SNMP エージェント管理ガイド

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コンフィグレーション ファイル

以下の節では、Oracle SNMP エージェント インテグレータと Oracle SNMP エージェントがアクセスするコンフィグレーション ファイルについて説明します。

 


Oracle SNMP エージェントのコンフィグレーション ファイル (beamgr.conf)

起動時に、Oracle SNMP エージェント インテグレータ (snmp_integrator) および Oracle SNMP エージェント (tux_snmpd) は、BEA_SM_BEAMGR_CONF 環境変数で指定された絶対パスを読み取って、ホスト システム上の beamgr.conf コンフィグレーション ファイルを特定します。Oracle SNMP エージェント インテグレータおよびエージェントは、beamgr.conf ファイルの一部のコンフィグレーションを読み取ります。

注意 : BEA_SM_BEAMGR_CONF 設定は、ファイル名 beamgr.conf で終わります。

デフォルトの格納場所

BEA_SM_BEAMGR_CONF 環境変数が設定されていない場合、Oracle SNMP エージェント インテグレータおよびエージェントは、以下のデフォルトの格納場所で beamgr.conf を探します。

ホスト システム上に beamgr.conf ファイルが見つからなかった場合、Oracle SNMP エージェント インテグレータおよびエージェントはエラー メッセージを表示し、起動を中止します。beamgr.conf ファイルは、必須のコンフィグレーション ファイルです。

説明

beamgr.conf コンフィグレーション ファイルには、Oracle SNMP エージェント インテグレータおよび Oracle SNMP エージェントで使用される情報が格納されています。ファイルのコンフィグレーション エントリは、複数の空白またはタブ区切りのフィールドで構成されます。

KEYWORD parameters

エントリが長すぎる場合、行の末尾に円記号 (¥) を使用すると、次の行に続けることができます。¥ 文字の直後は、改行文字でなければなりません。

以下のキーワードには、対応する MIB オブジェクトがあります。

すべての Oracle SNMP エージェント コンポーネントで使用するキーワード

TRAP_HOST

SNMP トラップの送信に必要なホスト名、ポート番号、コミュニティ名。

host_name trap_port trap_community

host_hame

トラップ通知の送信先となるターゲット マシンの名前。デフォルト値はローカル ホストです。

トラップを複数のマシンに送信する必要がある場合は、コンフィグレーション ファイルで複数の TRAP_HOST を入力できます。

TRAP_HOST エントリは、SNMP トラップ通知が生成されるときにトラップの送信先を決めるために Oracle SNMP エージェント インテグレータおよび SNMP エージェントで使用されます。

SNMP_ENABLE_AUTH_TRAP

SNMP エージェントが認証失敗トラップを生成できるかどうかを示す値を格納します。値が 1 の場合、コミュニティ プロファイルに準拠していない無効な要求を受信すると、SNMP エージェントは認証失敗トラップを生成します。値が 1 以外の場合、認証失敗トラップは生成されません。

OID_CLASS

OID は、MIB 内の各オブジェクトにオブジェクト識別子として割り当てられたユニークな数字です。各 OID は、特定のカテゴリまたはクラスに分類されます。SNMP エージェントが特定のオブジェクトにアクセスする場合、MIB ファイル内の OID ツリーをたどって目的のオブジェクトを見つけます。OID は、OID ツリーのルートから目的のオブジェクトまでのユニークなパスを指定することでオブジェクトを識別します。

Oracle SNMP エージェント インテグレータで使用するキーワード

INTEGRATOR_TIMEOUT

Oracle SNMP エージェント インテグレータが要求に応答する際のタイムアウトを設定します。デフォルトのタイムアウトは 30 秒です。Oracle SNMP エージェント インテグレータのタイムアウトを設定するには、以下のように INTEGRATOR_TIMEOUT エントリを追加します。

