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Oracle® TimesTen In-Memory Databaseインストレーション、移行およびアップグレード・ガイド
リリース18.1
F16947-03
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3 WindowsでのTimesTenのインストールおよび管理

この章では、WindowsにTimesTenクライアントをインストールする方法について説明します。インストールを開始する前に、第1章「TimesTen Classicでのインストール・プロセスの概要」を確認してください。

内容は次のとおりです。

Windowsでのインストール処理の概要

Windows上のTimesTenインストーラは、単一のTimesTenのクライアントのみのインストール環境(およびインスタンス)を作成します。追加のインストール環境(またはインスタンス)を作成するには、最初に既存のインストール環境を削除します。

インストールすると、TimesTen ScaleoutのデータベースまたはTimesTen Classicのデータベースのいずれかに接続するTimesTenクライアントとしてWindowsホストを使用できます。

Windowsホストでは、同じTimesTenのメジャー・リリースの複数のインストール環境(18.1など)を持つことはできません。たとえば、18.1.3.xと18.1.4.xの両方のインストール環境を持つことはできません。ただし、11.2.2.8.xインストール環境と18.1.xインストール環境など、異なるメジャー・リリースのTimesTenインストール環境は持つことができます。

インストール環境またはインスタンスは変更できません。


ノート:

TimesTenは、Windowsインストール環境のコピーまたはホスト間でのWindowsインストール環境の共有をサポートしていません。TimesTenは、各ホストに個別にインストールする必要があります。

Windowsでのインストール環境の作成

TimesTenは、インストールを実行するユーザーが十分な権限を持つディレクトリにインストールできます。TimesTenをインストールするユーザーはTimesTenユーザー・グループのメンバーである必要があり、TimesTenファイルおよびディレクトリはそのグループのメンバーのみがアクセスできる必要があります。TimesTenをインストールするには管理者権限が必要です。

TimesTenのインストールに関する情報は、Windowsオペレーティング・システムのレジストリに含まれています。

マップされたネットワーク・ドライブには、TimesTen for Windowsをインストールしないでください。

インストール環境のデフォルトの最上位レベルのディレクトリは、C:\TimesTen\tt181_64です。インスタンス名は単にinstanceです。

この項では、インストール環境を作成して検証する方法について説明します。

インストール環境を作成して確認した後、Windowsクライアントからサーバーに接続してDSNを設定できます。詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のTimesTen ClientおよびTimesTen Serverの使用に関する項を参照してください。

Windowsでのインストール環境の作成

インストール手順は、次のとおりです。

  1. 適切なTimesTenクライアントのディストリビューションZIPファイルをダウンロードします。たとえば、timesten.181410.win64.zipをダウンロードします。

  2. ファイルの内容を抽出します。

  3. Win64ディレクトリから、setup.exe実行可能ファイル(TimesTenインストーラ)を実行します。

  4. 最初の「TimesTen Setup」ダイアログで、「Next」を選択します。

  5. 「Choose Installation Folder」ダイアログで、目的のフォルダを選択または指定します。デフォルトはC:\TimesTen\tt181_64です。次に、「OK」を選択します。

  6. 「Select Program Folder」ダイアログで、目的のフォルダを選択または指定します。デフォルトは、TimesTen 18.1 (64-bit)です。「Next」を選択します。

  7. 「TimesTen Configuration Options」ダイアログの「Register TimesTen environment variables」チェック・ボックスが選択されています。TimesTen環境変数を登録することを選択した場合は、このボックスを選択したままにします。「Next」を選択します。


    ノート:

    • 環境変数の登録による設定は、「System」コントロール パネルに反映され、セッション間で維持されます。インストール後にシステムを再起動して、Windowsがレジストリを再度読み取って環境設定が伝播されたことを確認することお薦めします。

    • インストール時に環境変数を登録しない場合は、各セッション(のDOSウィンドウ)でTimesTenのbinディレクトリからttenv.batを実行できます。これにより、PATHCLASSPATHおよびTIMESTEN_HOMEが設定されます(LIBおよびINCLUDEは設定されません)。

    • 複数リリースのTimesTenをインストールする場合、パスによって予期しない動作が発生することがあるため、環境変数の登録はお薦めしません。複数のインストール環境は、異なるメジャー・リリース(11.2.2.w.xと18.1.y.zなど)である必要があります。


  8. 「Select which version of Java to add to the CLASSPATH」ダイアログで、「JDK 8」、「JDK 9」、「JDK 10」、「JDK 11」または「None」のいずれかのオプションを選択します。「Next」を選択します。

  9. 「Installation Information」ダイアログで、設定を確認します。変更する場合は、「Back」を選択します。それ以外の場合は、「Next」を選択します。

