この章では、グループ管理の概要について説明しています。この章の内容は次のとおりです。
グループは、グローバル環境内のターゲットを論理的に編成、管理およびモニターするための効果的な方法です。グループごとに、独自のグループ・ホームページがあります。グループ・ホームページにはグループに関する最も重要な情報が表示され、詳細情報にドリルダウンできます。ホームページには、グループの全体のステータスと、グループのメンバーに対する現在の可用性、インシデント、パッチ推奨などのその他の情報が表示されます。
グループ管理タスク
Enterprise Managerを使用して、次のグループ管理機能を実行できます。
選択したグループの構成の編集、グループの削除を行い、管理グループの場合、テンプレート・コレクションの関連付けまたは関連付け解除を行います。
システム・ダッシュボードでグループのステータスと状態を表示
特定のグループからドリルダウンして、そのメンバー・ターゲットを集合的にモニターおよび管理します。
グループのメンバーのメンバー・ステータスおよびオープンしているインシデントのロールアップを表示します。
グループのすべてのターゲットにブラックアウトを適用。
グループに対してジョブを実行
レポートを実行
モニタリング・テンプレートを適用
コンプライアンス標準の関連付け
グループの作成に加え、冗長性グループ、権限伝播グループ、動的グループなどの特定のタイプのグループも作成できます。次の各項では、様々なタイプのグループについて説明します。
グループにより、多数のターゲットを1つの論理単位として集合的にモニターおよび管理できます。たとえば、エンタープライズ・アプリケーションを構成するすべてのデータベースを含むグループを定義し、別のグループはホスト・ファームのすべてのホストを含むように定義できます。その後、これらのグループを使用して、管理操作を実行できます。グループを作成するには、グループのメンバーを手動で選択し、追加できます。クラスタ・データベースなどの集約ターゲットを追加する場合、そのメンバー・ターゲットはすべてグループに自動的に追加されます。
グループには同じタイプのターゲット(すべての本番データベースなど)、または異なるタイプのターゲットで構成されるホスト上のすべてのターゲットを含めることができます。静的グループを互いの内側にネストできます。ターゲット・セレクタでグループ・メンバーを選択するとき、ターゲット・タイプとして「グループ」を選択するか、グループ作成のプロセスの一部として親グループを選択します。
注意:
Enterprise Managerリポジトリは、OMSのメンバーであり、RACデータベースであるため、ASMおよびリスナーも同様にグループ・メンバーとして追加されます。
ターゲットのホームページにナビゲートすることで、ターゲットのメンバーの関係を確認することもできます。<target>メニューから、「メンバー」→「トポロジ」→「ビュー: システム・メンバー」を選択します。
グループを構成した後、次のような様々な管理操作を実行できます。
グループ内のターゲットのサマリー・ステータスを表示します。
グループのメンバーのメンバー・ステータスおよびオープンしているインシデントのロールアップを表示します。
クリティカル・パッチ・アドバイザのサマリーの表示
過去7日間の構成変更の表示
ジョブの作成およびジョブ実行のステータスの表示
ブラックアウトの作成および現在のブラックアウトのステータスの表示
権限伝播グループにより、管理者はグループのメンバーに権限を伝播できます。グループに対する権限を管理者またはロールに付与し、同じ権限をグループの新しいメンバーに自動的に伝播することができます。たとえば、権限伝播グループに対するオペレータ権限を管理者に付与する場合、その管理者にはグループのメンバー・ターゲットや今後追加されるメンバーに対するオペレータ権限も付与されます。権限伝播グループには、各ターゲットや他の権限伝播グループを含めることができます。権限伝播グループに追加する集計も権限伝播であることが必要です。たとえば、権限伝播グループに追加するグループも権限伝播であることが必要です。
グループに対する権限はEnterprise Manager管理者またはロールに付与できます。Enterprise Manager管理者グループに権限を付与する場合は、ロールを使用します。
