6 ビジネス問合せの作成

この章では、Oracle Business Activity Monitoring (Oracle BAM)で問合せを作成する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

6.1 ビジネス問合せの理解

ビジネス問合せまたは問合せは、指定条件と一致するデータのリクエストです。

問合せは、データ・オブジェクトから、1回、定期的または連続的にフェッチできます。

フラットSQL問合せはデータ・フィールドとその値の単純な表です。データ・オブジェクトを選択してから、データ・フィールドを選択します。

グループSQL問合せの問合せは、メジャーと呼ばれ、ディメンションという数値以外のデータ・フィールドによりグループ化された、1つ以上の数値データ・フィールドの分析です。たとえば、グループSQL問合せで、国別にグループ化された売上を分析できます。データ・オブジェクトを選択し、次にメジャーとディメンションを選択します。

SQLで記述されたツリー・モデル問合せは、ディメンションの階層によってグループ化された1つ以上のメジャーの分析です。たとえば、ツリー・モデル問合せは、国、州または都道府県、群または地区、市別にグループ化された売上を分析します。データ・オブジェクトを選択し、次にメジャーと階層を選択します。

連続した問合せは、リアルタイムで収集されたデータの分析です。たとえば、連続した問合せで、コール・センターのコール量を10分ごとにフェッチできます。連続した問合せ用テンプレートが複数あり、次の分析を実行できます。

  • 傾向の検出

  • 重複の検出

  • 件数の監視

  • 平均などの集計値の監視

  • 欠落イベントの検出

  • 最大集計値の監視

  • キー・パフォーマンス・インディケータ(KPI)の監視

ビューでは連続した問合せを使用できません。ただし、「データ・オブジェクトに値を挿入」アラート・アクションを連続した問合せに追加できます。次に、これらの値を受け取るデータ・オブジェクト(データ・オブジェクトのライト・バックと呼ばれる)を別の問合せおよびビューの基盤として使用できます。詳細は、「データ・オブジェクトに値を挿入」を参照してください。

連続した問合せは、Continuous Query Language、つまりCQLで記述されます。データベースまたはキャッシュ内のデータに対する操作を行ってクライアント要求に応答するSQLとは異なり、CQLはメモリー内のデータに対する操作を行って結果をクライアントにプッシュします。

メジャー・データをフェッチするすべての問合せにおいて、メジャーはデータ・オブジェクトで定義された任意の計算済フィールドにできます。データ・オブジェクトの計算済フィールドの詳細は、「データ・オブジェクトの使用」を参照してください。

表6-1に、各ビジネス問合せタイプを使用できるデータ・オブジェクト・タイプおよびビジネス・ビュー・タイプの概要を示します。

表6-1 データ・オブジェクト・タイプおよびビュー・タイプとの問合せタイプの互換性

ビジネス問合せタイプ データのフェッチ元 データの送信先

フラットSQL問合せ

すべての非ストリーム・データ・オブジェクト

リスト、アクション・リストおよびジオマップの各ビューのみ

グループSQL問合せ

すべての非ストリーム・データ・オブジェクト

リスト、アクション・リスト、ジオマップ、ツリーマップまたはKPIウォッチリスト以外のすべてのビュー

ツリー・モデル問合せ

少なくとも1つの階層がある非ストリーム・データ・オブジェクト

ツリーマップ・ビューのみ

連続した問合せ: 重複検出テンプレート

ストリーム・データ・オブジェクトのみ

アラートのみ

連続した問合せ: その他のすべてのテンプレート

すべての非外部データ・オブジェクト

アラートのみ

KPIウォッチリスト・ビューはKPI専用です。詳細は、「KPIの作成」を参照してください。

データ・オブジェクトの詳細は、「データ・オブジェクトの使用」を参照してください。

ビューの詳細は、「ビジネス・ビューの作成と使用」を参照してください。各ビュー・タイプに対する問合せ要件の詳細は、表8-1を参照してください。

アラートの詳細は、「アラートの作成」を参照してください。

6.2 ビジネス問合せの前提条件と用途

問合せを作成する前に、問合せが取得および分析するデータ・フィールドが含まれるデータ・オブジェクトをプロジェクトに追加する必要があります。

プロジェクトの詳細は、「プロジェクトの計画および作成」を参照してください。データ・オブジェクトの詳細は、「データ・オブジェクトの使用」を参照してください。

問合せを作成すると、次の方法で使用できます。

KPIの場合

リアルタイムKPIは、連続した問合せを使用してリスク・インディケータを監視できます。スケジュールされたKPIは、ディメンションがないグループSQL問合せに基づいている必要があります。詳細は、「KPIの作成」を参照してください。

ビューの場合

ビューには、連続していない問合せによって取得されるデータが表示されます。ビューでは連続した問合せを使用できません。詳細は、「ビジネス・ビューの作成と使用」を参照してください。

ダッシュボード

ダッシュボードには、関連するビューのグループが含まれます。詳細は、「ダッシュボードの作成」を参照してください。

パラメータの使用

ユーザー指定のパラメータ値を使用して、問合せデータをフィルタできます。詳細は、「パラメータの作成」を参照してください。

アラートの使用

連続した問合せは、アラート・アクションを開始できます。たとえば、内部コスト・フィールドの値が特定の金額を超えたときに通知するアクションを定義できます。このアラートは、問合せに固有で、「アラート」の左側のパネルのナビゲータには表示されません。かわりに、連続した問合せを監視するアラートをそのトリガー・イベントとして構成できます。詳細は、「アラートの作成」を参照してください。

6.3 フラットSQL問合せの作成

この項では、フラットSQL問合せの作成手順について説明します。

フラットSQL問合せを作成するには:

  1. 「デザイナ」ページに移動します。
  2. 左側のパネルのナビゲータの「ビジネス問合せ」をクリックするか、「ビジネス問合せ」を右クリックして「作成」メニュー・アイテムを選択します。

    「ビジネス問合せ」ダイアログが開きます。

  3. 「名前」を入力し、オプションで「表示名」を編集し、「フラットSQL問合せ」を選択し、「作成」をクリックします。

    「名前」は、大/小文字が区別され、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。最大128文字を使用できます。問合せの作成後は変更できません。

    「表示名」は、大/小文字が区別され、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

    新しい問合せのタブが開きます。

  4. 「データ・オブジェクト」を選択します。

    データ・オブジェクトのデータ・フィールドがリストされます。

  5. クエリーに含めるデータ・フィールドの左側にあるボックスを選択します。データ・オブジェクトのすべてのフィールドを含めるには、「すべて選択」を選択します。

    ジオマップ・ビューで使用するには、「フラットSQL問合せ」に「住所」と「国コード」のフィールド、または「緯度」と「経度」のフィールド、および1つのメジャーを含める必要があります。詳細は、「ジオマップ・ビジネス・ビューの作成」を参照してください。

  6. 必要に応じて、「上に移動」および「下に移動」アイコンを使用し、リストで選択したデータ・フィールドを上下に移動します。

    リストの最初から最後までの順序により、フィールドがビューに表示される左から右の順序が決定されます。

  7. 必要に応じて、「ソート順」アイコンをクリックして、データ・フィールドの順序を昇順、降順または未ソートに切り替えます。デフォルトは未ソートです。

    これにより、データ値が結果の表の列に表示される順序が決定します。複数のフィールドをソートする場合は、最初にリストされたフィールドが優先されます。

  8. 各数値データ・フィールドに関して特定の数の最高値のみを表示するには、タブの下部にある「上位N」を選択し、Nの数値を入力します。デフォルト値は3です。詳細は、上位Nデータの使用を参照してください。
  9. オプションで、フィルタを追加します。詳細は、データのフィルタリングを参照してください。
  10. オプションで、「表示名」を編集します。タブの左上隅にある名前にマウスをあわせると、名前が編集可能になります。
  11. 「保存」をクリックします。

    プレビュー・データがタブの下部に表示されます。

  12. フィルタのパラメータの初期値またはデフォルト値を構成した場合は、「入力値」ダイアログが表示されます。必要に応じて、値を編集します。パラメータ入力値を受け入れるには、「OK」をクリックします。
  13. オプションで、保存済問合せのプレビュー、XMLコードまたはSQLコードを表示します。
    • データが表のビューでどのように表示されるかを示すプレビューを表示するには、「プレビュー」アイコンをクリックします。

      フィルタのパラメータの初期値またはデフォルト値を構成した場合は、「入力値」ダイアログが表示されます。必要に応じて、値を編集します。パラメータ入力値を受け入れるには、「OK」をクリックします。

