Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド 12c (12.2.1.4.0) E96105-05 |
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この章の内容は次のとおりです。
この節の内容は以下のとおりです。
Oracle Business Intelligenceのアプリケーション・アーカイブ(BAR)・ファイルは、密接したセットのBIメタデータ・アーティファクト(データ・モデル、コンテンツ・モデルおよび認可モデル)を含む圧縮されたアーカイブ・ファイルです。
BARファイルをBIサービス・インスタンスにインポートできます。BIサービス・インスタンスをBARファイルにバックアップし、BIドメインで実行している既存のサービス・インスタンスまたは別のBIインストールで実行している異なるサービス・インスタンスに後でリストアできます。
BARファイルには、次のBIアプリケーション・モジュール・アーティファクトが含まれます。
Oracle BIサーバーのデータ・モデル・メタデータ。このメタデータはxmlベースですが、.RPDファイルと機能的に同等です。
サービス・インスタンスのプレゼンテーション・サービス・カタログ・メタデータ。
アプリケーション・ロールおよびアプリケーション・ロール・メンバーシップとサービス・インスタンスの権限および権限セット付与を含むセキュリティ・ポリシー・メタデータ。
BARファイルの依存性を宣言するマニフェスト・ファイル。
オラクル社では、サービス・インスタンスとともに使用するBIメタデータを含む多数の定義済のBARファイルを提供しています。
インストール中に次のBARファイルのいずれかを選択できます。
空のBAR - oracle.bi.application.empty.bar
空のBARファイルを使用すると、メタデータおよびセキュリティ・ポリシーを完全に制御できます。または、インポートできる別のシステムから既存のBARを使用できます。
ORACLE_HOME/bi/bifoundation/admin/provisioning/oracle.bi.application.empty.bar
空のBARファイルには、システムへのログインおよび管理を行う管理者ユーザーの十分な権限のみが含まれます。
次の表に、空のBARファイルに含まれるアプリケーション・ロールおよび対応する権限セットを示します。
アプリケーション・ロール | 権限セット |
---|---|
BIServiceAdministrator |
obisch.administrator essbase.administrator obips.administrator cds.administrator bip.administrator obis.administrator |
SampleAppLite BAR - SampleAppLite.bar
インストール時にSampleAppLiteを選択できます(Oracle Business Intelligenceのインストールと構成を参照)。
SampleAppLite BARは、すぐにBI分析を使用して起動し、製品の機能を示すことができます。
SampleAppLite BARファイルには、2つのサブジェクト・エリア、レポートのコレクション、読取り、書込みおよび管理タスク用のアプリケーション・ロールを使用したファイル・ベースのデータ・ソースが含まれます。
ORACLE_HOME/bi/bifoundation/samples/sampleapplite/SampleAppLite.bar
次の表に、SampleAppLite BARファイルに含まれるアプリケーション・ロールおよび対応する権限セットを示します。
アプリケーション・ロール | 権限セット |
---|---|
BIServiceAdministrator |
obisch.administrator essbase.administrator obips.administrator cds.administrator bip.administrator obis.administrator |
BIConsumer |
bip.consumer |
BIContentAuthor |
va.author obisch.author bip.author |
「サンプル・アプリケーションでの作業」を参照してください。
初期BAR
最初からメタデータを作成する場合に初期BARを使用する必要がありますが、通常のセキュリティ・ポリシーを配置する必要があります。
初期BARは、サンプル・アプリケーションBARと同じセキュリティ・ポリシーを含むことを除いて実質的に空です。
たとえば、初期BARをサービス・インスタンスにインポートしてユーザーが最初から固有のデータをインポートする場合にVisual Analyzerのサービス・インスタンスを作成すると、初期アプリケーション・ロールを使用してユーザーをプロビジョニングするだけで、製品を使用してすぐにログインおよび起動できます。
BARファイルをサービス・インスタンスにインポートする場合、サービス・インスタンスはBARファイルからインポートされたデータ・モデル、コンテンツおよびセキュリティ・ポリシーを使用します。
インポート・プロセスは次の処理を行います。
BARで定義されているコンテンツ、モデルおよびセキュリティ・ポリシーを取得して、サービス・インスタンスにデプロイします。
サービス・インスタンスですでに確立されている既存のコンテンツ、モデル、セキュリティ・ポリシーを上書きします。
「importServiceInstanceコマンド」で説明されているとおり、他の12cリリースからエクスポートされたBARファイルをインポートできます。12.2.1.3.0からエクスポートされたBARファイルは別の12.2.1.3.0環境またはOracle Analytics Cloud環境にインポートできます。