たとえば、権限伝播グループを作成し、管理者に付与される権限をロールに付与するとします。新しいターゲットを権限伝播グループに後から追加する場合、管理者はそのターゲットに対する権限を自動的に受け取ります。さらに、新しい管理者を雇用する場合、管理者がターゲットに対するすべての権限を自動で受けられるように、ロールをその管理者に付与するのみで構いません。
グループのメンバーシップ管理は、通常、手動で行うか、実質的に静的です。メンバーシップの手動での管理は、小さいデプロイメントには正しく機能しますが、新規ターゲットがシステムに頻繁に入ってくる大規模で動的な環境では、必ずしも正しく機能するわけではありません。メンバーが頻繁に追加されるグループは、グループに直接ターゲットを追加するのではなく、メンバーシップ基準により定義された方が容易に管理できます。メンバーシップ基準を一度定義すると、Enterprise Managerは自動的にターゲットを追加します。
動的グループは、メンバーシップがメンバーシップ基準によって決定されるグループです。動的グループの所有者は、動的グループの作成(または変更)時にメンバーシップ基準を指定し、グループ内のメンバーシップは、指定した基準によってのみ決定されます。動的グループのメンバーシップは直接変更できません。動的グループにはターゲットを直接追加できないからです。Enterprise Managerは、動的グループの作成時に、メンバーシップ基準に一致するターゲットを自動的に追加します。また、新規ターゲットが追加されるかターゲット・プロパティが変更され、ターゲットがグループのメンバーシップ基準に一致するとき、グループ・メンバーシップも更新されます。
静的グループは動的グループをメンバーとして含めることができますが、その逆はできないことに注意してください。静的グループを動的グループのメンバーとして含めることはできません。
動的グループの「メンバーシップ基準の定義」機能を使用して、グループ・メンバーシップの基準を定義します。基準を定義すると、基準によって選択されるターゲットは、グループ・ページの「メンバー」領域にある読取り専用の表に表示されます。動的グループは基準によって定義されるため、結果として非常に大きいグループとなる基準を、意図的にまたは意図せずに定義することがあります。
動的グループには、次の要件が適用されます。
動的グループは、静的グループ、他の動的グループ、または管理グループを含めることはできません。
管理グループは動的グループを含めることはできませんが、静的グループはメンバーとして動的グループを含めることができます。
ORベースの基準はサポートされていません。基準ページで選択されたすべての基準は、ANDベースです。
サポートされるプロパティは、グローバル・プロパティ、および、バージョン、プラットフォーム、ターゲット名、タイプなどの管理グループに特にサポートされているその他の属性に制限されます。特に、ユーザー定義のプロパティとその他のインスタンス・プロパティ、および構成データ要素は、基準としてサポートされていません。
動的グループを作成するには、「任意のターゲットの表示」および「任意のターゲットの追加」権限が必要です。
権限伝播の動的グループを作成するには、「完全な任意のターゲット」、「任意のターゲットの追加」、「権限伝播グループの作成」権限が必要です。
管理グループは、設定またはコンプライアンス標準のモニタリングなどの管理設定アプリケーションの自動化により、Enterprise Managerで管理するターゲットの設定プロセスを非常にシンプルにします。通常、この設定は、個々のターゲットに手動で、またはカスタム・スクリプトを使用して半自動で適用します。しかし、管理グループを定義することにより、Enterprise Managerで特定のターゲット・プロパティを使用してターゲットが適切な管理グループに振り分けられ、必要とされるモニタリングおよび管理設定が自動的に適用されます。このレベルの自動化により、ターゲットの設定プロセスがシンプルになり、新規ターゲットがEnterprise Managerの管理下に追加されたときのデータセンターの拡張も簡単になります。
管理グループは、グループへの加入時に、モニタリングおよびその他の管理設定の適用を完全に自動化するために使用される特別なタイプのグループです。ターゲットがグループに追加される際、Enterprise Managerにより、モニタリング・テンプレート、コンプライアンス標準およびクラウド・ポリシーで構成されるテンプレート・コレクションを使用してその設定が適用されます。これにより、管理者の仲介は完全に必要なくなります。
