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A クラスタ検証ユーティリティのリファレンス

クラスタ検証ユーティリティ(CVU)についてと、それを使用してインストール、パッチ適用またはその他のシステム変更を準備する方法について学習します。

クラスタを変更する場合、クラスタ検証ユーティリティ(CVU)を使用してシステム・チェックを実行することをお薦めします。CVUを使用すると、必要なシステム構成やインストール前のステップを確実に行えるようになり、Oracle Grid InfrastructureやOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)のインストール、更新またはパッチ操作を正常に完了できます。

Oracle Universal InstallerはCVUに完全に統合されており、CVUの多くの前提条件チェックは自動化されます。Oracle Universal Installerを実行すると、すべての前提条件チェックとこれに関連付けられたfixupスクリプトが実行されます。

関連項目:

ノート:

次のURLのOracle Technology Networkを確認して、CVUの最新バージョンをダウンロードしてください。

http://www.oracle.com/technetwork/index.html

この付録では、CVUについて説明します。内容は次のとおりです。

クラスタ検証ユーティリティについて

この項では、CVUの使用に関連する項目について説明します。

CVUの概要

CVUは、操作のフェーズまたはステージで主なクラスタ・コンポーネントを検証できます。

コンポーネントは、ディスクの空き領域などの基本的なコンポーネントの場合と、Oracle Clusterwareの整合性チェックなどの複雑なコンポーネントの場合があります。たとえば、CVUは、Oracle Clusterwareレイヤー全体の複数のOracle Clusterwareサブコンポーネントを検証できます。また、CVUは、ディスク領域、メモリー、プロセスおよびその他の重要なクラスタ・コンポーネントをチェックできます。ステージにはデータベースのインストールなどがあり、CVUはこれらのステージで、システムがOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)のインストールのための基準を満たしているかどうかを検証できます。その他のステージには、完全に稼働しているクラスタ設定を使用したハードウェアの初期設定やシステム要件の設定などが含まれます。

表A-1に、CVUで実行できる検証を示します。

表A-1 CVUの様々な検証の実行

実行する検証 使用するCVUのコマンド

システム要件の検証

cluvfy comp sys

Oracle Cluster File Systemの検証

cluvfy stage cfs

記憶域の検証

ネットワークの検証

cluvfy stage hwos

接続性の検証

クラスタ時刻同期化サービスの検証

cluvfy comp clocksync

ユーザーおよび権限の検証

cluvfy comp admprv

ノードの比較および検証

cluvfy comp peer

インストールの検証

削除の検証

cluvfy stage nodedel

Oracle ClusterwareおよびOracle ASMコンポーネントの検証

CVUの操作上のノート

この項には次のトピックが含まれます:

CVUのインストール要件

CVUのインストール要件を次に示します。

  • CVUを実行するノード上には、CVUソフトウェア用に30MB以上の空き領域が必要です。

  • 各ノード上に、空き領域が25MB以上の作業ディレクトリが必要です。作業ディレクトリのデフォルトの場所は、LinuxおよびUNIXシステムの場合は/tmpで、Windowsシステムの場合はTEMP環境変数に指定されている値の場所です。CV_DESTLOC環境変数を設定すると、別の場所を指定できます。

    CVUを使用する際、ユーティリティは、必要な情報をCVUの作業ディレクトリにコピーしようとします。各ノードでの作業ディレクトリの存在が確認されます。見つからない場合は、作成が試行されます。クラスタ内のすべてのノード上にCVUの作業ディレクトリが存在するか、またはCVUを実行しているユーザーに対して各ノード上にディレクトリを作成するための適切な権限が付与されているかを確認します。

CVUの使用方法

CVUには、Oracleソフトウェアをインストールする前に使用するruncluvfy.sh (Windowsではruncluvfy.bat)と、cluvfy (Windowsではcluvfy.bat)の2つのスクリプトが含まれており、これらはGrid_homeディレクトリとGrid_home/binにそれぞれ格納されています。runcluvfy.shスクリプトには一時変数の定義が含まれており、これによって、Oracle Grid InfrastructureまたはOracle Databaseをインストールする前の実行が可能になります。Oracle Grid Infrastructureのインストール後には、cluvfyコマンドを使用して前提条件をチェックし、その他のシステム準備状態チェックを実行します。

ノート:

Oracle Universal Installerは、Oracleソフトウェアのインストール時に、cluvfyを実行してすべての前提条件をチェックします。

Oracleソフトウェアをインストールする前に、Gridホームを配置するディレクトリからruncluvfy.shを次のように実行してください。

cd /u01/app/12.2.0/grid
./runcluvfy.sh options

前述の例で、options変数は選択したCVUコマンド・オプションを表します。たとえば:

$ ./runcluvfy.sh comp nodereach -n node1,node2 -verbose

CVUコマンドには、次のレポート・オプションが含まれる場合があります。

  • -json: レポート出力をJSON形式で表示します。-jsonオプションを指定しない場合、詳細レポートは標準出力にテキストとして表示されます。

  • –html: CVUレポート出力をHTML形式で表示します。-htmlオプションを指定しない場合、詳細レポートは標準出力にテキストとして表示されます。

  • -verbose: すべてのCVUチェック(合格と失敗の両方)に関する説明を、出力の詳細サマリー・セクションに表示します。

  • –file file_location: 指定した形式に応じて、.htm.jsonまたは.txtのファイル拡張子を付けて出力を特定の場所に保存します。

CVUコマンドを入力すると、テストのサマリーが表示されます。インストール前には、CVUコマンドに-verbose引数を使用して詳細な出力を取得することをお薦めします。-verbose引数を指定すると、個々のチェックの詳細な出力が生成されます。適用可能な場合は、各ノードの結果が表レイアウトで表示されます。

cluvfyコマンドを使用して、CVUコマンドライン・ツールを実行します。cluvfyを使用しても、クラスタ環境またはインストールされたソフトウェアに悪影響を及ぼすことはありません。cluvfyコマンドは、Oracle Clusterwareのインストール前を含む任意のタイミングで実行できます。実際には、CVUは、ハードウェアおよびオペレーティング・システムが稼働するとすぐに使用できるように設計されています。ノード上のOracle Clusterwareを必要とするコマンドを実行したときにそのノード上にOracle Clusterwareがまだインストールされていない場合には、CVUはエラーをレポートします。

CVUコマンドとともに使用するノード・リストは、ドメインを含まないホスト名のカンマ区切りのリストである必要があります。CVUがノード・リストを処理する際にはドメインは無視されます。ドメイン情報を削除した後、CVUのコマンド・エントリに重複するノード・エントリがある場合には、CVUは重複するノード・エントリを削除します。

ネットワーク接続の検証では、CVUコマンドラインでインタフェースを指定しない場合、CVUによって、すべての使用可能なネットワーク・インタフェースが検出されます。記憶域のアクセス性の検証では、コマンドラインで特定の記憶域のIDを指定しない場合、CVUはサポートされるすべての記憶域タイプの共有記憶域を検出します。使用可能な場合、Oracle ClusterwareのホームもCVUにより検出されます。

関連項目:

使用方法のセキュリティ情報は、権限およびセキュリティを参照してください。

CVU出力

CVU出力は、次のような5つの異なるセクションで構成されます。

  • ヘッダー: ステージまたはコンポーネントが実行するチェックに関する情報が含まれる単一行。

  • 構成: CVUはその操作がすべてのノードで実行できるかどうかを評価します。指定したノードが停止しているか、必要な前提条件を満たしていない(たとえば、SSH設定がない)場合、これらのノードに関するエラー・メッセージがここに表示されます。このセクションは、出力に常に含まれているとはかぎりません。実行されるチェックが操作に関与するすべてのノードで実行可能な場合、このセクションは出力に表示されません。

  • 進捗メッセージ: CVUでは、様々なチェックを繰り返す間に、このセクションに進捗メッセージを表示します。進捗メッセージはCVUがハングしているかどうかの判別に役立ちます。

  • 詳細サマリー: デフォルトで、CVUでは失敗したタスクまたはサブタスクのみをこのセクションに表示します。-verboseオプションを選択した場合、CVUではすべてのタスクおよびサブタスクに関する詳細情報を表示します。

  • 実行サマリー: 最後に、CVUは、次の例のような、チェック・プロセス全体の簡潔なサマリーを表示します。

    $ cluvfy stage -pre crsinst -n sales65
    
    CVU operation performed: stage -pre crsinst
    Date: Oct 13, 2016 9:43:39 PM
    CVU home: /ade/scott_abc4/oracle/
    User: scott
    
    $ cluvfy comp baseline -collect all -n sales65
    
    CVU operation performed: baseline
    Date: Oct 13, 2016 9:48:19 PM
    Operating system: Linux2.6.39-400.211.1.el6uek.x86_64
CVUの構成ファイル

CVUの構成ファイルを使用して、CVUの実行のための特定の入力を定義できます。構成ファイルのパスは、Grid_home/cv/admin/cvu_config(Windowsプラットフォームの場合はStaging_area\clusterware\stage\cvu\cv\admin)です。このファイルをテキスト・エディタを使用して変更できます。CVUへの入力は、キー・エントリの形式で定義されています。CVUの構成ファイルを変更する場合、次の規則に従う必要があります。

  • キー・エントリの構文はname=valueです。

  • 各キー・エントリおよびキーに割り当てられた値は、1つのみのプロパティを定義します。

  • シャープ記号(#)で始まる行はコメント行であり、無視されます。

  • name=valueという構文に従っていない行は無視されます。

CVUによってサポートされるキーのリストを次に示します。

  • CV_NODE_ALL: Oracle Clusterwareがインストールされていない場合に選択する必要があるノードのリストを指定します。デフォルトでは、このエントリはコメント・アウトされています。

  • CV_ORACLE_RELEASE: 検証を実行する必要がある特定のOracleリリース(10.110.211.111.212.1または12.2)を指定します。これを設定すると、-r releaseオプションが適用される場合であっても、このオプションを使用する必要がなくなります。デフォルト値は12.2です。

  • CV_RAW_CHECK_ENABLED: TRUEに設定すると、LinuxおよびUNIXシステム上の共有ディスクのアクセス性チェックが有効になります。この共有ディスクのアクセス性チェックには、すべてのノード上にcvuqdisk RPMパッケージ・マネージャ(rpm)がインストールされていることが必要です。デフォルトでは、このキーはTRUEに設定されており、共有ディスクのチェックが有効になっています。

  • CV_ASSUME_DISTID: このプロパティは、CVUが特定のプラットフォームまたは配布を検出またはサポートできない場合に使用されます。CVUが無効になる可能性があるため、このプロパティを変更することはお薦めしません。

  • CV_XCHK_FOR_SSH_ENABLED: TRUEに設定すると、sshを使用してユーザー等価関係を検証するためのX-Windowsチェックが有効になります。デフォルトでは、このエントリはコメント・アウトされており、X-Windowsチェックは無効になっています。

  • ORACLE_SRVM_REMOTECOPY: 設定すると、scpまたはrcpコマンドの位置を指定してCVUのデフォルト値が上書きされます。デフォルトでは、このエントリはコメント・アウトされており、CVUは/usr/bin/scpおよび/usr/sbin/rcpを使用します。

  • ORACLE_SRVM_REMOTESHELL: 設定すると、sshコマンドの位置を指定してCVUのデフォルト値が上書きされます。デフォルトでは、このエントリはコメント・アウトされており、ツールは/usr/sbin/sshを使用します。

