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Oracle®Enterprise Manager Microsoft SQL Server Plug-inユーザーズ・ガイド
13.2.1.0.0
E94913-01
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6 ジョブの作成、編集および削除

この章では、Microsoft SQL Server用のEnterprise Manager Cloud Controlでジョブを作成および編集する方法について説明します。

この項の内容は次のとおりです。

6.1 ジョブの作成および編集

ジョブを作成および編集するには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Manager Cloud Control 13cで、「エンタープライズ」「ジョブ」「アクティビティ」の順にクリックします。
  2. 「ジョブ・アクティビティ」ページで(図6-1)、「ジョブの作成」メニューからジョブ・タイプを選択し、「実行」をクリックします。

    次のいずれかを選択します。

    • Microsoft SQL ServerまたはSQLエージェント(あるいはその両方)の起動

    • Microsoft SQL ServerまたはSQLエージェント(あるいはその両方)の停止

    • Microsoft SQL Serverの一時停止または再開

    • Microsoft SQL Serverのセッションの中断

    • Microsoft SQL Serverのデータベースのバックアップ

    • Microsoft SQL Serverのバックアップ・データベースの削除

    • Microsoft SQL Serverのデータベースのリストア

    • Microsoft SQL Serverの索引の作成

    • Microsoft SQL Serverのクラスタ・フェイルオーバー

    • Microsoft SQL Serverのデータベースのリストア(完全モデル)

    図6-1 Microsoft SQL Serverの「ジョブ」ページ


    Microsoft SQL Server

  3. 「<Job Type>ジョブの作成」ページの「一般」タブで、ジョブの名前を指定し、個々のターゲットまたは1つの複合ターゲット(グループなど)を追加します。

    注意:

    ジョブを編集する場合は、ジョブ名および選択したターゲットを変更します。

  4. 「<Job Type>ジョブの作成」ページの「パラメータ」タブで、「オプション」メニューから、ジョブの開始時の動作として適切なオプションを選択します。

    表6-1に示すように、次のいずれかのオプションを選択できます。

    表6-1 ジョブ・パラメータ・オプション

    ジョブ・タイプ 使用可能なオプション

    Microsoft SQL ServerまたはSQLエージェント(あるいはその両方)の起動

    • SQL ServerおよびSQL Serverエージェント・サービスの起動

      (SQL ServerとSQL Serverエージェントが両方とも停止している場合、あるいはSQL Serverが実行中であるがSQL Serverエージェントは停止している場合、このオプションを選択します。)

    • SQL Serverサービスの起動

      (SQL ServerとSQL Serverエージェントが両方とも停止していて、SQL Serverのみを起動する場合は、このオプションを選択します。)

    Microsoft SQL ServerまたはSQLエージェント(あるいはその両方)の停止

    • SQL ServerおよびSQL Serverエージェント・サービスの停止

      次の場合にこのオプションを選択します。

      - SQL ServerとSQL Serverエージェントの両方が実行中の場合。

      - SQL Serverは一時停止されているが、SQL Serverエージェントは実行中の場合。

      - SQL Serverは実行中または一時停止されているが、SQL Serverエージェントは停止している場合。

    • SQL Serverエージェント・サービスの停止

      (実行中のSQL Serverエージェントを停止する場合は、このオプションを選択します。)

    Microsoft SQL Serverの一時停止または再開

    • SQL Serverサービスの一時停止

      (実行中のSQL Serverを一時停止する場合は、このオプションを選択します。)

    • SQL Serverサービスの再開

      (一時停止中のSQL Serverを再開する場合は、このオプションを選択します。)

    Microsoft SQL Serverのセッションの中断

    • 単一のアクティブなSQL Serverのユーザー・セッションの終了。

      (セッションIDを指定してアクティブなユーザー・セッションを終了するには、このオプションを選択します)

    Microsoft SQL Serverのデータベースのバックアップ

    • ジョブの「パラメータ」セクションの「データベース名」で指定されたデータベースのバックアップを作成します。

    • バックアップ・パス値にデプロイされているターゲットのモニタリング構成を編集して指定しないかぎり、データベースのバックアップ・ファイルは、デフォルトのSQL Serverバックアップの場所に保存されます。指定されたパスをバックスラッシュで終了することはできません。

    • バックアップ・ジョブは、「データベース」ページの「バックアップ管理」セクションで、今すぐバックアップ・ボタンとして使用することもできます。

      (指定されたデータベースのバックアップを取得する必要がある場合は、このジョブを選択します。)

    • バックアップ・ジョブには「完全」、差分または「トランザクション・ログ」オプションが用意されています。

    • 「トランザクション・ログ」バックアップ・ジョブを実行している場合は、ジョブ内のすべてのデータベースで、Microsoft SQL Serverの完全リカバリ・モデルを使用する必要があります。

    • バックアップ・ジョブには、インスタンス上のすべてのデータベースをバックアップするオプションも用意されています。このオプションは、「ジョブ・アクティビティ」ページからバックアップ・ジョブを作成する際に使用できます(図6-1)。

    • このオプションにより、mastermodelmsdbおよびtempdbを除くすべてのデータベースがバックアップされます。

    Microsoft SQL Serverのバックアップ・データベースの削除

    • SQL Serverからバックアップ・ファイルを削除するには、「ジョブ・パラメータ」セクションで、メディア・セットIDとバックアップ・ファイルへのフルパスを指定します。

    • バックアップの削除ジョブは、「データベース」ページの「バックアップ管理」セクションで、「削除」ボタンとして使用することもできます。

      (必要でなくなったバックアップ・ファイルを削除する場合は、このジョブを選択します)

    Microsoft SQL Serverのデータベースのリストア

    • バックアップからデータベースをリストアするには、「ジョブ・パラメータ」セクションで、バックアップ・ファイルへのフルパスおよびデータベース名を指定します。

    • データベースのリストア・ジョブは、「データベース」ページの「バックアップ管理」セクションで、「リストア」ボタンとして使用することもできます。

      (Microsoft SQL Serverのデータベースのバックアップ・ジョブを使用して作成されたバックアップからデータベースをリストアする場合は、このオプションを選択します。)

    • リストア・ジョブは、完全バックアップ・ファイルを使用して、または完全バックアップ・ファイルと差分バックアップ・ファイルを使用して実行できます。

    Microsoft SQL Serverのデータベースのリストア(完全モデル)

    • 完全リカバリ・モデルを使用してバックアップからデータベースをリストアするには、データベース名およびリストアに必要な日付と時間を指定します。

    • データベースのリストア(完全モデル)ジョブは、「データベース」ページの「バックアップ管理」セクションから実行することもできます。

    Microsoft SQL Serverのクラスタ・フェイルオーバー

    • Microsoft SQL Serverクラスタの新規ノードへの制御されたフェイルオーバーが可能となります。

    • ターゲット・ノードの指定はオプションであり、指定しない場合、Microsoft SQL Serverでは最適なノードが選択されます。

    選択した内容に従って、Cloud ControlによってSQL Serverおよびエージェントのサービスが起動されます。

  5. 「<Job Type>ジョブの作成」ページの「資格証明」タブで、資格証明に適切なオプションを選択します。

    すでに設定されている優先資格証明を使用することも、新しい資格証明で優先資格証明を置き換えることもできます。いずれの場合も、エージェント・ホストとデータベース・ホストに対して資格証明を指定する必要があります。

    優先資格証明を設定するには、Cloud Controlコンソールの右上隅にある「プリファレンス」をクリックします。左側の垂直ナビゲーション・バーから、「優先資格証明」をクリックします。Cloud Controlによって「優先資格証明」ページが表示されます。このページで、優先資格証明を設定できます。

  6. 「<Job Type>ジョブの作成」ページの「スケジュール」タブで、ジョブをスケジュールします。
  7. 「<Job Type>ジョブの作成」ページの「アクセス」タブで、このジョブに対する他のユーザーのアクセス権を定義または変更します。
  8. 「発行」をクリックしてジョブを作成します。

注意:

  • ターゲット・ホーム・ページの「サマリー」セクションにある「ジョブ」ボタン、および「データベース」ページにある「バックアップ管理」ボタンの使用を有効にするには、「Microsoft SQL Server」ターゲット・タイプに対して、必ずSQL Server認証を使用した優先資格証明を設定してください。