BEA_PEER MAX_WAIT 30

INTEGRATOR_MAX_TIMEOUTS

SNMP ピアまたは SMUX サブエージェントに対する要求がタイムアウトになり、以降の要求が無視されるまでに試行できる最大回数を設定します。デフォルト値は 3 です。

NON_SMUX_PEER

Oracle SNMP エージェント インテグレータのピアとして実行されている SNMP エージェントが利用可能な OID を指定します。詳細については、「NON_SMUX_PEER エントリ」を参照してください。

RULE_ACTION

Oracle SNMP エージェント インテグレータのポーリング規則を指定します。この値を指定すると、ネットワーク管理システムのしきい値チェックの負荷を、管理対象ノードの各分散インテグレータ エージェントに分散できます。詳細については、「RULE_ACTION エントリ」を参照してください。

Oracle SNMP エージェントで使用するキーワード

TMAGENT

エージェントのモニタ対象となる Oracle Tuxedo ドメインを定義します。管理対象ノード上の Tuxedo SNMP エージェントごとに 1 つの TMAGENT エントリが必要です。このエントリの形式は次のとおりです。

TMAGENT logical_agent_name tuxdir tuxconfig_path

複数のドメインをモニタするには、モニタ対象ドメインごとに個別の Tuxedo エージェントを実行します。このエージェントは、Oracle SNMP エージェント インテグレータの下で SMUX サブエージェントとして実行する必要があります。

管理対象ノード上で SMUX サブエージェントとして実行されている Tuxedo SNMP エージェントが複数ある場合、Set または Get 要求でコミュニティを変更するには、論理エージェント名を使用する必要があります。コミュニティの形式は次のとおりです。

community@logical_agent_name

次に例を示します。

public@payrollagent

管理対象ノードで実行されている Tuxedo SNMP エージェントが 1 つしかない場合、コミュニティを論理エージェント名で修飾する必要はありません。

TMEVENT_FILTER

Oracle Tuxedo イベント通知のどの部分を SNMP トラップ通知として転送するかを定義します。フィルタを指定していない場合、デフォルトでは、すべての Tuxedo イベントが SNMP トラップとして転送されます。エントリの形式は次のとおりです。

TMEVENT_FILTER filter_id logical_agent_name tux_evt_expr
tux_evt_filter status

各パラメータの文字列の間には空白文字がないことに注意してください。

filter_id

この ID には、Oracle SNMP エージェントのコンフィグレーション ファイルで指定したすべての TMEVENT_FILTER エントリに対してユニークな文字列を指定する必要があります。文字列の最大値は 16 文字です。

logical_agent_name

そのノードの特定のエージェントにイベント フィルタを適用します。論理エージェント名の長さは最大で 32 文字です。論理エージェント名は、エージェントを起動した Windows サービスに付けられた名前 (Windows システムの場合)、またはコマンドラインでエージェントを起動するときに -l オプションで指定した名前 (UNIX システムの場合) です。

tux_evt_expr

Tuxedo イベント名表現。この文字列には 255 文字以内の文字を使用できます。イベント名表現 (正規表現) の詳細については、『Oracle Tuxedo C リファレンス』のリファレンス ページ「tpsubscribe(3c)」を参照してください。

この名前は、SNMP トラップとして転送されるイベントの Tuxedo イベント名と一致する必要があります。イベント名のリストについては、『Oracle Tuxedo のファイル形式とデータ記述方法』のリファレンス ページ「EVENTS(5)」を参照してください。

デフォルトは all (すべてのイベント) です。NONE を指定した場合、イベントは転送されず、TMEVENT_FILTER エントリの他のパラメータも無視される可能性があります。NONE を指定すると、同じ論理エージェント名の他のイベント フィルタがすべてオーバーライドされます。次に例を示します。