  • CV_ASSUME_CL_VERSION: デフォルトで、コマンドライン解析機能は、コマンドライン構文の使用方法の表示および構文の検証にcrs activeversionを使用します。このプロパティを使用して、コマンドライン構文の表示および検証用にcrs activeversion以外のバージョンを渡します。デフォルトでは、このエントリはコメント・アウトされています。

CVUは構成ファイルに定義されたキー・エントリを検出できない場合、CVUはキーの名前に一致する環境変数を検索します。環境変数が設定されている場合、CVUはその値を使用し、環境変数が設定されていない場合、CVUはこのエンティティのデフォルト値を使用します。

権限およびセキュリティ

rootユーザーのユーザー等価関係がないため、リモート・ノード操作を実行するために、次を除いてほとんどのCVUコマンドをrootとして実行できません。

ただし、権限委任を使用すると、-methodパラメータを指定でき、2つの方法(sudoまたはroot)から1つを選択できます。これによって、チェックが有効化され、リモート・ノードで実行するためにroot権限が必要な修正スクリプトを実行できるようになります。パスワードの入力を求められます。パスワードはCVUコマンドの実行中に動的に使用され、ストレージ・デバイスには格納されません。

-methodパラメータの指定は、修正スクリプトのコンテキストに適しています。権限委任を選択すると、一度にすべての修正スクリプトをローカル・ノードから実行できます。権限委任を選択しない場合は、各関連ノードにrootとしてログインしてから修正スクリプトを実行する必要があります。

CVUヘルプの使用

cluvfyコマンドには、入力されたコマンドライン引数に基づいて使用方法を表示する状況依存ヘルプがあります。たとえば、cluvfyと入力すると、ステージおよびコンポーネントの構文について説明する、一般的な使用方法を示す高水準のテキストがCVUにより表示されます。状況依存ヘルプのコマンドのリストを次に示します。

  • cluvfy -help: CVUは、CVUコマンドの詳細情報を表示します。

  • cluvfy -version: CVUは、Oracle Clusterwareのバージョンを表示します。

  • cluvfy comp -list: CVUは、チェック可能なコンポーネントのリストと、ユーティリティが各コンポーネントをチェックする方法についての簡単な説明を表示します。

  • cluvfy comp -help: CVUは、それぞれの有効なコンポーネントをチェックするための詳細な構文を表示します。

  • cluvfy stage -list: CVUは、有効なステージのリストを表示します。

  • cluvfy stage -help: CVUは、それぞれの有効なステージをチェックするための詳細な構文を表示します。

また、任意のCVUコマンドに-helpオプションを使用することもできます。たとえば、cluvfy stage -pre nodeadd -helpを実行すると、この特定のコマンドに関する詳細情報が戻されます。

無効なCVUコマンドを入力すると、CVUによって、そのコマンドの正しい使用方法が表示されます。たとえば、cluvfy stage -pre dbinstと入力すると、dbinstステージの事前チェック・コマンドの正しい構文がCVUにより表示されます。CVUコマンドの詳細を表示するには、cluvfy -helpと入力します。

非推奨およびサポート対象外のCLUVFYコマンド

次の表には、非推奨およびサポート対象外のCLUVFYコマンドが含まれています。

表A-2 非推奨およびサポート対象外のCluvfyコマンド

コマンド 非推奨 サポート対象外
cluvfy comp cfs
Oracle Database 12c リリース1 (12.1) いいえ

特別なCVU項目

この項には次のトピックが含まれます:

修正スクリプトの生成

特定のCVUコマンドで-fixupフラグを指定すると、インストール前にfixupスクリプトを生成できます。また、Oracle Universal Installerでは、インストール中にfixupスクリプトを生成することもできます。その後、インストーラによって、個々のターミナル・セッションでrootとしてスクリプトを実行するように要求されます。fixupスクリプトをコマンドラインから生成した場合は、生成したスクリプトをrootとして実行できます。スクリプトを実行すると、カーネルの値が最低限必要な値に引き上げられ、必要に応じて、他のオペレーティング・システムの構成が実行されます。

または、特定のCVUコマンドには-methodパラメータを指定できます。これによって、権限委任が有効化され、ローカル・ノードからrootとして修正スクリプトをリモート・ノードで実行できるようになります。

CVUを使用した、インストールの前提条件を満たしているかどうかの確認

CVUを使用して、インストールに関するシステムの前提条件が満たされているかどうかを確認できます。

既存のOracleソフトウェア・インストールがあるシステムにOracle Databaseソフトウェアをインストールする場合に、このオプションを使用します。このオプションを使用する際には、次の点に注意してください。

  • インストールの実行に使用する予定のユーザー・アカウントでCVUを実行する必要があります。CVUはrootでは実行できず、また、インストールを実行するユーザー以外のユーザーでCVUを実行すると、インストールまたはその他の構成チェックに対するユーザーおよびグループの構成の正確さが保証されません。

  • クラスタ全体のステータスのチェックを完了するには、その前にすべてのクラスタ・ノードでSSHを構成する必要があります。インストーラを使用してSSHの構成を実行するか、またはユーザー自身がクラスタ内のすべてのノード間でSSHの構成を実行できます。CVUを使用して、SSH接続を構成する修正スクリプトを生成することもできます。

  • CVUでは完了しておく必要があるインストール前のステップを検出することができますが、インストール前のタスクは実行できません。

完了しているインストール前のステップ、および実行する必要のあるインストール前のステップを確認するには、次の構文を使用します。必要に応じて、-fixupを指定してコマンドを実行し、カーネルの構成タスクを実行するfixupスクリプトを生成します。

$ ./runcluvfy.sh stage -pre crsinst -fixup -n node_list

前述の構文例のnode_list変数には、クラスタ内のノードの名前をカンマで区切って指定します。Windowsの場合、カンマで区切られたノードのリストは二重引用符("")で囲む必要があります。

たとえば、マウントポイントが/mnt/dvdrom/で、ノードがnode1node2およびnode3のクラスタの場合は、次のようにコマンドを入力します。

$ cd /mnt/dvdrom/
$ ./runcluvfy.sh stage -pre crsinst -fixup -n node1,node2,node3

CVUのレポートを確認して、必要に応じて追加のステップを実行します。

関連項目:

製品のインストールの詳細は、ご使用のプラットフォーム固有のインストレーション・ガイドを参照してください。

Oracle Database 10gリリース1または2でのCVUの使用

Oracle Database 12cメディアのCVUを使用して、Oracle Database 10gリリース1 (10.1)以上のインストールのシステム要件を確認します。CVUを使用してOracle Clusterwareのインストールをチェックするには、標準のCVUシステム・チェック・コマンドに、コマンド-r release_codeフラグを追加します。

たとえば、メディアのマウントポイントが/mnt/dvdrom/で、クラスタ・ノードがnode1node2およびnode3であるシステムで、Oracle Clusterwareバージョン10.2のインストール前に検証チェックを実行するには、次のようにコマンドを入力します。

$ cd /mnt/dvdrom
$ ./runcluvfy.sh stage -pre crsinst -n node1,node2,node3 -r 10.2

ノート:

チェックするリリース・バージョンを指定しなかった場合、CVUは、12cリリース1 (12.1)の要件についてチェックします。

開始基準および終了基準

ステージを検証する際に、CVUは、開始基準および終了基準を使用します。各ステージに開始基準が設定されており、そのステージを開始する前に実行される特定の検証タスクのセットが定義されています。

このチェックを行うと、そのステージのOracle Clusterwareの前提条件を満たさないかぎり、Oracle Clusterwareのインストールなどのステージを開始できません。

ステージの終了基準は、ステージの完了後に実行する必要がある検証タスクの別のセットを定義します。事後チェックによって、ステージのアクティビティが確実に完了します。事後チェックでは、後続のステージに伝播する前にステージ固有の問題が識別されます。

冗長モードおよびUNKNOWN出力

デフォルトでは、CVUレポートは非冗長モードでテストのサマリーのみがレポートされるため、-verbose引数を使用して詳細な出力を取得できます。

-verbose引数を指定すると、個別のチェックの詳細な出力が生成され、適用可能な場合には各ノードの結果が表レイアウトで表示されます。

cluvfyコマンドが特定のノードについてUNKNOWNと応答した場合、これは、チェックの合格または失敗をCVUが判別できないためです。この原因は、そのノードに対する到達可能性がないか、またはユーザー等価関係が存在しないことです。また、CVUによるチェックの実行時にそのノード上で発生していたシステムの問題が原因の場合もあります。

UNKNOWNという結果について考えられる原因のリストを次に示します。

  • ノードが停止している。

  • Grid_home/binまたはOracle homeディレクトリにCVUが必要とする実行可能ファイルが存在しない

  • CVUを実行したユーザー・アカウントに対して、ノード上の一般的なオペレーティング・システム実行可能ファイルを実行する権限が付与されていない

  • オペレーティング・システム・パッチまたは必要なパッケージがノードに適用されていない

  • ノードの最大プロセス数または最大オープン・ファイル数を超えているか、共有メモリー、セマフォなど、IPCセグメントに問題が発生している。

CVUのノード・リストのショートカット

CVUノード・リストを取得する場合は、cluvfyコマンドで使用できるオプションがいくつかあります。

CVUにクラスタのすべてのノードのリストを提供するには、-n allと入力します。CVUは、次の順序でノード・リストの取得を試行します。

  1. ベンダーのクラスタウェアが使用可能な場合、CVUは、lsnodesユーティリティを使用して、構成されているすべてのノードをベンダーのクラスタウェアから選択します。

    ノート:

    Oracle Database 19c以降では、Oracle Clusterwareとベンダー・クラスタウェアの統合は非推奨であり、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります。このため、次回のソフトウェアまたはハードウェアのアップグレードでは、ベンダー・クラスタ・ソリューションを使用しないように移行することをお薦めします。
  2. Oracle Clusterwareがインストールされている場合、CVUは、olsnodesユーティリティを使用して、構成されているすべてのノードをOracle Clusterwareから選択します。

  3. ベンダーのクラスタウェアおよびOracle Clusterwareのいずれもインストールされていない場合、CVUは、構成ファイルでCV_NODE_ALLキーの値を検索します。

  4. ベンダーのクラスタウェアおよびOracle Clusterwareのいずれもインストールされておらず、構成ファイルにCV_NODE_ALLというキーが存在しない場合、CVUは、環境変数CV_NODE_ALLの値を検索します。この変数が設定されていない場合、CVUはエラーをレポートします。

環境変数を設定してその変数をCVUコマンドに使用すると、部分的なノード・リストを提供できます。たとえば、LinuxまたはUNIXのシステム上で次のように入力できます。

setenv MYNODES node1,node3,node5
cluvfy comp nodecon -n $MYNODES [-verbose]

クラスタ検証ユーティリティのコマンド・リファレンス

この項では、CVUコマンドについて説明します。

cluvfy comp acfs

クラスタ内のノード上のOracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)の整合性をチェックします。

構文

cluvfy comp acfs [-n node_list | -allnodes] [-f file_system] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-3 cluvfy comp acfsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-f file_system