    • 問合せをXMLフォーマットで表示するには、「修飾子」アイコンをクリックします。

    • 問合せをSQL文として表示するには、「SQL」アイコンをクリックします。

    プレビュー領域が表示されない場合、タブの右下隅の「ペインのリストア」アイコンをクリックします。

6.4 グループSQL問合せの作成

この項では、グループSQL問合せの作成手順について説明します。

グループSQL問合せを作成するには:

  1. 「デザイナ」ページに移動します。
  2. 左側のパネルのナビゲータの「ビジネス問合せ」をクリックするか、「ビジネス問合せ」を右クリックして「作成」メニュー・アイテムを選択します。

    「ビジネス問合せ」ダイアログが開きます。

  3. 「名前」を入力し、オプションで「表示名」を編集し、「グループSQL問合せ」を選択し、「作成」をクリックします。

    「名前」は、大/小文字が区別され、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。最大128文字を使用できます。問合せの作成後は変更できません。

    「表示名」は、大/小文字が区別され、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

    新しい問合せのタブが開きます。

  4. 「データ・オブジェクト」を選択します。

    データ・オブジェクトのデータ・フィールドがリストされます。

  5. 問合せに含めるには、「メジャー(Y軸)」データ・フィールドの左にあるボックスをチェックします。
  6. オプションで、「上に移動」および「下に移動」アイコンを使用して、選択したデータ・フィールドを「メジャー」リスト内で上または下に移動します。

    リストの最初から最後までの順序により、フィールドがビューに表示される左から右の順序が決定されます。

  7. 選択した各データ・フィールドについて、ドロップダウン・リストを表示し、1つ以上の集計関数を選択します。すべての集計関数を指定するには、「すべて」.をチェックします。詳細は、「グループへの集計関数の適用」を参照してください。
  8. 各数値データ・フィールドに関して特定の数の最高値のみを表示するには、タブの下部にある「上位N」を選択し、Nの数値を入力します。デフォルト値は3です。詳細は、上位Nデータの使用を参照してください。
  9. 問合せに含めるには、「ディメンション(X軸)」データ・フィールドの左にあるボックスをチェックします。これは、「メジャー」データ・フィールド値をグループ化し集計するために使用されるカテゴリです。

    スケジュールされたKPIまたはゲージ・タイプのビューで問合せを使用している場合、ディメンションを選択しないでください。詳細は、「スケジュールされたKPIの作成」または「ゲージ・ビジネス・ビューの作成」を参照してください。

  10. 日時フィールドをディメンションとしてチェックした場合、「時間のグループ化」ダイアログが表示されます。時系列または時間グループを定義する方法の詳細は、「時間グループまたは時系列の使用」を参照してください。

    ノート:

    グループSQL問合せで、Quarter、Week、DayOfYearまたはDayOfMonthの日時ディメンションをグラフ・ビューの時間単位として使用する場合、詳細へのドリルおよび階層のドリルは機能しません。
  11. 必要に応じて、「上に移動」および「下に移動」アイコンを使用して、選択したデータ・フィールドをディメンション・リスト内で上または下に移動します。

    リストの最初から最後までの順序により、フィールドがビューに表示される左から右の順序が決定されます。

  12. オプションで、「ソート順」アイコンをクリックして、「ディメンション」データ・フィールドの昇順、降順および未ソートを切り替えます。デフォルトは未ソートです。

    これにより、データ値がビューに表示される順序が決定されます。複数のフィールドをソートする場合は、最初にリストされたフィールドが優先されます。

  13. 必要に応じて、「凡例」を選択します。

    指定した場合、これはグループ化に使用される最も重要な「ディメンション」データ・フィールドになります。凡例では、このフィールド内の値とビュー内で使用される色が一致します。たとえば、部門の凡例を含む棒グラフ・ビューで、売上が緑、開発が青、生産が赤で表示されるようにできます。

  14. オプションで、フィルタを追加します。詳細は、データのフィルタリングを参照してください。
  15. オプションで、「表示名」を編集します。タブの左上隅にある名前にマウスをあわせると、名前が編集可能になります。
  16. 「保存」をクリックします。

    プレビュー・データがタブの下部に表示されます。

  17. フィルタのパラメータの初期値またはデフォルト値を構成した場合は、「入力値」ダイアログが表示されます。必要に応じて、値を編集します。パラメータ入力値を受け入れるには、「OK」をクリックします。
  18. オプションで、保存済問合せのプレビュー、XMLコードまたはSQLコードを表示します。
    • データが表のビューでどのように表示されるかを示すプレビューを表示するには、「プレビュー」アイコンをクリックします。

    • データが棒グラフのビューでどのように表示されるかを示すプレビューを表示するには、「棒グラフ」アイコンをクリックします。

    • データが折れ線グラフのビューでどのように表示されるかを示すプレビューを表示するには、「折れ線グラフ」アイコンをクリックします。

    • データがピボット表のビューでどのように表示されるかを示すプレビューを表示するには、「ピボット表」アイコンをクリックします。

    • 問合せをXMLフォーマットで表示するには、「修飾子」アイコンをクリックします。

    • 問合せをSQL文として表示するには、「SQL」アイコンをクリックします。

    プレビュー領域が表示されない場合、タブの右下隅の「ペインのリストア」矢印アイコンをクリックします。

    フィルタのパラメータの初期値またはデフォルト値を構成した場合、プレビュー・アイコンを選択すると「入力値」ダイアログが表示されます。必要に応じて、値を編集します。パラメータ入力値を受け入れるには、「OK」をクリックします。

6.5 ツリー・モデル問合せの作成

この項では、ツリー・モデル問合せの作成手順について説明します。

ツリー・モデル問合せは、ディメンション・データ・フィールドの少なくとも1つの階層が定義されているデータ・オブジェクトにのみ適用できます。たとえば、階層が国、州または都道府県、および市区町村で構成される場合があります。詳細は、データ・オブジェクトの使用を参照してください。

ツリー・モデル問合せは、階層データを効率的に表示するよう設計されている、ツリーマップ・ビューでのみ使用できます。詳細は、「ツリーマップ・ビジネス・ビューの作成」を参照してください。

ツリー・モデル問合せを作成するには:

  1. 「デザイナ」ページに移動します。
  2. 左側のパネルのナビゲータの「ビジネス問合せ」をクリックするか、「ビジネス問合せ」を右クリックして「作成」メニュー・アイテムを選択します。

    「ビジネス問合せ」ダイアログが開きます。

  3. 「名前」を入力し、オプションで「表示名」を編集し、「ツリー・モデル問合せ」を選択し、「作成」をクリックします。

    「名前」は、大/小文字が区別され、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。最大128文字を使用できます。問合せの作成後は変更できません。

    「表示名」は、大/小文字が区別され、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

    新しい問合せのタブが開きます。

  4. 「データ・オブジェクト」を選択します。

    データ・オブジェクトのデータ・フィールドがリストされます。

  5. 問合せに含めるには、「メジャー(Y軸)」データ・フィールドの左にあるボックスをチェックします。
  6. オプションで、「上に移動」および「下に移動」アイコンを使用して、選択したデータ・フィールドを「メジャー」リスト内で上または下に移動します。
  7. 選択した各データ・フィールドについて、ドロップダウン・リストを表示し、1つ以上の集計関数を選択します。すべての集計関数を指定するには、「すべて」.をチェックします。詳細は、「グループへの集計関数の適用」を参照してください。
  8. 各数値データ・フィールドに関して特定の数の最高値のみを表示するには、タブの下部にある「上位N」を選択し、Nの数値を入力します。デフォルト値は3です。詳細は、上位Nデータの使用を参照してください。
  9. ドロップダウン・リストから「階層」を選択します。階層内のデータ・フィールドは、「メジャー」データ・フィールド値をグループ化し集計するために使用されるカテゴリです。日時の階層はサポートされていません。
  10. オプションで、フィルタを追加します。詳細は、データのフィルタリングを参照してください。
  11. オプションで、「表示名」を編集します。タブの左上隅にある名前にマウスをあわせると、名前が編集可能になります。
  12. 「保存」をクリックします。

    プレビュー・データがタブの下部に表示されます。

  13. フィルタのパラメータの初期値またはデフォルト値を構成した場合は、「入力値」ダイアログが表示されます。必要に応じて、値を編集します。パラメータ入力値を受け入れるには、「OK」をクリックします。
  14. オプションで、保存済問合せのプレビュー、XMLコードまたはSQLコードを表示します。
    • データが表のビューでどのように表示されるかを示すプレビューを表示するには、「プレビュー」アイコンをクリックします。