11gからエクスポートされたBARファイルは、12cにインポートしないでください。かわりに、『Oracle Business Intelligenceのアップグレード』で説明されている移行プロセスを使用してください。
サービス・インスタンスには、すべてのOracle Business Intelligenceメタデータ(つまり、リポジトリ・データ、プレゼンテーション・カタログ、セキュリティ・ポリシー)が含まれ、メタデータに行うカスタマイズが含まれます。次の表で説明されているWebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドを使用してBIドメインのサービス・インスタンスを管理します。
「WLST (WebLogic Scripting Tool)の使用」を参照してください。
コマンド | 説明 |
---|---|
このコマンドは、BIドメインのすべてのサービス・インスタンス・キーを示します。 |
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このコマンドは、特定のサービス・インスタンス・キーのサービス・インスタンスの詳細を取得します。 |
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このコマンドは、新しいコンピュータにサービス・インスタンスをスケールアウトし、サービス・インスタンスがBIドメイン内の指定されたコンピュータで使用できることを確認します。このコマンドは、拡張した場合のみ使用されます。 |
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このコマンドは、BARファイル形式でサービス・インスタンスを特定のエクスポート・ディレクトリにエクスポートします。 |
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このコマンドは、カスタマイズとしてすでにエクスポートされたバー(サービス・インスタンス)を特定の環境にインポートします。 |
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このコマンドは、BIドメインから継承されるサービス・インスタンスのserviceKeyの一部の側面をリフレッシュします。たとえば、新しいモジュールまたは製品がBIドメインに追加されると、サービス・インスタンスがリフレッシュされる場合にそのモジュールまたは製品の権限セットのみをサービス・インスタンスで使用できます。 |
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このコマンドは、ドメインのすべてのサービス・インスタンスをリフレッシュします。 |
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このコマンドは、特定のサービス・インスタンスを空の状態にリセットします。空のBARファイルのインポートと同等です。 |
パラメータ | 説明 |
---|---|
domainHome |
BIドメイン・ホームへのパス。 /oraclehome/user_projects/domains/bi |
serviceInstanceKey |
関連付けるかスケール・アウトするサービス・インスタンスのキー。 次に例を示します。 mycompany.facility |
machine |
スケール・アウトするコンピュータの名前。 次に例を示します。 machine=mycompany.example.com |
port |
スケール・アウトしたコンピュータで使用するポート番号。 次に例を示します。 port=9768 |
monitorPort |
スケール・アウトしたコンピュータで使用するモニター・ポートの名前。 次に例を示します。 portMonitor=9502 |
BIサービス・インスタンスおよびBARファイルに対するすべてのWLSTコマンドの前提:
ファイル・システム(オフライン)権限を持つ必要があります。
WLSTコマンドをオフラインで実行します。
WLSTを使用してサービス・インスタンスを変更した後、システムを起動する必要があります。
ORACLE_HOME/user_projects/domains/bi/bitools/bin/create_bi_service_instance.sh
ORACLE_HOME/user_projects/domains/bi/bitools/bin/delete_bi_service_instance.sh
このコマンドは、サービス・インスタンス詳細を表示します。
情報の一部を次に示します。
メタデータ構成: アプリケーションの関連付けおよびカスタマイズ。
コンポーネントの詳細。
説明。
このコマンドは、サービス・インスタンスを新しいコンピュータにスケールアウトして、ドメインでサービス・インスタンスを使用できるようにします。
可用性が増えた後にサービス・インスタンスが作成される場合、このコマンドを使用します。「Oracle Business Intelligenceの可用性の管理(水平方向のスケーリング)」を参照してください。
scaleOutBIServiceInstance(domainHome, serviceInstanceKey, machine, port=None, portMonitor=None)
このコマンドは、詳細を含むサービス・インスタンス・オブジェクトを返します。
前提:
指定しないかぎり、すべてのポートがデフォルトのBIポート範囲から割り当てられます。
