Oracle Database VLDBおよびパーティショニング・ガイドのこのリリースの変更
この章では、『Oracle Database VLDBおよびパーティショニング・ガイド』の変更点について説明します。
関連項目:
-
Oracle Databaseの各エディションで使用できる機能を判断する場合は、『Oracle Databaseライセンス情報ユーザー・マニュアル』を参照
-
このリリースの新機能に関する完全な説明は、『Oracle Database新機能ガイド』を参照
-
このリリースで非推奨になった機能およびサポートが終了した機能の詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照
Oracle Database 19cでのVLDBおよびパーティション化の変更点
Oracle Database release 19c、バージョン19.1の大規模データベースおよびパーティション化の変更点は次のとおりです。
新機能
Oracle Databaseリリース19c、バージョン19.1には、大規模データベースをサポートするための次のような新機能があります。
-
Oracleハイブリッド・パーティション表
Oracleハイブリッド・パーティション表は、クラシック内部パーティション表と外部パーティション表を、ハイブリッド・パーティション表と呼ばれるより一般的なパーティション化に結合します。この機能を使用すると、内部パーティションと外部パーティション(データベース外のソースに存在するパーティション)を単一のパーティション表に簡単に統合できます。この機能を使用すると、ストレージ・ソリューションのコストを削減するために、非アクティブなパーティションを外部ファイルに簡単に移動できます。
ハイブリッド・パーティション表のパーティションは、Oracle表領域と外部ソース(カンマ区切り値(CSV)レコードを含むLinuxファイルや、Javaサーバーを使用したHadoop Distributed File System (HDFS)上のファイルなど)の両方に存在できます。ハイブリッド・パーティション表では、外部パーティションの、すべての既存の外部表タイプ(
ORACLE_DATAPUMP
、ORACLE_LOADER
、ORACLE_HDFS
、ORACLE_HIVE
)がサポートされます。関連項目:
-
ハイブリッド・パーティション表の概要は、ハイブリッド・パーティション表を参照してください
-
ハイブリッド・パーティション表の管理の詳細は、ハイブリッド・パーティション表の管理を参照してください
-
パーティション化されたハイブリッド表の詳細は、Oracle Database管理者ガイドを参照してください
-
パーティション表の概念の詳細は、Oracle Database概要を参照してください
-
インメモリー列ストアおよびハイブリッド・パーティション表の詳細は、Oracle Database In-Memoryガイドを参照してください
-
ハイブリッド・パーティション表の最適化の詳細は、Oracle Database SQLチューニング・ガイドを参照してください
-
CREATE
TABLE
およびALTER
TABLE
SQLコマンドを使用したハイブリッド・パーティション表の作成および変更の詳細は、Oracle Database SQL言語リファレンスを参照してください -
ハイブリッド・パーティション表でのSQL*Loaderの使用、ハイブリッド・パーティション表でのOracle Data Pumpの使用および外部表の管理の詳細は、Oracle Databaseユーティリティを参照してください
-
DBMS_HADOOPパッケージの
CREATE_HYBRID_PARTNED_TABLE
プロシージャなど、ハイブリッド・パーティション表でのPL/SQLプロシージャの使用方法の詳細は、Oracle Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンスを参照してください -
データ・ディクショナリ・ビュー(USER_TABLES、USER_ALL_TABLES、ALL_TABLES、ALL_ALL_TABLES、DBA_TABLES、DBA_ALL_TABLESビューなど)でのハイブリッド・パーティション表の詳細は、Oracle Databaseリファレンスを参照してください
-
マテリアライズド・ビューおよびハイブリッド・パーティション表の詳細は、Oracle Databaseデータ・ウェアハウス・ガイドを参照してください
-
Oracle Databaseリリース18cでのVLDBおよびパーティショニングの変更点