管理グループとテンプレート・コレクションの使用について、ビデオの第1部を見るには、ここをクリックします。
管理グループとテンプレート・コレクションの使用について、ビデオの第2部を見るには、ここをクリックします。
ターゲットを管理するために選択できる主要なグループ・タイプは、静的グループ/動的グループ(ユーザーが定義する1つ以上のグループ)と、管理グループ(テンプレートを使用してモニタリング設定を自動化するグループ)の2つがあります。
どのタイプのグループを使用するかを決定する前に、グループの用途とその機能をよく検討する必要があります。
次の表に、管理グループと動的グループの使用場面について説明します。
表5-1 管理グループと動的グループの使用場面
グループのタイプ | 主要目的 | 基準に基づくメンバーシップ | 追加のメンバーシップ要件 | 権限伝播 |
---|---|---|---|---|
管理グループ |
モニタリング・テンプレートを自動適用します。 |
可(ターゲット・プロパティに基づく) |
ターゲットは、最大1つの管理グループに属することができます。 |
可(常時) |
動的グループ |
あらゆるグループ操作を実行します。 |
可(ターゲット・プロパティに基づく) |
ターゲットは、1つ以上のグループに属することができます。 |
ユーザー指定オプション |
管理グループの主要目的は、設定のモニタリングやコンプライアンス標準などの管理設定のアプリケーションを自動化することです。ターゲットがグループに追加されると、Enterprise Managerはテンプレートを使用して自動的にこれらの設定を適用し、管理操作の必要性を排除します。
これに対し、動的グループは、グループを構成するプロパティを定義することによって、グループのメンバーシップを定義できる単一ユニットとして多数のターゲットを管理するために使用できます。たとえば、動的グループを使用すると、様々なサポート・チーム用に管理されるターゲットを含む権限またはグループを作成して管理できます。
ターゲットをグループにまとめることで、Enterprise Managerはこれらのターゲットを1つのグループとして効率的に管理するための管理機能を提供します。グループ機能を使用して、次のことができます。
グループ内のターゲットのサマリー・ステータスを表示します。
個別ではなくグループ全体についてインシデントをモニター。
グループの全体的なパフォーマンスをモニターできます。
グループ全体のジョブのスケジューリング、メンテナンス期間のグループのブラックアウトなどの管理タスクを実行できます。
また、コンソールをグループ管理のページに直接アクセスするようにカスタマイズできます。
Enterprise Managerの「ターゲット」メニューから「グループ」を選択すると、グループ・ページが表示されます。現在使用可能なグループを確認して、次のタスクを実行できます。
定義されているすべてのグループのリストを表示します。
既存のグループを検索します。また、後で使用するために検索基準を保存します。
グループのメンバーのメンバー・ステータス・サマリーおよびインシデントのロールアップを表示します。
グループ、動的グループまたは管理グループ階層の作成、選択したグループの構成の編集、グループの削除を行い、管理グループの場合、テンプレート・コレクションの関連付けまたは関連付け解除を行います。
グループまたは権限伝播グループの追加、グループの削除、現在定義されているグループの構成の変更を行います。
特定のグループからドリルダウンして、そのメンバー・ターゲットを集合的にモニターおよび管理します。
特定のグループのホームページのカスタマイズ
冗長システムおよび特に可用性が高いグループは、このグループ・ページからはアクセスできません。これらのグループはすべてのターゲット・ページからアクセスできます。または、冗長システムおよびその他のシステムはシステム・ページからアクセスできます。
Enterprise Managerのグループを使用すると、管理者は分散ターゲットを論理的に編成して、効率的かつ効果的に管理とモニタリングを行うことができます。
グループを作成するには、次の手順に従います。
