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Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース18.1
E98591-01
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6.7 モバイル・デバイス用のアプリケーションの作成

小型画面用に最適なユーザー・エクスペリエンスを提供できる、モバイル固有のデザイン・パターンを使用したモバイル・デバイス用のアプリケーションを構築します。

6.7.1 モバイル・アプリケーション設計について

Oracle Application Expressを使用して開発するモバイル・アプリケーションは、モバイル・デバイスのブラウザ内で実行されるブラウザ・ベースのアプリケーションです。したがって、これらのアプリケーションがOracle Databaseと通信するためには接続が必要で、切断された環境では操作できません。

HTML5機能を備えたモバイル・デバイスは、HTML5 date-picker、フィールド定義に基づき異なるキーパッドを表示するサブタイプなどを含む、アプリケーションに組込み可能なすべての機能を利用できます。より古いデバイスでは、アプリケーションはレンダリングされ、提供される拡張機能は少なくなります。ブラウザ・ベースのアプリケーション開発の大きな利点は、デスクトップおよびモバイル・デバイス向けに一度開発するだけでよいということです。ただし、1つの大きな制限は、連絡先リストなどのオンデバイス機能のアクセスです。Webアプリケーションの表示にネイティブ・アプリケーション・ラッパーを使用するハイブリッド・ソリューションの作成をサポートする、PhoneGapなどのソリューションと統合することで、この制限を軽減できます。Phonegapなどのソリューションによって、現在はHTML5またはJavaScriptを使用して利用できないネイティブ電話機能の多くにアクセスするための、様々なAPIが提供されます。詳細は次の場所を参照してください。

http://phonegap.com/

6.7.2 モバイル・サポートについて

ユニバーサル・テーマの利点

ユニバーサル・テーマ - 42 (ユニバーサル・テーマ)により、開発者は、HTML、CSSまたはJavaScriptの幅広い知識を必要とせずに最新のWebアプリケーションを構築できます

ユニバーサル・テーマの主な利点は、次のとおりです。

  • レスポンシブ・デザイン: 小さい画面のデバイス(スマートフォン、タブレットなど)上でも、大きい画面のデバイス(ラップトップ、デスクトップなど)上と同じように正しく動作するように設計されています。ユニバーサル・テーマのUIコンポーネントは、様々な画面解像度で動作し、同じまたは類似した機能を維持します。また、ユニバーサル・テーマでは、ベクター・グラフィックを利用し(可能な場合)、UIのスタイル設定にCSS3機能を利用して、超高画面解像度を最大限に利用します。

  • 多用途のユーザー・インタフェース: 実質的にあらゆるタイプのビジネス・アプリケーション・ユーザー・インタフェースの構築に必要なすべてのコンポーネントおよび構成要素を提供します。ユニバーサル・テーマに付属しているすべてのコンポーネントを参照するには、https://apex.oracle.com/utユニバーサル・テーマ・アプリケーションに移動し、コンポーネントを選択します。

  • 簡易カスタマイズ: UI設計、HTML、CSSまたはJavaScriptの専門家でなくても、アプリケーションのルック・アンド・フィールを容易にカスタマイズし、完全に制御できます。テーマ・ローラーおよびテンプレート・オプションを使用すると、会社のブランドに合うようにアプリケーションを簡単にカスタマイズしたり、テンプレート・オプションを使用して様々なコンポーネントのルック・アンド・フィールを簡単にカスタマイズできます。

ユニバーサル・テーマへの既存のモバイル・アプリケーションの移行について

以前のリリースで使用されていたjQuery MobileおよびjQuery Mobileユーザー・インタフェースはサポートが終了し、今後のリリースで削除されます。jQuery Mobileユーザー・インタフェースを使用する既存のモバイル・アプリケーションを使用している場合は、既存のアプリケーションをユニバーサル・テーマに移行する必要があります。

ヒント:

ユニバーサル・テーマへの既存のアプリケーションの移行の詳細は、https://apex.oracle.com/utユニバーサル・テーマ・アプリケーションに移動し、移行ガイドを選択します。

モバイル環境用に最適化されたレポート

ユニバーサル・テーマは、モバイル・デバイス上で正しく動作するように最適化されていますが、すべてのコンポーネントがモバイルに対応しているわけではありません。たとえば、対話モード・レポートおよび対話グリッドは、モバイル環境では正しく動作しません。モバイル・デバイス用のレポートを作成する際には、次のレポート・タイプを使用することをお薦めします。

  • リスト・ビュー

    スマートフォンでのデータ表示および簡単なナビゲーションを提供するレスポンシブ・デザインを特徴としています。SQL問合せの書式設定された結果を含むページを作成します。リスト・ビューを作成する表を選択したり、リスト・ビュー・エントリに使用するデータベース列を選択します。

  • 列切替えレポート

    モバイル・アプリケーションおよびスマートフォン向けに設計されたレスポンシブなレポートを作成します。デフォルトでは、列切替えレポートはすべての列が同じ優先度に設定されて作成されます。ただし、開発者はレポート列属性を編集し、重要度に応じて列をランク付けできます。優先度がより低い(数字がより大きい)列は、狭い画面幅では非表示になります。レポートには、エンド・ユーザーが表示する列を選択できる「列」ボタンが含まれています。

  • リフロー・レポート

    モバイル・アプリケーションおよびスマートフォン向けに設計されたレスポンシブなレポートを作成します。レポートを水平に表示できる十分な領域がない場合、レポートは、表の列を縮小して、各列が別の行に表示される垂直方向の値ペア・レイアウトにすることによって対応します。

6.7.3 モバイル・アプリケーションの作成

モバイル・アプリケーションを作成するには:

  1. アプリケーションの作成ウィザードを実行して、新規アプリケーションを作成します。表または問合せによるデータベース・アプリケーションの作成を参照してください。
  2. ページの作成ウィザードを実行し、モバイル・ページを追加します。アプリケーションへの新規ページの追加を参照してください。

    ヒント:

    ユニバーサル・テーマおよびモバイル対応の設計の詳細は、https://apex.oracle.com/utユニバーサル・テーマ・アプリケーションを参照してください。