    • 問合せをXMLフォーマットで表示するには、「修飾子」アイコンをクリックします。

    • 問合せをSQL文として表示するには、「SQL」アイコンをクリックします。

    プレビュー領域が表示されない場合、タブの右下隅の「ペインのリストア」矢印アイコンをクリックします。

    フィルタのパラメータの初期値またはデフォルト値を構成した場合、プレビュー・アイコンを選択すると「入力値」ダイアログが表示されます。必要に応じて、値を編集します。パラメータ入力値を受け入れるには、「OK」をクリックします。

6.6 連続した問合せの作成

この項では、連続した問合せを作成する手順について概説します。

連続した問合せはテンプレートを使用します。各テンプレートには独自の設定があります。このため、連続した問合せを作成するステップは各テンプレートで異なります。

連続した問合せを作成するには:

  1. 「デザイナ」ページに移動します。
  2. 左側のパネルのナビゲータの「ビジネス問合せ」をクリックするか、「ビジネス問合せ」を右クリックして「作成」メニュー・アイテムを選択します。

    「ビジネス問合せ」ダイアログが開きます。

  3. 「名前」を入力し、オプションで「表示名」を編集し、「連続した問合せ」を選択し、「作成」をクリックします。

    「名前」は、大/小文字が区別され、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。最大128文字を使用できます。問合せの作成後は変更できません。

    「表示名」は、大/小文字が区別され、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

    新しい問合せのタブが開きます。

  4. オプションで、連続した問合せのアクティブ化: 「名前」を選択して、問合せがアクティブ化されるようにします。このボックスを選択した場合、問合せが保存後にアクティブ化されます。

    このボックスの選択を後で解除すると、問合せを削除することなく非アクティブ化できます。

  5. 「テンプレート」を選択します。選択したテンプレートを使用するステップの詳細は、次のいずれかの項を参照してください。

    ノート:

    「メジャー・フィールド」を選択するとき、または「グループ化」オプションを使用するときに、すべてのテンプレートで計算済フィールドがサポートされるようになりました。ただし、組込み計算済フィールド(つまり、別の計算済フィールド内の計算済フィールド)はサポートされていません。

  6. オプションで、「説明」を編集します。

    デフォルトの説明が、選択したテンプレートに応じて指定されます。テンプレートで選択した特定のオプションを含めるように説明を編集できます。

  7. 「保存」をクリックします。
  8. オプションで、保存済問合せのCQL文のプレビューを表示します。連続した問合せの場合、「プレビュー」アイコンはタブの右上隅にある虫眼鏡です。
  9. 問合せを保存すると、<アクションを追加>オプションが表示されます。オプションで、問合せが範囲外の状況を検出したときに起動するアラート・アクションを追加できます。アラート・アクションの詳細は、「アラート・アクション」を参照してください。

    問合せのアラート・アクションを作成するかわりに、連続した問合せを監視するアラートをそのトリガー・イベントとして構成できます。詳細は、「CQL問合せの選択」を参照してください。

  10. アラート・アクションを構成したら、「保存」を再度クリックします。

6.6.1 傾向検出テンプレートの使用

このテンプレートでは、指定した数の連続間隔で、指定した割合の変更が数値フィールドの値に示されると検出されます。たとえば、コール・センターのコール量が2つの連続した30分間隔で10%増えた場合に、このような問合せで検出できます。

傾向検出テンプレートを使用して連続した問合せを作成するには:

  1. 次の「メジャー」設定を指定します。
    • データ・オブジェクト — 問合せが分析するメジャーを含むデータ・オブジェクト。

    • フィルタ — オプションでフィルタを追加するには、ファンネル・アイコンをクリックします。このアイコンは、データ・オブジェクトを選択した後でクリック可能になります。詳細は、データのフィルタリングを参照してください。

    • メジャー・フィールド — 問合せが測定する数値フィールド。

    • 集計関数 — 「なし」、「最大」、「最小」、「件数」、「合計」または「平均」を選択します。詳細は、「グループへの集計関数の適用」を参照してください。

    • グループ化 — メジャー・フィールド値が集計用にグループ化されるディメンションを選択します。「すべて」を選択できます。このオプションは、「集計関数」が「なし」に設定されている場合は表示されません。

      時間のグループ化は連続した問合せではサポートされていません。

    • パーティション基準 — 「メジャー・フィールド」の値がパーティション化される基準となる順序付きフィールドを選択します。「すべて」を選択できます。

      パーティション・データの値は、集計関数を実行せずにグループ化します。したがって、このオプションは、「集計関数」が「なし」に設定されている場合にのみ表示されます。

    • ローリング・ウィンドウを使用 — オプションで、受信データの集計またはパーティションが決定される期間および頻度を定義するには、このボックスを選択します。たとえば、過去1時間に完了したコールの数を10分ごとに更新できます。

      アーカイブ済リレーション・データ・オブジェクトの場合、この設定は自動的に選択され、選択は解除できません。

    • 範囲長 — 過去の時間から現在までの、集計またはパーティションが決定される期間。たとえば、過去15分または30分などの範囲にします。

      1時間を超える時間を指定した場合、「保存」または「プレビュー」を選択すると、パフォーマンスが低下する可能性があることを警告するメッセージが表示されます。

    • 更新間隔 — 集計またはパーティションは、新しい受信データが受信されるたびに決定されます。更新間隔により、ローリング・ウィンドウ内の結果が更新される頻度が決まります。

    • 単位 — 「範囲長」および「更新間隔」に、「日」、「時間」、「分」または「秒」を選択します。

    • 基準 — ローリング・ウィンドウの計算が基準とする日付または時間の列。たとえば、コール開始時刻を選択した場合、指定したセルがローリング・ウィンドウ期間内かどうかがシステムによって判別されます。

      この設定は、選択したデータ・オブジェクトがリレーションである場合のみ表示されます。これは、ストリーム・データ・オブジェクトではサポートされていません。

  2. 次の「傾向」設定を指定します。
    • 変更: 操作: 「次より大きい」、「次以上」、「次より小さい」または「次以下」を選択します。

    • 変更: パーセント: メジャーに対する変更のパーセントとして、1から100(両端の値を含む)の値を入力します。

    • 連続間隔 — アラートのトリガーに必要な「更新間隔」の発生数を表す整数値を入力します。

  3. アラート通知に含める「出力」オプションを指定します。表示されるデータ・フィールド値のオプションは、「メジャー・フィールド」によって異なります。「すべて」を選択できます。

6.6.2 重複検出テンプレートの使用

重複検出テンプレートは、ストリーム・タイプのデータ・オブジェクトのみ問い合せることができます。

このテンプレートは、データ・フィールドが指定した期間内に重複する値を持つ場合に検出します。たとえば、1日に同じ発注が2回発生した場合に、このような問合せで検出できます。

重複検出テンプレートを使用して連続した問合せを作成するには:

  1. 次の「メジャー」設定を指定します。
    • データ・オブジェクト — 問合せが分析するメジャーを含むデータ・オブジェクト。

    • メジャー・フィールド — 問合せが重複を分析するフィールド。

    • ローリング・ウィンドウを使用 — ローリング・ウィンドウの使用は、このテンプレートでは必須です。受信データの集計またはパーティションが決定される期間および頻度を定義します。たとえば、過去1時間に完了したコールの数を10分ごとに更新できます。

    • 範囲長 — 過去の時間から現在までの、データ値の重複が分析される期間。たとえば、過去15分または30分などの範囲にします。

      1時間を超える時間を指定した場合、「保存」または「プレビュー」を選択すると、パフォーマンスが低下する可能性があることを警告するメッセージが表示されます。

    • 単位 — 「範囲長」に、「日」、「時間」、「分」または「秒」を選択します。

  2. アラート通知に含める「出力」オプションを指定します。表示されるデータ・フィールド値のオプションは、「メジャー・フィールド」によって異なります。「すべて」を選択できます。

    ノート:

    重複検出テンプレートでは、計算済フィールドはサポートされていません。「メジャー・フィールド」オプションおよび「出力」オプションには、データ・オブジェクトの計算済フィールドは含まれません。

6.6.3 監視件数テンプレートの使用

このテンプレートは、1つ以上のデータ・フィールドの数を監視します。たとえば、問合せで、コール・センターでの現在アクティブなコールの数を監視できます。

監視件数テンプレートを使用して連続した問合せを作成するには:

  1. 次の「メジャー」設定を指定します。
    • データ・オブジェクト — 問合せが分析するメジャーを含むデータ・オブジェクト。

    • フィルタ — オプションでフィルタを追加するには、ファンネル・アイコンをクリックします。このアイコンは、データ・オブジェクトを選択した後でクリック可能になります。詳細は、データのフィルタリングを参照してください。

    • メジャー・フィールド — 問合せがカウントするフィールド。カウント可能なデータ・オブジェクトのすべてのフィールドを指定するには「すべて」を選択できます。

    • グループ化 — メジャー・フィールド値がカウント用にグループ化されるディメンションを選択します。「すべて」を選択できます。

      メジャー・フィールドが、選択した「グループ化」フィールドでグループ化できない場合、メジャー・フィールド値は、出力に連結されます。

    • 件数: 操作: 「次より大きい」、「次以上」、「次より小さい」、「次以下」または「次と等しい」を選択します。

    • 件数: しきい値: 件数と比較するしきい値の整数値を入力します。

    • ローリング・ウィンドウを使用 — オプションで、受信データの集計またはパーティションが決定される期間および頻度を定義するには、このボックスを選択します。たとえば、過去1時間に完了したコールの数を10分ごとに更新できます。

      アーカイブ済リレーション・データ・オブジェクトの場合、この設定は自動的に選択され、選択は解除できません。

    • 範囲長 — 過去の時間から現在までの、集計またはパーティションが決定される期間。たとえば、過去15分または30分などの範囲にします。

      1時間を超える時間を指定した場合、「保存」または「プレビュー」を選択すると、パフォーマンスが低下する可能性があることを警告するメッセージが表示されます。

    • 更新間隔 — 件数は、新しい受信データが受信されるたびに決定されます。更新間隔により、ローリング・ウィンドウ内の結果が更新される頻度が決まります。

    • 単位 — 「範囲長」および「更新間隔」に、「日」、「時間」、「分」または「秒」を選択します。

    • 基準 — ローリング・ウィンドウの計算が基準とする日付または時間の列。たとえば、コール開始時刻を選択した場合、指定したセルがローリング・ウィンドウ期間内かどうかがシステムによって判別されます。

      この設定は、選択したデータ・オブジェクトがリレーションである場合のみ表示されます。これは、ストリーム・データ・オブジェクトではサポートされていません。

  2. アラート通知に含める「出力」オプションを指定します。表示されるデータ・フィールド値のオプションは、「メジャー・フィールド」によって異なります。「すべて」を選択できます。

6.6.4 移動集計テンプレートの使用

このテンプレートは、1つ以上のデータ・フィールドの集約(平均、合計など)を監視します。たとえば、問合せで、コール・センターでのコールの平均待ち時間を監視できます。

移動集計テンプレートを使用して連続した問合せを作成するには:

  1. 次の「メジャー」設定を指定します。
    • データ・オブジェクト — 問合せが分析するメジャーを含むデータ・オブジェクト。

    • フィルタ — オプションでフィルタを追加するには、ファンネル・アイコンをクリックします。このアイコンは、データ・オブジェクトを選択した後でクリック可能になります。詳細は、データのフィルタリングを参照してください。

    • メジャー・フィールド — 問合せが測定する数値フィールド。

    • 集計関数 — 選択した各メジャー・フィールドの「すべて」、「最大」、「最小」、「件数」、「合計」または「平均」を選択します。詳細は、「グループへの集計関数の適用」を参照してください。

    • グループ化 — メジャー・フィールド値が集計用にグループ化されるディメンションを選択します。「すべて」を選択できます。

      時間のグループ化は連続した問合せではサポートされていません。

    • ローリング・ウィンドウを使用 — オプションで、受信データの集計またはパーティションが決定される期間および頻度を定義するには、このボックスを選択します。たとえば、過去1時間に完了したコールの数を10分ごとに更新できます。

      アーカイブ済リレーション・データ・オブジェクトの場合、この設定は自動的に選択され、選択は解除できません。

    • 範囲長 — 過去の時間から現在までの、集計またはパーティションが決定される期間。たとえば、過去15分または30分などの範囲にします。

      1時間を超える時間を指定した場合、「保存」または「プレビュー」を選択すると、パフォーマンスが低下する可能性があることを警告するメッセージが表示されます。

    • 更新間隔 — 集計は、新しい受信データが受信されるたびに計算されます。更新間隔により、ローリング・ウィンドウ内の結果が更新される頻度が決まります。

    • 単位 — 「範囲長」および「更新間隔」に、「日」、「時間」、「分」または「秒」を選択します。

    • 基準 — ローリング・ウィンドウの計算が基準とする日付または時間の列。たとえば、コール開始時刻を選択した場合、指定したセルがローリング・ウィンドウ期間内かどうかがシステムによって判別されます。

      この設定は、選択したデータ・オブジェクトがリレーションである場合のみ表示されます。これは、ストリーム・データ・オブジェクトではサポートされていません。

  2. アラート通知に含める「出力」オプションを指定します。表示されるデータ・フィールド値のオプションは、「メジャー・フィールド」によって異なります。「すべて」を選択できます。

6.6.5 欠落イベント・テンプレートの使用

このテンプレートは、予想されるイベントが発生しなかった場合に検出します。たとえば、問合せで、発注と出荷の間で注文の承認が欠落している場合に検出することができます。

欠落イベント・テンプレートを使用して連続した問合せを作成するには:

  1. 次の「メジャー」設定を指定します。
    • データ・オブジェクト — 問合せが分析するメジャーを含むデータ・オブジェクト。

    • フィルタ — オプションでフィルタを追加するには、ファンネル・アイコンをクリックします。このアイコンは、データ・オブジェクトを選択した後でクリック可能になります。詳細は、データのフィルタリングを参照してください。

    • メジャー・フィールド — 問合せが測定する順序付きフィールド。「すべて」を選択できます。

    • パーティション基準 — 「メジャー・フィールド」の値がパーティション化される基準となる順序付きフィールドを選択します。「すべて」を選択できます。

      パーティション・データの値は、集計関数を実行せずにグループ化します。

    • ローリング・ウィンドウを使用 — オプションで、受信データの集計またはパーティションが決定される期間および頻度を定義するには、このボックスを選択します。たとえば、過去1時間に完了したコールの数を10分ごとに更新できます。

      アーカイブ済リレーション・データ・オブジェクトの場合、この設定は自動的に選択され、選択は解除できません。

    • 範囲長 — 過去の時間から現在までの、集計またはパーティションが決定される期間。たとえば、過去15分または30分などの範囲にします。

      1時間を超える時間を指定した場合、「保存」または「プレビュー」を選択すると、パフォーマンスが低下する可能性があることを警告するメッセージが表示されます。

    • 更新間隔 — パーティションは、新しい受信データが受信されるたびに決定されます。更新間隔により、ローリング・ウィンドウ内の結果が更新される頻度が決まります。

    • 単位 — 「範囲長」および「更新間隔」に、「日」、「時間」、「分」または「秒」を選択します。

    • 基準 — ローリング・ウィンドウの計算が基準とする日付または時間の列。たとえば、コール開始時刻を選択した場合、指定したセルがローリング・ウィンドウ期間内かどうかがシステムによって判別されます。

      この設定は、選択したデータ・オブジェクトがリレーションである場合のみ表示されます。これは、ストリーム・データ・オブジェクトではサポートされていません。

  2. 次の「イベント」設定を指定します。
    • パターン: 次のパターンのいずれかを選択します。

      • イベントAの後にイベントBが直接続いていません — イベントBがイベントAの直後に発生しません。

      • イベントCが、イベントAとイベントBの間にありません — イベントCがイベントAおよびイベントBの間に発生しません。

      • 一定の時間、イベントAの後にイベントBが続いていません — イベントBがイベントAの後、指定された期間内に発生しません。

    • イベントA、イベントBおよびイベントC — 各イベントに次の設定を選択します。

      • フィールド — イベントを表すデータ・フィールドを選択します。

      • 操作 — 「次より大きい」、「次より小さい」または「次と等しい」を選択します。

      • — イベント・フィールドを比較する値を入力します。

      イベントC用の設定は、「イベントCが、イベントAとイベントBの間にありません」が選択されている場合にのみ表示されます。

    • 時間 — 整数を入力し、「日」、「時間」、「分」または「秒」を選択します。

      この設定は、「一定の時間、イベントAの後にイベントBが続いていません」が選択されている場合にのみ表示されます。

  3. アラート通知に含める「出力」オプションを指定します。表示されるデータ・フィールド値のオプションは、「メジャー」および「パーティション」フィールドによって異なります。「すべて」を選択できます。