Enterprise Managerコンソールから「ターゲット」、「グループ」の順に選択します。または、「設定」メニューから「ターゲットの追加」を選択し、メニュー・オプションを選択して特定のタイプのグループを追加します。
「作成」をクリックして、作成するグループのタイプを選択します。ウィザードと同じように機能する一連のグループの作成ページが、Enterprise Managerコンソールに表示されます。
グループの作成ページの「一般」タブで、作成するグループの「名前」を入力します。これを権限伝播グループにする場合、「有効」をクリックして、「権限の伝播」オプションを有効にします。グループの「権限の伝播」を有効にした場合、グループで管理者またはロールに付与されているターゲット権限は、メンバー・ターゲットに伝播されます。権限伝播を行う通常のグループと同様、動的グループを伝播する権限を作成するには、「権限伝播グループの作成」権限が必要です。さらに、所有者がFULL TARGET権限を持つターゲットのみがメンバーになることができるため、権限の伝播を有効にするには、「完全な任意のターゲット」権限が必要で、任意のターゲットは基準に一致する可能性があり、システム全体へのFULL権限が必要です。通常の動的グループを作成するには、グループ所有者はメンバーシップ基準に一致する可能性があるターゲットを表示できる必要があるため、システム全体への「任意のターゲットの表示」権限が必要です。
各ページを構成し、「OK」をクリックします。すべてのページを構成してから、「OK」をクリックする必要があります。これらの手順の詳細は、オンライン・ヘルプを参照してください。
グループを作成すると、グループ・ページからいつでも簡単にアクセスできます。
グループを編集して、グループを構成するターゲットの変更、または任意のターゲット・タイプの要約に使用するメトリックの変更ができます。グループを編集するには、次の手順に従います。
動的グループの所有者は、動的グループの作成(または変更)時にメンバーシップ基準を指定し、グループ内のメンバーシップは、指定した基準によってのみ決定されます。動的グループ内のメンバーシップは、直接変更できません。Enterprise Managerは、動的グループの作成時に、メンバーシップ基準に一致するターゲットを自動的に追加します。また、新規ターゲットが追加されるかターゲット・プロパティが変更され、ターゲットがグループのメンバーシップ基準に一致するとき、グループ・メンバーシップも更新されます。
動的グループを作成するには、次の手順に従います。
伝播グループに対して付与されるターゲット権限は、メンバー・ターゲットに伝播されます。管理者は、範囲が決められたターゲット・オブジェクトを別の管理者に付与し、被付与者は、メンバー・ターゲットに対する同じ権限を維持します。伝播グループは次の機能を管理します。
権限伝播グループの作成権限を持つ管理者は、伝播グループを作成できます。
伝播グループのメンバーとしてターゲットを追加するには、ターゲットに対する完全なターゲット権限が管理者に必要です。
権限伝播グループのメンバーとして非集計ターゲットを追加できます。Cloud Controlバージョン12cの集計ターゲットの場合、クラスタ・データベースとRACデータベースおよび他の伝播グループをメンバーとして追加できます。ただし、Cloud Controlバージョン12cでは、冗長性システム、システムおよびサービスなどのより多くの集計ターゲット・タイプをサポートしています。
グループ作成者以外の場合、グループにターゲットを追加するには、少なくともそのグループに対する完全なターゲット権限が必要です。
Enterprise Managerバージョン12cでは、指定したEM CLI動詞を使用して従来のグループを権限伝播グループに変換できます(逆も同様)。modify_group EM CLI動詞に次の2つの新しいパラメータが追加されています。
privilege_propagation
グループの権限伝播動作を変更する場合に使用されます。このパラメータの可能な値はtrueまたはfalseになります。
drop_existing_grants
このパラメータは、そのグループの既存の権限付与が、グループを権限伝播から通常に(または通常から権限伝播に)変換したときに、取り消されるかどうかを示します。このパラメータに指定できる値はyesまたはnoです。デフォルト値はyesです。
これらの同じ拡張機能がEM CLI動詞、modify_system、modify_redundancy_group、modify_aggregrate_serviceで実装されています。