チェックするファイル・システムの名前です。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

cluvfy comp admprv

ノード・リストで指定したすべてのノード上、またはクラスタ内のすべてのノード上で、-oパラメータで指定された操作に必要な管理権限をチェックします。

構文

LinuxおよびUNIXプラットフォームの場合:

cluvfy comp admprv [-n node_list | -allnodes] {-o user_equiv [-sshonly] [-fixup] | -o crs_inst
  [-asmgrp asmadmin_group] [-asmdbagrp asmdba_group] [-asmopergrp asmoper_group] [-orainv orainventory_group]
  [-fixup] [-fixupnoexec] [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root] 
  | -o db_inst [-osdba osdba_group] [-osoper osoper_group] [-fixup] [-fixupnoexec]
  [-method sudo -user user_name [-location dir_path] | -method root] | -o db_config -d oracle_home 
  [-fixup] [-fixupnoexec] [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root]} 
  [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]] 

Windowsプラットフォームの場合:

cluvfy comp admprv [-n node_list | -allnodes] {-o user_equiv [-fixup] | -o crs_inst [-orainv orainventory_group] 
  [-fixup] [-fixupnoexec] | -o db_inst [-fixup] [-fixupnoexec] | -o db_config -d oracle_home [-fixup] [-fixupnoexec]}
  [-verbose] [-json] [-html] [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-4 cluvfy comp admprvコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-o user_equiv [-sshonly]

ノード間のユーザー等価関係をチェックします。LinuxおよびUNIXプラットフォームでは、-sshonlyパラメータを追加することで、必要に応じて、sshを使用してユーザー等価関係を検証できます。

-o crs_inst [option]

Oracle Clusterwareをインストールするための管理権限をチェックします。必要に応じて、次の情報を指定できます。

  • -asmgrp: OSASMグループの名前を指定します。デフォルトはasmadminです。
  • -asmdbagrp: ASMDBAグループの名前を指定します。デフォルトはasmdbaです。
  • -orainv: Oracle Inventoryグループの名前を指定します。デフォルト値はoinstallです。
-o db_inst option]

Oracle RACデータベースをインストールするための管理権限をチェックします。必要に応じて、次の情報を指定できます。

  • -osdba: OSDBAグループの名前です。デフォルトはdbaです。
  • –osoper: OSOPERグループの名前。
-o db_config -d oracle_home

Oracle RACデータベースを作成または構成するための管理権限をチェックします。Oracle RACデータベースのOracleホームの場所を指定します。

-fixup

検証が失敗した場合に、可能であればCVUでfixupの指示を生成することを指定します。

-fixupnoexec

検証が失敗した場合に、CVUで修正データを生成し、生成された修正を手動で実行するための指示を表示するように指定します。

-method sudo -user user_name [-location dir_path] | -method root

rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定します。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

  • -oパラメータの後の操作は相互に排他的であり、一度に1つの操作しか指定できません。

  • デフォルトでは、等価関係のチェックでは、Xフォワードを無効にしているかどうか、環境変数DISPLAYを適切に設定しているかどうかなど、X-Windows構成の検証は行われません。

    ユーザー等価関係のチェックでX-Windowsについて検証するには、cluvfy comp admprv -o user_equivコマンドを実行する前にCV_HOME/cv/admin/cvu_configディレクトリに存在する構成ファイルでCV_XCHK_FOR_SSH_ENABLEDキーをTRUEに設定します。

次のコマンドを実行すると、Oracle Clusterwareのインストールに必要な権限が、ノードracnode1およびracnode2で構成されているかどうかを検証できます。

$ cluvfy comp admprv -n racnode1,racnode2 -o crs_inst -verbose

次のコマンドを実行すると、C:\app\oracle\product\19.0.0\dbhome_1 Oracleホーム・ディレクトリを使用しているOracle RACデータベースの作成または変更に必要な権限を検証し、その権限を構成するスクリプトを生成できます。

cluvfy comp admprv -n racnode1,racnode2 -o db_config -d C:\app\oracle\product\19.0.0\dbhome_1 -fixup -verbose

cluvfy comp asm

クラスタ内の特定のノードのOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)の整合性をチェックします。

このチェックでは、指定ノードのOracle ASMインスタンスが同じOracleホームから実行されていること、およびasmlibが存在する場合は、これが有効なバージョンであり、所有権を持つことが確認されます。

構文

cluvfy comp asm [-n node_list | -allnodes] [-verbose] [-json]
    [-html] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-5 cluvfy comp asmコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

このコマンドを実行すると、次のような出力が生成されます。

$ cluvfy comp asm –n all

Verifying ASM Integrity

Task ASM Integrity check started...

Starting check to see if ASM is running on all cluster nodes...

ASM Running check passed. ASM is running on all specified nodes

Starting Disk Groups check to see if at least one Disk Group configured...
Disk Group Check passed. At least one Disk Group configured

Task ASM Integrity check passed...

Verification of ASM Integrity was successful.

cluvfy comp baseline

システムおよびクラスタ構成情報を取得して、ベースラインを作成します。

このベースラインをシステムの状態との比較に使用できます。ベースラインの収集は、Oracle Clusterwareのインストール後やOracle Clusterwareのアップグレード前後といった戦略的なタイミングで、またはOracle ClusterwareリソースとしてCVUを定期的に実行するのに合わせて自動的に実行できます。また、複数のベースラインを比較することもできます。

構文

cluvfy comp baseline -collect {all | cluster | database | asm} [-n node_list | -allnodes]
   [-d Oracle_home | -db db_unique_name] [-bestpractice | -mandatory] [-binlibfilesonly]
   [-reportname report_name] [-savedir save_dir]
   [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root]
   [-orachk_loc location] [-skip check_utilities]

cluvfy comp baseline -compare baseline1,baseline2,... [-cross_compare] [-deviations] [-savedir save_dir]

パラメータ

表A-6 cluvfy comp baselineコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-collect {all | cluster | database | asm}

-collectパラメータは、ベースラインを作成してGrid_home/cv/report/xmlディレクトリに保存するようにCVUに指定します。

Oracle Clusterware (cluster)、データベース(database)、Oracle ASM、または3つすべて(all)に関するベースラインを収集できます。

-n node_list | -allnodes

テスト対象として、ノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードを指定します。

-d Oracle_home

データベース・ベースラインを収集するとき、Oracleホームを指定すると、CVUは、Oracleホームで実行しているすべてのデータベースのベースラインを収集します。

特定のデータベースのベースラインを収集するには-dbパラメータを使用します。

-db db_unique_name

情報を収集するデータベースの名前。

データベース・ベースラインを収集する場合、-dbパラメータを指定すると、CVUは指定されたデータベースのベースラインのみを収集します。-dbを指定していない場合、CVUはシステムに構成されているすべてのクラスタ・データベースを検出し、それぞれのベースラインを収集します。

-bestpractice | -mandatory

ベスト・プラクティス推奨事項のみのベースラインを収集するには、-bestpracticeを指定します。必須要件のみのベースラインを収集するには、-mandatoryを指定します。

-binlibfilesonly

ソフトウェア・ホームのbin/lib/、およびjlib/サブディレクトリにあるファイルのみを収集するには、-binlibfilesonlyを指定します。

-report report_name

レポートの名前を指定するには、このオプション・パラメータを使用します。

-savedir save_dir

CVUがレポートを保存する場所を指定するには、このオプション・パラメータを使用します。-savedirオプションを指定しない場合、CVUは、レポートをGrid_home/cv/reportディレクトリに保存します。

-method sudo -user user_name [-location dir_path] | -method root

rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定します。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

-compare baseline1,baseline2,...

ベースラインを比較するには、-compareを指定します。1つのベースラインのみを指定した場合、CVUは、収集の結果を表示します。カンマ区切りリストで複数のベースラインを指定した場合、CVUは、HTMLドキュメントでベースラインの値を相互に比較します。

-cross_compare

-cross_compareを指定して、クラスタ全体で、またはクラスタ・ノードとデータベース全体でベースラインを比較します。

-deviations

必要に応じて、このパラメータを指定して、ベスト・プラクティスの推奨事項からの差異のみ、または必須要件からの差異のみ、あるいは両方の差異を表示できます(-bestpracticeパラメータと-mandatoryパラメータの有無によって変わります)。

使用上のノート

  • -collectまたは-compareパラメータのいずれかを指定する必要があります。

  • このコマンドの実行時にCVUが収集するアイテムは次のとおりです。

    • 物理メモリー
    • 使用可能なメモリー
    • スワップ領域
    • 空き領域
    • 必須パッケージ
    • 推奨するカーネル・パラメータ
    • /etc/inittab permissions
    • /var/tmp/.oracleの下のドメイン・ソケット
    • Oracle Clusterwareソフトウェア・ファイルの属性
    • ネットワークMTUサイズ
    • OCR権限、グループおよび所有者(OCRが共有ファイル・システムに格納されている場合)
    • OCRディスク・グループ(OCRがOracle ASMに格納されている場合)
    • システム要件プラガブル・タスク(ゼロ構成ネットワーク設定、/bootマウント、Huge Pagesの存在、8888ポートの可用性、イーサネット・ジャンボ・フレーム)
    • Oracle Clusterware事後チェック・プラガブル・タスク(css miscountreboottimedisktimeout)Foot 1
    • データベースのベスト・プラクティス

次の例は、-collect-compareの両方のコマンド・パラメータの使用方法を示しています。

$ cluvfy comp baseline -collect all -n allnodes -db orcl -bestpractice -report bl1
   -savedir /tmp

$ cluvfy comp baseline -compare bl1,bl2

cluvfy comp clocksync

ノード・リストのすべてのノードでのクロック同期をチェックします。

CVUは、時刻同期サービス(Oracleクラスタ時刻同期化サービス(CTSS)またはネットワーク・タイム・プロトコル(NTP))が実行されていること、各ノードがクロック同期用に同じ参照サーバーを使用していること、および各ノードの時間オフセットが許容範囲内であることを検証します。

構文

cluvfy comp clocksync [-noctss] [-n node_list | -allnodes] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-7 cluvfy comp clocksyncコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-noctss

このパラメータを指定した場合、CVUは、CTSSに対してチェックを実行しません。かわりに、CVUはNTPなどのプラットフォーム固有の時刻同期サービスをチェックします。

-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

cluvfy comp clu

すべてのノードでクラスタの整合性をチェックします。

構文

cluvfy comp clu [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-8 cluvfy comp cluコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

使用上のノート

ノート:

コマンドは非推奨となり、今後のリリースでサポートされない可能性があります。

詳細な出力の表示を選択することもできます。

関連項目:

レポート・オプションに関する情報などのCVU使用上のノートについては、CVUの使用方法

cluvfy comp clumgr

ノード・リスト内のノードのcluster managerサブコンポーネントまたはOracle Cluster Synchronization Services (CSS)の整合性をチェックします。

構文

cluvfy comp clumgr [-n node_list | -allnodes] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-9 cluvfy comp clumgrコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

cluvfy comp containerhost

コンテナ・ホストに対してシステム要件チェックを実行し、Oracle ClusterwareおよびDatabaseをホストするコンテナの正常な作成を妨げる可能性のある問題を報告します。

構文

cluvfy comp containerhost [-type {docker|k8|podman}] [-fixup] [-fixupnoexec] [-method sudo -user user_name 
[-location directory_path] | -method root] [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-10 cluvfy comp containerhostコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-type {docker|k8|podman}

ホストで構成されているコンテナ・マネージャのタイプを指定します。

-fixup

検証が失敗した場合に、可能であればCVUでfixupの指示を生成することを指定します。

-fixupnoexec

検証が失敗した場合に、CVUで修正データを生成し、生成された修正を手動で実行するための指示を表示するように指定します。

-method sudo -user user_name [-location dir_path] | -method root

rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定します。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

cluvfy comp crs

指定したノードのクラスタ・レディ・サービス(CRS)デーモンの整合性をチェックします。

構文

cluvfy comp crs [-n node_list | -allnodes] [-json] [-html] [-save [-savedir [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-11 cluvfy comp clumgrコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

関連項目:

レポート・オプションに関する情報などのCVU使用上のノートについては、CVUの使用方法

cluvfy comp dhcp

DHCPサーバーがネットワークに存在し、必要な数のIPアドレスを提供できることを検証します。

必要なIPアドレス数は次のように計算されます。

  • 3つのSCAN VIP(クラスタのサイズにかかわらず必要)

  • -nオプションで指定するノードごとに1つのノードVIP

  • -vipresnameオプションで指定するアプリケーションVIPリソースごとに1つのアプリケーションVIP

この検証では、DHCPサーバーの応答時間も検証します。

構文

cluvfy comp dhcp -clustername cluster_name [-vipresname application_vip_resource_name]
  [-port dhcp_port] [-n node_list | -allnodes] [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root]
  [-networks network_list] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-12 cluvfy comp dhcpコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-clustername cluster_name

DHCPの整合性を確認するクラスタの名前を指定する必要があります。

-vipresname application_vip_resource_name

必要に応じて、アプリケーションVIPリソースの名前のカンマ区切りリストを指定できます。

-port dhcp_port

必要に応じて、DHCPパッケージが送信されるポートを指定できます。デフォルトのポートは67です。

-n node_list | -allnodes

オプションで、検証対象として、ノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードを指定できます。

このパラメータを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root

必要に応じて、rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定できます。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

-networks network_list

必要に応じて、CVUでチェックするクラスタのネットワーク分類の、スラッシュ(/)で区切られたリストを指定でき、ここで各ネットワークは、"if_name"[:subnet_id[:if_type[,if_type...]]]の形式です。

この形式では、if_nameを二重引用符("")で囲む必要があります。また、正規表現(".*")を使用できます。たとえば、"eth*"eth1eth02のようなインタフェースと一致します。subnet_idはネットワーク・インタフェースのサブネット番号です。if_typeはインタフェース・タイプ({CLUSTER_INTERCONNECT | PUBLIC | ASM})のカンマ区切りリストです。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

  • このコマンドは、rootで実行する必要があります。

  • DHCP提供のIPアドレスを使用するように構成されたデフォルト・ネットワークOracle Clusterwareリソースがオンラインになっている場合は、このチェックを実行しないでください(VIPがリリースされ、クラスタがオンラインになってからDHCPによってIPが提供されているため、DHCPサーバーへの負荷を倍増させる必要がないためです)。

  • このチェックはローカル・ノードで実行します。これは、ノード・リストに指定されたすべてのノードで実行する他のCVUコマンドとは異なります。この結果、-nオプションで指定したノード・リストにローカル・ノードが含まれなくても、エラー・メッセージがローカル・ノードに報告されます。

  • このコマンドを実行する前に、ネットワーク・リソースがオフラインであることを確認します。必要に応じて、srvctl stop nodeappsコマンドを使用してネットワーク・リソースをオフラインにします。

    関連項目:

    srvctl stop nodeappsコマンドの詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

cluvfy comp dns

グリッド・ネーミング・サービス(GNS)サブドメインの委譲がドメイン名サービス(DNS)サーバーに適切に設定されていることを検証します。

構文

cluvfy comp dns -server -domain gns_sub_domain -vipaddress gns_vip_address [-port dns_port]
  [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

cluvfy comp dns -client -domain gns_sub_domain -vip gns_vip [-port dns_port]
  [-last] [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root] [-n node_list|-allnodes] 
  [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-13 cluvfy comp dnsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-server

-domainオプションに指定したドメインでリスニングするGNSサブドメインのテストDNSサーバーを起動します。

-client

特定のアドレスで起動されるテストDNSサーバーへの接続を検証します。DNSサーバーの起動時に指定した情報と同じ内容を指定する必要があります。

-domain gns_sub_domain

GNSサブドメインの名前を指定します。

-vipaddress gns_vip_address

GNS仮想IPアドレスを{ip_name | ip_address}/net_mask/interface_nameの形式で指定します。ip_name(IPアドレスに解決される名前)またはIP_address(IPアドレス)のいずれかを指定できます。名前またはアドレスの後に、net_mask(IPアドレスのサブネット・マスク)、およびinterface_name(IPアドレスを開始するインタフェース)が続きます。

-vip gns_vip

GNSの仮想IPアドレスを指定し、それはIPアドレスに解決される名前またはドット区切りの10進数数字のIPアドレスのいずれかです。

-port dns_port

DNSサーバーがリスニングするポートを指定します。デフォルトのポートは53です。

–last

必要に応じて、このパラメータを使用して、すべての検証が完了すると、テストDNSサーバーに終了リクエストを送信できます。

-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root

必要に応じて、rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定できます。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

  • このコマンドは、rootで実行する必要があります。

  • クラスタの1つのノードでcluvfy comp dns -serverを実行します。

  • 最後のノードで、-lastオプションを指定してcluvfy comp dns -serverインスタンスを終了します。

  • クラスタのDNSサーバー設定を確認するには、指定したノード上、またはクラスタのすべてのノード上で、cluvfy comp dns -clientを実行します。

  • GNSリソースがオンラインのときは、このコマンドを実行しないでください。

  • このコマンドはWindowsではサポートされません。

cluvfy comp freespace

Oracle Clusterwareホームの記憶域で使用可能な空き領域をチェックし、領域の合計の5%以上が使用可能であることを確認します。

たとえば、記憶域の合計が10GBの場合、このチェックで500MB以上が空いていることを確認します。

構文

cluvfy comp freespace [-n node_list | -allnodes]

-nオプションを含める場合は、このコマンドの実行元として、ノードの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードを指定します。

cluvfy comp gns

クラスタ上のグリッド・ネーミング・サービス(GNS)の整合性を検証します。

構文

cluvfy comp gns -precrsinst {-vip gns_vip [-domain gns_domain] | -clientdata file_name}
  [-networks network_list] [-n node_list | -allnodes] [-verbose]
  cluvfy comp gns -postcrsinst [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-14 cluvfy comp gnsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-precrsinst

このパラメータを使用して、Oracle Clusterwareのインストール前に、GNSドメイン名とVIPアドレスをチェックします。

-vip gns_vip

GNS仮想IPアドレスを指定します。-vip-domainを一緒に指定すると、このクラスタがGNSサーバー(ローカルGNS)になれるかどうかをCVUが検証します。

-domain gns_domain

必要に応じて、GNSサブドメイン名を指定できます。

-clientdata file_name

GNS資格証明を含むファイルの名前を指定します。CVUは、このクラスタが指定されたクライアント・データを使用して、別のGNSサーバー・クラスタ(共有GNS)のクライアントGNSクラスタになれることを検証します。

-networks network_list

CVUでチェックする、クラスタのネットワーク分類をGNSのパブリック・ネットワークを含めて、スラッシュ(/)で区切ってリストとして指定します。各ネットワークの形式は、"if_name"[:subnet_id[:if_type[,if_type...]]]です。

この形式では、if_nameを二重引用符("")で囲む必要があります。また、正規表現(".*")を使用できます。たとえば、"eth*"eth1eth02のようなインタフェースと一致します。subnet_idはネットワーク・インタフェースのサブネット番号です。if_typeはインタフェース・タイプ({CLUSTER_INTERCONNECT | PUBLIC | ASM})のカンマ区切りリストです。

-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-postcrsinst

このパラメータを使用して、クラスタのすべてのノードのGNSの整合性を確認します。

このパラメータを使用する場合は、-verbose以外の他のパラメータは使用できません。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

cluvfy comp gpnp

クラスタ内のノードのリストでグリッド・プラグ・アンド・プレイの整合性をチェックします。

構文

cluvfy comp gpnp [-n node_list | -allnodes] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-15 cluvfy comp gpnpコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

cluvfy comp ha

ローカル・ノードのOracle Restartの整合性をチェックします。

構文

cluvfy comp ha [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。-verboseオプションを指定すると、CVUは詳細な出力を表示します。

cluvfy comp healthcheck

Oracle ClusterwareおよびOracle Databaseインストールをチェックして、必須要件およびベスト・プラクティス・ガイドラインへの適合性を調べ、正しく動作していることを確認します。

構文

cluvfy comp healthcheck [-collect {cluster|database|asm}] [-db db_unique_name]
   [-bestpractice|-mandatory] [-deviations] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]
   [-orachk_loc location] [-skip check_utilities]

パラメータ

表A-16 cluvfy comp healthcheckコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-collect {cluster|database|asm}

Oracle Clusterware (cluster)、Oracle Database (database)、またはOracle ASMのチェックの実行を指定するには、-collectを使用します。healthcheckオプションで-collectフラグを使用しない場合、CVUでは3つすべてのチェックが実行されます。

-db db_unique_name

-dbフラグの後に入力する特定のデータベースでのチェックを指定するには、-dbを使用します。-dbフラグを使用し、一意の名前を指定しない場合は、CVUによってエラーが報告されます。

CVUでは、JDBCを使用してdbsnmpユーザーとしてデータベースに接続し、様々なデータベース・パラメータが検証されます。

[-bestpractice|-mandatory] [-deviations]

ベスト・プラクティスのチェックを指定するためには-bestpracticeフラグを使用し、必須のチェックを指定するためには-mandatoryフラグを使用します。ベスト・プラクティスの推奨事項または必須要件からの差異のみを確認することを指定するには、-deviationsフラグを追加します。-bestpracticeまたは-mandatoryのいずれかのフラグを指定できますが、両方のフラグを指定することはできません。-bestpracticeまたは-mandatoryのいずれも指定しない場合は、CVUによってベスト・プラクティスと必須要件の両方が表示されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。

-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。

-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。

-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。

-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-orachk_loc location ORAchkバイナリの場所を指定します。

cluvfy comp nodeapp

指定したすべてのノードのノード・アプリケーション、つまりVIP、NETWORKおよびONSの存在をチェックします。

構文

cluvfy comp nodeapp [-n node_list | -allnodes] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-17 cluvfy comp nodeappコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

cluvfy comp nodecon

ノード・リストで指定されたノード間の接続性をチェックします。インタフェース・リストを指定した場合、CVUは、指定したインタフェースのみを使用して接続性をチェックします。

構文

cluvfy comp nodecon [-n node_list | -allnodes] [-networks network_list] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-18 cluvfy comp nodeconコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードを指定します。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-networks network_list

検証を実行するネットワークのスラッシュ(/)区切りリストを指定します。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

