この章では、管理ドメインに対するバックアップおよびメディア設定の構成方法を説明します。
この章の内容は次のとおりです。
ファイルシステムとOracle Databaseバックアップの管理を開始するには、ホスト(通常はNDMPサーバーとNASファイラ)にOracle Secure Backupをインストールし、管理ドメインを構成します。管理ドメインを構成すると、ストレージ・デバイスにバックアップを格納することができるようになります。
関連項目:
管理ドメインの構成の詳細は、『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
ストレージ・メディアの管理を可能にする追加の構成を実行できます。メディア・ファミリを構成すると、共通の特性を、テープ・ボリュームまたはディスク・プールのセットに割り当てることができます。メディア・ファミリは、特定の共通属性を共有するボリューム・セットの、名前付きの分類です。メディア・ファミリは、ボリュームまたはボリューム・セットを論理的にグループ化するために使用します。この方法により、異なる時刻に作成されたボリュームが確実に共通の特性を共有できます。
Oracle Secure Backupは、データベース・バックアップ記憶域セレクタによるOracle Databaseのバックアップに対して、ポリシー・ベースのメディア管理を提供します。データベース・バックアップ記憶域セレクタでは、バックアップの必要があるデータベースの部分、このバックアップに使用する必要があるメディア・ファミリおよびバックアップ済データを格納するために使用できるデバイスを指定します。
Oracle Secure Backupは、Oracle Databaseのバックアップ時に、データベース・バックアップ記憶域セレクタ内で定義された記憶域の選択を自動的に使用します。ワンタイム・バックアップ操作で記憶域の選択を上書きするには、RMANバックアップ・スクリプトで代替的なメディア管理パラメータを定義します。
メディア・ファミリは共通の属性を共有する、ボリュームの論理分類です。メディア・ファミリ内のボリュームは、バックアップ・データの書込みおよび保存に使用される共通のネーミング・パターンを共有します。
メディア・ファミリには、コンテンツ管理(デフォルト)または時間管理のどちらかタイプのボリューム有効期限ポリシーがあります。コンテンツ管理ボリュームは、ボリュームに記録されているすべてのバックアップ・ピースに削除済のマークが付けられたときのみ期限切れになります。時間管理ボリュームは、書込みウィンドウ期間(指定された場合)、保存期間およびボリューム作成時間の合計時間を超えると期限切れになります。
デフォルトのメディア・ファミリはRMAN-DEFAULT
のみで、これはRMANバックアップだけに使用されるコンテンツ管理メディア・ファミリです。このメディア・ファミリの削除や名前の変更はできませんが、一部の属性を変更できます。
関連項目:
ファイルシステム・バックアップについてメディア・ファミリを指定しないと、Oracle Secure Backupではnull
メディア・ファミリがデフォルトとなります。このケースでは、ボリュームに有効期限はなく、書込みウィンドウも永続的にオープンしたままです。デフォルトでは、ボリュームID VOL000002
のように、ボリュームIDの接頭辞としてVOL
が使用されます。
次のバックアップ・タイプについてメディア・ファミリを作成しておくと便利です。
全体バックアップ
増分バックアップ
オフサイト・バックアップ
このメディア・ファミリには有効期限のないボリュームが含まれます。オフサイトで保存されるこれらのボリュームは、障害回復や長期保存を目的としています。
スクラッチ・バックアップ
このメディア・ファミリは、テスト・バックアップや、通常のバックアップ・スケジュール外で行われるバックアップおよびリストア処理を目的としています。
この項の内容は次のとおりです。
注意:
メディア・ファミリはOracle Secure Backup Webツールを使用して管理することもできます。
関連項目:
Oracle Secure Backup Webツールを使用して、すべての定義済メディア・ファミリを表示できます。ファミリを表示するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration
)権限を持っていることが必要です。
定義済メディア・ファミリを表示するには、次のようにします。
「Oracle Secure Backup Webツール・ホームページの表示」の手順に従います。