次にEM CLI動詞を示します。
emcli modify_group -name="name" [-type=<group>] [-add_targets="name1:type1;name2:type2;..."]... [-delete_targets="name1:type1;name2:type2;..."]... [-privilege_propagation = true/false] [-drop_existing_grants = Yes/No]
この動詞とその他のEM CLI動詞の詳細は、EM CLIリファレンス・ガイドを参照してください。
Enterprise Managerを使用すると、グループのメンバーの重要な情報をすばやく表示できるため、個々のメンバー・ターゲットに移動して可用性やパフォーマンスを確認する必要がありません。1つの画面でグループ全体を参照し、個々の詳細にドリルダウンできます。グループのホームページには次のセクションが含まれます。
「一般」セクション。所有者、グループ・タイプ、グループが権限伝播であるかどうかなど、グループに関する一般情報を表示します。権限伝播フィールドをクリックして、権限伝播を有効化または無効化するグループの編集ページにドリルダウンできます。
「ステータス」セクション。稼働中、停止中、不明の状態にあるメンバー・ターゲットの数が表示されます。ネストされたグループでは、このセグメントに、サブグループ全体での稼働中、停止中および不明な状態のターゲット数が表示されます。ステータスのロールアップ数は、全サブグループ間で一意のメンバー・ターゲットに基づいています。したがって、あるターゲットがサブグループに複数回出現する場合でも、そのターゲットはステータスのロールアップには1回しかカウントされません。
「インシデントと問題の概要」セクション。最近の期間に更新されたグループのメンバーに関するインシデントの概要が表示されます。最近の期間に更新された問題だけでなく、オープンな問題の数も表示されます。
ステータスにかかわらず、すべてのメンバー・ターゲットについてロールアップ情報が表示されます。ステータスのロールアップ数は、全サブグループ間で一意のメンバー・ターゲットに基づいています。したがって、あるターゲットがサブグループに複数回出現する場合でも、そのターゲットのアラートはアラートのロールアップに1回しかカウントされません。
「問題」列の数値をクリックしてインシデント・マネージャ・ページを表示し、使用環境内の例外および問題を検索、表示および管理します。インシデント・マネージャを使用することにより、未処理のインシデントおよび問題を追跡できます。
「コンプライアンス・サマリー」セクション。グループに定義された、コンプライアンス標準に対するグループのメンバーのコンプライアンスを表示します。このセクションでは、平均コンプライアンス・スコア(%)だけでなく、重大度(クリティカル、警告、マイナー警告)別の違反のロールアップも表示されます。
「ジョブ・アクティビティ」セクション。開始日が最近7日以内のグループ内のターゲットのジョブのサマリーを表示します。「表示」をクリックして、最新の実行またはすべての実行を表示できます。「表示」をクリックして、表に表示される列を選択および並替えするか、表のスクロールおよび拡張を調整します。
「ブラックアウト」セクション。現在のブラックアウトまたは保留中のブラックアウトに関する情報が表示されます。このセクションから、ブラックアウトを作成することもできます。
「パッチ推奨」セクション。企業に適用可能なOracleパッチ推奨を表示します。分類またはターゲット・タイプ別に、パッチ推奨を表示できます。
「すべての推奨」リンクをクリックすることによって、My Oracle Supportに移動して、すべての推奨を表示できます。
「インベントリおよび使用状況」セクション。組織全体のデプロイ(ホスト、データベース・インストールおよびFusion Middlewareインストールなど)または特定のターゲットのインベントリ・サマリーを表示します。異なるディメンションのコンテキストで、インベントリ・サマリー情報を表示することもできます。ここから「詳細を表示」をクリックして、インベントリおよび使用状況ページ表示できます。