  • このコマンドを冗長モードで実行して、インタフェース、IPアドレスおよびサブネット間のマッピングを識別できます。

  • このコマンドは、Solarisプラットフォームでは、非推奨とマークされているIPアドレスのテストを省略します。

  • CVUを使用して次の操作を実行するには、-networksパラメータを指定せず、-nallを設定してnodeconコマンドを使用します。

    • クラスタ・ノード上で使用可能なすべてのネットワーク・インタフェースの検出

    • インタフェースの対応するIPアドレスおよびサブネットの確認

    • VIPとしての使用に適したインタフェースのリストおよびプライベート・インターコネクトのインタフェースのリストの取得

    • これらのインタフェースを介したすべてのノード間の接続性の検証

例A-1 特定のネットワーク・インタフェースを介したノード間の接続性の検証

インタフェースeth0を介したノードnode1node3の間の接続性を検証するには、次のコマンドを実行します。

cluvfy comp nodecon -n node1/node3 –networks eth0 -verbose

例A-2 使用可能なすべてのネットワーク・インタフェースの検出およびそれらのネットワーク・インタフェースを介したクラスタ内のノード間の接続性の検証

クラスタ・ノード上で使用可能なすべてのネットワーク・インタフェースを検出するには、次のコマンドを使用します。これで、CVUによって、インタフェースの対応するIPアドレスおよびサブネットが確認されます。次に、この情報を使用して、VIPとしての使用に適したインタフェースのリストおよびプライベート・インターコネクトのインタフェースのリストがCVUにより取得されます。最後に、これらのインタフェースを介したクラスタ内のすべてのノード間の接続性がCVUにより検証されます。

cluvfy comp nodecon -n all -verbose

cluvfy comp nodereach

ソース・ノードが、クラスタ内の他の特定のノードまたはすべてのノードと通信できるかどうかを確認します。

構文

cluvfy comp nodereach {-n node_list | -allnodes} [-srcnode node] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-19 cluvfy comp nodereachコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードを指定します。

-srcnode node

必要に応じて、CVUによる到達可能性テストの実行元となるソース・ノードの名前を指定します。ソース・ノードを指定しなかった場合は、コマンドの実行元のノードがソース・ノードとして使用されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

ローカル・ノードからnode3にネットワーク経由で到達可能かどうかを検証するには、次のコマンドを使用します。
cluvfy comp nodereach -n node3
このコマンドを実行すると、次のような出力が生成されます。
Verifying node reachability

Checking node reachability...
Node reachability check passed from node "node1"


Verification of node reachability was successful.

cluvfy comp ocr

指定されたすべてのノードで、Oracle Cluster Registry (OCR)の整合性をチェックします。

構文

cluvfy comp ocr [-n node_list | -allnodes] [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root] 
    [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-20 cluvfy comp ocrコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-method {sudo -user user_name [-location directory_path] | root}

rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定します。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

このコマンドは、OCRの内容の整合性を検証しません。OCRの内容を検証するには、OCRCHECKユーティリティを使用する必要があります。

ローカル・ノードでのOCRの整合性を検証するには、次のコマンドを実行します。
cluvfy comp ocr
このコマンドによって、次のような出力が返されます。
Verifying OCR integrity

Checking OCR integrity...

Checking the absence of a non-clustered configurationl...
All nodes free of non-clustered, local-only configurations


ASM Running check passed. ASM is running on all specified nodes

Checking OCR config file "/etc/oracle/ocr.loc"...

OCR config file "/etc/oracle/ocr.loc" check successful


Disk group for ocr location “+DATA" available on all the nodes


NOTE:
This check does not verify the integrity of the OCR contents. Execute ‘ocrcheck' as a privileged user to verify the contents of OCR.

OCR integrity check passed

Verification of OCR integrity was successful.

cluvfy comp ohasd

Oracle高可用性サービス・デーモンの整合性をチェックします。

構文

cluvfy comp ohasd [-n node_list  | -allnodes] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-21 cluvfy comp ocrコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

Oracle高可用性サービス・デーモンがクラスタのすべてのノードで正常に動作しているかどうかを検証するには、次のコマンドを使用します。
cluvfy comp ohasd -n allnodes -verbose
このコマンドによって、次のような出力が返されます。
Verifying OHASD integrity

Checking OHASD integrity...
ohasd is running on node "node1"
ohasd is running on node "node2"
ohasd is running on node "node3"
ohasd is running on node "node4"

OHASD integrity check passed

Verification of OHASD integrity was successful.

cluvfy comp olr

ローカル・ノードでOracle Local Registry (OLR)の整合性をチェックします。

構文

cluvfy comp olr [-n node_list | -allnodes] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-22 cluvfy comp ocrコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

  • このコマンドは、OLRの内容の整合性を検証しません。OLRの内容を検証するには、ocrcheck -localコマンドを使用する必要があります。

現行のノードでOLRの整合性を検証するには、次のコマンドを実行します。
cluvfy comp olr -verbose
このコマンドによって、次のような出力が返されます。
Verifying OLR integrity

Checking OLR integrity...

Checking OLR config file...

OLR config file check successful


Checking OLR file attributes...

OLR file check successful

WARNING:
This check does not verify the integrity of the OLR contents. Execute 'ocrcheck -local' as a privileged user to verify the contents of OLR.

OLR integrity check passed

Verification of OLR integrity was successful.

cluvfy comp peer

指定されたノードについて、参照ノードに対する互換性とプロパティをチェックします。

デフォルトのユーザー・グループ名以外の互換性、および異なるリリースのOracleソフトウェアの互換性をチェックできます。このコマンドは、メモリーとスワップ領域などの物理的な属性、ユーザーとグループの値、カーネル設定およびインストール済オペレーティング・システム・パッケージを比較します。

構文

cluvfy comp peer {-n node_list | -allnodes} [-refnode node] 
   [-r {10.1 | 10.2 | 11.1 | 11.2 | 12.1 | 12.2 | 18 | 19}] [-orainv orainventory_group] 
   [-osdba osdba_group] [-osoper osoper_group] [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-23 cluvfy comp peerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証対象として、ノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードを指定します。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-refnode node

必要に応じて、他のノードとの互換性チェックのための参照としてCVUで使用するノードを指定します。このオプションを指定しない場合、CVUは、ノード・リスト内のすべてのノードについての値をレポートします。

-r {10.1 | 10.2 | 11.1 | 11.2 | 12.1 | 12.2 | 18 | 19}

必要に応じて、Oracle ClusterwareまたはOracle RACのインストール要件に合わせて、CVUがチェックするソフトウェア・リリースを指定します。このオプションを指定しない場合、CVUは、Oracle Clusterware 19cまたはOracle Database 19cであると想定します。

-orainv orainventory_group

必要に応じて、Oracle Inventoryグループの名前を指定できます。このオプションを指定しない場合、CVUは、oinstallをインベントリ・グループとして使用します。

ノート: このパラメータは、Windowsシステムでは使用できません。

-osdba osdba_group

必要に応じて、OSDBAグループの名前を指定できます。このオプションを指定しない場合、CVUは、dbaをOSDBAグループとして使用します。

ノート: このパラメータは、Windowsシステムでは使用できません。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

-refnodeオプションによるピアの比較では、他のノードと参照ノードのシステム・プロパティが比較されます。他のノードの値が参照ノードの値より大きくない場合、CVUはその比較に参照ノードからの偏差としてフラグを付けます。グループまたはユーザーが参照ノードまたは別のノードのいずれにも存在しない場合、CVUは一致と報告して、参照ノードからの偏差はないことを示します。同様に、参照ノードよりも総メモリー量が少ないノードの比較結果は、CVUにより不一致と報告されます。

次のコマンドを実行すると、様々なノードに対して事前選択された複数のプロパティの値が表示されます。
cluvfy comp peer -n node1,node2,node4,node7 -verbose

cluvfy comp scan

単一クライアント・アクセス名(SCAN)の構成をチェックします。

構文

cluvfy comp scan [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

使用上のノート

  • 検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

  • オプションで-verboseを含めれば、詳細な出力を表示できます。

SCANおよびSCANリスナーが構成されていて、クラスタのすべてのノードで動作することを検証するには、次のコマンドを使用します。
$ cluvfy comp scan
このコマンドによって、次のような出力が返されます。
Verifying scan

Checking Single Client Access Name (SCAN)...

Checking TCP connectivity to SCAN Listeners...
TCP connectivity to SCAN Listeners exists on all cluster nodes

Checking name resolution setup for "node1.example.com"...

Verification of SCAN VIP and Listener setup passed

Verification of scan was successful.

cluvfy comp software

Oracleソフトウェアとともにインストールされたファイルと属性をチェックします。

構文

cluvfy comp software [-n node_list | -allnodes] [-d oracle_home]
  [-allfiles] [-checksum] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-24 cluvfy comp softwareコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

オプションで、検証対象として、ノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードを指定できます。このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-d oracle_home

必要に応じて、Oracle Databaseソフトウェアをインストールするディレクトリを指定できます。このオプションを指定しなかった場合、CVUはGridホームにインストールされたファイルを検証します。

-allfiles

このパラメータを指定すると、CVUは、指定されたOracleホームのすべてのファイルの属性をチェックします。このパラメータを指定しない場合、CVUは、指定されたOracleホームのlibjlibおよびbinファイルの属性をチェックします。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

ここで、コマンドに関する追加情報を追加します。

Oracle Clusterware 19cのインストール済ファイルが正しく構成されていることを検証するには、次のようなコマンドを使用します。
$ cluvfy comp software -n all -verbose
このコマンドによって、次のような出力が返されます。
Verifying software

Check: Software

 1021 files verified

Software check passed

Verification of software was successful.

cluvfy comp space

指定されたすべてのノードについて、-lパラメータで指定した場所の空きディスク容量をチェックします。

構文

cluvfy comp space [-n node_list | -allnodes] -l storage_location -z disk_space {B | K | M | G} 
[-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-25 cluvfy comp spaceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードを指定します。このパラメータを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-l storage_location

チェックする記憶域の場所へのディレクトリ・パスを指定します。

-z disk_space {B | K | M | G}

必要なディスク領域を指定します。単位はバイト(B)、キロバイト(K)、メガバイト(M)またはギガバイト(G)です。数値とバイト単位を示す文字の間に空白を入れないでください(「2G」などとする)。整数のみを使用してください。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

spaceコンポーネントは、ブロック・デバイスおよびRAWデバイスをサポートしていません。

関連項目:

動作保証されている記憶域オプションの最新情報については、My Oracle Supportの動作保証についてのサイトを参照してください。

https://support.oracle.com

次のコマンドを実行すると、各ノードの/home/dbadmin/productsディレクトリに5GBの空き領域があるかどうかを検証できます。
$ cluvfy comp space -n all -l /home/dbadmin/products –z 5G -verbose

cluvfy comp ssa

指定された記憶域の場所の共有を検出してチェックするには、cluvfy comp ssaコンポーネント検証コマンドを使用します。CVUは、ノード・リスト内のノードの共有をチェックします。

構文

cluvfy comp ssa [-n node_list | -allnodes] [-s storage_path_list] 
  [-t {gi_software | rac_software | data | ocr_vdisk}]  [-asm] [-asmdev asm_device_list]
  [-r {10.1 | 10.2 | 11.1 | 11.2 | 12.1 | 12.2 | 18.1 | 19.1}] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]
  

パラメータ

表A-26 cluvfy comp ssaコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を行う非ドメイン修飾ノード名またはすべてのノードのカンマ区切りリストです。

これらのオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-s storage_path_list

記憶域パスのカンマ区切りリストです(たとえば、/dev/sda,/dev/sdb)。

-sオプションを指定しない場合、CVUは、サポートされている記憶域タイプを検出し、各記憶域タイプの共有をチェックします。

-t {gi_software | rac_software | data | ocr_vdisk}

ストレージ・デバイスに格納されるOracleファイルのタイプ(Oracle Grid Infrastructureバイナリ、Oracle RAC、またはOracle Databaseバイナリ)。