たとえば、

¥.Sys.*

と指定した場合、すべてのイベントが一致します。

また、

¥.SysServer.*

と指定した場合は、サーバに関連するすべてのシステム イベントが一致します。

tux_evt_filter

イベント フィルタ表現。この文字列には 255 文字以内の文字を使用できます。各 Tuxedo イベントには、イベントの関連情報を格納する FML バッファが付いています。フィルタがある場合、バッファは、このフィルタに関連して評価されます。イベントは、バッファの内容が TRUE と評価された場合に転送されます。FALSE の場合には転送されません。Oracle SNMP エージェントは、tpsubscribe() を呼び出す場合の引数としてこのフィルタを使用します。詳細については、『Oracle Tuxedo C リファレンス』のリファレンス ページ「tpsubscribe(3c)」を参照してください。

status

active または inactive のどちらかになります。ステータスが active の場合、フィルタは使用中です。inactive の場合、フィルタは使用されていません。

Oracle SNMP エージェントのコンフィグレーション ファイルで指定した TMEVENT_FILTER エントリに対応する MIB テーブルがあります。このエントリは、SNMP Set 要求で動的に更新できます。詳細については、『SNMP Agent MIB Reference』の「Core MIB」で説明されている beaEvtFilterTable オブジェクトを参照してください。

NON_SMUX_PEER エントリ

ピア SNMP エージェント (非 SMUX マスター エージェントまたは非 SMUX ピア エージェントなど) を介して MIB オブジェクトにアクセスするように Oracle SNMP エージェント インテグレータをコンフィグレーションするには、以下の形式で beamgr.conf ファイルに NON_SMUX_PEER エントリを追加します。

NON_SMUX_PEER port community|*
OID_Node[,ro|rw][,
priority][,timeout] ...

NON_SMUX_PEER

エントリのキーワード。

port

SNMP エージェントがリスンしている UDP ポート番号を指定します。この値は、次のいずれかの形式で指定できます。

ip_address.port
hostname.port

この値は、SNMP エージェントがリモート環境で Oracle SNMP エージェント インテグレータに接続する場合に指定します。ip_address または hostname を指定していない場合、Oracle SNMP エージェント インテグレータは、ピア SNMP エージェントが Oracle SNMP エージェント インテグレータと同じ管理対象ノードにあるものと見なします。

community

SNMP エージェントがポーリングされるときに Oracle SNMP エージェント インテグレータが使用するコミュニティを指定します。Oracle SNMP エージェント インテグレータが SNMP マネージャによって提供されるコミュニティを使用するように指定する場合は、特殊な値 * が使われます。

OID_Node

この SNMP エージェントでサポートされる MIB ツリーのルートの OID を指定します。

ro|rw

この OID ツリーを読み取り専用でエクスポートするか、読み取り/書き込みでエクスポートするかを指定します。デフォルトは rw です。

priority

OID ツリーをエクスポートする際の優先順位を示す正数。番号が小さいほど、優先順位は高くなります。複数のエージェントまたはサブエージェントが同じ MIB ツリーをサポートしている場合、優先順位の最も高いサブエージェントに問い合わせが行われます。複数の SNMP エージェントと SMUX サブエージェントは同じサブツリーを登録できます。ただし、別のプロパティで登録する必要があります。

SNMP エージェントが、既に設定されている優先順位でサブツリーを登録しようとしている場合、Oracle SNMP エージェント インテグレータは、未使用の優先順位が見つかるまで整数値を繰り返しインクリメントし (優先順位を下げ) ます。特殊な優先順位 -1 を使用すると、空いている優先順位の中で最も高いものが選択されます。優先順位 -1 で登録するように要求された場合、使用可能な 20 以下の数字の中で最も高い値で登録されます。優先順位フィールドが見つからない場合、MIB ツリーは、優先順位 -1 でエクスポートされます。

timeout

Oracle SNMP エージェント インテグレータが、特定の MIB グループを探すために、この SNMP エージェントからの応答を待つ間隔 (秒) を指定します。デフォルト値は 3 秒です。デフォルト値を変更するには、BEA_PEER_MAX_WAIT 環境変数を別の値に設定します。

アクセス (ro または rw)、priority、および timeout フィールドは省略可能です。ただし、timeout を指定する場合は、アクセスおよび priority を指定する必要があります。また、MIB ツリーの priority を指定する場合は、アクセスを指定する必要があります。

複数の OID ノードをリスト表示できます。

サブツリー登録によって、サブツリー内のオブジェクトの他の SNMP エージェント/サブエージェントが非表示になります。したがって、エージェント A がサブツリー .1.3.6.1.4.1.140 を登録し、別のエージェント/サブエージェント B がサブツリー .1.3.6.1.4.1.140.1 を登録する場合、.1.3.6.1.4.1.140.1 サブツリーの下のすべてのオブジェクトを対象にエージェント/サブエージェント A が問い合わせされます。

また、Oracle SNMP エージェント インテグレータがこのエントリを読み取るときに、SNMP エージェントは、指定したポートで実行されている必要があります。指定したポートで SNMP エージェントが実行されていない場合、Oracle SNMP エージェント インテグレータはこのエントリを無視します。さらに、この SNMP エージェントに対して 3 回続いた要求がタイムアウトした場合は、このエントリで指定した SNMP エージェントはアクティブではなくなり、このエントリは無視されます。

コンフィグレーション ファイルの再読み取りを Oracle SNMP エージェント インテグレータに強制するには、reinit_agent snmp_integrator コマンドを任意の時点で呼び出すことができます。

Oracle SNMP エージェント インテグレータは、MIB の SNMP (mib2.snmp) および SMUX サブツリーの上、下、またはサブツリーでの登録を拒否/無視します。

NON_SMUX_PEER の例

次に、NON_SMUX_PEER エントリの使用例を示します。

OID_CLASS エントリ

このエントリは、SMUX サブエージェントによって使用されます。通常、SMUX サブエージェントは、SMUX マスター エージェントによって認識したすべての MIB グループを登録します。ただし、SMUX サブエージェントによってエクスポートされる MIB グループを制限できます。それには、beamgr.conf に以下の形式で OID_CLASS エントリを追加する必要があります。

OID_CLASS agent_name OID_Node[,ro|rw] [,priority] ..

OID_CLASS

エントリのキーワード。

agent_name

このエントリを適用可能な SMUX サブエージェントの名前を指定します。

OID_Node

この SNMP エージェントでサポートされるツリーの OID を指定します。

ro|rw

この OID ツリーを読み取り専用でエクスポートするか、読み取り/書き込みでエクスポートするかを指定します。デフォルトは rw です。

priority

OID ツリーをエクスポートする順序を示す正数。番号が小さいほど、優先順位は高くなります。複数のサブエージェントが同じ MIB ツリーをサポートしている場合、優先順位の最も高いサブエージェントに問い合わせが行われます。優先順位フィールドがない場合、MIB ツリーには、空いている優先順位の中で最も高いものが適用されてエクスポートされます。このエントリは主に、Oracle SNMP エージェント インテグレータの SMUX サブエージェントによってエクスポートされる OID サブツリーを制限するために使用します。このエントリがない場合、SMUX サブエージェントは、認識できた MIB グループをすべてエクスポートします。

複数の OID ノードをリスト表示できます。

RULE_ACTION エントリ

Oracle SNMP エージェント インテグレータは、管理対象ノードのローカルで管理し、SNMP マネージャで生成されるポーリング トラフィックを選択して軽減するように SNMP マネージャに通知するようコンフィグレーションできます。C と同様の「IF」構文を使用すると、ローカルで使用可能な MIB オブジェクトに関する規則を定義し、それに従って SNMP トラップを送信したり、コマンドをローカルで実行したり (またはその 2 つを両方とも行ったり) することが可能です。MIB オブジェクトは、Oracle SNMP エージェント インテグレータ自体でサポートされているものでも、その SNMP エージェントまたは SMUX サブエージェントのいずれかでサポートされているものでも構いません。RULE_ACTION エントリの詳細および例については、「Oracle SNMP エージェント インテグレータを使用したポーリング」を参照してください。

