8 CAP の管理と操作

ノート:

CAP には、回転式 CAP とアクセスモジュール CAP の 2 つのタイプがあります。特に指定のないかぎり、「CAP」という用語は両方のタイプを意味します。

内容

CAP を使用するためのガイドライン

  • 正しい方向 (ハブギアが下向きで、ラベルが自分側に向く) でカートリッジを挿入します。カートリッジをロードするときに、CAP マガジンのスロットはスキップできます。

  • CAP に配置する前に、すべてのカートリッジに正しくラベルが付けられていることを確認します。ラベルの付いていないカートリッジは挿入しないでください

  • カートリッジをより効率的に挿入するには、挿入コマンドを発行する前に CAP マガジンをロードします。

  • ジョブの実行に必要な CAP が 1 つだけの場合は、複数の CAP を使用しないでください。複数の CAP を開くと監査時間が長くなります。

CAP のロックまたはロック解除

  1. GUI の左側のナビゲーション領域の「CAPs」をクリックします。

  2. CAPs」タブをクリックします。

  3. リストから CAP を選択します。「Actions」ドロップダウン (または右クリックメニュー) から、「Lock」または「Unlock」を選択します。

ロック状態

ロックされた状態では、CAP の「ロック解除」LED インジケータはオフになります。ライブラリは、CAP を開くすべての手段を無効にして、ロボットが CAP にアクセスできるようにします。GUI を使用して CAP をロックするには、それが閉じられていて、オンラインで、パーティションによって所有されている必要があります。

ロック解除状態

ロック解除された状態では、CAP の「ロック解除」LED はオンになります。ロック解除状態の CAP は、オペレータが CAP ボタンを押して開けられます。ロック解除されると、ロボットは CAP セルにアクセスできません。GUI を使用して CAP をロック解除するには、それが閉じられていて、オンラインで、パーティションによって所有されて (または GUI によって制御されて) おり、ロボットによって現在使用されていない必要があります。

関連項目

GUI を使用した CAP の開閉

  1. GUI の左側のナビゲーション領域の「CAPs」をクリックします。

  2. CAPs」タブをクリックします。

  3. リストから CAP を選択します。「Actions」ドロップダウン (または右クリックメニュー) から、「Open」または「Close」を選択します。

開く

Open」を選択することは、閉じられていて、ロック解除されている CAP の CAP ボタンを押すことと同じです。

閉じる

Close」を選択することは、開いている CAP の CAP ボタンを押すことと同じです。閉じられると、ライブラリは CAP セルをロックし、監査します。

関連項目

CAP を介したテープの挿入

ノート:

共有 CAP を介して、テープを挿入する場合は、CAP の所有権を割り当てる必要があります (共有 CAP の所有権をパーティションに割り当てるを参照してください)。

CAP マガジンは取り外し可能です。テープは任意のマガジンセルに、任意の順序で配置できます (ハブ側が停止していることを確認します)。CAP を使用するためのガイドラインを参照してください。

CAP を介してテープが挿入されると、ライブラリは CAP を監査します。ホストソフトウェアまたは GUI からのコマンドに基づいて、ライブラリはストレージセルにテープを移動し、場所を記録して、場所をホストに送信します。CAP が空の場合、ライブラリは CAP をデフォルトの状態に戻します。

注意:

機器の損傷を回避するため、CAP を無理に開いたり閉じたりしないでください。ラベルが付いていないテープを挿入したり、テープを上下逆に挿入したりしないでください。

回転式 CAP を使用したテープの挿入

  1. 共有 CAP を使用する場合、その CAP が、テープを追加するパーティションによって所有されていることを確認します (共有 CAP の所有権をパーティションに割り当てるを参照してください)。

  2. CAP が自動挿入モードの場合は、次のステップに進みます。手動モードになっている場合は、ホストで挿入操作を開始します (ホストのドキュメントを参照してください)。

  3. CAP」ボタン CAP ボタン を押します。

    ボタンのライトが点灯し、ドアが開きます。

  4. テープを CAP に配置します。ハブギアが下向きで、バーコードが自分側を向いていることを確認します。

  5. CAP」ボタンを押します。

    CAP が閉じて一時的にロックされ、CAP ボタンのライトが消灯します。

アクセスモジュールを使用したテープの挿入

  1. 共有 CAP を使用する場合、その CAP が、テープを追加するパーティションによって所有されていることを確認します (共有 CAP の所有権をパーティションに割り当てるを参照してください)。

  2. CAP が自動挿入モードの場合は、次のステップに進みます。手動モードになっている場合は、ホストで挿入操作を開始します (ホストのドキュメントを参照してください)。

  3. 「ロック解除」インジケータが点灯したら、アクセスモジュール CAP ボタン AEM CAP ボタン を押します。

    安全ドアが完全に下がるまで、「Wait」インジケータが点滅します。ライブラリ内のアクティビティーのレベルによっては、これに数分かかることがあります。

  4. 「Enter」インジケータのライトが点灯している場合は、ラッチを持ち上げて、ドアを開きます。ハブギアが下向きになり、バーコードが自分側を向くようにして、テープを CAP に配置します。