-tを指定しない場合、CVUは、dataファイル・タイプを検出またはチェックします。

-asm

このパラメータを指定して、Oracle ASMでの使用に適した記憶域をすべて検出します。

-asmdev asm_device_list

記憶域の場所の共有をチェックするOracle ASMデバイスのカンマ区切りリスト。リストにシェル・メタ文字が含まれる場合は、リストを二重引用符("")で囲みます。

-r {10.1 | 10.2 | 11.1 | 11.2 | 12.1 | 12.2 | 18 | 19 | 20}

必要に応じて、検証を実行する製品のリリース番号を指定できます。-rを指定しないと、CVUは20の検証を実行します。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

  • 現行のリリースのcluvfyには、共有記憶域アクセス性のチェックに関して、Linuxに対する次のような制限があります。

    • 現在、NAS記憶域およびOCFS2(バージョン1.2.1以上)がサポートされています。

      関連項目:

      NASマウント・オプションの詳細は、『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイド』を参照してください。

    • NASでの共有をチェックするとき、cluvfyコマンドを実行するには、指定されたパスに対する書込み権限が必要です。cluvfyのユーザーに書込み権限が付与されていない場合、cluvfyはそのパスがnot sharedであるとレポートします。

  • CVUを使用してLinuxシステム上のSCSIディスクの検出および共有記憶域のアクセス性のチェックを実行するには、CVUQDISKパッケージが必要です。CVUの使用を試行したときにOracle RAC環境のいずれかのノード上にCVUQDISKパッケージがインストールされていない場合、CVUでエラーが発生します。CVUQDISKパッケージのインストール方法の詳細は、Red Hat Linuxでの共有ディスクの検出を参照してください。

システム上で使用可能なすべての共有記憶域システムを検出するには、次のコマンドを実行します。

$ cluvfy comp ssa -allnodes -verbose

指定したOracle ASM検出文字列に基づいて、Oracle ASMでの使用に適した記憶域をすべて検出するには、次のコマンドを実行します。

$ cluvfy comp ssa -n node1,node2 -asm -asmdev "/dev/xda*"

次のようなコマンドを実行すると、クラスタ・ノード全体のデータ・ファイルを格納する特定の記憶域の場所(Oracle ASMディスク・グループOCR13など)のアクセス性を検証できます。

$ cluvfy comp ssa -allnodes -s OCR13

このコマンドを実行すると、次のような出力が生成されます。

Verifying shared storage acessibility

Checking shared storage accessibility...

"OCR13" is shared

Shared storage check was successful on nodes "node1,node2,node3,node4"

Verification of shared storage accessibility was successful.

cluvfy comp sys

指定されたすべてのノードで、指定された製品の最小システム要件が満たされていることをチェックします。

構文

cluvfy comp sys [-n node_list | -allnodes] -p {crs | ha | database}  [-r {10.1 | 10.2 | 11.1 | 11.2 | 12.1 | 12.2 | 18 | 19}] 
  [-osdba osdba_group] [-osoper osoper_group] [-orainv orainventory_group] [-fixup] [-fixupnoexec] 
  [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root] [-verbose] 
  [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-27 cluvfy comp sysコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -flex -hub hub_list

検証を行う非ドメイン修飾ノード名のカンマ区切りリストを指定します。このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

なお、検証を実行するハブ・ノードのリストを指定することもできます。

-p {crs | ha | database}

CVUがOracle Clusterware、Oracle Restart(HA)またはOracle RACに関するシステム要件をチェックするかどうかを指定します。

ノート: Oracleでは、Oracle Database 10gでOracle Restartはサポートされていません。-p haオプションで-r 10.1 | 10.2を使用すると、CVUでエラーが戻されます。

-r {10.1 | 10.2 | 11.1 | 11.2 | 12.1 | 12.2 | 18 | 19}

Oracle ClusterwareまたはOracle RACのインストール要件に合わせて、CVUがチェックするOracle Databaseのリリースを指定します。このオプションを指定しない場合、CVUは、Oracle Database 19cであると想定します。

-osdba osdba_group

OSDBAグループの名前です。このオプションを指定しない場合、CVUは、dbaをOSDBAグループとして使用します。

-orainv orainventory_group

Oracle Inventoryグループの名前です。このオプションを指定しない場合、CVUは、oinstallをインベントリ・グループとして使用します。

-fixup

検証が失敗した場合に、可能であればCVUで修正操作を実行するように指定します。

-fixupnoexec

検証が失敗した場合に、CVUで修正データを生成し、生成された修正を手動で実行するための指示を表示するように指定します。

-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root

rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定します。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

クラスタ・ノードnode1node2およびnode3上にOracle Clusterware 19cをインストールするためのシステム要件を検証するには、次のコマンドを実行します。
cluvfy comp sys -n node1,node2,node3 -p crs -verbose

cluvfy comp vdisk

指定されたすべてのノードで、投票ファイルの構成とudev設定をチェックします。

構文

cluvfy comp vdisk [-n node_list | -allnodes] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-28 cluvfy comp vdiskコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

cluvfy comp vital

Oracle Grid Infrastructureの重要なヘルスチェックを実行し、安定性に影響を与える可能性のある問題を報告します。

構文

cluvfy comp vital [-verbose|-progress] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-29 cluvfy comp vitalコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
[-verbose|-progress]

詳細な出力を出力するには-verboseフラグを使用し、コマンドの現在の進行状況を出力するには-progressフラグを使用します。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

cluvfy stage acfscfg

Oracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)を構成する前に、クラスタ・ノードが正しく設定されているかを検証するには、cluvfy stage -pre acfscfgコマンドを使用します。Oracle ACFSを構成した後に既存のクラスタをチェックするには、cluvfy stage -post acfscfgコマンドを使用します。

構文

cluvfy stage -pre acfscfg {-n node_list | -allnodes} [-asmdev asm_device_list] [-afdconfig] 
[-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

cluvfy stage -post acfscfg {-n node_list | -allnodes} [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-30 cluvfy stage acfscfgコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

Oracle ACFSの構成前と構成後の両方について、検証対象として、ノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードを指定します。

-asmdev asm_device_list

Oracle ASMで使用する予定のデバイスのリストです。このオプションを指定しない場合、CVUは、内部のオペレーティング・システムに依存した値(たとえばLinuxシステムの場合は/dev/raw/*)を使用します。

-afdconfig

Oracle ASMフィルタ・ドライバ構成の前提条件を検証します。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

cluvfy stage appcluster

指定されたノードで、Oracle Clusterwareアプリケーション・クラスタ・インストールについて適切なステージング前チェックおよびステージング後チェックを実行します。

構文

cluvfy stage -pre appcluster {-n node_list | -allnodes} [-verbose]

cluvfy stage -post appcluster {-n node_list | -allnodes} [-method sudo -user user_name
   [-location dir_path] | -method root] [-verbose]

パラメータ

表A-31 cluvfy stage appclusterコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行する非ドメイン修飾ノード名のカンマ区切りリストを指定します。クラスタ内のすべてのノードで検証を実行するには、-allnodesを指定します。

-method sudo -user user_name[-location dir_path] | -method root

rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを選択します。

sudo方法を選択した場合は、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

cluvfy stage cfs

OCFS2を構成する前にクラスタ・ノードが正しく設定されているかどうかを検証するには、cluvfy stage -pre cfsステージ検証コマンドを使用します。OCFS2を構成した後に指定ノードで適切なチェックを実行するには、cluvfy stage -post cfsステージ検証コマンドを使用します。

関連項目:

サポートされた共有記憶域タイプのリストについては、ご使用のプラットフォームの『Oracle Grid Infrastructureインストレーションおよびアップグレード・ガイド』を参照してください

構文

cluvfy stage -pre cfs {-n node_list | -allnodes} -s storageID_list [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

cluvfy stage -post cfs {-n node_list | -allnodes} -f file_system [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-32 cluvfy stage cfsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

OCFS2の構成前と構成後の両方について、検証を行う非ドメイン修飾ノード名のカンマ区切りリストを指定します。クラスタ内のすべてのノードで検証を実行するには、-allnodesを指定します。

-s storageID_list

OCFS2の構成前にチェックする記憶域の場所のカンマ区切りリストを指定します。

-f file_system

OCFS2の構成後にチェックするファイル・システムを指定します。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

OCFS2の設定前に共有デバイスが正しく構成されているかどうかをチェックするには、次のようなコマンドを使用します。/dev/sdd5をシステムの共有デバイスの名前に置き換えます。
$ cluvfy stage -pre cfs -n node1,node2,node3,node4 -s /dev/sdd5

cluvfy stage crsinst

Oracle Clusterwareをインストールまたはアップグレードする前に、cluvfy stage -pre crsinstコマンドと-file-n-flexまたは-upgradeパラメータを使用して、指定したノードをチェックします。Oracle Clusterwareをインストールした後に、指定ノードをチェックするには、cluvfy stage -post crsinstコマンドを使用します。

構文

cluvfy stage -pre crsinst -responseFile file_name [-fixup] [-fixupnoexec] 
  [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root] [-r {10.1|10.2|11.1|11.2|12.1|12.2|18|19}] 
  [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]] [-orachk_loc location] [-skip check_utilities]

cluvfy stage -pre crsinst -file config_file [-fixup] [-fixupnoexec] 
  [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root] [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

cluvfy stage -pre crsinst {-n node_list | -allnodes}
  [-r {10.1 | 10.2 | 11.1 | 11.2 | 12.1 | 12.2 | 18 | 19}] [-c ocr_location_list] [-q voting_disk_list]
  [-osdba osdba_group] [-osoper osoper_group] [-orainv orainventory_group] [-asm [-presence {local | flex}
  | -asmcredentials client_data_file] [-asmgrp asmadmin_group] [-asmdev asm_device_list] [-afdconfig]]
  [-crshome Grid_home] [-fixup] [-fixupnoexec] [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root]
  [-networks network_list] [-dhcp -clustername cluster_name [-dhcpport dhcp_port]] [-dns -vipaddress gns_vip_address 
  [-domain gns_sub_domain]] [-software_only] [-verbose] [-orachk_loc location] [-skip check_utilities] 
  [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

cluvfy stage -pre crsinst -upgrade [-rolling] [-src_crshome src_crshome] -dest_crshome dest_crshome
  -dest_version dest_version [-fixup] [-fixupnoexec] [-method sudo -user user_name
  [-location directory_path] | -method root] [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]] [-orachk_loc location] [-skip check_utilities]

cluvfy stage -post crsinst {-n node_list | -allnodes} 
  [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root] [-verbose] [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-33 cluvfy stage [-pre | -post] crsinstコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-responseFile

Oracle Universal Installerによって作成され、Oracleインストール変数を含むレスポンス・ファイルを指定します。

-file config_file

Oracleのインストール変数を含むrootスクリプト構成ファイルを指定します。

-n node_list | -allnodes

検証を行う非ドメイン修飾ノード名のカンマ区切りリストを指定します。クラスタ内のすべてのノードで検証を実行するには、-allnodesを指定します。

-r {10.1 | 10.2 | 11.1 | 11.2 | 12.1 | 12.2 | 18 | 19}

Oracle Clusterwareのインストール要件に合わせて、CVUがチェックするOracle Clusterwareのリリースを指定します。このオプションを指定しない場合、CVUは、Oracle Clusterware 19cであると想定します。