Oracle Secure Backup Webツールのホームページで、「構成」をクリックします。
「構成」ページが表示されます。
「基本」セクションの「メディア・ファミリ」をクリックします。
Oracle Secure Backupの「構成: メディア・ファミリ」ページが表示されます。
「メディア・ファミリ」ページに、現在定義されているすべてのメディア・ファミリを含むリストが表示されます。各メディア・ファミリの、書込みウィンドウとボリューム期限切れの詳細も表示されます。
また、各エントリに対して、「編集」、「削除」、「追加」の各オプションも表示されます。これらについては、この後の項で説明しています。
関連項目:
obtoolのメディア・ファミリ・コマンドの詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。
メディア・ファミリを作成するには、Oracle Secure Backup Webツールを使用します。メディア・ファミリによって、異なる時刻に作成されたボリュームに同様の特性を持たせることができます。
メディア・ファミリを追加するには、次のようにします。
「定義済メディア・ファミリの表示」の手順を実行します。
Oracle Secure Backupの「構成: メディア・ファミリ」ページが表示されます。
「追加」をクリックします。
「メディア・ファミリの追加」ページが表示されます。
「メディア・ファミリ名」にメディア・ファミリの名前を入力します。
メディア・ファミリ名は大/小文字を区別し、英数字で始める必要があります。使用できる文字は英数字、ダッシュ、アンダースコアおよびピリオド(空白は使用不可)です。最大文字数は31文字です。
「使用済ボリュームID」で、次のいずれかを選択します。
システム・デフォルト
このオプションは、デフォルトの使用済ボリュームIDを指定する場合に選択します。
このメディア・ファミリに一意
このオプションは、このメディア・ファミリに一意のボリュームIDを設定する場合に選択します。
メディア・ファミリと同様
このオプションは、既存のメディア・ファミリと同じボリュームIDを設定する場合に選択します
ファイルから
このオプションは、このメディア・ファミリにボリューム順序ファイルを指定する場合に選択します。
関連項目:
ボリュームIDのオプションの詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』 を参照してください
「ボリューム有効期限」では、次のオプションのいずれかを選択します。
時間管理: ボリューム・セットを維持
このオプションを指定すると、このメディア・ファミリはコンテンツ管理ではなく時間管理されることになります。このオプションを指定した場合は、隣のフィールドに値を指定し、その横のリストで時間単位を選択することも必要です。
メディア・ファミリの保存期間として指定した期間が終了するまでは、このメディア・ファミリのメンバーであるボリュームを上書きできません。あるボリュームがいっぱいになり、Oracle Secure Backupが引き続き次のボリュームにバックアップを行う場合、ボリューム・セットの各ボリュームに同じ保存期間が割り当てられます。
RMANバックアップは時間管理ボリュームに対して実行できます。つまり、時間管理の有効期限ポリシーを持つボリュームには、ファイルシステム・バックアップとRMANバックアップのピースを混同できます。
注意:
RMANバックアップを時間管理ボリュームに対して実行した場合、RMANリポジトリではバックアップ・ピースが使用可能であるとレポートされていても、ボリュームが期限切れになり再利用される可能性があります。この場合、RMANでCROSSCHECK
コマンドを使用して、矛盾を解決する必要があります。
コンテンツ管理
このオプションを使用するボリュームは、RMANバックアップ用です。コンテンツ管理されたボリュームにはファイルシステム・バックアップを書き込むことができません。
コンテンツ管理されたボリュームは、すべてのバックアップ・イメージ・セクションが削除済とマーキングされると、上書き可能になります。バックアップ・ピースを削除するには、Recovery Manager(RMAN)またはobtool
のrmpiece
コマンドを使用します。コンテンツ管理のボリューム・セット内のボリュームは、同一セット内の他のボリュームがまだ期限内であっても、期限切れとなることがあります。
「書込みウィンドウ」に、時間を入力します。