6.6.6 上位Nテンプレートの使用

このテンプレートは、数値フィールドのグループ化集計(平均、合計など)の上位値を監視します。たとえば、このような問合せで、3つのうちのどの国の売上の合計が最上位であるかを監視できます。

上位Nテンプレートを使用して連続した問合せを作成するには:

  1. 次の「メジャー」設定を指定します。
    • データ・オブジェクト — 問合せが分析するメジャーを含むデータ・オブジェクト。

    • フィルタ — オプションでフィルタを追加するには、ファンネル・アイコンをクリックします。このアイコンは、データ・オブジェクトを選択した後でクリック可能になります。詳細は、データのフィルタリングを参照してください。

    • メジャー・フィールド — 問合せが測定する数値フィールド。

    • 集計関数 — 「最大」、「最小」、「件数」、「合計」または「平均」を選択します。詳細は、「グループへの集計関数の適用」を参照してください。

    • グループ化 — メジャー・フィールド値が集計用にグループ化されるディメンションを選択します。「すべて」を選択できます。

      時間のグループ化は連続した問合せではサポートされていません。

    • 上位N — メジャー・フィールドの集計グループに対しフェッチされる最高値の数を指定します。たとえば、上位3つの売上高と国を指定できます。

    • ローリング・ウィンドウを使用 — オプションで、受信データの集計またはパーティションが決定される期間および頻度を定義するには、このボックスを選択します。たとえば、過去1時間に完了したコールの数を10分ごとに更新できます。

      アーカイブ済リレーション・データ・オブジェクトの場合、この設定は自動的に選択され、選択は解除できません。

    • 範囲長 — 過去の時間から現在までの、集計またはパーティションが決定される期間。たとえば、過去15分または30分などの範囲にします。

      1時間を超える時間を指定した場合、「保存」または「プレビュー」を選択すると、パフォーマンスが低下する可能性があることを警告するメッセージが表示されます。

    • 更新間隔 — 集計は、新しい受信データが受信されるたびに計算されます。更新間隔により、ローリング・ウィンドウ内の結果が更新される頻度が決まります。

    • 単位 — 「範囲長」および「更新間隔」に、「日」、「時間」、「分」または「秒」を選択します。

    • 基準 — ローリング・ウィンドウの計算が基準とする日付または時間の列。たとえば、コール開始時刻を選択した場合、指定したセルがローリング・ウィンドウ期間内かどうかがシステムによって判別されます。

      この設定は、選択したデータ・オブジェクトがリレーションである場合のみ表示されます。これは、ストリーム・データ・オブジェクトではサポートされていません。

  2. アラート通知に含める「出力」オプションを指定します。表示されるデータ・フィールド値のオプションは、「メジャー・フィールド」によって異なります。「すべて」を選択できます。

6.6.7 KPIアラート・テンプレートの使用

KPIアラート・テンプレートを使用する連続した問合せは、リアルタイムKPIに似ています。ただし、リアルタイムKPIはKPIウォッチリスト・ビューで使用できます。ビューでは連続した問合せを使用できません。KPIの詳細は、「KPIの作成」を参照してください。

このテンプレートは、数値フィールドのグループ化集計(平均、合計など)が、定義された標準からの特定の変化を示す場合に検出します。たとえば、コール・センターのコール量について、過去24時間の平均からの標準偏差が1を超える場合に、このような問合せで検出できます。

KPIアラート・テンプレートを使用して連続した問合せを作成するには:

  1. 次の「メジャー」設定を指定します。
    • データ・オブジェクト — 問合せが分析するメジャーを含むデータ・オブジェクト。

    • フィルタ — オプションでフィルタを追加するには、ファンネル・アイコンをクリックします。このアイコンは、データ・オブジェクトを選択した後でクリック可能になります。詳細は、データのフィルタリングを参照してください。

    • メジャー・フィールド — 問合せが測定する数値フィールド。

    • 集計関数 — 移動平均、移動合計、移動最小または移動最大を選択します。詳細は、「グループへの集計関数の適用」を参照してください。

    • グループ化 — メジャー・フィールド値が集計用にグループ化されるディメンションを選択します。「すべて」を選択できます。

      時間のグループ化は連続した問合せではサポートされていません。

    • ローリング・ウィンドウを使用 — オプションで、受信データの集計またはパーティションが決定される期間および頻度を定義するには、このボックスを選択します。たとえば、過去1時間に完了したコールの数を10分ごとに更新できます。

      アーカイブ済リレーション・データ・オブジェクトの場合、この設定は自動的に選択され、選択は解除できません。

    • 範囲長 — 過去の時間から現在までの、集計またはパーティションが決定される期間。たとえば、過去15分または30分などの範囲にします。

      1時間を超える時間を指定した場合、「保存」または「プレビュー」を選択すると、パフォーマンスが低下する可能性があることを警告するメッセージが表示されます。

    • 更新間隔 — 集計は、新しい受信データが受信されるたびに再計算されます。更新間隔により、ローリング・ウィンドウ内の結果が更新される頻度が決まります。

    • 単位 — 「範囲長」および「更新間隔」に、「日」、「時間」、「分」または「秒」を選択します。

    • 基準 — ローリング・ウィンドウの計算が基準とする日付または時間の列。たとえば、コール開始時刻を選択した場合、指定したセルがローリング・ウィンドウ期間内かどうかがシステムによって判別されます。

      この設定は、選択したデータ・オブジェクトがリレーションである場合のみ表示されます。これは、ストリーム・データ・オブジェクトではサポートされていません。

  2. 次の「しきい値」設定を指定します。
    • 基準: 次のしきい値の条件のいずれかを指定します。

      • メジャーは(標準+偏差)より大きい — メジャーの値は、しきい値より大きい。

      • メジャーは(標準+偏差)より小さい – メジャーの値は、しきい値より小さい。

      • メジャーは(標準+/-偏差)以内にない–メジャーの値は通常の範囲を定義するしきい値よりも高いまたは低い。

    • 標準の定義: 定数: 整数値を「単純値」テキスト・ボックスに入力して、標準を定義します。

    • 標準の定義: 履歴: 標準の履歴を定義するには、次の設定を指定します。

      • 集計関数 — Average、Sum、MinまたはMaxを選択します。

      • ウィンドウ・サイズ — 過去の時間から現在までの、集計が計算される期間。ウィンドウ・サイズの例は、過去30分または過去24時間です。

      • 基準 — ローリング・ウィンドウの計算が基準とする日付または時間の列。たとえば、コール開始時刻を選択した場合、指定したセルがローリング・ウィンドウ期間内かどうかがシステムによって判別されます。

        この設定は、選択したデータ・オブジェクトがリレーションである場合のみ表示されます。これは、ストリーム・データ・オブジェクトではサポートされていません。

      • リフレッシュ時間 — 履歴標準が計算される最初の時間または次の時間。

      • リフレッシュ頻度 — 標準が再計算される頻度。

      • 単位 — 「ウィンドウ・サイズ」および「リフレッシュ頻度」に「月」、「週」、「日」、「時」、「分」、「秒」を選択します。

    • 偏差の定義: 標準からの偏差を定義するには、次の設定を指定します。

      • スカラー値 — 偏差を定義する整数値を入力します。

      • 標準のパーセント — 標準のパーセントを入力します。

      • 計算「時間」テキスト・ボックスに乗数を入力し、「標準偏差」または「差異」を選択します。

  3. アラート通知に含める次の「アラート・イベント: 出力」オプションを指定します。
    • すべて — メジャー、標準、許可された偏差および実際の偏差の値を表示します。

    • メジャー — メジャーの値。

      標準 — 標準の値。

      許可された偏差 — 下限または上限しきい値、あるいはその両方。

      実際の偏差 — メジャーの値および標準の間の差異。

6.7 事前定義のSQL問合せの作成

Oracle BAMを使用すると、独自のSQLを記述できます。これは、後でそのSQLに対するフラットまたはグループ問合せに使用できます。入力した任意のSQLは、システムによって副問合せとして扱われます。返された結果セットは、データ・オブジェクト内などで一連の列として扱われます。

事前定義のSQLを作成するには:
  1. 「デザイナ」ページに移動します。
  2. 左側のパネルのナビゲータの「ビジネス問合せ」をクリックするか、「ビジネス問合せ」を右クリックして「作成」メニュー・アイテムを選択します。
    「ビジネス問合せ」ダイアログが開きます。
  3. 「名前」を入力し、オプションで「表示名」を編集し、「フラットSQL問合せ」/「グループSQL問合せ」を選択し、「作成」をクリックします。

