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Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド
リリース18.1
E98591-01
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18.4 Webソース・モジュールの管理

Webソース・モジュールは、1つまたは複数の外部Webサービスへの参照として機能します。1つのモジュールには、具体的な外部Webサービスへの参照であるWebソース操作を1つ以上含めることができます。

18.4.1 Webソース・モジュールについて

WebソースとWebサービス参照の違い

Webソース・モジュールにより、開発者は、Representational State Transfer (REST)サービスまたはアプリケーションの汎用JSONデータ・フィードにアクセスして、レポート、対話モード・レポート、対話グリッドなどのApplication Expressコンポーネントのデータを使用できます。既存のWebサービス参照とは異なり、Webソース・モジュールには、Webサービスを起動してレスポンスを処理するために、Application ExpressコンポーネントまたはPL/SQLプロセスが使用できるWebサービスに関するメタデータが含まれます。

Webソース・モジュールには、Webサービスのターゲットに応じて異なる複数の演算子が含まれています。RESTサービスの場合、操作は、特定のサービス・ハンドラ(GETPUTPOSTDELETEなど)になります。開発者は、操作にFetch Multiple RowsFetch Single RowInsert RowUpdate RowDelete Rowなどのデータベース・アクションを割り当てます。ただし、各データベース操作を1回のみWebソース操作に割り当てることができます。

Application Expressコンポーネントとの統合

Oracle Application Expressは、Webソース・モジュールのクラシック・レポート、対話モード・レポート、CSSカレンダおよびJETチャートの直接の統合を提供します。

リモート・サーバーについて

Oracle Application Expressでは、WebサービスのエンドポイントURLが2つの部分に分割されます。サーバー固有の部分は、リモート・サーバーと呼ばれる個別のエンティティとして格納されます。使用されるサーバー、ポートおよびURLパス接頭辞(コンテキスト・ルート)が同じである場合は、複数のWebソース・モジュールを持つリモート・サーバーを再利用できます。

リモート・サーバーの属性を変更すると、その変更はリモート・サーバーを使用しているすべてのWebソース・モジュールに影響を与えます。リモート・サーバーにより、Webソース・モジュールのコレクションを移動することが容易になります。たとえば、リモート・サーバー・オブジェクト内のURLを変更することで、テスト・システムから本番システムに移行できます。

認証および資格証明について

Webソース・モジュールでは、基本認証とOAuthクライアント資格証明フローの両方をサポートしています。認証資格証明は、リモート・サーバーを使用するすべてのWebソース・モジュールを対象としたリモート・サーバー・レベルで指定できます。資格証明がWebソース・モジュール・レベルで設定されている場合、その設定は、リモート・サーバー・レベルで格納されている資格証明より優先されます。

資格証明は、認証方式、クライアントID (ユーザー名)およびクライアント・シークレット(パスワード)を示します。資格証明は、共有コンポーネント内の名前付きのエンティティとして格納され、複数のWebソース・モジュールまたはリモート・サーバーで再利用できます。

18.4.2 Webソース・モジュールの作成

Webソース・モジュールを作成するには、次のステップを実行します。

  1. Webソース・モジュール・ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、ページの中央にある「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「データ・ソース」で、「Webソース・モジュール」を選択します。
  2. Webソース・モジュール・ページで、「作成」をクリックします。
  3. 「Webソース・モジュールの作成」→「方法」で、「最初から」を選択し、「次へ」をクリックします。

    ヒント:

    「既存のWebソース・モジュールのコピーとして」を選択した場合、コピーするアプリケーションを選択して、画面に表示される手順に従います。

  4. 次の属性を指定します。
    1. Webソース・タイプ: Webソース・タイプを選択します。
      Oracle REST Data Services (ORDS)で提供されるRESTサービスにアクセスしようとしている場合は、「Oracle REST Data Services」を選択します。そうでない場合は、「簡易HTTP」を選択します。詳細は、フィールドレベル・ヘルプを参照してください。
    2. 名前: このWebソース・モジュールのわかりやすい名前を入力します。
    3. エンドポイントURL: このWebソースのエンドポイントURL (http://またはhttps://から始まる)を入力します。
    4. HTTPSホスト名: この属性は、構成がOracle Database 12.2以上で実行されている場合にのみ表示されます。
      HTTPSリクエストに対してリモート・サーバーの証明書の共通名(CN)と照合するホスト名を入力します。たとえば、*.example.comなどのドメイン名を入力します。NULLである場合、特定のURL内のホスト名が使用されます。
    5. HTTPメソッド: サービスの検出に使用するHTTPメソッドを選択します。
    6. 「次へ」をクリックします。
    「次へ」をクリックすると、Application ExpressによってURLエンドポイントがテストされます。URLが正しくない場合、エラー・メッセージが表示されます。その場合は、「戻る」をクリックしてURLを修正します。URLが機能している場合、「リモート・サーバー」が表示されます。
  5. 「リモート・サーバー」で、次の項目を指定します。