「書込みウィンドウ」フィールドの右側のリストで、「秒」、「分」、「時間」、「日」、「週」、「月」、「年」または「永久的」を選択できます。
書込みウィンドウは、更新(通常、他のバックアップ・イメージによる)のためにボリューム・セットを開いたままにしている期間です。ファミリの各ボリュームは、同一のボリューム・セットの一部とみなされます。書込みウィンドウは、最初のファイルがセットの最初のボリュームに書き込まれたときに開始されます。指定した期間が経過すると終了します。書込みウィンドウが終了すると、Oracle Secure Backupは次のいずれかの条件が満たされるまでボリューム・セットへの追加更新を許可しません。
期限切れ。
ラベルの再設定。
再利用。
ラベル付けの解除。
強制上書き。
Oracle Secure Backupは、次のバックアップ操作でこのボリューム・セットを使用します。これは書込みウィンドウが閉じるまで続けられます。
「追加可能」で、次のいずれかを選択します。
はい
メディア・ファミリでは、バックアップ・イメージ・インスタンスをボリュームに追加することができます。
いいえ
メディア・ファミリでは、バックアップ・イメージ・インスタンスをボリュームに追加することができません。
「メディア・ファミリ」ページに正常終了のメッセージが表示され、追加のメディア・ファミリのエントリが表示されます。
「ローテーション・ポリシー」で、定義済ローテーション・ポリシーのリストからポリシーを選択して、メディア・ファミリのボリュームのライフサイクルを管理します。
「ボリューム重複ポリシー」で、重複ボリュームの作成を管理する定義済複製ポリシーのリストからポリシーを選択します。
注意:
「ローテーション・ポリシー」と「ボリューム重複ポリシー」オプションには、ボールティング環境が設定された場合のみ、情報が表示されます。ボールティングの詳細は、「ボールティング」を参照してください。
ボリュームがACSLSライブラリにある場合は、そのIDを「ACSLSスクラッチID」に入力します。
「コメント」で、メディア・ファミリの説明を入力し(オプション)、「OK」をクリックします。
「メディア・ファミリ」ページに正常終了のメッセージが表示され、追加のメディア・ファミリのエントリが表示されます。
管理ドメインの構成の変更(modify
administrative
domain's
configuration
)権限があれば、Oracle Secure Backup Webツールを使用して、ユーザー定義のメディア・ファミリの属性を編集できます。また、RMAN-DEFAULT
メディア・ファミリについて、write
window
またはkeep
volume
set
以外のすべての属性を編集できます。
既存のメディア・ファミリの属性を表示または変更するには、次のようにします。
「定義済メディア・ファミリの表示」の手順を実行します。
Oracle Secure Backupの「構成: メディア・ファミリ」ページが表示されます。
表示または編集するメディア・ファミリを選択して、「編集」をクリックします。
「メディア・ファミリ」ページが表示されます。フィールドとオプションには、選択したメディア・ファミリの既存の値が設定されています。
必要に応じて変更を行い、「適用」をクリックし、続いて「OK」をクリックします。
「メディア・ファミリ」ページに正常終了のメッセージが表示され、編集したメディア・ファミリの値が表示されます。
Oracle Secure Backup Webツールを使用して、メディア・ファミリの名前を変更することができます。メディアの名前を変更するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration
)権限を持っていることが必要です。
メディア・ファミリの名前を変更するには、次のようにします。
「定義済メディア・ファミリの表示」の手順を実行します。
Oracle Secure Backupの「構成: メディア・ファミリ」ページが表示されます。
名前を変更するメディア・ファミリを選択して、「名前の変更」をクリックします。
確認画面が表示されます。
メディア・ファミリの新しい名前を入力して、「YES」をクリックします。
「メディア・ファミリ」ページに正常終了のメッセージが表示され、名前が変更されたメディア・ファミリが表示されます。
メディア・ファミリをドメインから削除するには、Oracle Secure Backup Webツールを使用します。メディア・ファミリを削除しても、最初にそのメディア・ファミリを使用して書き込まれたバックアップ・コンテナ上のメタデータには影響しません。
メディア・ファミリを削除するには、次のようにします。
「定義済メディア・ファミリの表示」の手順を実行します。
Oracle Secure Backupの「構成: メディア・ファミリ」ページが表示されます。
削除するメディア・ファミリを選択し、「削除」をクリックします。
確認ページが表示されます。
「はい」をクリックします。
「メディア・ファミリ」ページに正常終了のメッセージが表示され、削除したメディア・ファミリのエントリが表示されなくなります。
データベース・バックアップ記憶域セレクタは、RMANバックアップをOracle Secure Backupのストレージ・メディアと関連付けます。たとえば、orcl
データベースのアーカイブREDOログのRMANバックアップでorcl_log
メディア・ファミリを使用するように指定できます。
Oracle Secure Backup Webツールを使用して、記憶域セレクタを作成できます。obtool
で記憶域セレクタを作成するには、mkssel
コマンドを使用します。
1つのデータベース・バックアップ記憶域セレクタが、複数のOracle Databaseに適用される場合があります。また、複数のデータベース・バックアップの記憶域セレクタを、1つのOracle Databaseに関連付けることができます。たとえば、RMAN二重化を使用すると、1つのデータベースに2つのデータベース・バックアップ記憶域セレクタを作成して、それぞれのコピーを異なるメディア・ファミリへ書き込むことができます。
データベース・バックアップ記憶域セレクタには、次の情報が含まれます。
バックアップされるデータベースのデータベース名またはデータベースID
省略されている場合、セレクタはすべてのデータベースに適用できます。
ホスト名
省略されている場合、セレクタはすべてのホストに適用できます。
バックアップされるコンテンツ
メディア・ファミリ名
操作が制限されるデバイス
デバイスの制約を構成しない場合、Oracle Secure Backupは利用できるすべてのデバイスを使用します。
使用可能なテープ・リソースに対する待機時間(期間)
作成するバックアップのコピー数(RMAN二重化が有効の場合)
暗号化設定
この項の内容は次のとおりです。
注意:
データベース・バックアップ記憶域セレクタは、Oracle Secure Backup Webツールを使用して管理することもできます。
記憶域セレクタを表示するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration
)権限を持っていることが必要です。
定義済データベース記憶域セレクタを表示するには、次のようにします。
「Oracle Secure Backup Webツール・ホームページの表示」の手順に従います。
Oracle Secure Backup Webツールのホームページで、「構成」をクリックします。
「構成」ページが表示されます。
「基本」セクションで、「データベース・バックアップ記憶域セレクタ」をクリックします。
「構成: データベース・バックアップ記憶域セレクタ」ページが表示されます。
Webツールを使用して、データベース・バックアップ記憶域セレクタを作成できます。Oracle Secure Backupは、記憶域セレクタにカプセル化された情報を使用して、バックアップ・ジョブでRecovery Manager(RMAN)と通信できます。
データベース・バックアップ記憶域セレクタを構成するには、次のようにします。
「定義済データベース・バックアップ記憶域セレクタの表示」の手順を実行します。
「構成: データベース・バックアップ記憶域セレクタ」ページが表示されます。
「データベース・バックアップ記憶域セレクタ」ページで、「追加」をクリックします。
図3-1に示すように、「新規データベース・バックアップ記憶域セレクタ」ページが表示されます。
「名前」に、バックアップ記憶域セレクタの名前を入力します。
データベース・バックアップ記憶域セレクタ名は大/小文字が区別され、英数字で始める必要があります。使用できる文字は英数字、ダッシュ、アンダースコアおよびピリオド(空白は使用不可)です。最大31文字使用できます。
「コンテンツ」で、次のバックアップ・タイプのいずれかを選択します。
すべて
完全
増分
アーカイブ・ログ
自動バックアップ
「データベース」に、バックアップする必要があるデータベースの名前を指定できます。
「データベースID」に、バックアップする必要があるデータベースのIDを指定できます。
「ホスト」で、ホストのリストからホストを選択します。
「メディア・ファミリ」でメディア・ファミリを選択します。
「制限」で、このボリュームに関する制限を1つ以上選択します。デバイスを選択しないと、Oracle Secure Backupはテープ・デバイス・ポーリングを使用して、バックアップおよびリストア操作で使用できるテープ・デバイスを検出します。
「コピー番号」でコピー番号を選択します。
「コピー番号」リストをデフォルト(*
)にしておくと、この記憶域セレクタがすべてのバックアップに適用されます。
「リソース待機時間」に値を入力し、隣のリストから単位を選択します。デフォルトは「永久的」
です。
リソース待機時間は、バックアップに必要なリソースが使用できるようになるまで待機する時間です。この期間内にリソースが使用可能にならない場合は、バックアップは失敗します。
「暗号化」で、次のいずれかのオプションを選択し、暗号化のタイプを指定します。
オン: RMANによってすでに暗号化されていないかぎり、バックアップ・データは暗号化されます。
オフ: ホストのポリシーまたはグローバル・ポリシーが「必須」に設定されていない場合、バックアップ・データは暗号化されません。これはデフォルトの設定です。
強制オフ: バックアップ・データは暗号化されず、ホスト固有の暗号化設定はオーバーライドされます。この設定はRMANには影響しません。RMANはバックアップ・データを暗号化できます。
ソフトウェア暗号化: ハードウェア暗号化ではなく、ソフトウェア暗号化を使用してデータを暗号化します。
「優先度」で、「デフォルト」オプションを選択するか、正の数値を入力します。値が低ければ低いほど、スケジューラによってジョブに割り当てられる重要性は高くなります。スケジューラは、重要性が低いジョブより重要性が高いジョブのディスパッチを優先します。デフォルトの優先度は100です。
「適用」と「OK」をクリックします。
「バックアップ記憶域セレクタ」ページに正常終了のメッセージが表示されます。追加のデータベース・バックアップ記憶域セレクタがリストに表示されます。
記憶域セレクタを変更するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権限を持っていることが必要です。
既存のデータベース・バックアップ記憶域セレクタのパラメータを編集するには、次のようにします。
「定義済データベース・バックアップ記憶域セレクタの表示」の手順を実行します。
「構成: データベース・バックアップ記憶域セレクタ」ページが表示されます。
構成済記憶域セレクタのリストからデータベース・バックアップ記憶域セレクタを選択し、「編集」をクリックします。
「バックアップ記憶域セレクタの編集」ページが表示されます。
選択したバックアップ記憶域セレクタに対して必要に応じて変更を行い、「適用」をクリックし、続いて「OK」をクリックします。
「バックアップ記憶域セレクタ」ページに正常終了のメッセージが表示され、選択したバックアップ記憶域セレクタの変更内容が表示されます。
Oracle Secure Backup Webツールを使用して、バックアップ記憶域セレクタの名前を変更できます。バックアップ記憶域セレクタの名前を変更するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権限を持っていることが必要です。
データベース・バックアップ記憶域セレクタの名前を変更するには、次のようにします。
「定義済データベース・バックアップ記憶域セレクタの表示」の手順を実行します。
Oracle Secure Backupの「構成: データベース・バックアップ記憶域セレクタ」
名前を変更するバックアップ記憶域セレクタを選択して、「名前の変更」をクリックします。
確認画面が表示されます。
記憶域セレクタの新しい名前を入力して、「YES」をクリックします。
「データベース・バックアップ記憶域セレクタ」ページに正常終了のメッセージが表示され、名前が変更されたバックアップ記憶域セレクタが表示されます。
データベース・バックアップ記憶域セレクタを削除するには、次のようにします。
「定義済データベース・バックアップ記憶域セレクタの表示」の手順を実行します。
「構成: データベース・バックアップ記憶域セレクタ」ページが表示されます。
削除する構成済記憶域セレクタのリストからバックアップ記憶域セレクタを選択して、「削除」をクリックします。
確認ページが表示されます。
「はい」をクリックします。
「バックアップ記憶域セレクタ」ページに正常終了のメッセージが表示され、選択したバックアップ記憶域セレクタがリストに表示されなくなります。
