれます。

ご使用のLinuxまたはUNIXのユーザーIDのグループ・メンバーシップを確認するには、次のコマンドを入力します。

% groups
dba  othergroup

ご使用のWindowsのユーザーIDのグループ・メンバーシップを確認するには、次の手順を実行します。

  1. Windowsの「コントロール パネル」を開きます。
  2. 「ユーザー アカウント」を選択します。
  3. 「ユーザー アカウントの管理」を選択します。
  4. 「ユーザー アカウント」ダイアログの「ユーザー」タブには、名前、ドメインおよび各ユーザー・アカウントのグループがリストされています。ご使用のIDがグループora_dbaに属していることを確認します。

4.4 Oracle R Enterprise Serverのインストール

注意:

表示されるプロンプトに応答する必要なくOracle R Enterprise Serverをインストールするには、「デフォルトのバッチ・インストール」および「バッチ・モードでのユーザー構成」で説明されているようなバッチ・モード・インストールを使用します。

Oracle R Enterprise Serverをインストールするには次の手順を実行します。

  1. システムが「Oracle R Enterprise Serverの要件」で指定されている要件を満たしていることを確認します。

  2. Oracle R Enterprise Serverコンポーネントのインストール・ディレクトリを作成します。ディレクトリには任意の名前を使用できます。例:

    /oreserver_install_dir
    
  3. Oracle Technology NetworkのOracle R Enterpriseのダウンロード・ページから、Oracle R Enterprise Serverインストール・ファイルおよびSupporting Packagesをダウンロードします。

    http://www.oracle.com/technetwork/database/options/advanced-analytics/r-enterprise/ore-downloads-1502823.html

    1. ライセンス契約に同意して、ご使用のプラットフォーム用のOracle R Enterprise Serverファイルをインストール・ディレクトリにダウンロードします。

    2. ライセンス契約に同意して、ご使用のプラットフォーム用のOracle R Enterprise Supporting Packagesをインストール・ディレクトリにダウンロードします。

    インストール・ディレクトリに2つのzipファイルが配置されます。

    ore-server-platform-arch-version.zip
    ore-supporting-platform-arch-version.zip
    

    AIX 7の場合、インストーラの名前は次のとおりです。

    ore-server-aix7-ppc64-1.5.zip
    ore-client-aix7-ppc64-1.5.zip
    
  4. ファイルを解凍します。

    unzip ore-server-platform-arch-version.zip
    unzip ore-supporting-platform-arch-version.zip
    

    両方のファイルを解凍した後のインストール・ディレクトリは次のようになります。

    LinuxまたはUNIXの場合:

    /oreserver_install_dir
         ore-server-platform-arch-version.zip
         ore-supporting-platform-arch-version.zip
         server.sh
         /server
         /supporting
    

    Windowsの場合:

    \oreserver_install_dir
         ore-server-platform-arch-version.zip
         ore-supporting-platform-arch-version.zip
         server.bat
         \server
         \supporting
    
  5. LinuxまたはUNIXの場合は、server.shを実行します。Windowsの場合は、server.batを実行します。デフォルトのインタラクティブ・インストールで説明したように、スクリプトによってOracle R Enterprise Serverのデフォルトの初回インストールが実行されます。

    LinuxまたはUNIXの場合:

    ./server.sh
    

    Windowsの場合:

    server.bat

関連項目:

出力付きの例については、例A-1

4.5 Oracle R Enterprise Serverのインストールの検証

Oracle R Enterprise Serverインストール・スクリプトによって、インストール・ディレクトリのserverサブディレクトリにログ・ファイルが作成されます。ログ・ファイルを調べて、インストール・プロセスが正常に終了していることを確認します。

LinuxまたはUNIXシステムでは、次のコマンドでログ・ファイルがリストされます。

cd ./oreserver_install_dir/server
ls *.log
outcdb.log  rqconfig.log  rqdrop.log  rqgrant.log  rqinst.log  rqpdrp.log  rqproc.log  rquser.log

インストールに問題があり、解決できない場合は、My Oracle Supportまたはthe Oracle R Enterpriseのディスカッション・フォーラムで助力を求めることができます。

4.5.1 Oracle R Enterpriseの基本的な機能の検証

Oracle R Enterprise ClientのOracle R Enterprise Serverへの接続の説明に従って接続した後、次のコマンドを使用して、Oracle R Enterpriseの基本的な機能の一部をテストできます。

## Is the ORE client connected to the ORE server?
## The output of this command should be TRUE.
ore.is.connected()

## List the available database tables 
ore.ls()

## Push an R dataframe to a database table
CARS <- ore.push(cars)
head(CARS)

## Run embedded R
ore.doEval(function() { 123 })

4.5.2 Oracle R Enterpriseのスクリプト例の実行

Oracle R Enterpriseのデモ・スクリプトを実行することにより、インストールが正常に完了したことをさらに確認できます。エラーが発生せずスクリプトが完了した場合、スクリプト例は正常に実行されています。

スクリプト例は、$ORACLE_HOME/R/library/ORE/demoにあります。

次のコマンドで、使用可能なスクリプト例のリストが表示されます。

demo(package="ORE")

次のコマンドで、例のうちの2つを実行します。aggregateスクリプトでは、データベース・メモリーに存在するデータへのR関数の使用がテストされ、row_applyスクリプトでは、埋込みRの実行がテストされます。

demo("aggregate", package="ORE")
demo("row_apply", package="ORE")

次のコマンドはRを終了します。

q()

4.6 マルチテナント環境へのOracle R Enterprise Serverのインストール

Oracle R Enterprise Serverは、マルチテナント環境内の1つ以上のプラガブル・データベース(PDB)にインストールできます。Oracle R Enterprise Serverは、ルート・データベースではなくプラガブル・データベースにインストールする必要があります。

Oracle R Enterprise Serverの複数のインスタンスをマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)にインストールした場合に、1つのインスタンスをアンインストールしてその他を保持するには、「部分アンインストールの実行」で説明する部分アンインストールを実行できます。

関連項目:

  • プラガブル・データベースへの接続の詳細は、『Oracle R Enterpriseユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • マルチテナント・アーキテクチャの概要については、『Oracle Database概要』を参照してください。

  • マルチテナント環境の管理の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。