-c ocr_location_list

CVUがすべてのノードの可用性を検証する、OCRの場所またはファイルのディレクトリ・パスのカンマ区切りリストを指定します。このオプションを指定しない場合、OCRの場所はチェックされません。

-q voting_disk_list

CVUがすべてのノードの可用性を検証する、投票ファイルのディレクトリ・パスのカンマ区切りリストを指定します。このオプションを指定しなかった場合、CVUは投票ファイルの場所をチェックしません。

-osdba osdba_group

OSDBAグループの名前を指定します。このオプションを指定しない場合、CVUは、dbaをOSDBAグループとして使用します。

-osoper osoper_group

OSOPERグループの名前を指定します。

-orainv orainventory_group

Oracle Inventoryグループの名前を指定します。このオプションを指定しない場合、CVUは、oinstallをインベントリ・グループとして使用します。

-asm [-presence {local | flex} | -asmcredentials client_data_file

このパラメータは、Oracle ASMがOracle Clusterwareファイルの格納に使用されることを示します。

このOracle ClusterwareインストールでのOracle ASMの存在(LOCALまたはFLEX)を指定します。Oracle ASMクライアントの場合は、必要に応じて、Oracle ASMクライアント資格証明ファイルのパスを指定できます。

-asmgrp asmadmin_group

OSASMグループの名前を指定します。このパラメータを指定しなかった場合、CVUはOracle Inventoryグループと同じグループを使用します。

-asmdev asm_device_list

CVUがすべてのノードの可用性を検証する、Oracle ASMで使用する予定のデバイスのリストを指定します。

このパラメータを指定しなかった場合、CVUは、内部のオペレーティング・システムに依存した値を使用します。

-afdconfig

Oracle ASMフィルタ・ドライバ構成の前提条件を検証します。

-crshome Grid_home

Oracle Grid InfrastructureまたはOracle Clusterwareホーム・ディレクトリの場所を指定します。このパラメータを指定した場合、提供されたファイル・システムの場所で、Oracle Clusterwareインストール用に十分な空き領域があるかどうかがチェックされます。

-networks network_list

"if_name" [:subnet_id [:public | :cluster_interconnect]]の形式のネットワークのスラッシュ("/")区切りリストのネットワーク・パラメータを検証します。

  • ネットワーク・インタフェース名(if_name)を指定する場合、eth*のようにワイルドカード文字としてアスタリスク(*)を使用し、インタフェースを照合することができます。

  • subnet_id変数のネットワーク・インタフェースのサブネット番号を指定し、ネットワーク・インタフェースのタイプを選択します。

-dhcp -clustername cluster_name [-dhcpport dhcp_port]

クラスタの名前を指定します。必要に応じて、DHCPパケットが送信されるポートを指定できます。このポートのデフォルト値は67です。

-dns -vipaddress gns_vip_address

GNS仮想IPアドレスを{ip_name | ip_address}/net_mask/interface_nameの形式で指定します。ip_name(IPアドレスに解決される名前)またはIP_address(IPアドレス)のいずれかを指定できます。名前またはアドレスの後に、net_mask(IPアドレスのサブネット・マスク)、およびinterface_name(IPアドレスを開始するインタフェース)が続きます。

-domain gns_sub_domain

GNSサブドメインの名前を指定します。

–upgrade

アップグレードの前提条件を確認するにはこのパラメータを指定します。

-rolling

ローリング・アップグレードを実行するには、このパラメータを指定します。

-src_crshome src_crshome

アップグレード元のGridホームの場所を指定します。

-dest_crshome dest_crshome

アップグレード先のGridホームの場所を指定します。

-dest_version dest_version

アップグレード先のバージョンをパッチセットを含めて指定します(たとえば、11.2.0.1.0または11.2.0.2.0)。

-fixup

検証が失敗した場合に、可能であればCVUで修正操作を実行するように指定します。

-fixupnoexec

検証が失敗した場合に、CVUで修正データを生成し、生成された修正を手動で実行するための指示を表示するように指定します。

-method sudo -user user_name [-location dir_path] | -method root

rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定します。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

使用上のノート

  • 新規インストールのためにチェックを実行するには、-fileまたは-nパラメータを指定します。別のバージョンへのアプグレードのチェックを実行するには、-upgradeを使用します。

  • -cおよび-qオプションと-nパラメータを指定すると、OCRおよび投票ファイルに対する追加のチェックがCVUにより実行されます。

cluvfy stage dbcfg

Oracle RACデータベースを構成する前に指定したノードをチェックして、システムがデータベースの作成またはデータベースの構成の変更を行うためのすべての基準を満たしているかどうかを検証します。

構文

LinuxおよびUNIXプラットフォームの場合:

cluvfy stage -pre dbcfg {-n node_list | -allnodes} -d Oracle_home [-fixup] [-fixupnoexec]
  [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | root] [-verbose] [-orachk_loc location] 
  [-skip check_utilities] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

Windowsプラットフォームの場合:

cluvfy stage -pre dbcfg {-n node_list | -allnodes} -d oracle_home [-fixup] [-fixupnoexec]
  [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-34 cluvfy stage -pre dbcfgコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を行う非ドメイン修飾ノード名のカンマ区切りリストです。クラスタ内のすべてのノードで検証を実行するには、-allnodesを指定します。

-d Oracle_home

チェックされているデータベースのOracleホーム・ディレクトリの場所です。

-fixup

検証が失敗した場合に、可能であればCVUで修正操作を実行するように指定します。

-fixupnoexec

検証が失敗した場合に、CVUで修正データを生成し、生成された修正を手動で実行するための指示を表示するように指定します。

-method sudo -user user_name [-location directory_path] | root

rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定します。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

cluvfy stage -pre dbinst

Oracle RACデータベースのインストールまたは作成の前に指定したノードをチェックして、システムがOracle RACデータベースのインストールまたは作成のすべての基準を満たしているかどうかを検証します。

構文

LinuxおよびUNIXプラットフォームの場合:
cluvfy stage -pre dbinst {-n node_list | -allnodes} [-r {10.1 | 10.2 | 11.1 | 11.2 | 12.1 | 12.2 | 18 | 19}]
  [-osdba osdba_group] [-osoper osoper_group] [-osbackup osbackup_group] [-osdg osdg_group]
  [-oskm oskm_group] [-d oracle_home] [-fixup] [-fixupnoexec] [-method sudo -user user_name 
  [-location directory_path] | -method root] [-verbose] [-orachk_loc location] [-skip check_utilities] 
  [-json] [-html][-save [-savedir directory_path]]

cluvfy stage pre dbinst -upgrade -src_dbhome src_dbhome [-dbname dbname-list]
  -dest_dbhome dest_dbhome -dest_version dest_version [-pdbs pdbname-list]
  [-fixup] [-fixupnoexec] [-method sudo -user user_name [-location directory_path | -method root] [-verbose] 
  [-orachk_loc location] [-skip check_utilities] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]] 
Windowsプラットフォームの場合:
cluvfy stage -pre dbinst {-n node_list | -allnodes} [-r {10.1 | 10.2 | 11.1 | 11.2 | 12.1 | 12.2 | 18 | 19}]
  [-d Oracle_home] [-fixup] [-fixupnoexec] [-serviceuser user_name [-servicepasswd]]]
  [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

cluvfy stage -pre dbinst -upgrade -src_dbhome src_dbhome [-dbname dbname-list
  -dest_dbhome dest_dbhome -dest_version dest_version [-fixup] [-fixupnoexec]
  [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-35 cluvfy stage -pre dbinstコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を行う非ドメイン修飾ノード名のカンマ区切りリストを指定します。クラスタ内のすべてのノードで検証を実行するには、-allnodesを指定します。

-r {10.1 | 10.2 | 11.1 | 11.2 | 12.1 | 12.2 | 18 | 19}

Oracle RACのインストール要件に合わせて、CVUがチェックするOracle Databaseのリリースを指定します。このオプションを指定しない場合、CVUは、Oracle Database 19cであると想定します。

-osdba osdba_group

OSDBAグループの名前です。このオプションを指定しない場合、CVUは、dbaをOSDBAグループとして使用します。

-osoper osoper_group

OSOPERグループの名前を指定します。

-osbackup osbackup_group

OSBACKUPグループの名前を指定します。

-osdg osdg_group

OSDGグループの名前を指定します。

-oskm oskm_group

OSKMグループの名前を指定します。

-d oracle_home

Oracle RACのインストールおよびOracle RACデータベースの作成を行うOracleホーム・ディレクトリの場所です。このパラメータを指定した場合、指定した場所にデータベース・インストール用に十分な空きディスク領域があるかどうかがチェックされます。

-fixup

検証が失敗した場合に、可能であればCVUで修正操作を実行するように指定します。

-fixupnoexec

検証が失敗した場合に、CVUで修正データを生成し、生成された修正を手動で実行するための指示を表示するように指定します。

-upgrade

アップグレードの前提条件を確認するにはこのパラメータを指定します。

-src_dbhome src_dbhome

アップグレード元のデータベース・ホームの場所を指定します。

-dbname dbname-list

アップグレードするデータベースの一意名をカンマ区切りリストで指定します。

-dest_dbhome dest_dbhome

アップグレード先のデータベース・ホームの場所を指定します。

-dest_version dest_version

アップグレード先のバージョンをパッチセットを含めて指定します(たとえば、11.2.0.1.0または11.2.0.2.0)。

-pdbs

アップグレードするプラガブル・データベース(PDB)の一意名のカンマ区切りリストを指定します。

-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root

rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定します。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

-serviceuser user_name [-servicepasswd]

このオプションを指定した場合、CVUは次の内容をチェックします。

  • 指定したユーザーがドメイン・ユーザーかどうか。指定したユーザーがドメイン・ユーザーでない場合、CVUからエラーが戻され、ユーザーの検証についてそれ以降のチェックは実行されません。

    ノート: Oracleホーム・ユーザーのユーザー名を指定する必要があります。

  • 指定したユーザーがクラスタ内のすべてのノードで管理者かどうか。ユーザーがクラスタ内のいずれかのノードで管理者でない場合、チェックにパスします。それ以外の場合、チェックに失敗します。

  • -servicepwdオプションを指定しなかった場合、CVUは、そのユーザーのパスワードがOCRのウォレットに格納されているかどうかをチェックします。指定したユーザーのパスワードが存在しない場合、CVUは動作を続行します。

  • -servicepwdオプションを指定した場合、パスワードがウォレットが存在する場合でも、指定したユーザーのパスワードがCVUから求められます。

ノート: -serviceuserパラメータと-servicepwdパラメータはWindowsのみに適用されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

cluvfy stage hacfg

Oracle Restartの構成の前と後にローカル・ノードをチェックします。

構文

cluvfy stage -pre hacfg [-osdba osdba_group] [-osoper osoper_group] [-orainv orainventory_group]
  [-fixup] [-fixupnoexec] [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root]
  [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

cluvfy stage -post hacfg [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-36 cluvfy stage hacfgコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-osdba osdba_group