    「名前」は、大/小文字が区別され、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。最大128文字を使用できます。問合せの作成後は変更できません。

    「表示名」は、大/小文字が区別され、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。新しい問合せのタブが開きます。
  4. 「定義済のSQLに基づいて問合せを作成します」の横にある「はい」ボタンをクリックします。
    「データ・ソース」ドロップダウン・リストが表示されます。
  5. ドロップダウン・リストからデータ・ソースを選択します。選択したデータ・ソースには、Weblogic Server管理コンソールで事前構成されたすべてのデータ・サーバー情報(ユーザー名とパスワードを含む)が含まれている必要があります。
  6. 必要なSQL文を入力します。必要に応じて、事前定義のSQL文を変更できます。SQL文に従って列が生成され、SQLが変更されると、それに応じて列が更新されます。

    ノート: 事前定義のSQL問合せ内では、階層問合せはサポートされていません。

    ノート: 事前定義のSQL問合せでは、重複した列名はサポートされていません。問合せに同じ列名が2つ以上ある場合は、列名を変更して、生成されるSQL問合せの列が一意になるようにする必要があります。

  7. 編集可能なフィールド、メジャー、ディメンションおよびフィルタを表示するには、SQL文のボックスの外側をクリックするか、SQL文を保存またはプレビューします。
  8. フラット問合せのSQLをベースにした場合:
    1. 適用するフィールドおよびフィルタを必要に応じて選択します。データ・オブジェクトのすべてのフィールドを含めるには、「すべて選択」を選択します。
    2. ジオマップ・ビューで使用するには、「フラットSQL問合せ」に「住所」と「国コード」のフィールド、または「緯度」と「経度」のフィールド、および1つのメジャーを含める必要があります。詳細は、第7.3.5項「ジオマップ・ビジネス・ビューの作成」を参照してください。
    3. 必要に応じて、「上に移動」および「下に移動」アイコンを使用し、リストで選択したデータ・フィールドを上下に移動します。リストの最初から最後までの順序により、フィールドがビューに表示される左から右の順序が決定されます。
    4. 必要に応じて、「ソート順」アイコンをクリックして、データ・フィールドの順序を昇順、降順または未ソートに切り替えます。デフォルトは未ソートです。これにより、データ値が結果の表の列に表示される順序が決定します。複数のフィールドをソートする場合は、最初にリストされたフィールドが優先されます。
  9. グループ問合せに基づいてSQLを作成した場合:
    1. 問合せに含めるには、「メジャー(Y軸)」データ・フィールドの左にあるボックスをチェックします。これは、「メジャー」データ・フィールド値をグループ化し集計するために使用されるカテゴリです。
    2. オプションで、「上に移動」および「下に移動」アイコンを使用して、選択したデータ・フィールドを「メジャー」リスト内で上または下に移動します。リストの最初から最後までの順序により、フィールドがビューに表示される左から右の順序が決定されます。
    3. 選択した各メジャーについて、ドロップダウン・リストを表示し、1つ以上の集計関数を選択します。すべての集計関数を指定するには、「すべて」をチェックします。詳細は、第5.13項「グループへの集計関数の適用」を参照してください。
      集計(SQL GROUP BY)は、すでに集計が実行された可能性がある事前定義のSQL問合せの上に適用されることに注意してください。SUM集計を選択すると、すでに集計された不透明な問合せから、値を効果的に通過させることができます。
    4. 問合せに含めるには、「ディメンション(X軸)」データ・フィールドの左にあるボックスをチェックします。これは、「メジャー」データ・フィールド値をグループ化し集計するために使用されるカテゴリです。
    5. スケジュールされたKPIまたはゲージ・タイプのビューで問合せを使用している場合、ディメンションを選択しないでください。詳細は、第6.4項「スケジュールされたKPIの作成」または第7.3.4項「ゲージ・ビジネス・ビューの作成」を参照してください。
    6. 日時フィールドをディメンションとしてチェックした場合、「時間のグループ化」ダイアログが表示されます。時系列または時間グループを定義する方法の詳細は、第5.14項「時間グループまたは時系列の使用」を参照してください。
    7. 必要に応じて、「上に移動」および「下に移動」アイコンを使用して、選択したデータ・フィールドをディメンション・リスト内で上または下に移動します。リストの最初から最後までの順序により、フィールドがビューに表示される左から右の順序が決定されます。
    8. リストの最初から最後までの順序により、フィールドがビューに表示される左から右の順序が決定されます。これにより、データ値がビューに表示される順序が決定されます。複数のフィールドをソートする場合は、最初にリストされたフィールドが優先されます。
  10. オプションで、フィルタを追加します。詳細は、第5.11項「データのフィルタリング」を参照してください。
  11. 「保存」をクリックします。
    プレビュー・データがタブの下部に表示されます。
  12. ページの下部に、「上位N」チェック・ボックスが表示されます。各フィールドの最高値を取得する場合、このチェック・ボックスを有効にできます。
  13. Nの数値を選択します。デフォルト値は、0です。
  14. 必要に応じて、「凡例」を選択します。指定した場合、これはグループ化に使用される最も重要な「ディメンション」データ・フィールドになります。凡例では、このフィールド内の値とビュー内で使用される色が一致します。たとえば、部門の凡例を含む棒グラフ・ビューで、売上が緑、開発が青、生産が赤で表示されるようにできます。
  15. オプションで、「表示名」を編集します。タブの左上隅にある名前にマウスをあわせると、名前が編集可能になります。
  16. 「保存」をクリックします。
    プレビュー・データがタブの下部に表示されます。
  17. オプションで、保存済問合せのプレビュー、棒グラフ、折れ線グラフ、ピボット表、XMLコードまたはSQLコードを表示します。
    1. データが表のビューでどのように表示されるかを示すプレビューを表示するには、「プレビュー」アイコンをクリックします。
    2. データが棒グラフのビューでどのように表示されるかを示すプレビューを表示するには、「棒グラフ」アイコンをクリックします。
    3. データが折れ線グラフのビューでどのように表示されるかを示すプレビューを表示するには、「折れ線グラフ」アイコンをクリックします。
    4. データがピボット表のビューでどのように表示されるかを示すプレビューを表示するには、「ピボット表」アイコンをクリックします。
    5. 問合せをXMLフォーマットで表示するには、「修飾子」アイコンをクリックします。
    6. 問合せをSQL文として表示するには、「SQL」アイコンをクリックします。
    プレビュー領域が表示されない場合、タブの右下隅の「ペインのリストア」矢印アイコンをクリックします。
  18. フィルタのパラメータの初期値またはデフォルト値を構成した場合、プレビュー・アイコンを選択すると「入力値」ダイアログが表示されます。必要に応じて、値を編集します。パラメータ入力値を受け入れるには、「OK」をクリックします。

6.8 ビジネス問合せの編集

問合せを編集すると、その問合せが含まれるすべてのビュー、およびそれらのビューが含まれるすべてのダッシュボードに、変更内容が伝播します。

次の手順を使用して、問合せを開き、編集および保存します。

問合せを編集するには:

  1. 左ナビゲーション・ペインで、「ビジネス問合せ」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべての保存済問合せがリストに表示されます。

  2. 問合せ名をクリックするか、問合せ名を右クリックして、「編集」メニュー・アイテムを選択します。
  3. 必要な変更を行います。
  4. 「保存」をクリックします。

    ノート:

    問合せを編集する前に、問合せを使用しているビジネス・ビュー、エディタまたはダッシュボードを閉じてください。これにより、使用中のビジネス問合せの依存アーティファクトへのデータ送信の損失がなくなります。

6.9 ビジネス問合せの名前変更

この項では、ビジネス問合せの名前を変更する手順について説明します。

次の手順を使用して、問合せの「表示名」を変更します。

「表示名」は、大/小文字が区別され、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

問合せの名前を変更するには:

  1. 左ナビゲーション・ペインで、「ビジネス問合せ」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべての保存済問合せがリストに表示されます。