ジョブ・サマリーは、選択したファイルシステム・バックアップまたはリストア・ジョブ、データベース・バックアップまたはリストア・ジョブ、メディア移動ジョブまたは複製ジョブのステータスを説明するレポートです。ユーザーは、レポートの生成時とレポートを受け取るユーザーについて指定可能なジョブ・サマリー・スケジュールを構成できます。
少なくとも1つのジョブ・サマリー・スケジュールを作成して、スケジュールした各バックアップ・ジョブのステータスを通知する自動電子メールを受信することをお薦めします。
この項の内容は次のとおりです。
ジョブ・サマリーを表示するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration
)権限を持っていることが必要です。
Webツールを使用して、現在定義されているジョブ・サマリーのリストを表示するには、次のようにします。
「Oracle Secure Backup Webツール・ホームページの表示」の手順に従います。
Oracle Secure Backup Webツールのホームページで「構成」をクリックします。
「構成」ページが表示されます。
「拡張」セクションの「ジョブ・サマリー」をクリックします。
図3-2に示すように、「構成: ジョブ・サマリー」ページが表示されます。
「構成: ジョブ・サマリー」ページには、現在定義されているジョブ・サマリーの名前がすべてリストされます。各ジョブ・サマリーがいつ実行されたか、および対象となる期間も表示されます。
関連項目:
obtoolのジョブ・サマリー・コマンドの詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。
Webツールを使用してジョブ・サマリー・スケジュールを作成できます。スケジュールは、いつ、どのような状況でOracle Secure Backupがバックアップ、リストアまたは複製ジョブのサマリーを生成すべきかを示します。サマリーは、ジョブが成功したかどうかを示すテキスト・ファイル・レポートです。
ジョブ・サマリー・スケジュールを作成するには、次のようにします。
「定義済ジョブ・サマリー・ページの表示」の手順を実行します。
「構成: ジョブ・サマリー」ページが表示されます。
「追加」をクリックします。
図3-3に示すように、「構成: ジョブ・サマリー」> 新規ジョブ・サマリー・ページが表示されます。
「サマリー」フィールドにジョブ・サマリーの名前を入力します。
この名前は大/小文字を区別し、英数字で始める必要があります。使用できる文字は英数字、ダッシュ、アンダースコアおよびピリオド(空白は使用不可)です。最大文字数は127文字です。
次のオプションのいずれかを選択します。
毎日を選択
このオプションでは、毎日(1週間に7日間)ジョブ・サマリーが生成されます。
平日を選択
このオプションでは、平日(月曜日から金曜日)に毎日ジョブ・サマリーが生成されます。
週末を選択
このオプションでは、土曜日と日曜日のみジョブ・サマリーが生成されます。
1つまたは複数の曜日を選択
ジョブ・サマリーを生成する時刻を「時」および「分」のリストから選択します。
メール宛先フィールドに電子メール・アドレスを入力します。
このオプションで、ジョブ・サマリーを受信するユーザーの電子メール・アドレスを指定します。このオプションが機能するためには、電子メール・システムが管理サーバーで稼働している必要があります。複数のエントリはカンマで区切ります。
次のスケジュール・オプションのいずれかを選択します。
直前までをカバー
このオプションにより、レポートの時間枠を指定します。横のフィールドに値を入力し、リストから単位を選択します。たとえば日次レポートを生成する場合は、このフィールドに「24」と入力し、リストで「時間」を選択します。
開始
このオプションにより、レポートの対象期間の開始時点を指定します。隣のリストから曜日を選択し、「時」および「分」リストで時刻を選択します。
レポート・オプションを選択します。次の各オプションは、その他のレポート・オプションとは関係なく、有効または無効にすることができます。
バックアップ・ジョブ
このオプションは、ファイルシステム・バックアップ・ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。
Oracleバックアップ・ジョブ
このオプションは、RMANバックアップ・ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。
スケジュール済のジョブ