    ヒント:

    属性の詳細は、フィールドレベル・ヘルプを参照してください。

    1. リモート・サーバー: 既存のリモート・サーバー・オブジェクトを選択します。Webソース・モジュールのHTTPエンドポイントURLは、リモート・サーバー(ベースURL)とサービス固有の部分で構成されます。
    2. ベースURL: 選択したリモート・サーバー・オブジェクトのベースURL。
    3. サービスURLパス: Webソース・モジュールのサービス固有のURLパスを入力します。HTTPエンドポイントURLは、これを、リモート・サーバー・オブジェクトで指定されたベースURLに付加することで生成されます。
      次に例を示します。

      /services/customers/

      /products/4711/details

    4. 「次へ」をクリックします。
  6. 認証が必要です: 新しいWebリソース・モジュールが認証を必要とするかどうかを選択します。「はい」または「いいえ」を選択します。「はい」を選択した場合は、画面上の指示に従います。
  7. 次に進むには、次のボタンのいずれかを選択します。
    • モジュールを手動で作成: このオプションには、Webソースの検出モードが含まれていません。Webソース・モジュールが、以前に入力した情報に基づいて、いくつかのサンプルの操作およびサンプル・データ・プロファイルで作成されます。「モジュールを手動で作成」では、Oracle Application Expressコンポーネントで使用できない不完全なWebソース・モジュールが作成されます。外部Webサービスを正しく反映するには、Webソース操作とデータ・プロファイルを編集する必要があります。
    • 検出: Webソースの検出モードが開始されます。Oracle Application Expressで、外部のWebサービスに関する情報を取得するために、複数のHTTPリクエストが実行されます。Application Expressで、Webサービスによって返されたデータ(JSONまたはXML)のサンプルを取得し、データ・プロファイル(JSON属性に関するメタデータで構成される)を導出します。その後、検出結果が表示されて、Webソース・モジュールを作成するかどうかが確認されます。
    • 詳細: HTTPヘッダー、URLパラメータおよびその他の詳細を含むデータ・プロファイルの拡張パラメータを表します。
  8. 「詳細」をクリックすると、パラメータ・ページが表示されます。「詳細」では、検出のために必要となる可能性のある、いくつかの初期Webソース・パラメータを構成できます。一部のWebソースには、特定のHTTPヘッダー(たとえば、User-Agent)を設定しておく必要がある場合があります。拡張パラメータを設定したら、「検出」ボタンまたは「モジュールを手動で作成」ボタンのいずれかを選択します。
  9. 「検出」を選択すると、Webソースの検出のプレビュー・ページが表示されます。

    表示される情報は、ターゲット・サービスの複雑さによって異なります。JSONレスポンス属性に関するメタデータを提供しない簡易HTTPサービスまたはORDSサービスの場合、Application Expressによって、JSONまたはXMLレスポンスが調査されて、データがサンプリングされて、データ・プロファイルの提案が作成されます。「データ」タブには、サンプル・レスポンス・データがレポート形式で表示されます。

    「列」タブには、Application Expressが検出中に見つけたデータ・プロファイルの列に関する情報が表示されます。このタブを使用して、列のデータ型が正しいかどうかを確認します。

    「詳細」をクリックすると、Webソース・レスポンスに関する詳細情報(レスポンス本文、レスポンス・ヘッダー、Webソース操作など)を示す追加のタブが表示されます。

  10. 「Webソースの作成」をクリックします。

18.4.3 Webソース・モジュールの編集または削除

Webソース・モジュールを編集するには、次のステップを実行します。

  1. Webソース・モジュール・ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、ページの中央にある「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「データ・ソース」で、「Webソース・モジュール」を選択します。
  2. Webソース・モジュール・ページで、「モジュール名」をクリックします。
  3. Webソース・モジュールを削除するには、「削除」をクリックします。そうでない場合、属性を編集します。
  4. 「Webソース・モジュール」で、次の項目を指定します。
    1. 名前: このWebソース・モジュールのわかりやすい名前を入力します。
    2. Webソース・タイプ: オプションは次のとおりです。
      • 簡易HTTP: 単純なHTTPデータ・フィードの場合は、このオプションを選択します。Application Expressでは、すべてのデータは最初のリクエストで返され、サーバーはサーバー側フィルタリング、順序付けまたはその他の拡張RESTサービス機能をサポートしないと想定されます。呼出しの詳細とパラメータはすべて手動で構成する必要があります。

      • Oracle REST Data Services: Oracle REST Data Services (ORDS) RESTサービスの場合は、このオプションを使用します。これらのRESTサービスはOracle REST標準に準拠しており、GETPOSTPUTまたはDELETE操作が標準化されています。サーバー側フィルタリングと順序付けがサポートされます。Application Expressでは、レポートを委任することにより、これらの機能を活用できます

      • Oracle REST Data Services (レガシー構文): ORDS (Oracle REST Data Services)の旧バージョンに基づくサービスの場合は、このオプションを選択します。これらのサービスは、Oracle REST標準に完全には準拠していません。