コンフィグレーションは、beamgr.conf ファイルで行います。エントリの構文は次のようになります。

RULE_ACTION rule_name frequency_in_secs
if (VAL(
oid) rel_operator value) logical_op ( cond_2 ) ...
{ TRAPID_ERR=
enterprise_specific_trapid
TRAPID_OK=
enterprise_specific_trapid
COMMAND_ERR=
executable COMMAND_OK=executable }

注意 : エントリは 1 行で記述する必要があります。複数行に分けて記述する場合は、継続文字としてバックスラッシュ (\) を使用する必要があります。\ を継続文字として使用している場合、その直後には改行文字のみが来るようにする必要があります。

RULE_ACTION

このエントリを識別するためのキーワード。

rule_name

規則でアクションとして指定したコマンドにコマンドラインの引数として渡される各 RULE_ACTION エントリのユニークな識別子。この識別子には 8 文字以内の文字を使用できます。

frequency

snmp_integrator が条件をチェックするポーリングの頻度 (秒)。

VAL

条件の左側に、このキーワードを指定する必要があります。この後に、MIB オブジェクトのオブジェクト識別子をかっこで囲んで指定します。各規則には、10 個以内の VAL キーワードを指定できます。

oid

オブジェクト識別子 (OID)。OID は、必ず数値で指定します。以下のいずれかの形式を使用できます。

注意 : 複雑な規則で複数の OID を指定する場合、特定のインスタンスを指定する OID と、同じ規則でワイルドカードを使用する OID を混在させないでください。また、ワイルドカードを使用した OID を 1 つの規則で複数使用する場合、すべての OID は、同じ表のオブジェクトのみを指定する必要があります。

rel_operator

有効な関係演算子のリストについては、「条件を定義するための関係」を参照してください。

value

条件内の RHS は、既に説明したように、数字、文字列、IP アドレス (number1.number2.number3.number4)、OID のいずれかの形式で指定できます。

RHS が OID の場合は、一重引用符で囲まなければなりません。また、RHS の値のタイプは、条件の LHS 内の OID の VALUE のタイプに対応している必要があります。

logical_op

有効な論理演算子のリストについては、「条件に論理演算子を使用する」を参照してください。

処理を指定する

規則の状態が true (ERR) から false (OK) および false (OK) から true (ERR) に遷移した場合には、コマンドの実行および SNMP トラップの生成という 2 つの対応策があります。汎用 OID (アスタリスクでカラム オブジェクトの全インスタンスを指定した OID) を使用して規則を定義している場合、テーブルの任意の行でしきい値が true と評価されると、規則の状態は OK から ERR に遷移します。また、MIB テーブルのすべての行でしきい値が false と評価されると、規則の状態は ERR から OK に遷移します。まず、Oracle SNMP エージェント インテグレータが起動する (または reinit_agent コマンドで再初期化される) と、すべての規則の状態は OK に設定されます。以下のキーワードで処理を指定します。

TRAPID_ERR = number

これは、規則の状態が false (OK) から true (ERR) に遷移したときに、number の trapid を持つエンタープライズ固有の SNMP トラップが生成されることを示します。

TRAPID_OK = number

これは、規則の状態が true (ERR) から false (OK) に遷移したときに、number の trapid を持つエンタープライズ固有の SNMP トラップが生成されることを示します。

COMMAND_ERR = command

これは、規則の状態が false (OK) から true (ERR) に遷移したときに、command が実行されることを示します。

COMMAND_OK = command

これは、規則の状態が true (ERR) から false (OK) に遷移したときに、command が実行されることを示します。

複数のドメインの RULE_ACTION を設定する

コンフィグレーション ファイルには、複数の TMAGENT で定義した複数のドメインを格納できます。RULE_ACTION を設定する手順は次のとおりです。

  1. TMAGENT エントリで、エージェントのモニタ対象となる Oracle Tuxedo ドメインを定義します。単一の管理対象ノード上の Tuxedo SNMP エージェントに対して 1 つの TMAGENT エントリが必要です。
  2. TMAGENT logical_agent_name TUXDIR TUXCONFIG