  2. 問合せの名前を変更するには、問合せ名を右クリックして「名前の変更」メニュー・アイテムを選択します。

    名前が編集可能フィールドのテキストになります。

  3. 新しい名前を入力し、[Enter]を押します。

    新しい名前がリストに表示されます。

問合せを編集するとき、新しい表示名がタブに表示されます。ただし、内部は変更されず、そのままです。問合せを編集するとき、この名前はヘッダーの左側に表示されます。

6.10 ビジネス問合せの削除

この項では、ビジネス問合せを削除する手順について説明します。問合せは、その問合せを参照するすべてのビューまたはダッシュボードから削除されます。

次の手順を使用して、問合せを削除します。

問合せを削除するには:

  1. 左ナビゲーション・ペインで、「ビジネス問合せ」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべての保存済問合せがリストに表示されます。

  2. 問合せアイコンをクリックし、「削除」アイコンをクリックするか、問合せ名を右クリックして「削除」メニュー・アイテムを選択します。

    問合せの削除を確認するダイアログが表示されます。

  3. 「OK」をクリックします。

    リストに問合せが表示されなくなります。

6.11 ビジネス問合せの保護

問合せは、その問合せが作成されたプロジェクトのセキュリティ設定を継承します。

プロジェクトの詳細は、「プロジェクトの計画および作成」を参照してください。

問合せのセキュリティ設定を変更するには:

  1. 左ナビゲーション・ペインで、「ビジネス問合せ」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべての保存済問合せがリストに表示されます。

  2. 問合せを右クリックし、ポップアップ・メニューから「セキュリティ設定」を選択します。

    問合せのセキュリティ・タブが開きます。

  3. 明示的に権限を付与または拒否するロールまたはグループを追加するには、次のステップを実行します。

    1. 「権限の付与」表または「権限の拒否」表で「追加」アイコンをクリックします。

      「アプリケーション・ロール、グループおよびユーザーの追加」ダイアログが開きます。

      ユーザーをロールおよびグループに追加する方法の詳細は、「Oracle BAMユーザーの管理」を参照してください。

    2. 追加するロールまたはグループの名前を「名前」に入力します。

    3. ドロップダウン・リストから「アプリケーション・ロール」または「グループ」を選択します。

    4. 「検索」をクリックして、「選択可能メンバー」リストにデータを移入します。

    5. 「選択済メンバー」リストにメンバーを追加するには、メンバーを選択し、一重の右矢印をクリックします。

    6. 「選択済メンバー」リストにすべてのメンバーを追加するには、メンバーを選択し、二重の右矢印をクリックします。

    7. 「選択済メンバー」リストからメンバーを削除するには、一重および二重の左矢印を使用します。

    8. 「選択済メンバー」リストが完成したら、「OK」をクリックします。

      「アプリケーション・ロール、グループおよびユーザーの追加」ダイアログが閉じ、「名前」に指定した名前が表に表示されます。

  4. ロールまたはグループを削除するには、表の行を選択し、「削除」アイコンをクリックします。

  5. 権限を付与するには、「権限の付与」表にリストされているユーザー、ロールおよびグループに対し、「読取り」「書込み」「削除」または「セキュリティ」を選択します。

  6. 権限を拒否するには、「権限の拒否」表にリストされているユーザー、ロールおよびグループに対し、「読取り」「書込み」「削除」または「セキュリティ」を選択します。

  7. 「保存」をクリックします。

6.12 データのフィルタリング

ほとんどのタイプの問合せには、データ・フィルタを追加できます。一部のアラート操作でデータをフィルタすることもできます。

たとえば、売上が12000を超えるという単純なフィルタを使用するとします。このフィルタが適用されると、売上のデータ・フィールドの値が12000を超える行のみがフェッチされます。詳細は、「データ・オブジェクトのデータ・フィールドが特定の条件を満たす場合」および「データ・オブジェクトから行を削除」を参照してください。

論理サブブランチを追加して、フィルタの階層を作成できます。(以前のリリースでは、ブランチはヘッダーと呼ばれていました。)

データを完全にフィルタするには、データ・オブジェクトから行をフェッチしないで、「すべてのデータをフィルタ」を選択します。

行データ・フィルタを追加するには:

  1. 「新規フィルタ」アイコンをクリックします。

    「フィルタの追加/編集」ダイアログが表示されます。

  2. 左側のドロップダウン・リストから、フィルタ処理するデータ・フィールドを選択します。
  3. 中央のドロップダウン・リストから操作を選択します。デフォルトの操作は「は次と等しい」です。詳細は、「フィルタ比較演算」を参照してください。
  4. フィルタ済データ・フィールドの値を比較する次のアイテムを選択します。
    • 値の入力 — 指定する値。

      ノート:

      フィルタの計算済フィールドでは、自動提案機能は有効になりません。有効な値を入力してリフレッシュすると、結果は引き続き表示されます。
    • 列の選択 — 別のデータ・フィールドの値。

    • パラメータを選択 — パラメータによるユーザー入力。詳細は、「パラメータの作成」を参照してください。

    • トークンの選択 — トークン。問合せへのアクセス権を持つセキュリティ・ロールを指定するには、「ユーザー・アプリケーション・ロール」を選択します。現在ログインしているユーザーのユーザー名を指定するには、「現在のユーザー」を選択します。問合せへのアクセス権限付与の詳細は、「ビジネス問合せの保護」を参照してください。

  5. フィルタを保存するには、「OK」をクリックします。
  6. オプションで、デフォルトで「すべてtrue」となっているルート・ブランチを編集できます。ブランチを選択し、「編集」アイコンをクリックします。次に、次のいずれかのブランチ・タイプを選択し、「OK」をクリックします。
    • すべてtrue — ブランチの下のすべてのフィルタがtrueの場合、行がフェッチされます。

    • いずれかがtrue — ブランチの下の少なくとも1つのフィルタがtrueの場合、行がフェッチされます。

    • 一部がtrue — ブランチの下の少なくとも1つのフィルタがfalseの場合、行がフェッチされます。

    • trueなし — ブランチの下のすべてのフィルタがfalseの場合、行がフェッチされます。

  7. オプションで、ルート・ブランチを選択し、「新規ブランチ」アイコンをクリックして、サブブランチを追加します。次に、前のステップでリストされているいずれかのブランチ・タイプを選択し、「OK」をクリックします。
  8. オプションで、必要な追加のフィルタまたはサブブランチを追加します。ブランチは、そのブランチの下に少なくとも1つのフィルタがないと、何も実行しません。ブランチまたはフィルタを削除するには、それを選択し、「削除」アイコンをクリックします。
  9. 「保存」をクリックします。

6.12.1 グループ・データ・フィルタの追加

グループ・データ・フィルタを売上の合計、売上の平均、リージョンのカウントなどのビジネス問合せに追加できます。グループ・フィルタを実行時でも問合せに適用できます。

グループ・フィルタを追加するには、次の手順に従います。
  1. 「グループ・フィルタ」タブを選択します。
  2. 「新規フィルタ」アイコンをクリックします。「フィルタの追加/編集」ダイアログが表示されます。
  3. 左側のドロップダウン・リストから、フィルタ処理するデータ・フィールドを選択します。
  4. 中央のドロップダウン・リストから操作を選択します。デフォルトの操作は「は次と等しい」です。
  5. フィルタ済データ・フィールドの値を比較する次のアイテムを選択します。
  6. 値の入力 — 指定する値。または、パラメータを選択 — パラメータによるユーザー入力。詳細は、「パラメータの作成」を参照してください。
  7. フィルタを保存するには、「OK」をクリックします。

6.12.2 フィルタ比較演算

フィルタ比較では、次の演算を使用できます。

「は次と等しい」は、完全一致する値を戻します。数値データ型の場合、入力されたゼロの値を使用するフィルタではnullはフェッチされません。タイムスタンプ例外については、「日時フィルタ比較の例外」を参照してください。

数値データ型の場合、「は次と等しい」または「は次と等しくない」演算および入力されたゼロの値を使用するフィルタでは、nullはフェッチされません。

次より小さい: 指定した値より小さい値が戻されます。

次以下: 指定した値以下の値が戻されます。

次より大きい: 指定した値より大きい値が戻されます。

次以上: 指定した値以上の値が戻されます。

次と等しくない: 指定した値以外のすべての値が戻されます。数値データ型の場合、入力されたゼロの値を使用するフィルタではnullはフェッチされません。

類似: 文字列パターンに一致する値が戻されます。文字列の1文字に対応するワイルドカードとしてアンダースコア(_)が含まれ、1文字以上に対応するワイルドカードとしてパーセント記号(%)が含まれます。ワイルドカード文字は、組み合せることができます。たとえば、%mm _00と指定すると、すべての列(35mm 200、35mm 400、35mm 800)が返されます。データ照合時には空白が文字として処理されるため、式には空白を入力しないでください。