このオプションは、スケジューラで処理を待機しているすべてのジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。スケジュール済のジョブは、これから実行されるジョブです。
下位ジョブ
このオプションは、レポートに下位ジョブを含めるかどうかを指定します。
ボリューム複製ジョブ
このオプションは、ボリューム複製ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。
リストア・ジョブ
このオプションは、ファイルシステム・リストア・ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。
Oracleリストア・ジョブ
このオプションは、RMANバックアップ・ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。
ユーザー・ジョブ
このオプションは、ユーザーが開始したジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。このオプションを「いいえ」
に設定すると、サマリーにはスケジュール済ジョブしか含まれません。
廃棄ジョブ
このオプションは、同一基準のすべてのジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。
カタログ・バックアップ・ジョブ
このオプションは、レポートにカタログ・バックアップの情報を含めるかどうかを指定します。カタログ・バックアップも、バックアップ・ジョブの情報を含むサマリー・リポートに含まれます。ただし、他のバックアップと混在して表示され、カタログ・バックアップとして特にマークされることはありません。このオプションは、他のバックアップ・ジョブとは別にカタログ・バックアップのステータスを監視しやすくするためのものです。
「OK」をクリックします。
「構成: ジョブ・サマリー」ページに正常終了のメッセージが表示され、ジョブ・サマリーがリストに表示されます。
Webツールを使用して既存のバックアップ・スケジュール、ボリューム複製のスキャンまたはボールティングのスキャン・スケジュールを変更できます。ジョブ・サマリー・スケジュールを編集するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration
)権限を持っていることが必要です。
ジョブ・サマリー・スケジュールを編集するには、次のようにします。
「定義済ジョブ・サマリー・ページの表示」の手順を実行します。
「構成: ジョブ・サマリー」ページが表示されます。
編集するジョブ・サマリーを選択し、「編集」をクリックします。
「構成: ジョブ・サマリー > summary_name」ページが表示されます。フィールドとオプションには現在の値が設定されています。
必要に応じて変更し、「OK」をクリックします。
「構成: ジョブ・サマリー」ページに正常終了のメッセージが表示されます。開始時刻または対象期間を編集した場合は、変更した値が表に表示されます。
Webツールを使用してバックアップ・スケジュールを削除できます。ジョブ・サマリー・スケジュールを削除するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration
)権限を持っていることが必要です。
ジョブ・サマリー・スケジュールを削除するには、次のようにします。
「定義済ジョブ・サマリー・ページの表示」の手順を実行します。
「構成: ジョブ・サマリー」ページが表示されます。
削除するジョブ・サマリーを選択し、「削除」をクリックします。
確認ページが表示されます。
「はい」をクリックします。
「構成: ジョブ・サマリー」ページに正常終了のメッセージが表示され、選択したジョブ・サマリーが表に表示されなくなります。
ジョブ・サマリー・スケジュールの名前を変更するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration
)権限を持っていることが必要です。
ジョブ・サマリー・スケジュールの名前を変更するには、次のようにします。
「定義済ジョブ・サマリー・ページの表示」の手順を実行します。
「構成: ジョブ・サマリー」ページが表示されます。
名前を変更するジョブ・サマリーを選択し、「名前の変更」をクリックします。
summary_nameの変更フィールドにサマリーの名前を入力し、「はい」をクリックします。
「構成: ジョブ・サマリー」ページに正常終了のメッセージが表示され、変更された名前のジョブ・サマリーが表に表示されます。