OSDBAグループの名前を指定します。このオプションを指定しない場合、CVUは、dbaをOSDBAグループとして使用します。

-osoper osoper_group

OSOPERグループの名前を指定します。

-orainv orainventory_group

Oracle Inventoryグループの名前を指定します。このオプションを指定しない場合、CVUは、oinstallをインベントリ・グループとして使用します。

-fixup

検証が失敗した場合に、可能であればCVUで修正操作を実行するように指定します。

-fixupnoexec

検証が失敗した場合に、CVUで修正データを生成し、生成された修正を手動で実行するための指示を表示するように指定します。

-method sudo -user user_name [-location dir_path] | -method root

rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定します。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

cluvfy stage hwos

クラスタ内の指定されたノードでネットワークおよび記憶域をチェックします。また、このコマンドは、サポートされる記憶域タイプをチェックし、共有に関して各記憶域タイプをチェックします。

構文

cluvfy stage -post hwos {-n node_list | -allnodes} [-s storageID_list] [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-37 cluvfy stage hwosコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list

検証を行う非ドメイン修飾ノード名のカンマ区切りリストです。クラスタ内のすべてのノードで検証を実行するには、-allnodesを指定します。

-s storageID_list

サポートされている記憶域タイプの共有用の記憶域の場所のカンマ区切りリストをチェックします。

-sパラメータを指定しなかった場合、CVUは、サポートされている記憶域タイプを検出し、各記憶域タイプの共有をチェックします。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

cluvfy stage nodeadd

指定したノードを既存のクラスタに追加する前に、そのノードが正しく構成されているかどうかを検証する場合、および指定したノードを追加する前にクラスタの整合性を検証する場合は、cluvfy stage -pre nodeaddコマンドを使用します。指定したノードがネットワーク、共有記憶域およびクラスタウェアのレベルでクラスタに正常に追加されていることを検証するには、cluvfy stage -post nodeaddコマンドを使用します。

cluvfy stage -pre nodeaddコマンドは、追加するノードのシステム構成(オペレーティング・システムのバージョン、ソフトウェア・パッチ、パッケージ、カーネル・パラメータなど)が既存のクラスタ・ノードと互換性があること、およびクラスタウェアが既存のノードで正常に動作していることを検証します。既存のクラスタの任意のノードでこのコマンドを実行します。

構文

cluvfy stage -pre nodeadd -n node_list [-vip vip_list] [-fixup] [-fixupnoexec] 
  [-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root] 
  [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

cluvfy stage -post nodeadd -n node_list [-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-38 cluvfy stage nodeaddコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list

検証を行う非ドメイン修飾ノード名のカンマ区切りリストを指定します。これらは、クラスタに追加するノード、または追加されたノードです。

-vip vip_list

新規ノードで使用される仮想IPアドレスのカンマ区切りリストです。

-flex [-hub hub_list [-vip vip_list]]

Oracle Flex Clusterにノードを追加する場合、-flexを指定します。必要に応じて、クラスタにハブ・ノードとして追加する、ドメインで修飾されていないノード名のカンマ区切りリストを指定できます。

さらに、指定したハブ・ノードのリストに適用される仮想IPアドレスのカンマ区切りリストも指定できます。

-fixup

このオプションのパラメータを指定すると、検証が失敗した場合に、可能であればCVUで修正操作が実行されます。

-fixupnoexec

このオプションのパラメータを指定すると、検証が失敗した場合に、CVUで修正データが生成され、生成された修正を手動で実行するための指示が表示されます。

-method sudo -user user_name [-location directory_path] | -method root

rootユーザー・アクセスの権限委任方法がsudorootかを指定します。sudoを指定すると、root権限ですべてのノードにアクセスするためにユーザー名を指定する必要があります。必要に応じて、sudo実行可能ファイルのファイル・システムのフルパスも指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

cluvfy stage nodedel

特定のノードがクラスタから正常に削除されたことを確認します。通常、このコマンドは、ノード固有のインタフェース構成の詳細が削除されたこと、ノードがクラスタ構成の一部ではなくなったこと、および適切なOracle ASMクリーンアップが実行されたことを検証します。

構文

cluvfy stage -post nodedel -n node_list [-save [-savedir directory_path]] [-verbose]

パラメータ

表A-39 cluvfy stage nodedelコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

OCFS2の構成前と構成後の両方について、検証を行う非ドメイン修飾ノード名のカンマ区切りリストを指定します。クラスタ内のすべてのノードで検証を実行するには、-allnodesを指定します。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

–verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

  • cluvfy stage -post nodedelの検証に失敗した場合、ノードの削除手順を繰り返します。

cluvfy stage osupg

ノードリスト内のすべてのノードでOracle Grid Infrastructure前提条件チェックを実行し、オペレーティング・システム・アップグレードの準備状況を確認します。

構文

ノート:

このコマンドはLinuxプラットフォームでのみサポートされます。
cluvfy stage -pre osupg {-n node_list | -allnodes} [-checkGIdriverSupport kernel_information] 
[-verbose] [-json] [-html] [-save [-savedir directory_path]]

パラメータ

表A-40 cluvfy stage osupgコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-n node_list | -allnodes

検証を実行するノードのドメイン修飾なしの名前のカンマ区切りリスト、またはクラスタ内のすべてのノードです。

このオプションを指定しない場合、CVUは、ローカル・ノードのみをチェックします。

-checkGIdriverSupport kernel_information

オプションで、オペレーティング・システムのカーネル・バージョンまたはカーネルRPMファイルへの絶対パスを指定して、Oracle Grid Infrastructureドライバのサポートを確認します。

-verbose

CVUは詳細な出力を表示します。

-json

-jsonフラグを使用すると、詳細レポートがJSON形式で生成されます。
-jsonフラグを指定しない場合、CVUによって詳細レポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-html

-htmlフラグを使用すると、詳細レポートがHTML形式で生成されます。
-htmlフラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にCVUによってそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
-htmlフラグを指定しない場合、CVUによって詳細なレポートがテキスト・ファイルで生成されます。

-save [-savedir directory_path]

検証レポート(cvuchecdkreport_timestamp.txtおよびcvucheckreport_timestamp.htm)を保存するには、-saveフラグまたは-save -savedirフラグを使用します(timestampは検証レポートの日時)。
-saveフラグを単独で使用する場合、CVUは、CVU_home/cv/reportディレクトリ(CVU_homeはCVUバイナリの場所)にレポートを保存します。
-save -savedirフラグを使用する場合、CVUによってレポートが保存されるディレクトリを指定します。

cluvfy stage patch

すべてのノードでパッチ適用の適切なステージング前チェックを実行します。パッチ適用のステージング後チェックを実行します。

構文

cluvfy stage -pre patch [-db -dbhome oracle_home [-dbname dbname-list]] [-non_rolling] 
    [-verbose] [-orachk_loc location] [-skip check_utilities]

cluvfy stage -post patch [-db -dbhome oracle_home] [-verbose]

パラメータ

表A-41 cluvfy stage patchコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db -dbhome oracle_home パッチを適用するデータベース・ホームの場所を指定します。
-dbname dbname-list パッチを適用するデータベースの一意名のカンマ区切りリストを指定します。
-non_rolling

非ローリング・モードでパッチを適用するには、-non_rollingフラグを使用します。

–verbose CVUは詳細な出力を表示します。

使用上のノート

デフォルトでは、ステージング前チェックはローリング・モードでパッチ適用のために実行されます。

CVUのトラブルシューティングおよび診断出力

この項では、次のCVUのトラブルシューティングに関する項目について説明します。

トレースの有効化

トレースを無効にしないかぎり、CVUによってトレース・ファイルが生成されます。トレースを無効化するには、SRVM_TRACE環境変数をfalseまたはFALSEに設定します。たとえば、tcshsetenv SRVM_TRACE FALSEなどのエントリを使用するとトレースが無効になります。

デフォルトではCVUトレース・ファイルはORACLE_BASE/crsdata/host_name/cvuディレクトリに作成されます。ログ・ファイルは自動的にローテーションされ、最新のログ・ファイルの名前はcvutrace.log.0になります。必要に応じて不要なログ・ファイルを削除またはアーカイブしてディスク領域を解放する必要があります。

Oracle Clusterwareによって、CVUの定期的な実行時に生成されたログ・ファイルがORACLE_BASE/crsdata/host_name/cvu/cvutrcディレクトリに格納されます。

トレース・ファイルのデフォルト以外の場所を使用するには、CV_TRACELOC環境変数に適切なトレース・ディレクトリの絶対パスを設定します。

クラスタ検証ユーティリティの既知の問題

この項では、次に示すクラスタ検証ユーティリティ(CVU)の既知の制限について説明します。

クラスタ検証ユーティリティによってサポートされるデータベースのバージョン

現行のリリースのCVUでは、Oracle Database 10g以上、Oracle RACおよびOracle Clusterwareのみがサポートされており、CVUには下位互換性がありません。CVUは、Oracle Database 10gより前のOracle Database製品をチェックまたは検証することはできません。

Linuxの共有記憶域アクセス性(ssa)チェックのレポートの制限

現行のリリースのcluvfyには、共有記憶域アクセス性のチェックに関して、Linuxに対する次のような制限があります。

  • OCFS2(バージョン1.2.1以上)がサポートされています。

  • NASの共有性チェックの場合、cluvfyコマンドを実行するには、指定されたパスに対する書込み権限が必要です。cluvfyコマンドを実行するユーザーに書込み権限が付与されていない場合、cluvfyはそのパスがnot sharedであるとレポートします。

Red Hat Linuxでの共有ディスクの検出

CVUを使用してRed Hat Linux 5.0(以上)、Oracle Linux 5.0 (以上)およびSUSE Linux Enterprise Server上のSCSIディスクの検出および共有記憶域のアクセス性のチェックを実行する場合、CVUQDISKパッケージが必要です。CVUの使用を試行したときにOracle RAC環境のいずれかのノード上にCVUQDISKパッケージがインストールされていない場合、CVUでエラーが発生します。

CVUQDISKパッケージをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. rootユーザーとしてログインします。

  2. パッケージcvuqdisk-1.0.9-1.rpm (またはこれ以上のバージョン)をローカル・ディレクトリにコピーします。このrpmは、Oracle Clusterwareのインストール・メディアの最上位ディレクトリのrpmサブディレクトリ内にあります。たとえば、cvuqdisk-1.0.9-1.rpmは、/mountpoint/clusterware/rpm/というディレクトリにあり、この場合のmountpointはディレクトリが配置されているディスクのマウント・ポイントです。

    # cp /mount_point/clusterware/rpm/cvuqdisk-1.0.9-1.rpm /u01/oradba
    
  3. CVUQDISK_GRP環境変数を、CVUQDISKパッケージ・バイナリを所有する必要があるオペレーティング・システム・グループに設定します。CVUQDISK_GRPが設定されていない場合、デフォルトで、oinstallグループが所有者グループになります。

    # set CVUQDISK_GRP=oinstall
    
    
  4. コマンドrpm -q cvuqdiskを実行して、以前のバージョンのCVUQDISKパッケージがインストールされているかどうかを判別します。以前のバージョンのCVUQDISKパッケージが検出された場合、コマンドrpm -e cvuqdisk previous_versionを実行してこのパッケージを削除します(この場合のprevious_versionは、以前のバージョンのCVUQDISKの識別子です)。

    # rpm -q cvuqdisk
    cvuqdisk-1.0.2-1
    # rpm -e cvuqdisk-1.0.2-1
    
    
  5. コマンドrpm -iv cvuqdisk-1.0.9-1.rpmを実行して、最新のCVUQDISKパッケージをインストールします。

    # cd /u01/oradba
    # rpm -iv cvuqdisk-1.0.9-1.rpm


脚注の凡例

脚注1: UNIXプラットフォームでのみ適用可能