      • ORDS(レガシー): Oracle REST Data Services (ORDS)の旧バージョンに基づくサービスの場合は、このオプションを選択します。これらのサービスは、Oracle REST標準に完全には準拠していません。

    3. リモート・サーバー: Webソースをホストしているリモート・サーバーを示します。
    4. HTTPSホスト名: HTTPSリクエストに対してリモート・サーバーの証明書の共通名(CN)と照合するホスト名を入力します。たとえば、HTTPSホスト名は、*.example.comなどのドメイン名にできます。NULLである場合、特定のURL内のホスト名が使用されます。
    5. ベースURL: ベースURLが表示されます。
    6. URL接頭辞: このWebソース・モジュールをポイントするURLパス接頭辞。この接頭辞は、リモート・サーバーのベースURLに付加されます。
  5. 「データ・プロファイル」で、次のステップを実行します。
    1. 「データ・プロファイルの編集」をクリックして、Webソース・レスポンス(XMLまたはJSON)の形式が解析されて行および列に変換される方法を変更します。
      データ・プロファイル・ページが表示されます。
    2. 「データ・プロファイル」および「列」で、属性を編集します。
      「行セレクタ」は、行の集合を含むノードをポイントするXMLまたはJSONパス式を格納します。「列」は、1つの行を解析して複数の列に変換する方法を決定します。
    3. 「変更の適用」をクリックして、変更を保存します。
  6. 「サブスクリプション」に、このモジュールをサブスクライブするWebソース・モジュールが示されます。
  7. 「操作」で、次のステップを実行します。
    1. 操作: 「操作の追加」をクリックして、Webソース操作を追加します。Webソース操作には、外部Webサービス・ハンドラに関する実際の情報が含まれています。
      Webソース操作ページが表示されます。
    2. 「操作」および「操作パラメータ」で、属性を編集します。
      操作はデータベース操作にマップでき、これによりApplication Expressコンポーネントが正しい操作を取得できます。レポート、対話モード・レポートまたはCSSカレンダは、「行のフェッチ」データベース操作にマップされた操作を取得します。
    3. 「作成」をクリックします。
  8. 認証が必要です: 格納されている認証の資格証明を選択します。
  9. 「モジュール・パラメータ」で、次のステップを実行します。
    1. 「パラメータの追加」をクリックしてWebソース・パラメータを構成します。
      HTTPリクエスト・ヘッダーを渡すか、動的URLを使用するか、リクエスト本文を使用する場合は、これらのパラメータを使用します。パラメータ、そのタイプ、デフォルト値および方向がWebソース・パラメータの編集ページで宣言されている場合、Application Expressコンポーネントはそれを参照できます。
    2. 「パラメータの追加」をクリックします。
  10. 「拡張属性」で、HTTP転送タイムアウトを構成するか、コメントを追加します。
    1. HTTP転送のタイムアウト: ここにタイムアウト値を指定します。このWebソース値に対するHTTPリクエストがタイムアウト値を超えると、エンド・ユーザーにエラー・メッセージが表示されます。これは、応答しないWebサービスによってページが応答しなくなるのを回避するためです。
    2. コメント: コメントまたはノートを入力します。
  11. 変更を保存するには、「変更の適用」をクリックします。

18.4.4 Webソース・モジュールのコピー

Webソース・モジュールをコピーするには、次のステップを実行します。

  1. Webソース・モジュール・ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、ページの中央にある「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「データ・ソース」で、「Webソース・モジュール」を選択します。
  2. Webソース・モジュール・ページで、「コピー」をクリックします。
  3. 「Webソース・モジュールのコピー」で、次のステップを実行します。
    1. Webソース・モジュールのコピー: 既存のWebソース・モジュールを選択します。
    2. 新規Webソース・モジュール名: 新しい名前を入力します。
    3. 「コピー」をクリックします。

18.4.5 資格証明の使用状況の表示

Webソース・モジュールの使用状況を表示するには、次のステップを実行します。

  1. Webソース・モジュール・ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、ページの中央にある「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「データ・ソース」で、「Webソース・モジュール」を選択します。
  2. Webソース・モジュール・ページで、「使用状況」をクリックします。
    使用状況ページに、アプリケーション内のWebソース・モジュールが使用されている場所が表示されます。

18.4.6 Webソース・モジュールの履歴の表示

Webソース・モジュールへの最近の変更を表示するには、次のステップを実行します。

  1. Webソース・モジュール・ページにナビゲートします。
    1. ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
    2. アプリケーションを選択します。
    3. アプリケーションのホームページで、ページの中央にある「共有コンポーネント」をクリックします。
    4. 「データ・ソース」で、「Webソース・モジュール」を選択します。
  2. Webソース・モジュール・ページで、「履歴」をクリックします。
    履歴ページに、現在のワークスペースのWebソース・モジュールへの最近の変更が表示されます。