クラスタ・コントローラ、スケジューラおよびBIサーバー・マスターが変更されていません。
新しいコンポーネントを起動する必要があります。オフラインにする場合、管理サーバーとノード・マネージャを最初に起動する必要があります。「ドメインのOracle Business Intelligenceコンポーネント・プロセスの起動」を参照してください。
次の表に、このコマンドのパラメータを示します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
domainHome |
BIドメイン・ホームへのパス。 |
serviceInstanceKey |
スケール・アウトするサービス・インスタンスのキー。 |
machine |
サービス・インスタンスをスケール・アウトするコンピュータの名前。 |
次に例を示します。
scaleOutBIServiceInstance('/oraclehome/user_projects/domains/bi','mycompany.facility', 'example.com')
事後状態:
新しいコンポーネントが作成されます。
新しいポートが割り当てられます。
新しいサービス・インスタンスが登録されます。
このコマンドは、指定されたBARファイルからターゲット・サービス・インスタンスに、リポジトリのメタデータをエクスポートします。
次に、別の環境または同じ環境にBARファイルをインポートできます。これらのオプション・パラメータの詳細は、次の表に示されています。
export_service_instance(domainHome serviceInstanceKey workDir, exportDir, applicationModuleName, applicationModuleDesc, applicationModuleVersion, includeCatalogRuntimeInfo, includeCredentials)
パラメータ | 説明 |
---|---|
domainHome |
BIドメイン・ホームへのパス。 |
serviceInstanceKey |
サービス・インスタンスのキー。 |
workDir |
実行用の作業ディレクトリ。 |
exportDir |
サービス・インスタンスをエクスポートしてBARファイルを作成するディレクトリ。 |
applicationModuleName |
将来の使用のために予約されています。 |
applicationModuleDesc |
将来の使用のために予約されています。 |
applicationModuleVersion |
将来の使用のために予約されています。 |
includeCatalogRuntimeInfo |
オプション。デフォルトはFalseです。このパラメータをTrueに設定すると、サービス・インスタンスのエクスポートにカタログ・ランタイムの詳細(ユーザー・フォルダ名など)が含まれます。このパラメータをFalseに設定すると、カタログ・ランタイムの詳細は含まれません。 |
includeCredentials |
オプション。デフォルトはNoneです。エクスポートされるメタデータ・リポジトリの内容を暗号化する際のパスワード。このパラメータに値を指定しない場合、接続資格証明はエクスポートされません。 |
次に例を示します。
export_service_instance( '/oraclehome/user_projects/domains/bi','mycompany.facility', '/workDir', '/scratch/exportDir') export_service_instance('/oraclehome/user_projects/domains/bi/','mycompany.dev', '/scratch/workDir', '/scratch/exportDir', 'mycompany.dev.test' , 'mycompany dev test', '11.1.1.0') export_service_instance('/oraclehome/user_projects/domains/bi/','mycompany.dev', '/scratch/workDir', '/scratch/exportDir', 'mycompany.dev.test' , 'mycompany dev test', '11.1.1.0', true, 'Test123') export_service_instance('oraclehome/user_projects/domains/bi/','mycompany.dev', '/scratch/workDir', '/scratch/exportDir', 'mycompany.dev.test' , 'mycompany dev test') export_service_instance('/oraclehome/user_projects/domains/bi/','mycompanyexample.dev', '/scratch/workDir', '/scratch/exportDir', None , 'mycompany dev test')
ノート:
このコマンドを実行すると、システムがメンテナンス・モードになり、処理の継続中は書込みアクセスが制限されます。このコマンドは、指定されたBARファイルからターゲット・サービス・インスタンスに、リポジトリのメタデータをインポートします。
import_bar(domainHome, serviceInstanceKey, barLocation, importRpd, importWebcat, importJazn, includeCredentials)
