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Oracle® Application Expressインストレーション・ガイド
リリース18.1
E98589-01
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1.3 以前のリリースのOracle Application Expressからのアップグレード

Oracle Application Expressをアップグレードすると、新しいスキーマに新しいデータベース・オブジェクトが作成され、アプリケーションのメタデータが新しいリリースに移行されます。

リリース1.5.x、1.6.x、2.0.x、2.2.x、3.0.x、3.1.x、3.2.x、4.0x、4.1x、4.2.x、5.0xまたは5.1xのOracle Application Expressをご使用の場合は、このマニュアルに記載されているどのインストール例に従っても、Oracle Application Expressインスタンスがリリース18.1にアップグレードされ、新しいスキーマにOracle Application Express 18.1のデータベース・オブジェクトが作成され、アプリケーションのメタデータが新しいリリースに移行されます。

1.3.1 サンプル・アップグレード・シナリオ

一般的なアップグレード・シナリオには、以前のリリースからのアップグレード、ポイント・リリースからのアップグレード、およびOracle Application Expressを含んでいるOracle Databaseリリースのインストールが含まれます。

パッチ・セットとポイント・リリースは、My Oracle Supportからダウンロードできます。表1-2に、一般的なアップグレード・シナリオをリストします。

表1-2 サンプル・アップグレード・シナリオ

アップグレード・シナリオ アクション

以前のOracle Application Expressリリースからのアップグレード

「ダウンロード」ページから最新のファイルをダウンロードします。

Oracle Application Expressのメジャー・リリースからポイント・リリースへのアップグレード。

My Oracle Supportからポイント・リリースをダウンロードします。

Oracle Application Expressを含むOracle Databaseのインストール。

「ダウンロード」ページから最新のファイルをダウンロードします。

1.3.2 Oracle Application Expressリリース・バージョンの確認

Oracle Application Expressリリース・バージョンはワークスペースのホームページで参照できます。

Oracle Application Expressのどのリリースを現在実行しているかを判定するには、次のステップを実行します。

  1. Oracle Application Expressにサインインします。

    ワークスペースのホームページが表示されます。

    現在のリリース・バージョンが右下隅に表示されます。

  2. Application Expressのバージョン情報ページを表示するには、次の手順を実行します。
    • ページの最上部にあるヘルプ・メニューを見つけます。

    • 「ヘルプ」メニューから「バージョン情報」を選択します。

      Application Expressのバージョン情報ページが表示されます。

1.3.3 Oracle REST Data Servicesのバージョンの判定について

Oracle REST Data ServicesのバージョンはApplication Expressのバージョン情報ページで参照できます。

Oracle Application ExpressのWebリスナーとしてOracle REST Data Servicesを使用している場合は、Application Expressのバージョン情報ページを表示します。Oracle REST Data Services (ORDS)のバージョンは、「CGI環境」セクションの、APEX_LISTENER_VERSIONの隣に表示されています。APEX_LISTENER_VERSIONが表示されない場合、Oracle Application ExpressインスタンスはWebリスナーにORDSを使用していません。

1.3.4 Oracle Databaseと同梱されているOracle Application Expressリリースのインストールについて

Oracle Databaseリリースに同梱されているOracle Application Expressリリースについて理解します。

Oracle Application Expressは、次のOracle Databaseリリースに同梱されています。

  • Oracle Database 11gリリース1 (11.1) - Oracle Application Expressリリース3.0。

  • Oracle Database 11gリリース2 (11.2) - Oracle Application Expressリリース3.2。

  • Oracle Database 12cリリース1 (12.1) - Oracle Application Express リリース4.2。

  • Oracle Database 12cリリース2 (12.2)- Oracle Application Expressリリース5.0。

Oracle Databaseのリリースの頻度はOracle Application Expressよりも少ないです。したがって、Oracle Technology Networkにある最新のOracle Application Expressリリースに更新することをお薦めします。詳細は、ご使用の環境の適切なWebリスナーに関するインストール手順を参照してください。

注意:

データベースに同梱されているリリースからOracle Application Expressをアップグレードする場合は、Oracleホーム・ディレクトリ(例, dbhome_1)内のOracle Application Expressファイルはいずれも変更しないでください。