「構成の変更」セクション。過去7日間のグループへの構成の変更数を表示します。数字をクリックして、変更に関する詳細情報を表示するページを表示できます。Enterprise Managerでは、グループ・ターゲットの構成情報を自動的に収集し、構成への変更は記録され、そのページから表示できます。
グループの表示
グループを表示するには、次の手順に従います。
Enterprise Managerコンソールから「ターゲット」、「グループ」の順に選択します。サマリー表にすべての定義済グループが表示されます。
目的のグループをクリックしてそのホームページに移動します。
「表示方法」フィルタを使用して(ホームページの右上隅に配置)、ホームページの表示を特定のタイプのターゲットのメンバーに変更します。これを実行すると、「グループ」ホームページは、そのタイプのターゲットの情報のみを表示するようにリフレッシュされます。追加のリージョンが表示される場合があります。たとえば、DBAはグループ内のDatabaseターゲットに関する情報を特に表示するDatabaseフィルタに切り替える場合があります。
ホームページの各リージョンの右上隅の「アクション」アイコンをクリックすることで、そのリージョンをページの上や下に移動して、ホームページをパーソナライズできます。各リージョンの左上隅の矢印をクリックすることで、そのリージョンを拡大または縮小できます。
「グループ」メニューを使用して、グループに関する別の管理操作へナビゲートすることもできます。たとえば、「グループ」メニューの「メンバー」を選択して、グループのすべてのメンバーを表示できます。同様に、「グループ」メニューの「メンバーシップ履歴」を選択することで、グループのメンバーシップ履歴を表示できます。
グループ・チャートで、グループの全体的なパフォーマンスをモニターできます。グループ内のメンバーのタイプに基づく即時利用可能なパフォーマンス・チャートが提供されます。たとえば、データベースがグループの一部である場合、「待機時間(%)」のグラフには、最も高い待機時間のパーセント値を含むデータベースが表示されます。24時間以内、7日以内、31日以内のパフォーマンス情報を表示できます。このページには、独自のカスタム・チャートも追加できます。
Enterprise Managerでは、グループのメンバー・ターゲットの情報を要約できます。ここには、現在の可用性ステータス、オープンしているインシデントのロールアップ、コンプライアンス違反、グループのターゲット・タイプに基づく主要なパフォーマンス・メトリックの情報が表示されます。
すべてのメンバー・ターゲットの可用性と、相対的なパフォーマンスを視覚的に評価できます。一定の基準でメンバーをランク付けできます(たとえば、待機時間の割合の降順にデータベース・ターゲットを表示できます)。デフォルトの主要パフォーマンス・メトリックを選択したターゲットに基づいて表示できますが、グループの管理に重要な追加メトリックを組み込むようにカスタマイズできます。
「グループ」メニューの「メンバー」を選択して、グループのメンバーを表示できます。Enterprise Managerでは「メンバー」ページを表示し、そこで「すべてのメンバー」、「直接メンバー」、「間接メンバー」でフィルタしたメンバーの表を表示できます。直接メンバーはグループに直接追加されたターゲットです。間接メンバーは、直接メンバー・ターゲットのメンバーであり、親ターゲットがグループに追加されたために自動的にグループに含まれたターゲットです。このページにはグループをエクスポートまたは編集するオプションがあります。
同様に、「グループ」メニューの「メンバーシップ履歴」を選択することで、メンバーシップ履歴に関する情報にアクセスすることもできます。メンバーシップ履歴ページには、一定期間のグループ・メンバーシップの変更が表示されます。
グループのステータス履歴を表示して、指定した期間におけるメンバーの可用性の履歴やすべてのグループ・メンバーの現在のステータスを表示できます。「グループ」メニューの「モニタリング」を選択し、「ステータス履歴」を選択して、ステータス履歴ページにアクセスできます。
棒グラフには、「データの表示」ドロップダウン・リストから選択した期間における、グループ・メンバーの可用性の履歴が表示されます。色分けされたグラフは、「稼働中」、「停止中」、「ブラックアウト中」、「エージェント停止」、「メトリック収集エラー」、「ステータス保留」の各ステータスを示しています。24時間、7日間または31日間の期間を選択できます。