次の表に、このコマンドのパラメータを示します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
domainHome |
BIドメイン・ホームへのパス。 |
serviceInstanceKey |
サービス・インスタンスのキー。 |
barLocation |
インポートされるサービス・インスタンスのBARファイルの絶対パス。 |
importRpd |
オプション。デフォルトはTrueです。このパラメータをFalseに設定すると、リポジトリからメタデータがインポートされません。 |
importWebcat |
オプション。デフォルトはTrueです。このパラメータをFalseに設定すると、カタログからオブジェクトがインポートされません。 |
importJazn |
オプション。デフォルトはTrueです。このパラメータをFalseに設定すると、Jaznはインポートされません。 |
includeCredentials |
オプション。リポジトリにインポートされたコンテンツを復号化する際のパスワード。 |
次に例を示します。
import_bar( '/scratch/mydir/oraclehome/user_projects/domains/bi','mycompany.facility', '/scratch/exportDir/mycompany.finance.bar') import_bar('/scratch/mydir/oraclehome/user_projects/domains/bi', 'demosvc1', '/scratch/mydir/oraclehome/bi/bifoundation/samples/sampleapplite/test/SampleAppLite1.bar', true, false, false, 'Test123') import_bar('/scratch/mydir/oraclehome/user_projects/domains/bi', 'demosvc1', '/scratch/mydir/orahome/bi/bifoundation/samples/sampleapplite/test/SampleAppLite1.bar', importRPD=true,includeCredentials='Test123')
ノート:
12.2.1.1.0や12.2.1.0.0などの以前のOracle BI EEリリースに12.2.1.2.0以降のBARファイルをインポートした場合、12.2.1.2.0より前のリリースではサポートされていないデータセット・メタデータ(Excelスプレッドシートなど)がBARファイルに含まれていると、データセット・メタデータはインポートされず、インポートされなかったメタデータはログにも記録されません。データセット・メタデータ(たとえば、sales.xlsというExcelスプレッドシート)を含む新しいバージョンのBARファイルを、データセット・メタデータをサポートしない以前のOracle BI EEインスタンスにインポートすると、インポート・プロセスで、そのBARファイルのデータセット・メタデータの内容はサイレントにスキップされます。
サービス・インスタンスのログ・ファイルには、インポートされるメタデータに関する情報が含まれます。ログ・ファイルでは、インポート操作の途中で無視されるメタデータに関する情報は提供されません。
このコマンドは、BIドメインから継承されるサービス・インスタンスの一部の側面をリフレッシュします。
たとえば、新しいモジュールまたは製品がBIドメインに追加されると、サービス・インスタンスがリフレッシュされる場合にそのモジュールまたは製品の権限セットのみをサービス・インスタンスで使用できます。
refreshServiceInstance(domainHome, serviceKey)
次の表に、このコマンドのパラメータを示します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
domainHome |
BIドメイン・ホームへのパス。 |
serviceKey |
サービス・インスタンスのキー。サービス・インスタンスの一意の識別子です。 |
次に例を示します。
refreshServiceInstance('/oraclehome/user_projects/domains/bi', 'mycompany.finance')
このコマンドは、BIドメインのすべてのサービス・インスタンスをリフレッシュします。
refreshDomainServiceInstances(domainHome)
次の表に、このコマンドのパラメータを示します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
domainHome |
BIドメイン・ホームへのパス。 |
次に例を示します。
refreshDomainServiceInstances('/oraclehome/user_projects/domains/bi')
このコマンドは、特定のサービス・インスタンスのすべてのカスタマイズを削除します(空のBAR状態と同様)。
resetServiceInstance(domainHome, serviceKey)
次の表に、このコマンドのパラメータを示します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
domainHome |
BIドメイン・ホームのパス。たとえば、 |
serviceKey |
サービス・インスタンスのキー。サービス・インスタンスの一意の識別子です。たとえば、ssiなどです。 |
この例では、resetServiceInstanceコマンドを使用してカスタマイズを削除しています。