1.3.5 既存のアプリケーションのアップグレードについて

Oracle Application Expressの新しいリリースをインストールすると、インストール・プロセスにより、既存のアプリケーションが最新のリリースに更新されます。

アップグレード・プロセスは、アプリケーション・ユーザー・インタフェースやアプリケーション・コンポーネントを変更しないように設計されています。結果として、ユーザー・インタフェースに影響する可能性があるアプリケーション・コンポーネントは、アップグレード・プロセスでは変更されません。これらのコンポーネントを手動で検討し、更新する、または現状のまま残すのは、開発者の担当範囲です。既存の機能に影響を与える場合があるコンポーネントの例には、対話モード・レポート、チャート、一部の検証などに追加された新しい機能などがあります。

ヒント:

カスタムXMLを使用するチャートは手動で更新する必要があります。そうしない場合、カスタムXMLは失われます。

参照:

『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のアプリケーション整合性のチェックのためのアドバイザの実行

1.3.6 アプリケーション互換性モードの指定について

各アプリケーション内のアプリケーション定義で互換性モードを指定できます。

各アプリケーション内では、「アプリケーション定義」で互換性モードを指定することもできます。アプリケーション互換性モードを変更すると、一部のランタイム動作も変更されます。互換性モード・オプションには、「4.1前」、「4.1」、「4.2」、「5.0」および「5.1/18.1」があります。

参照:

  • 『Oracle Application Expressリリース・ノート』の互換性モードに関する項

  • 『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』の「アプリケーション属性の編集」

  • 『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のプロパティに関する項

1.3.7 テスト要件について

Oracle Application Expressアップグレード時の、適切な回帰テストの量の判定は、アップグレードするアプリケーションの複雑さ、サイズおよび数に依存します。

複雑なページ、特に大きなJavaScriptや、広範なPL/SQLの計算またはプロセスを統合しているページの大部分を含める必要があります。開発者は、「アプリケーションのアップグレード」または「アドバイザ」に基づいて手動で更新するページが回帰テストにも含まれていることを確認する必要があります。残りのページをすべて回帰テストに含める必要はありません。レポート、チャートおよびフォームを含む様々なページ・タイプを適切に代表する内容を含めることをお薦めします。アプリケーションの互換性モードがアップグレード後に変更された場合は、必ず回帰テストに含める必要があります。

エンド・ユーザーが中断されるリスクを最小にするにはアップグレードされたアプリケーションの回帰テストは必須ですが、長期間かからないようにすることが重要です。一般原則:

  • ステップ1: 先に開発環境をアップグレードします。開発者がアプリケーションを検討して、必要に応じて初期更新できるようにします。

  • ステップ2: QA/テスト環境をアップグレードします。

  • ステップ3: アプリケーションを、この環境に組み込まれた開発からアップグレードします。

  • 手順4: 本番環境をアップグレードします。

  • ステップ5: アップグレードされたアプリケーションをこの環境に組み込みます。

1.3.8 環境のクリーンアップについて

すべての環境で最新リリースへのOracle Application Expressのアップグレードが成功したら、環境をクリーンアップする必要があります。

新しいリリースでの開発を開始したら、以前のリリースに関連付けられたOracle Application Expressスキーマは削除できます。以前のリリースが別の表領域にインストールされた場合、固有の表領域を単純に削除できます。以前のOracle Application Expressスキーマは、数週間残してから、開発、テストおよび本番環境から削除することをお薦めします。このクリーンアップ・プロセスによりディスク領域が解放され、SQL DeveloperやSQL*Plusなどのツールを使用して古いスキーマにアクセスするユーザーをゼロにできます。

1.3.9 元のリリースに戻す

Oracle Application Expressの元のリリースに戻すことができます。

Oracle Application Expressは各メジャー・リリースに対して新しいスキーマを作成するため、元のリリースに戻すのは比較的単純なプロセスです。以前のリリースに戻る場合、現在のOracle Application Expressインスタンスで行われた変更はすべて失われます。主要なタスクは、パブリック・シノニムと権限付与を、新しいスキーマでなく以前のスキーマを参照するように切り替えることです。