  3. Oracle SNMP エージェント インテグレータが取捨選択して収集した情報を SNMP マネージャに通知するために、RULE_ACTION エントリを使用します。
  4. RULE_ACTION rule_name frequency_in_secs

  5. 複数の Tuxedo SNMP エージェントが同じノード上で実行されており、規則が Tuxedo MIB オブジェクトを使用している場合、省略可能な rule_name コンポーネント logical _agent_namerule_name に追加する必要があります。
  6. RULE_ACTION rule_name@logical_agent_name frequency_in_seconds
    if (...

    次に例を示します。

    RULE_ACTION rule1@tux_snmpd10...

 


Oracle SNMP エージェントのパスワード ファイル (beamgr_snmpd.conf)

必須の beamgr.conf コンフィグレーション ファイルとは異なり、beamgr_snmpd.conf パスワード ファイルは省略可能のコンフィグレーション ファイルです。ホスト システム上に beamgr_snmpd.conf ファイルが見つからなかった場合でも、beamgr.conf があれば、Oracle SNMP エージェント インテグレータおよびエージェントは実行可能です。

デフォルトの格納場所

Oracle SNMP エージェント インテグレータおよびエージェントは、以下のデフォルトの格納場所で beamgr_snmpd.conf を探します。

説明

beamgr_snmpd.conf パスワード ファイルには、エージェントとマネージャの間の通信のパスワードとして使用する SNMP コミュニティ文字列が格納されます。UNIX システムでは、beamgr_snmpd.conf パスワード ファイルは root のみのアクセス権限でインストールされます。パスワードのセキュリティを確保するために、beamgr_snmpd.conf ファイルの読み取り/書き込み権限は、root によるアクセスのみを許可するように設定します。

beamgr_snmpd.conf ファイルのコンフィグレーション エントリは、複数の空白またはタブ区切りのフィールドで構成されます。

KEYWORD parameters

KEYWORD の有効な値は次のとおりです。

COMMUNITY_RW

このキーワードに続く文字列で、エージェントに対して読み取り/書き込みコミュニティを指定します。このキーワードがコンフィグレーション ファイルにない場合、SNMP エージェントは、読み取り/書き込みコミュニティとして iview を使用します。このキーワードが指定されているエントリは、複数の読み取り/書き込みコミュニティを指定するために複数回繰り返すことができます。

COMMUNITY_RO

このキーワードに続く文字列で、エージェントに対して読み取り専用コミュニティを指定します。このキーワードがコンフィグレーション ファイルにない場合、SNMP エージェントは、読み取り専用コミュニティとして public を使用します。このキーワードが指定されているエントリは、複数の読み取り専用コミュニティを指定するために複数回繰り返すことができます。

SMUX_PASSWD

このキーワードに続く文字列で、SMUX パスワードを指定します。Oracle SNMP エージェント インテグレータに登録する必要がある SMUX エージェントは、このパスワードを指定する必要があります。このキーワードがない場合、Oracle SNMP エージェント インテグレータは、SMUX サブエージェントからの接続要求を認証しません。

SMUX サブエージェントは、起動時に BEA_SMUX_PASSWD 環境変数で指定された値を読み取ってパスワードを取得します。この変数が設定されていない場合、SMUX サブエージェントは登録時にパスワードを指定しません。

DISABLE_SET

このキーワードに指定できる値は YES または NO です (デフォルトは NO)。YES に設定した場合、すべての SNMP エージェントの Set アクセスは無効になります。

ホスト システム上に beamgr_snmpd.conf ファイルが見つからなかった場合、Oracle SNMP エージェント インテグレータおよびエージェントは、COMMUNITY_RWCOMMUNITY_ROSMUX_PASSWD、および DISABLE_SET に対してそれぞれのデフォルト値を使用します。


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