    「Setup Status」ダイアログに、新しいインストール環境が構成されていることを示すメッセージが表示されます。

    追加のダイアログおよびウィンドウが表示され、timesten.confが更新され、TimesTenが構成されたことが示されます。

  10. 「InstallShield Wizard Complete」ダイアログで、「Finish」を選択します(必要に応じて、TimesTenリリース・ノートの表示を選択します)。

Windowsでのインストール環境の検証

Windowsでのインストールの検証には、次の内容が含まれます。

Windowsでの適切なインストール環境の検証

TimesTenクライアントが正しくインストールされていることを確認するには、次の手順を実行します。

  1. TimesTen 18.1のショートカット(たとえば、「TimesTen 18.1 (64-bit)」)が「Apps & features」(または同等のもの)の下に表示されていることを確認します。

  2. 「Administrative Tools」から、「ODBC Data Sources (64-bit)」を選択します。これによって、「ODBC Data Source Administrator (64-bit)」メニューが開きます。「ドライバ」タブを選択します。

  3. 「TimesTen Client 18.1」ドライバがインストールされていることを確認します。「OK」をクリックします。

Windowsでのインストール・ディレクトリの確認

インストールが成功した後のディレクトリ構造の例を次に示します。すべてのディレクトリがこの例に含まれているわけではありません。

C:\TimesTen
   tt181_64
      bin [contains TimesTen utilities and executables]
      doc [contains Help files only]
      include [contains TimesTen include files]
      instance
         bin                [link to tt181_64\bin]
         conf
         diag
         info
         install            [link to tt181_64]
         plsql
            utl_file_temp   [for PL/SQL UTL_FILE package]
      lib
      plsql

Windowsでのtimesten.confファイルの確認

インストール・フォルダのinstance\confディレクトリ(C:\TimesTen\tt181_64\instance\confなど)にあるtimesten.confファイルを確認することもできます。daemon_port値とserver_port値は無視できます。hostnameは、インストールを実行したホスト名を示します。

# TimesTen Instance Configuration File
# Commented values are default values
hostname=host1
timesten_release=18.1
instance_name=instance
daemon_port=
server_port=
tns_admin=:TNS_ADMIN:
admin_user=ttuser
userlog=C:\TimesTen\tt181_64\instance\diag\tterrors.log
supportlog=C:\TimesTen\tt181_64\instance\diag\ttmesg.log
client_only=yes
# By default, turn verbose logging on
verbose=1

Windowsでのインストール環境の削除

この項では、インストール環境を削除するステップ、および削除が成功したことを検証するステップについて説明します。

Windowsでインストール環境を削除するステップ

他のWindowsプログラムと同様に、「Apps & features」メニュー・リストを使用してWindowsでTimesTenを削除します。


ノート:

削除すると、TimesTenのインストール環境およびインストール環境の一部として作成されたTimesTenインスタンスが削除されます。

  1. 「Apps & features」メニュー・リストで、Oracle TimesTen In-Memory Database 18.1 (64-bit)を探します。

  2. 「Uninstall」を選択します。

  3. 「This app and its related info will be uninstalled」ダイアログが表示されます。「Uninstall」を選択します。

  4. 「Question」ダイアログに「Are you sure you want to uninstall TimesTen In-Memory Database Client 18.1?」という質問が表示されます。「Yes」を選択します。

  5. 「Confirm Uninstall」ダイアログに「Do you want to completely remove the selected application and all its features?」という質問が表示されます。「OK」を選択します。

  6. 「Question」ダイアログに「Would you like to delete all DSNs associated with TimesTen 18.1?」という質問が表示されます。「Yes」を選択すると、既存のデータベースにアクセスできなくなります。「Yes」または「No」を選択します。


    ノート:

    削除処理が開始されます。削除の場合でも、「Configuring your new software installation」というダイアログが表示されます。

  7. 削除が完了したことを示す「Maintenance Complete」というダイアログが表示されます。「Finish」を選択します。

Windowsでの削除が成功したことの検証

削除が成功したことを検証するには、次のことを確認します。

  1. TimesTen 18.1が「Apps & features」から削除されました。

  2. TimesTen Client 18.1ドライバが、ODBCデータ・ソース管理者の「Drivers」タブにリストされない。

  3. インストール・ディレクトリが削除された(デフォルトでは、C:\TimesTen\tt181_64)。削除されていない場合は、ディレクトリと残っているコンテンツを手動で削除します。

    これが唯一のTimesTenインストール環境である場合は、TimesTenディレクトリを削除できます。他のインストール環境(11.2.2インストール環境など)がある場合は、tt181_64ディレクトリのみを削除します。


    ノート:

    Windowsエクスプローラでファイルを開いている場合は、インストール・ディレクトリとそのコンテンツを削除する前に、タスク・マネージャを使用してexplorerプロセスを終了する必要がある場合があります。