  • モニタリングに使用される認証に関係なく、セッションの中断、バックアップ、バックアップの削除およびリストアの各ジョブには、SQL Server認証が必要です。これらのジョブを使用するには、必ずSQL Server認証用の資格証明を指定してください。

  • Microsoft SQL Serverの一時休止または再開ジョブは、スタンドアロンのMicrosoft SQL Serverインスタンスでのみサポートされます。Microsoft SQL Server 2008、2012、2014および2016のクラスタ・インスタンスに対して発行された一時休止または再開ジョブは、該当するエラー・メッセージが表示されて失敗します。

6.2 バックアップおよびリストア・ジョブの使用

バックアップおよびリストア・ジョブを使用するには、次の手順に従います。

  1. 「ターゲット」から、「すべてのターゲット」を選択し、次に、「Microsoft SQL Server」ターゲットを選択します。
  2. 図6-2に示すように、「Microsoft SQL Server」メニューから「データベース」を選択します。

    図6-2 「Microsoft SQL Server」の「データベース」メニュー


    Microsoft SQL Server

  3. 図6-3に示すように、ドロップダウンを使用して、バックアップするデータベースを選択します。

    図6-3 データベースの選択


    データベースの選択

    「バックアップ管理」リージョンを使用して、複数のオプションを使用できます。

  4. すぐにバックアップを作成するには、今すぐバックアップ|Backup Nowをクリックします(図6-4)。

    図6-4 Microsoft SQLデータベースのバックアップ


    Microsoft SQL Server

    バックアップにカスタム名を付ける場合は、「バックアップ名」テキスト・ボックスを使用します。「バックアップ・タイプ」に「完全」差分または「トランザクション・ログ」(完全リカバリ・モデルを使用したMicrosoft SQL Serverデータベースでのみサポート)のいずれかを選択します(図6-5)。「バックアップ」をクリックして確認します。

    図6-5 バックアップ・タイプ


    バックアップ・タイプ

    バックアックは、完了するとリストに表示されます(図6-6)。

    図6-6 完了したバックアップ


    完了したバックアップ

  5. 「バックアップのスケジュール」をクリックして、バックアップ・スケジュールを作成することもできます。
  6. 「はい」をクリックして、Enterprise Managerのジョブ作成システムに移動することを確認します。ここで、スケジューリング・プロセスを完了できます。
  7. ジョブに名前を付けます(図6-7)。

    図6-7 Microsoft SQL Serverのジョブ名


    Microsoft SQL Server

  8. 「パラメータ」をクリックして、バックアップするデータベースの名前を指定します。
  9. オプションで、カスタム・バックアップ名を指定し、「バックアップ・タイプ」ドロップダウンを使用して「完全」差分または「トランザクション・ログ」を選択できます。また、ユーザーは、すべてのユーザー・データベースのバックアップに「True」を選択して、インスタンス上のすべてのユーザー・データベースをバックアップすることもできます。それ以外の場合は、指定されたデータベースのみがバックアップされます。
  10. 図6-8に示すように、資格証明を選択または入力します。ターゲットに優先資格証明が構成されている場合は、SYSADMINデータベース資格証明ターゲット・システム資格証明「エージェント・ホスト資格証明」を選択できます。

    図6-8 資格証明の入力


    資格証明の入力

  11. 図6-9に示すように、Enterprise Managerに組み込まれたスケジュール・オプションを使用して、スケジュールの時間と繰返しを定義します。

    図6-9 スケジュール・オプション


    スケジュール・オプション

  12. 「発行」をクリックします。スケジュールは、「ジョブ・アクティビティ」ビューに表示されます(図6-10)。

    図6-10 Microsoft SQL Serverの「ジョブ・アクティビティ」ビュー


    Microsoft SQL Server

注意:

次の基準を満たすバックアップのみをリストアできます。対象となるバックアップは次のとおりです。

  • ファイル・バックアップ(テープ以外)

  • MS SQL Serverで認識されているバックアップ(つまり、次に示す問合せから取得される既知のバックアップのリスト内に含まれているバックアップ)

  • パスワード非保護

  • SIMPLEタイプ

  • 破損なし