類似しない: 文字列パターンに一致しない値が戻されます。類似比較式では、ワイルドカード文字を使用できます。

NULL: 列がNULLになっている値が戻されます。

NULLではない: 列がNULLではない値が戻されます。

リストにある: リストに含まれている値が戻されます。タイムスタンプ例外については、「日時フィルタ比較の例外」を参照してください。このオプションを選択すると、値を入力できるテキスト・ボックスが、複数の値を入力できるように拡張されます。必要な数の値を、それぞれ個別の行に追加できます。

リストにない: リストに含まれていない値が戻されます。

6.12.3 日時フィルタ比較の例外

日時データ型を「は次と類似」または「は次と類似しない」演算と使用できますが、タイムゾーンを含む、完全な日時書式を指定する必要があります。たとえば:

02/%/2014 08:%:% %M

入力された日時値は、UTCタイムゾーンであると見なされます。

「は次と等しい」および「はリストにある」フィルタはタイムスタンプ値では機能しないことに注意してください。これは、Oracleデータベースではマイクロ秒の精度が使用され、一方、Oracle BAMでは秒の精度が使用されるためです。

この制限は、2つのフィルタを作成することで回避できます。1つ目のフィルタでは「は次以上」と目的の値を使用し、2番目のフィルタでは「次より小さい」と1秒加えた値を使用します。

たとえば、10:05:30 11:14:35 AMと等しいというフィルタは次のように作成します。

  1. 両方のフィルタが作成されるブランチのタイプが「すべてtrue」であることを確認してください。

  2. 最初のフィルタでは、演算「は次以上」を選択し、値10:05:30 11:14:35を入力します。

  3. 2番目のフィルタでは、演算「は次より小さい」を選択し、値10:05:30 11:14:36を入力します。

BAM日時書式の詳細は、「列のデータ型」を参照してください。

6.13 上位Nデータの使用

フラットSQL問合せの最初のデータ・フィールドの上位値のみを表示することを選択できます。グループSQL問合せおよびツリー・モデル問合せで、上位Nを適用するデータ・フィールドを選択できます。

リスト・ビューとアクション・リスト・ビューの場合は、上位Nを適用する前にフィールドにソートを適用する必要があります。上位Nの選択は、最初のソート済フィールドに適用されます。

2つ以上の値が同じであり、かつそれらのすべてを上位Nに含めることができない場合、値はランダムに含められます。たとえば、Nが3で、上位4つが100、200、300および300の場合、値300のいずれかが省略されます。

ビューの詳細は、「ビジネス・ビューの作成と使用」を参照してください。

6.14 グループへの集計関数の適用

多くの問合せタイプで、データ・グループへの集計関数の追加がサポートされています。

集計関数の定義を表6-2に示します。

ノート:

平均などの集計関数を問合せで使用する場合は、問合せがフェッチする最初のデータ・ポイントはnullとなります。これは、データがない集計はnullであるためです。

Sum関数は整数データ型でのみサポートされています。小数データ型または浮動小数データ型の場合、完全に一致する値は保証されません。

表6-2 集計関数

ファンクション 説明

カウント

任意のタイプのフィールドに対し、重複を含む、値の件数が戻されます。

重複を除いた件数

任意のタイプのフィールドに対し、重複を含まない、一意の値の件数が戻されます。

最小

任意のタイプのフィールドに対し、グループの最早、最低、または英数字の最初の値が戻されます。

最大

任意のタイプのフィールドに対し、グループの最新、最高、または英数字の最後の値が戻されます。

合計

数値フィールドに対し、合計が戻されます。

平均

数値フィールドに対し、統計平均が戻されます。

中間

数値フィールドに対し、統計中央値が戻されます。日時フィールドに対し、時系列の中央値が戻されます。文字列フィールドに対し、英数字の中央値が戻されます。

標準偏差

数値フィールドに対し、統計標準偏差が戻されます。

差異

ディメンションでグループ化された数値フィールドに対し、特定のグループが占める統計差異が戻されます。

合計に対するパーセント

ディメンションでグループ化された数値フィールドに対し、すべてのグループの合計のうち、特定のグループの合計のパーセンテージが戻されます。この関数は、合計がゼロになる可能性のあるフィールドには適しません。

6.15 時間グループまたは時系列の使用

問合せと、日時フィールドに基づいてグループ化(X軸)した対応するビューを作成できます。

時間グループ、または時系列を構成するには:

  1. 「グループSQL問合せ」の「ディメンション」として、または「連続した問合せ」の「グループ化」フィールドとして、日時フィールドを選択します。

    すでに構成済の時間グループまたは時系列を変更するには、日時フィールドを選択し、「ディメンション」リストの上部にある「編集」アイコンをクリックします。

    「時間のグループ化」ダイアログが表示されます。

  2. 「時系列の使用」または「時間グループの使用」のいずれかを選択します。
    • 時系列の使用 — データ・オブジェクト内で使用可能な最初の日時データ・ポイントから、構成した時間間隔の最後までのデータが表示されます。

    • 時間グループの使用 — 時間間隔の設定数にグループ化されたデータが表示されます。たとえば、時間単位リストから「月」を選択すると、データがあるすべての年の1月の全データが、グラフ上の1つのデータ・ポイントにグループ化されます。

    ノート:

    時間ベースの問合せを使用する場合、1つのディメンションと1つの時間単位を持つ問合せに対してのみ、ドリル階層がサポートされます。
  3. データのない時間間隔に対して空のグループを表示するには、「連続した時系列」を選択します。この設定は、「時系列の使用」を選択したときのみ表示されます。

    データ・オブジェクトにエントリのない時間的なギャップが存在する場合があります。「連続した時系列」機能を使用すると、値がゼロの結果にグループが追加されるため、グラフでX軸がギャップのない時系列で表示されます。値がゼロの結果は設計時には表示されませんが、実行時にはビジネス・ビューに表示されます。

    「連続した時系列」は、グループ化する日時型フィールドを1つ選択している場合のみ有効です。追加のグループ・フィールドを選択した場合、「連続した時系列」はサポートされません。

  4. リストから「時間単位」を選択します。

    「時系列の使用」を選択した場合は、1つの時間単位を選択できます。「時間グループの使用」を選択した場合は、複数の時間単位を選択できます。

    • : データがあるすべての年のグループが表示されます。各グループに含める「数量」に1、2、5または10年を指定できます。

    • 四半期: 1年の四半期(1月から3月、4月から6月、7月から9月、10月から12月)を表す4つのグループが表示されます。「数量」に1つの四半期を指定できます。

      ノート:

      「連続した時系列」オプションを指定して「グループSQL問合せ」を使用する場合、グラフ・ビューへの適用時に四半期時間単位は機能しません。
    • : 1年の月を表す12のグループが表示されます。「数量」に1、2、3、4、6または12か月を指定できます。

    • : 1年の週を表す52のグループが表示されます。「数量」に1、2、4、13、26または52週を指定できます。

    • : これが、選択された唯一の時間単位である場合は、1年の日数を表す365のグループが表示されます。時間グループ内の「日」より大きい時間単位が別にある場合は、それによりグループの数が決まります。たとえば、「週」と「日」を選択した場合は、曜日を表す7つのグループが表示されます。「数量」に1日を指定できます。

    • : 1日の時間を表す24のグループが表示されます。「数量」に1、2、3、4、6、8、12または24時間を指定できます。

    • : 1時間の分を表す60のグループが表示されます。「数量」に1、2、3、4、5、6、10、12、15、20、30または60分を指定できます。

    • : 1分の秒を表す60のグループが表示されます。「数量」に1、2、3、4、5、6、10、12、15、20、30または60秒を指定できます。

  5. グループ化する時間単位の「数量」を入力します。たとえば、「月」の時間単位の横に「2」を入力すると、2か月単位で増分されたグループが表示されます(チャートでは、1月と2月が1つのデータ・ポイントとしてグループ化されます)。
  6. 「OK」をクリックします。

図6-1は、年および四半期の時間グループを使用した棒グラフ・ビューを示しています。

図6-1 年および四半期の時間グループを使用した棒グラフ

図6-1の説明が続きます
「図6-1 年および四半期の時間グループを使用した棒グラフ」の説明

ノート:

チャート・ビジネス・ビューとグラフ・ビジネス・ビューでは、連続していない時系列の表示が異なります。グラフ・ビジネス・ビューでは、時間単位のデータ・ポイントがX軸に沿って等間隔になっています。