  5. アクセスモジュールのアクセスドアを閉じて、ドアをロックします。

  6. アクセスモジュール CAP ボタンを押します。

    「Enter」ライトが消え、「Wait」ライトが点滅を開始します。安全ドアが上昇します。

ライブラリ GUI を使用した CAP 内のすべてのテープのストレージセルへの移動

通常の操作中に、ホストアプリケーションはテープを CAP からストレージセルに移動します。ただし、必要に応じて、GUI を使用して、CAP を手動でアンロードできます。

  1. GUI の左側のナビゲーション領域の「CAPs」をクリックします。

  2. CAP が閉じていて、ロックされていることを確認します。

  3. リストから CAP を選択し、「Actions」ドロップダウン (または右クリックメニュー) から、「Unload CAP」を選択します。

    ライブラリは現在 CAP を所有しているパーティション内の空のセルにテープを移動します。

  4. 新しいテープの場所で、ホストアプリケーションを更新する必要がある場合があります。

CAP を介したテープの取り出し

ライブラリのすべてのテープが取り出され、ロボットが CAP が空であることを確認すると、ライブラリはライブラリデータベースからテープの場所を消去します。CAP はデフォルトの状態に戻ります。

注意:

機器の損傷を回避するため、CAP を無理に開いたり閉じたりしないでください。

回転式 CAP を使用したテープの取り出し

  1. 共有 CAP を介して、テープを取り出す場合は、CAP の所有権を割り当てます (共有 CAP の所有権をパーティションに割り当てるを参照してください)。

  2. 取り出し操作を開始します。取り出すテープを指定します。CAP ボタンのライトが点灯します。

  3. CAP」ボタン CAP ボタン を押して CAP を開きます。

  4. すべてのテープを CAP から取り外します。

  5. CAP」ボタンを押して CAP を閉じます。

    CAP が閉じてロックされ、CAP ボタンのライトが消灯します。

  6. 選択したテープがすべて取り出されるまで、ロボット は引き続き CAP を充填します。CAP ドアのロックが解除されるまで待機してから、ステップ 2 からステップ 4 を繰り返します。

アクセスモジュールを使用したテープの取り出し

  1. 共有 CAP を介して、テープを取り出す場合は、CAP の所有権を割り当てます (共有 CAP の所有権をパーティションに割り当てるを参照してください)。

  2. 取り出し操作を開始します。取り出すテープを指定します。

  3. Access Module CAP」ボタン AEM CAP ボタン を押します。

    安全ドアが所定の位置にくるまで「Wait」インジケータが点滅したあとに、「Enter」ライトが点灯します。ライブラリ内のアクティビティーのレベルによっては、このプロセスに数分かかることがあります。

  4. ラッチを持ち上げて、ドアを開きます。テープをアクセスモジュール CAP から取り外します。アクセスモジュールのアクセスドアを閉じて、ドアをロックします。

  5. Access Module CAP」ボタンを押します。「Enter」ライトが消え、「Wait」ライトが点滅を開始します。安全ドアが上昇します。さらにテープをエクスポートする必要がある場合は、ロボットが引き続き必要なアクセスモジュールを充填します。

  6. 選択したテープがすべて取り出されるまで、ロボット は引き続きアクセスモジュールを充填します。ドアのロックが解除されるまで待機してから、ステップ 2 からステップ 4 を繰り返します。

CAP プールの管理

CAP プールはパーティションに割り当てるライブラリ内の CAP のグループです。CAP プールを作成して構成できるのは、パーティション分割されたライブラリに限られます (パーティション分割されていないライブラリには、常に 1 つのデフォルトのパーティションに割り当てられる 1 つのデフォルトプールのみが含まれます)。

テープをエクスポートおよびインポートするには、CAP プールをパーティションに割り当て (CAP プールのパーティションへの割り当て を参照)、そのプール内の CAP の所有権を割り当てる必要があります (共有 CAP の所有権をパーティションに割り当てる を参照してください)。

関連項目

CAP プールの作成

  1. GUI の左側のナビゲーション領域の「CAPs」をクリックします。

  2. CAP Pools」タブをクリックします。

  3. Add「Add CAP Pool」アイコン をクリックします。

    ノート:

    Add」アイコン グレー表示の「Add」アイコン がグレー表示の場合、アクティベーションファイルによってパーティション分割を有効にする必要があります (オプションのライブラリ機能の追加または削除 を参照してください)。
  4. CAP プール名を入力します。

  5. 新しい CAP プールには CAP が割り当てられていません。後述のプールへの CAP の割り当てを参照してください。

プールへの CAP の割り当て

各 CAP は 1 つの CAP プールにのみ割り当てることができます。CAP のプール割り当てを変更する前に、CAP が空でアイドル状態である必要があります。

重要:

変更されたプールに割り当てられたパーティションは、プール内の CAP を変更すると一時的にオフラインになります。
  1. GUI の左側のナビゲーション領域の「CAPs」をクリックします。

  2. CAPs」タブをクリックします。

  3. 割り当てる CAP が空であることを確認します。

    ノート:

    CAP を空にするには、ホストで CAP からテープを取り出すことが最適です。ただし、CAP を選択し、「Actions」ドロップダウン (または右クリックメニュー) から、「Unload CAP」を選択できます。個々のテープを手動で移動するには、テープカートリッジの移動またはマウントを参照してください。
  4. Assign CAPs to Pools「Assign CAPs to Pools」アイコン をクリックします。

  5. ドロップダウンリストから CAP プールを選択します。

CAP プールの削除

CAP プールを削除できるのは、パーティションに割り当てられておらず、CAP を含んでいない場合のみです。

  1. プール内のすべての CAP を別のプールに割り当てます (上記のプールへの CAP の割り当てを参照してください)。

  2. CAP プールのパーティション割り当てを削除します (パーティション属性の編集 を参照してください)。

  3. GUI の左側のナビゲーション領域の「CAPs」をクリックします。

  4. CAP Pools」タブをクリックします。

  5. リスト内の CAP プールを選択し、「Delete「Delete Partition」アイコン をクリックします。

CAP プールのパーティションへの割り当て

パーティションの作成または変更時に、パーティションに CAP プールを割り当てられます (パーティションの追加またはパーティション属性の編集を参照)。各パーティションに、CAP プールは 1 つだけ割り当てることができます。ただし、1 つの CAP プールを複数のパーティションに割り当てられます。CAP プールに割り当てられるパーティションの数により、プール内の CAP が専用か、または共有かが決定します。

  • Dedicated CAP - CAP プールが 1 つのパーティションにのみ割り当てられている場合、プール内の CAP は「専用」であり、パーティションが自動的にプール内のすべての CAP の所有権を想定します。

  • Shared CAP - CAP プールが複数のパーティションに割り当てられている場合、プール内の CAP は「共有」されます。パーティションでインポート/エクスポート操作に共有 CAP を使用するには、そのパーティションが CAP を「所有」している必要があります (共有 CAP の所有権をパーティションに割り当てるを参照してください)。インポート/エクスポート操作が完了したら、パーティションは、ほかのパーティションが使用できるように、CAP の所有権を解放する必要があります。

ノート:

共有 CAP プールを SCSI パーティションに割り当てないでください。詳細は、SL4000 SCSI リファレンスガイドを参照してください。

共有 CAP の所有権をパーティションに割り当てる

複数のパーティションに CAP プールを割り当てる場合、パーティションがテープをインポートまたはエクスポートする前に、プール内に CAP を「所有」している必要があります。CAP を 1 つのパーティションにのみ割り当てる場合は、そのパーティションが自動的にプール内のすべての CAP を所有するため、次の手順に従う必要はありません。

  1. GUI の左側のナビゲーション領域の「CAPs」をクリックします。

  2. CAPs」タブをクリックします。

  3. リストから CAP を選択します。「Actions」ドロップダウン (または右クリックメニュー) から、「Set CAP Owner」を選択します。

  4. ドロップダウンリストからパーティションを選択します。

関連項目

デフォルトの CAP の状態

CAP をロックまたはロック解除できます (CAP のロックまたはロック解除 を参照してください)。CAP のデフォルトの状態 (つまり、ライブラリの初期化直後の CAP の状態) は、CAP プールのステータスおよび、CAP を所有するパーティションが SCSI 対応であるかどうかによって異なります。

表8-1 CAP プールおよびパーティションのステータスに基づいた CAP のデフォルトの状態

CAP プールステータス CAP ステータス パーティションは SCSI 対応 パーティションは SCSI 非対応

ライブラリには 1 つのデフォルトのプールのみがある (パーティション分割アクティベーションファイルがインストールされておらず、ライブラリには 1 つのデフォルトのパーティションがある)

すべての CAP は「専用」である (デフォルトのパーティションは自動的にライブラリ内のすべての CAP を所有する)

すべての CAP がロック解除されている

すべての CAP がロックされている

CAP プールがパーティションに割り当てられていない

プール内の CAP が「空き」でロックされている

該当なし

該当なし

CAP プールが 1 つのパーティションに割り当てられている

プール内の CAP が「専用」である (パーティションはプール内のすべての CAP を所有する)

プール内の CAP がロック解除されている

プール内の CAP がロックされている

CAP プールが複数のパーティションに割り当てられている

プール内の CAP は「共有」されていて、パーティションが明示的にプール内の CAP の所有権を取得するまでロックされたままになる

パーティションによって所有されている場合、CAP はロック解除される

パーティションによって所有されている場合、CAP はロックされる。


関連項目