メンバーの現在のステータスを表示するには、グループステータス履歴の表示ページの「ステータス」アイコンをクリックして、可用性ページに移動します。このページには、過去24時間、7日間または31日間以内における、メンバーの現在および過去の可用性ステータスが表示されます。メンバーのホームページに移動するには、メンバーの 「名前」 をクリックします。このページを使用して、選択したメンバーのパフォーマンスの評価を開始できます。
システム・ダッシュボードを使用すると、グループのステータス、インシデントやコンプライアンス違反の発生を前もってモニターできます。色分けされたインタフェースでは、問題が強調表示されます。停止しているターゲットは赤、重大度がクリティカルのメトリックは赤い点線、警告のメトリックは黄色の点線、正常範囲内で作動しているメトリックは緑の点線で表示されます。
このような色の使用によって、あらゆるターゲットの問題領域をすぐに特定し、必要に応じて詳細を確認できます。グループのすべてのオープンしているインシデントのサマリーを提供するため、インシデント表も組み込まれています。表のインシデントは新しい順に並び、最新のインシデントが一番上に表示されていますが、表の任意の列をクリックして順序を変更することもできます。「メンバー・ターゲット」表の上部のバーの色は、インシデントの重大度レベルにより異なります。優先度は、警告からクリティカル、致命的へと高くなります。グループに少なくとも1つの致命的なインシデントがある(クリティカルまたは警告インシデントには関係なく)場合、上部のバーは濃い赤になります。グループに少なくとも1つのクリティカルなインシデントがある(警告インシデントには関係なく)場合、上部のバーは薄い赤になります。グループに警告インシデントしかない場合、上部のバーは黄色になります。グループにインシデントがない場合、上部のバーは無色のままです。
ダッシュボードは、ダッシュボードのカスタマイズ・ページで設定した「リフレッシュ頻度」に基づき、自動的にリフレッシュされます。
ダッシュボードは、ドリルダウンして詳細情報を表示できます。詳細を確認するには、ダッシュボードの次の項目をクリックします。
ターゲットのホームページにアクセスする場合は、ターゲット名
システム・ダッシュボードにアクセスする場合は、グループまたはシステム名
メトリック詳細ページにアクセスする場合は、特定のメトリック列に対応するステータス・アイコン
すべてのキー値の一覧があるメトリック・ページにアクセスする場合は、キー値のあるメトリックのステータス・アイコン
グループのホームページにアクセスする場合は、ダッシュボード・ヘッダー
すべてのインシデントまたはインシデントの特定のカテゴリに関するサマリー情報を表示する場合は、「インシデントと問題」表。
「カスタマイズ」をクリックしてダッシュボードのカスタマイズ・ページにアクセスします。このページでは、リフレッシュの頻度を変更し、ダッシュボードの上部に「メンバー・ターゲット」表のオプションを表示できます。個別のターゲットをすべて表示することも、ターゲット・タイプ別に表示することもできます。下部に「インシデントと問題」表を拡張または縮小するオプションもあります。「メンバー・ターゲット」表に表示される列を変更するには、「グループ」メニューで「ターゲット設定」を選択してアクセスできる、グループの編集ページの「列」タブに移動します。
「ターゲット・タイプ別グループ」モードでは、ダッシュボードに、グループまたはシステムにある特定のターゲット・タイプに基づくターゲットの情報が表示されます。表示されるステータスおよびインシデントは、そのターゲット・タイプのターゲットに対してロールアップされます。
ダッシュボード・ウィンドウを最小化しても、グループやシステムに関連したアラート情報は、Microsoft Windowsのツールバーに表示されたままです。
情報パブリッシャ・レポートを使用して、システム・ダッシュボードをEnterprise Managerユーザー以外にも使用できるようにすることができます。まず、レポートを作成し、システム・モニタリング・ダッシュボードのレポート要素を含めます。レポート定義で、「Enterprise Managerにログインせずに表示可能」オプションを選択します。これが実行されると、「Enterprise Manager情報パブリッシャ・レポート」Webサイトから表示できます。