Oracle Database release 18c、バージョン18.1の大規模データベースおよびパーティション化の変更点は次のとおりです。
新機能
Oracle Databaseリリース18c、バージョン18.1には、大規模データベースをサポートするための次のような新機能があります。
-
拡張パラレル・パーティション・ワイズ操作
パラレル・パーティション・ワイズSQL操作によって、問合せのパフォーマンスが大幅に向上し、応答時間が改善されます。パラレル・パーティション・ワイズ結合は、大きな結合を効率的かつ高速に処理するために一般的に使用されます。
パラレル・パーティション・ワイズ結合に加えて、
SELECT
DISTINCT
句およびSQLウィンドウ関数を使用した問合せでは、パラレル・パーティション・ワイズ操作を実行できます。関連項目:
-
データ・ウェアハウスおよび最適化方法の詳細は、『Oracle Databaseデータ・ウェアハウス・ガイド』を参照してください
-
パーティション化戦略の変更
ALTER
TABLE
MODIFY
PARTITION
SQL文を使用して、通常の(ヒープ構成)表のパーティション化戦略を変更できます。パーティション化戦略の変更(ハッシュ・パーティション化からレンジ・パーティション化に変更するなど)は、オフラインまたはオンラインで実行できます。索引は、表の変更の際にメンテナンスされます。オンライン・モードで実行した場合、進行中のDML操作は変更の影響を受けません。この機能を使用すると、パーティション化された表は、表を手動で再作成することなく更新されます。表の既存のパーティション化戦略をオンラインで変更すると、アプリケーションのダウンタイムなしに新規ビジネス要件用にパーティション化を調整できます。
関連項目:
-
パーティションおよびサブパーティションのオンラインでのマージ
ONLINE
キーワードをALTER
TABLE
MERGE
PARTITION
およびSUBPARTITION
SQL文とともに使用すると、通常の(ヒープ構成)表に対するオンライン・マージ操作が有効になり、進行中のパーティション・マージ操作と同時にデータ操作言語(DML)の操作を実行できるようになります。オンラインのパーティション・メンテナンス操作を有効にすると、問合せ専用ウィンドウの期間を計画することなく、必要に応じてすべての操作をスケジュールし実行できます。この機能により、アプリケーションの可用性の向上とアプリケーション開発の簡素化の両方が実現します。
-
ヒート・マップ・データを使用した自動インメモリー管理
ヒート・マップ・データは、インメモリー列ストア(IM列ストア)のコンテンツを自動的に管理するための、自動データ最適化(ADO)を支援します。列統計およびその他の関連統計が含まれるヒート・マップ・データを使用すると、IM列ストアがいつ満杯(メモリー不足)になるかを判断できます。ほぼ満杯と判断されたときに、アクセス頻度が高くIM列ストアに移入することで利点が得られるセグメントが存在する場合は、非アクティブなセグメントが削除されます。
関連項目:
-
インメモリー列ストアの有効化およびサイズ設定の詳細は、『Oracle Database In-Memoryガイド』を参照してください
-
マルチテナント・パラレル文のキューイングの機能強化
パラレル実行の機能が強化され、マルチテナント・データベースでより効率的に動作するようになりました。
PARALLEL_MAX_SERVERS
およびPARALLEL_SERVERS_TARGET
の各初期化パラメータの更新などの機能強化によって、マルチテナント環境でのパラレル文のキューイングは、非PDBマルチテナントでの動作と同じように効率的に動作します。関連項目:
パラレル実行(PX)サーバーとCDBおよびPDBの使用率制限の詳細は、『Oracle Multitenant管理者ガイド』を参照してください
-
パラレル文のキューイングのタイムアウトおよびデキュー処理
PARALLEL_QUEUE_TIMEOUT_ACTION
リソース・マネージャ・ディレクティブおよびDBMS_RESOURCE_MANAGER.DEQUEUE_PARALLEL_STATEMENT
PL/SQLプロシージャの拡張機能を使用して、パラレル文のキューのタイムアウトおよびデキュー処理を指定できます。 -
PARALLEL_MIN_DEGREE
初期化パラメータ関連項目:
-
PARALLEL_MIN_DEGREE
の詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください